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2008年05月号巻頭言

端午の節句

副校長 門岡 喜威    


 早いものでもう5月になります。ついこの間入学式があり、新しい一年生や転入生を迎えたばかりだと思っていたのに、月日のたつのは早いものですね。

 さて、5月と言えばゴールデンウィーク。この名称は映画界が名付け親であることはご存じだと思いますが、せっかく季候のよい時期に室内で過ごすのはもったいないですね。人出も多いですが、都内の様々な公園は意外と空いていて良いものですよ。場所によってはBBQができたり、水遊びができたりと子どもと一緒に一日十分に楽しめるものです。そんな身近な思い出が子どもの心の中に結構残ったりするものです。

 5月と言えばもう一つは端午の節句。総合的な学習で日本の年中行事を調べたときに、端午の節句は本来は女性の祭りであったということが分かり、子どもたちとびっくりしたことがありました。それが鎌倉時代ごろに菖蒲と尚武という語呂合わせから男の子の祭りに変わったと言うことだそうで、またまたびっくり。

 また、ありがたくないものに5月病というのもありますね。4月から張り切って新しい学校や職場で励んでいたのが、5月ぐらいになってふと気が抜ける。まあ、簡単に言うと新しい環境に適応できないということなのでしょう。新入生や転入生の一番の心配はこれだと思います。でも、谷戸小学校の子どもたちを見ていると、そんな心配は無用ですね。一年生も元気に毎日を送っていますし、転入生も誰が転入生だか分からないほど馴染んでいます。とはいえ、緊張が続いたこの1ヶ月だったことだと思います。連休中に十分リラックスして、5月末に行われる運動会に向けて張り切ってほしいと思います。



2008年04月号巻頭言

学校は地域と共に子どものためにある

校長 棚田 政治    


 暖かな春の訪れとともに桜の花も満開を迎え、子どもたちの歓声が校庭に響き新年度がスタートしました。井澤秀雄校長の後任として、開校80周年となる谷戸小学校の26代校長に着任しました棚田政治(たなだ まさはる)です。どうぞよろしくお願いいたします。

●谷戸小学校の教育目標

 人間尊重の精神を基調にして、自ら考え、正しく判断し、価値ある行動ができる児童の育成を目指して、次の教育目標のもとに教育を推進する。

 ○考える子ども… 思考力・判断力を育てます
 〇思いやりのある子ども… やさし・敬愛の心を育てます
 ○たくましい子ども… 動力・実践力を育てます

 私は、「価値ある行動ができる」に注視します。価値ある行動とは、だれかに評価されるものではなく、内なる力です。子どもの内なるカを育てます。

 そのためには、地域や家庭の協力が欠かせません。そこで、家庭や学校、地城の役割を次のように考えます。子どもは、「家庭でしつけられ、学校で学び、地域で育つ」です。どうかよろしくご協力をお願いいたします。以下、主たる教育活動を紹介いたします。

T 中野区教育委員会特色ある学校づくり重点校

 研究主題「自ら考え、よりよい行動ができる児童の育成−ライフスキルを取り入れた実践を通して−」を継続し、生きる力を育てます。
 そのために、千葉大学教育学部名誉教授医学博士 武田 敏先生の指導を仰ぎ、研究授業を実施いたします。

U 特色ある教育活動

 1.地域と共に児童の生きる力をはぐくむ
  (1) 地域の人材による学習ボランティア… 朝読書の読み聞かせ、個別指導他
  (2) 地域諸機関との連携… 落語の学習、地域安全マップづくり他
  (3) 地域福祉施設との交流… 第一杉の子作業所、宮園保育園他
 2.郷土に対する誇り・愛情をはぐくむ
  (1) 愛校心を育てる… 鼓笛演奏・異年齢集団活動他
  (2) 地域愛を育てる… ワイワイ谷戸っ子集会、80周年行事
  (3) 異文化を理解を育てる… 英語活動、日中友好交流
 3.児童が安心して生き生きと生活できる地域・学校づくり
  (1) 開かれた学校… あいさつ運動の地域連携
  (2) 谷戸小地域安全協議会… 町会、PTA、「おやじの会」との連携
  (3) 健康教育の推進… 命を大切にする教育(学校医との連携)
  (4) 食育の推進… 安全で豊かな給食、保護者や地域への啓発

 これらを実施して、学校は地城と共に子どものためにある、の実現に努めます。どうか昨年と同様に、本校の教育活動へのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。



2008年03月号巻頭言

心のふる里たる学校づくり

校長 井澤 秀雄    


 3月,冬から春へと季節が変わる時期になりました。

 この3月は,季節が変わるだけでなく,学校では,子どもの生活上でも区切りの月となります。6年間の学習・生活のまとめとしての卒業式,学年のまとめとしての修了式などです。

 本年度,谷戸小学校では,「考える子ども・思いやりのある子ども・たくましい子ども」の教育目標に沿って100%とは言えませんが,それぞれ豊かな人間関係を育みながら楽しい学校生活ができたと思います。これも,保護者・地域の皆様のご協力・ご支援があってこそと感謝しております。

 私は,PTA活動の基本的理念は,単なる奉仕活動とは考えておりません。子どもたちの健全育成と同時に,「今にしかできない親としての生涯教育の場」であると思っています。この考えをご理解・ご支援くださり,日頃のPTA活動を前向きに捉え,活発な活動ができました。毎週木曜日には,1・2年生どのクラスでもお母様方による「読み聞かせの会」があります。そして,今月16日(日)には,おやじの会主催「もちつき会」が行われます。どれだけたくさんの保護者,とりわけお父さん方の参加があるのか楽しみです。

 さて,「人は環境によって大きな影響を受ける」と言われます。子どもたちにより良い学習環境を与えたい! そこで,学習環境ボランティアを募集いたします。花壇の整備・水やり等,どなたでもできる内容です。決して名人である必要はありません。「くぎを打つことはできませんが,板を押さえるだけなら日本一!」それで結構です。私と一緒に,子どもたちの心に花を咲かせてみませんか。

 5年間,保護者・地域の皆様に信頼される学校づくりを目指して参りました。しかし,まだ道半ばでした。今後は,ボランティアの一員として,谷戸小学校が,児童・保護者・地域・教職員に信頼され,“心のふる里たる学校”となるような支援活動を行っていきたいと考えております。ご協力をお願いいたします。



2008年02月号巻頭言

2月といえば

副校長 門岡 喜威    


 早いもので、ついこの間正月を迎え、3学期が始まったと思ったのに1月が終わり、2月を迎えました。私がまだ若い頃、先輩の先生より「学校の3学期は早いぞ。行く1月、逃げる2月、去る3月と言うくらいだから、うかうかするなよ。」といわれたことを今でも覚えています。

 さて、その「逃げる2月」ですが、逃げると言うだけに運動に関わる行事?が目白押しです。まず、プロ野球のキャンプインにプロ野球オープン戦開幕。同じく大リーグのキャンプイン。別府大分毎日マラソンに東京マラソン。横浜国際女子駅伝に千葉国際クロスカントリー。スーパーボウルにNBAオールスターゲーム。ノルディックスキー世界選手権。4年に1度は冬季オリンピックと、まさにスポーツの花盛りではありませんか。

 スポーツとは関わりがありませんが、2月というと「節分」がありますね。節を分けるから節分。翌日は立春となり、暦の上では春を迎えることになります。つまり、農業立国であった日本にとって春が来ると言うことは、農事のスタートであり、一年のスタートでもあったのですね。これは旧暦の話であって、今の暦からすればまだまだ寒いので実感がわきませんね。

 「節分」には近頃関西方面からこの日に恵方を向いて太巻きをものを言わずに丸かじりすると縁起が良いという風習がやってきて、この頃では結構楽しんでいるようですが、古来「節分」には豆まきがつきものでした。物の本によれば正しくは大豆を焙烙で煎ることからはじめ、年男(いない場合は一家の主)が「福は内、鬼は外」といって豆まきをする。その後豆を拾って年の数だけ食べると1年無病息災でいられると、宮中の年中行事が一般にも広まったとか。なぜ煎った大豆なのかというと「木火土金水」の五行の考え方が元になっているとか。日本の年中行事は奥が深くて調べていくとおもしろいものです。

 新しい年中行事?としてはバレンタインデーもあります。これはキリスト教の聖人を記念した日なので、キリスト教圏の国では様々な形で祝われています。日本では製菓会社がチョコレートの販売促進のために広めたことは有名ですが、日本独特の形になってしまっていますね。

 教育界では新しい学習指導要領の話題が耳目を集めています。新聞などでごらんになった方も多いかと思います。その中でも授業時数の増加と体力向上、3年生以上の英語科週1時間などは様々な物議を醸しているところであります。みるスポーツから行うスポーツへ、国際理解は自国理解の上に成り立つことなど、今年はいろいろ考えさせられる2月のようです。



2008年01月号巻頭言

年の初めに

校長 井澤 秀雄    


 明けまして おめでとうございます。  2007年の新春を迎え,皆様には,ますますお健やかなことと存じます。

 年の初めは,年賀状,初詣,書き初め等,日本古来の習慣が今なお受け継がれているものが多く,新年によせる希望や決意を新たにするための先人の英知がしのばれます。

 法隆寺の宮大工,西岡常一さんは,「千年にわたる世界最古の木造建築法隆寺が,今なお昔の姿で現存しているのは,その木組みの巧みさにある」と,当時の匠の腕前に感嘆しておりました。

 西岡さんの家に代々伝わる家伝の中に,「塔組みは木組み,木組みは木のくせ組み,木のくせ組みは人組み,人組みは人の心組み,人の心組みは頭領の大工さんへの思いやり,大工さんへの思いやりは人の非を責めず己の不徳と思え」という言葉がありました。

 さて,次代を担う子どもたちの健やかな成長は,学校・家庭・地域の三者組みにあると思います。そして,私達大人が,互いにその持ち味を出し合って,子どもたちのために連携を密にして,それぞれの立場で教育に当たることだと思います。この連携こそ,お互いどうしの心の糸の結び合いではないでしょうか。

 今年も,他の非を責め合うのではなく,己を磨き,先人の業績に学んでいきたいと思います。

 凧が北風をいっぱい受けて空高く舞い上がっていました。「谷戸小学校の子どもたちも凧に負けないように元気であってほしい」と思いながら凧を見ていると,その向こうに電柱が見えました。

 どの電柱も,柱と柱の間にピンと張っている電線の真ん中がたるんでいます。ピンと張っている凧糸も,いつかは自然にたるんでしまいます。

 子どもたちが,新年に当たって,それぞれ目標を決めて張り切った気持ちも,一ヵ月も過ぎるとたるみがちになります。「三日坊主」と言われないように,私達大人の心の糸も中だるみにならないように気をつけたいものです。

 "継続は力なり"と言われます。子どもたちが中だるみや中断しないで,目当てに向かって進む。そのためには,「一つ叱って,三つ褒め,五つ教えて,よい子に育てよ」を実行し続けることが肝要ではないかと思います。子どもたちの新年の張り切った気持ちを忘れさせないよう,励まし合ってまいりましょう。



2007年12月号巻頭言

学校にとっての地域の存在

副校長 門岡 喜威    


 11月は学校にとって重要なイベントが2つありました。

 1つは,11月2日に行われました研究発表会です。保護者・地域の方はもちろんのこと,中野区内の先生方をはじめ他区や他県からも大勢の方々が参加してくださいました。受付の記録では500名を越える方々の参加がありました。参加者を集めたから大成功と言いたいわけではありません。それだけ本校が3年間かけて研究を重ねてきました「ライフスキル」に注目が集まったということだと思います。もちろん清川先生の講演に対する興味関心も大きな要因だと思います。

 「ライフスキル」に関しては,「エイズ教育」の発展として始まったと聞いております。「エイズ教育」の研究からかかわってくださった千葉大学名誉教授の武田敏先生のご指導があればこその今回の発表会でしたし,武田先生と本校を結び付けてくださいましたキューピッド役の本校校医である山田正興先生の存在も忘れてはなりません。

 「ライフスキル」は学校だけで身につくものではなく,家庭と地域と学校が一体となって養っていくものだというのが研究であきらかになったことでした。まさにそのことを象徴するような発表会だったと思います。

 もう1つは,11月16・17日に行われました「展覧会」です。これも,延べ600名を越える方々のご参観をいただきました。地域の方々からの作品参加もあり,大変に温かいご感想を多数いただきました。研究発表会から2週間という短い期間,児童はもとより教職員が一丸となって「展覧会」に取り組んだ成果だと考えます。

 「研究発表会」「展覧会」両方を通じて強く感じさせられたのは保護者・地域の皆様方より寄せられた谷戸小学校への期待と応援でした。「研究発表会」のときに前方に座られていた方々の多くが保護者・地域の皆様方でした。発表に対し食い入るような視線とメモを取られるその姿は,発表するわれわれの気を引き締めてくださいました。「展覧会」では,児童鑑賞がメインであった15日より,多くの方々が鑑賞にいらっしゃいました。その多くが子どもと一緒であったり,お孫さんの作品を鑑賞されにいらっしゃった方々だったり,さすが来年度80周年を迎える歴史を感じさせられました。

 本校の井澤校長の口ぐせ「子どもは地域で育つ。地域が子どもを育てる。子どもは地域を活性化する。」

「地域の風が吹く学校。地域の風が薫る学校。」は単なるスローガンではなく,しっかりと根付いていることを感じさせられた11月でした。

 いよいよ12月,師走です。何かと気ぜわしい時季となりましたが皆様方におかれましては,どうぞよいお年をお迎えください。学校は2学期の締めくくりに向け,各学級が取り組んでおります。きっと来年もよい年であると確信しております。



2007年11月号巻頭言

学校の健康な姿

校長 井澤 秀雄    


 朝夕の冷気が秋の深まりを感じさせます。校庭の木々も例年より遅いようですが、少しずつ色づき始めました。

 表題「学校の健康な姿」は、過日ある研修会で耳にした言葉です。そのお話を要約すると次のようでした。
<学校がきれいである>子どもや教職員の心が動いている。様々なことに気づき、きれいになる。

<学校が静かである>学校には動と静がある。そのバランスがとれていると、落ち着いた行動ができる。
<盛んな自己実現がある>学び取りに必要な基本行動様式が身についているので、教師が子どもからよさを引き出している。
<欠席者が少ない>

 本校はいかがでしょうか。1月に行われる外部評価の参考にしていただければと思います。

 さて、本校では、千葉大学名誉教授・武田敏先生のご指導のもと、子どもたちの健康の視点を下記の四つと捉え、指導しています。
 (1) 体の健康(体が元気で気持ちがよい)
 (2) 心の健康(安心できて気持ちがよい)
 (3) 仲よしの健康(仲よく、楽しい)
 (4) 知恵の健康(どうすればよいのか自分でわかる)

 子どもたちは、快・幸せ・安全のためにどうすればよいのかを考え、答えを出すプロセスで、環境に適応して生きていくことの意味や、自己の欲望や感情をコントロールする必要性、集団生活で欲求を調整するための「規範」の意義を身に付けさせたいと思います。そのことが本校の研究テーマ「自ら考え よりよい行動ができる児童」につながると考えるからです。

 子どもたちに身に付けさせたい能力としては、自信・好奇心・計画性・自制心・仲間意識・コミュニケーション能力・協調性などを考えています。これらの能力は、人や集団との様々なかかわり、動植物などとの自然とのふれあい、物事に対しての成功、失敗などの積み重ねの経験や体験から体得します。特に、よりよい行動・成功体験の積み重ねが、セルフエスティーム(自尊感情)を高め、研究主題や表題「学校の健康な姿」につながると考え、実践活動を行っています。



2007年10月号巻頭言

お 月 見

副校長 門岡 喜威    


 このごろテレビを見ていると,Mハンバーガーチェーンの宣伝でお月見○○の宣伝が流れています。私はグラ○○の方が好きなので,食欲はそそられないのですが,ああ,お月見の季節なんだなと猛暑で狂わされた季節感を呼び戻された次第でした。

 今年の十五夜は天候に恵まれ100%見ることができるであろうと言うことから都心のビルの52階まで出かけて見てきました。ちょうどおしゃれな水族館のような展示も行われていたので,お月様と魚たちを両方とも眺めることができてよい時間を過ごすことができました。

 さて,お月見といえば満月ですが,1年間に12〜13回満月があるのですが,その中でも十五夜と10月23日(今年は)の十三夜は特別扱いなのですね。ススキと月見団子を飾り縁側で虫の音を楽しみながらの観月などと言うことが望めない都会では,お台場だとか東京タワーだとかそれなりのお月見の名所があるのです。

 学校でも総合的な学習の時間などを使って,日本の伝統文化を学ぶ授業が行われております。つい先日も落語家の方に来ていただきましたし,今度は雅楽の演奏家の方々に来ていただきます。しかし,お月見のような年中行事に関しましては,宗教なども絡み,学校という場では教えられないことも多々あります。私などは古い人間なので,このような年中行事や地域の行事などについては,子ども時代に明治生まれの祖父母に様々教えてもらったことがいまも身についています。年中行事に限らず,伝統や文化というものは守ることも大切だと思いますが,精神をゆがめることなく時代に即して形は変化していくものだとも思いますし,それだけの余裕がなければいずれは消えていってしまうとも考えられます。

 さて,10月は十三夜です。十五夜を愛でたなら十三夜も見ないと縁起が悪いという話もあります。験を担ぐ私としては,今度はどこで見ようかと場所選びを楽しんでおります。



2007年09月号巻頭言

あいさつで 子どもの心 育てよう

校長 井澤 秀雄    


 元気の良い子どもたちの声が学校に戻ってきました。充実した夏休みを過ごし,みんな少しずつ成長したように思えます。どの子からも2学期を迎える意欲を感じさせられます。この意欲を大切にし,大きく伸ばしていきたいと思います。

 7月29日(日)〜31日(火)に実施した岩井臨海学園では,本年度も6年生の遠泳を実施いたしました。水泳指導が始まった6月には,15mしか泳げなかった子どもも,A遠泳(1時間)34名,B遠泳(20〜30分)7名,全員が完泳しました。子どもたちの努力の成果に大きな拍手を送りました。

 さて,本年度も夏の地域行事として,盆踊り,ラジオ体操,バスハイク,夏だ全員集合等が行われました。特に,8月18日(土)に行われた東部地区委員会主催の「夏だ全員集合」には,児童205名,大人103名,中学生ボランティア40名,来賓14名,計362名の参加者がありました。

 子どもたちは,天候にも恵まれ,水泳,レクリエーションゲーム,肝試し,花火等,学校教育では味わえない貴重な体験を行うことができました。一生の思い出として,いつまでも心に残ると思います。

 企画の段階から,綿密な計画を立ててくださった実行委員会の皆様,趣旨をご理解くださり,この活動を支えてくださった保護者,おやじの会の皆様,一緒に活動してくれた中学生に心からお礼を申し上げます。

  「この地域 見て接してみれば 宝なり 谷戸の教育 功は地域に」

地域活動の重要性を実感いたしました。

 表題「あいさつで 子どもの心 育てよう」これは,東部地区町会連合会で作成した標語です。あいさつは子どもの基本的な社会性を育む第一歩です。そして,あいさつを通してコミュニケーションが深まり,豊かな社会性が育っていきます。  本校では3日(月)より2週間「あいさつ運動週間」とし,あいさつ運動に取り組みます。保護者・地域の皆様にも運動に積極的に参加していただき,地域全体で子どもたちを育てていただければ幸いです。



2007年08月号巻頭言

夏を制する者は

校長 井澤 秀雄    


 明日より,子どもたちが楽しみにしていた夏休みが始まります。夏休みは,学校の集団生活から家庭での個々の生活に代わります。子どもたちが夏休みを規則正しく,目標をもって生活できるかどうかで大きな違いが生じます。

 子どもは,学校生活の中で自律して進んで学習する子どもと,集団生活の中で他律されることにより規則正しい生活が送れる子どもがいます。特に,夏休みは後者の子どもにとって,自律しながら毎日の生活を規則正しく送れるようにするチャンスでもあります。そのために,次の2点を家庭でご指導ください。

(1) 子ども自身ができそうな目標をきちんと自分で考え,計画し,行動させること。そして,そのことが少しでも実践できたら,しっかり認め,ほめてあげること。
(2) 就寝時刻を守らせること。夏休みになると夜型の生活になりがち。夏こそ早起きし,朝の涼しいうちに家庭学習ができるよう指導すること。
具体的な方法として,ラジオ体操・水泳に積極的に参加させるのも1つの方法。


 また,夏休みは,親子でふれあう絶好の機会です。家庭で本来果たすべきである「基本的生活習慣,生活力,豊かな情操,他人に対する思いやり,善悪の判断」などの「生きる力」の基礎的な資質や能力を育てる,よい機会です。

 そのためには,家族そろって一緒に過ごす時間がもてるよう,子どもとふれあうとともに,時には子どもに厳しく接し,生きる力を育むことが大切です。

 学校では,夏休み中に個人面談を実施いたします。その折,過日実施いたしました中野区学力調査の個人票と体力測定個人票に基づいて,担任がお子さんの様子をお話いたします。この機会に親子で十分話し合い,長所を伸ばし不足している部分は繰り返しの練習等で補っていただければと思います。学校でも,学力向上・体力向上プランを作成し,学力・体力の向上に努めます。

 最後に,家庭学習の習慣化をお願いいたします。低学年20分・中学年40分・高学年60分が目安です。

家庭学習5つのすすめ
1.本を多く読む。     2.漢字・計算練習をする。
3.心づくりをする。     4.健康な生活を送る。
5.友達と仲良く遊び,家族と語り合う。


 どうぞ有意義な夏休みをお過ごしください。



2007年07月号巻頭言

梅雨の季節に

副校長 門岡 喜威   


 7月に入ったのに梅雨の話?と思われる方がおいでかと思いますが,私はなぜか6月の後半から7月初旬までが梅雨という感覚で居ります。一つには長い現役時代,プールを楽しみにしていましたが,7月になると雨で入れなくなる,という状態が多かったものです。体育主任をしているときに校長先生にお願いしてプール開きを6月の1週にしたことがあります。その頃はプール掃除も子どもと教員で行ったので,役所も大目に見ていてくれていたのではないでしょうか。おかげで水温が20度ぐらいなのに,ふるえながら泳いでいたことを思い出します。表と裏が見分けられないほど日焼けをしていたのもこの頃でした。

 もう一つ,私はあぢさゐの花が好きなので梅雨が好き,ということもあります。鎌倉の名月院,白山神社,高幡不動,箱根登山鉄道と東京近辺にも名所が数多くあります。様々な種類のあぢさゐが様々な色で咲き誇っている様を,雨に濡れながら一人で見るのが似合う花,そんなところもあぢさゐが好きな理由の一つです。

 さて,このあぢさゐですがなんと日本が原産国であるのを図鑑で見つけた時はうれしかったですね。土のPH濃度やアルミニウムイオンの量によって花の色が変わる。しかも,つぼみの時は薄緑色。ふくらんでくると白くなり,咲くときは水色から薄紅色,咲き終わりに近づくにつれて色が濃さを増す。なんと人の一生のようではありませんか。

 別名嬰児(みどりご)と呼ばれる赤ちゃん時代,真っ白な,色に染まっていない子ども時代,環境により色とりどり華やかに彩る青年時代,自分のカラーをしっかり確立する熟年時代,と思い合わせるのは考えすぎでしょうか?

 もっと言わせていただくならば,一つの色に染まらず,様々な色で咲き乱れる様は,教室の子どもたちを彷彿とさせてしまいませんか?

 花と思われているところが,がくであること,本当の花が地味なことは有名ですが,あじさいの花に,微量ですが毒が含まれていることはあまり知られていませんね。そういうところもなんだか人間くさくありませんか?



2007年06月号巻頭言

人間になれない子どもたち

校長 井澤 秀雄    


 5月26日,前日の雨がうそのような5月晴れの下,私の教職員生活で最高の運動会を挙行することができました。早朝の出勤時には校庭に水溜りが残り,定刻開始が危ぶまれました。しかし,「おやじの会」の皆様のご協力で,定刻通りに実施できました。

 敬老席の申し込み者が113名あり,多数のご来賓の方々とともに子どもたちを盛り立ててくださいました。皆様方のご声援が子どもたちに伝わり,競技・演技・応援・係活動に全力を発揮し,見ているものに感動を与える運動会となりました。ありがとうございました。これは,まさに学校・家庭・地域が一体となって実施した運動会でした。それは,単なる学校行事ではなく,地域の行事の1つになったように思われました。

 “子どもは地域で育つ 子どもを地域で育てる 子どもが地域を活性化する” これは,本校の学校経営の基盤となる考えです。

 本校では,「特色ある学校づくり」研究発表会【11月2日(金)】に向け,着々と計画を進めています。私どもは,この研究会を前記の考えに基づき,教員だけを対象としたものとせず,保護者・地域の皆様にも公開し,共に子どもたちの成長に関わる機会にしたいと考えております。

 そこで,講演会の講師を表題「人間になれない子どもたち」の著者清川輝基様にお願いいたしました。氏は,NHKに入局,子どもをテーマに取り上げた特集番組を多く手がけられました。現在,日本の子どもの状況を多様な視点で示し,各分野の研究実施の成果を紹介しながら,子どもの危機の実相に迫り,それを克服するてがかりを提供してくださいます。

 学校公開(6月16日)中休みに,氏が編集したビデオの1つ「子どもが危ない〜“メディア漬け”が子どもたちを蝕む〜」を上映いたします。この機会を11月2日の講演会の予備知識とし,当日,清川様より,学校・家庭・地域が連携した教育活動を示唆していただきたいと考えております。

 “学校・家庭・地域の連携”を言葉の認識の段階ではなく実施し,よりよい子どもを育てていきたい!人間らしい子どもたちに育てたい!趣旨をご理解のうえ,ご協力をお願いいたします。



2007年05月号巻頭言

春 う ら ら

副校長  門岡 喜威    


 5月の連休,今までの「みどりの日」が「昭和の日」に変わり,今までの「国民の休日」が「みどりの日」になったことはご存じでしたか? 私は間近になるまで全く頓着をしていませんでした。

 ゴールデンウィークが映画産業が使い始めた愛称であることはご存じと思いますが,この連休中に映画を見に行かれる方はきっと多いことと思います。

 私は昔の人間なので,この時期になると子どもの頃に行った潮干狩りのことを思い出さずにはおれません。今のようにドライブであるとか,テーマパークであるとかが一般的ではなかった時代のことです。数少ない春の行楽の一つでした。あのときの蛤は格別に美味しかったなと,養殖物が増えて季節感が無くなった今にして思えば,よだれが垂れそうな懐かしい味でもあります。

 現在は潮干狩りができる場所も少なくなり,我が家の子どもが小さいときに行ったきりですが,有名な場所に「三番瀬」という東京湾の干潟があります。昔はヘドロなどで東京湾が死んだと言われていましたが,今では江戸時代とまではいきませんが,それなりに江戸前の魚介類がとれるようですし,透明度も上がってきたといわれています。大きく言えば環境が浄化されてきたということなのですが,三番瀬が果たした浄化力はかなりのものだったそうです。

 干潟といえば,潮の満ち引きで浅瀬が干上がったり水没したりする場所です。そのために酸素が豊富になり,微生物が豊富でそれを餌とする小動物から,鳥,魚,様々な生き物や植物が生息し,その力が環境浄化につながっているそうです。

 子どもの時代はただ楽しかった思い出の潮干狩りが,大人になったことでちょっとちがう視点から眺めることができる。それが物事をより広い視点から考えることができることなのだということなのでしょう。

 そのためには,子どものうちに様々な経験をすることが大事だと思います。時はゴールデンウィーク。外に出かけるチャンスです。どうぞ将来への投資という意味でも皆さんでいろいろなところへお出かけしませんか?



2007年04月号巻頭言

19年度の出発にあたって

校長  井澤 秀雄    


 3月卒業式,明るく元気で思いやりにあふれ,たくましく成長した47名の卒業生を送り,4月入学式,明るく希望に満ちあふれる,かわいらしい66名の新入生を迎えました。

 本年度は,喜ばしいことに新6年生が1学級増で,全学年2学級,全児童数349名でスタートいたしました。それぞれ1学年ずつ進級した子どもたちは,ちょっぴり誇らしげな顔つきをしています。一人ひとりが,1つの節目を越えて,新たな希望と願いをもって,新年度の学校生活を始めました。

 過日の卒業式には,地域の方々・同窓生・PTA役員等,47名のご来賓を迎え,私の教員生活で最高の,感動と涙の卒業式を挙行することができました。ありがとうございました。改めて,皆様から大きな風を送っていただいていることを実感いたしました。

 さて,本校では,子どもたちの実態を話し合っているうちに,次のことが明らかになりました。「思いやりの気持ちがある」「素直で穏やかである」「友達同士のトラブルが少ない」「友達と協力できる」などの良さとともに,「人の考えに流されやすい」「自己主張が少ない」「自分から一歩を踏み出せない」などの課題です。

 そこで,学校教育目標「考える子ども」「思いやりのある子ども」「たくましい子ども」を踏まえ,めざす児童像を「自分の考えをしっかりもち,友達とかかわりながらよりよい行動をすることができる子」として,研究に取り組みます。そのためにライフスキル教育を活用いたします。ライフスキルとは,「結果を考えて行動する」「相手の気持ちを汲んで考える」などができるようにする技能です。

 そして,その成果を11月2日(金)に,「中野区特色ある学校づくり」重点校研究発表会で発表いたします。教職員一同,皆様方の期待に応えられるよう心を一つにして教育活動に取り組んでまいります。また,ご家庭・地域との連携を深め,子どもたちの変容を図ります。ご協力・ご支援をお願いいたします。



2007年03月号巻頭言

この1年を振り返って

校長  井澤 秀雄    


 各地から梅の花だよりが届き,校庭の木々の芽もふくらみ始め,春の息吹を感じさせる候となりました。

 「春」という言葉には,本当にすばらしい響きが込められています。歳時記で「春」を調べてみますと,土地に陽気があふれて草木が芽生えるという意味とあります。

 谷戸小学校は,地域の皆様の願いや思い,PTA,保護者の皆様の深いご理解のもと,無事1年の締めくくりの時を迎えさせていただこうとしております。子どもたちのこの1年の成長は大きなものがありました。そして,「卒業」「進級」の,この春を迎え,子どもたちの心の中に自然のもつ生命力のすばらしさや,草木の若葉の美しさを感じ取る,豊かな心が育ってきているように思います。

 さて,本年度は,「自ら考え,よりよい行動ができる児童の育成」を目指し,ライフスキルを取り入れた教育活動に取り組んできました。

 本校では,ライフスキルを「児童一人ひとりがよりよく生きていくうえで必要な技能」ととらえ,「自己決定のスキル」「自己認識のスキル」「コミュニケーションのスキル」の3つに力点を置いて取り組んできました。その成果として,皆様からいただいた学校評価でも明らかなように,学校が楽しいと感じる子どもが増えてきました。また,トラブルが減少し,落ち着いた学校生活を送る児童が増えてきました。

 しかし,本校での取り組みは研究半ばです。研究を進めていくうちに,次の2点が明らかになりました。
(1) 自分自身を肯定的にイメージする力がよりよく生きる力の基盤となる。
(2) 家庭,地域と連携して研究に取り組むことが成果を増大させる。

 以上の課題解決のために,「大人になるためのパスポート」づくりに取り組んでいます。また,今後,皆様方には,子どもを認め,励ましていただくための具体的な取り組みを提示してまいります。

 学校と家庭・地域,立場は違っても「よい子を育てる」ための土俵は同じです。ご協力・ご支援をお願いいたします。



2007年02月号巻頭言

心の奥底に真のやさしさを

副校長  荻 原  隆    


 2月3日の節分には,日本の伝統的な行事の鬼追い(豆まき)が広く行われます。

 古来より鬼は邪鬼として,人々から忌み嫌われてきました。しかし,一方では近代の童話や物語には,姿は異形なれども人間らしい心をもった鬼が描かれ,親しまれています。その一つが浜田廣介作の「泣いた赤おに」です。この童話は,心の奥底から友達の身になって考え,助け合った赤おにと青おにの心温まるお話です。

 赤おには心がやさしく,人間と仲よく暮らしたいと願っていましたが,人間からは嫌われていました。友達の青おには赤おにのためにわざと人里で暴れて,赤おにに自分をやっつけさせました。そのおかげで赤おには人々から慕われ仲良くなれました。しかし青おには,「君のためにはもう戻りません。友達の青おにより」という手紙を残してどこかに行ってしまいました。赤おには繰り返しその手紙を読み,涙を流しました。

 いじめ問題が大きく取り上げられ,子どもの人間関係をどう育てていくかが課題となっています。友達をいじめてはいけないということは,誰でも分かっているはずです。でも,それが行為として正反対に現れてしまうのは,なぜでしょうか。思いやりや友情が一人一人の心の奥にまで響くような深い理解となっていないのではないでしょうか。

 幼児期や小・中学生の時期に読み聞かせや物語などをとおして,人のやさしさや思いやり,友情の大切さ,すばらしさにふれさせ,感じ取らせることは,子どもの豊かな成長,人間形成にはなくてはなりません。いじめを無くすため,いじめを引き起こさせないためには,日々の言葉や行動の仕方を即効的に指導するとともに,一見遠回りのようにも見えますが,子どもの心を豊かに育てる地道な取り組みも重要なのです。

 本校では心の教育,道徳教育の取り組みの一端を2月19日(月)に道徳授業地区公開講座にて公開いたします。是非,多くの方にご参加いただき,子どもたちの心をどう育てていくかについて,共に考えていきましょう。



2007年01月号巻頭言

年の初めに

校長  井澤 秀雄    


 明けまして おめでとうございます。
 2007年の新春を迎え,皆様には,ますますお健やかなことと存じます。

 年の初めは,年賀状,初詣,書き初め等,日本古来の習慣が今なお受け継がれているものが多く,新年によせる希望や決意を新たにするための先人の英知がしのばれます。

 法隆寺の宮大工,西岡常一さんは,「千年にわたる世界最古の木造建築法隆寺が,今なお昔の姿で現存しているのは,その木組みの巧みさにある」と,当時の匠の腕前に感嘆しておりました。

 西岡さんの家に代々伝わる家伝の中に,「塔組みは木組み,木組みは木のくせ組み,木のくせ組みは人組み,人組みは人の心組み,人の心組みは頭領の大工さんへの思いやり,大工さんへの思いやりは人の非を責めず己の不徳と思え」という言葉がありました。

 さて,次代を担う子どもたちの健やかな成長は,学校・家庭・地域の三者組みにあると思います。そして,私達大人が,互いにその持ち味を出し合って,子どもたちのために連携を密にして,それぞれの立場で教育に当たることだと思います。この連携こそ,お互いどうしの心の糸の結び合いではないでしょうか。

 今年も,他の非を責め合うのではなく,己を磨き,先人の業績に学んでいきたいと思います。

 凧が北風をいっぱい受けて空高く舞い上がっていました。「谷戸小学校の子どもたちも凧に負けないように元気であってほしい」と思いながら凧を見ていると,その向こうに電柱が見えました。

 どの電柱も,柱と柱の間にピンと張っている電線の真ん中がたるんでいます。ピンと張っている凧糸も,いつかは自然にたるんでしまいます。

 子どもたちが,新年に当たって,それぞれ目標を決めて張り切った気持ちも,一ヵ月も過ぎるとたるみがちになります。「三日坊主」と言われないように,私達大人の心の糸も中だるみにならないように気をつけたいものです。

 "継続は力なり"と言われます。子どもたちが中だるみや中断しないで,目当てに向かって進む。そのためには,「一つ叱って,三つ褒め,五つ教えて,よい子に育てよ」を実行し続けることが肝要ではないかと思います。子どもたちの新年の張り切った気持ちを忘れさせないよう,励まし合ってまいりましょう。



2006年12月号巻頭言

学芸会を終えて

〜本気でやっている姿は美しい〜

校長  井澤 秀雄    


 「学校生活の中でケンカしたり,争ったりしている子どもたちが,全員で一つのことに協力し合い,努力して完成させた劇を演じる姿に深く感動しました。涙の出る思いで観せていただきました。親である私の心が洗われるようでした。」
 これは,保護者の感想の一部です。

 学芸会の幕が閉じ,舞台を下りてくる子どもたちの笑顔は素晴らしい。子どもたちの後ろには,一人ひとりのドラマがありました。そして,そのドラマを精一杯演じた子どもたちは,一回りも二回りも大きく育ちました。どの子も瞳もキラキラ輝いていました。みんなで協力して一つの作品を創りあげた素晴らしさ,今,子どもたちが失いかけている自主性や協調性,積極性,表現力等がこの学芸会で芽生え,ぐんぐん成長するきっかけとなることと思います。

 本年度は,本校の研究主題「自ら考え,よりよい行動ができる児童の育成」と関連づけ,学芸会に取り組んできました。

 一つは,“力いっぱい全力を出してがんばる”ということ。舞台の上で演技している時でも,準備をしている時でも,自分の力を精一杯出してほしいと願ったからです。

 二つ目は,“劇は台詞が命”です。子どもたちの演じる劇は,日頃の音読・朗読の延長です。低学年では,自分の台詞を大きな声でみんなに分かるように努力しました。中学年は,感情移入ができるように,人物の気もちや情景を考えて演じました。そして,高学年は,台詞の行間を読み取り,間や抑揚・目線も工夫して演じることができました。

 練習を開始した当初は,台詞を覚えられなかったり,情景が読み取れず棒読みになったり,自分の演技ができず,悔し涙を浮かべている子どももいました。しかし,当日は,どの子の瞳も生き生きと輝き,のびのびした表現,素晴らしい演技が見られ,会場を訪れた皆様から大きな拍手をいただきました。

   学芸会前日には,仲町小学校の全児童が,リハーサルを鑑賞しました。これが,子どもたちにとって大きな励みとなりました。この仲町小との交流は,20年度からの学校再編を睨んだ交流と位置づけ,実施したものです。

 また,学芸会初日に,中野区と北京市西城区交流20周年を記念して来日していた民芸団の幹部が,4年生の「龍の子太郎」を鑑賞されました。レセプションの席上で,4年生の劇に感動し,大きな話題になったと伺いました。

 学芸会で,私は皆様に「自分のお子さんを褒めるだけでなく,是非,近所の子も具体的に何が良かったのかを褒めてほしい。」とお話いたしました。その反響が手に取るように伝わってきます。子どもたちの大きな励みとなっています。感謝申し上げます。



2006年11月号巻頭言

学力調査の結果を生かす

副校長  荻原  隆    


 学力調査の結果を生かすことには,二つの方向があります。

 一つは個々の学力向上を図ることです。児童一人ひとりの学習状況を客観的につかみ,十分な点はさらに伸ばし,不十分な点はそれを補い,高めていくことに調査結果を生かすことです。このために,保護者の方へは児童の個人調査結果と復習問題のプリントをお渡しいたしました。また,学校でも個人データに基づいて具体的な指導を行うとともに,一人ひとりの伸び具合を確認しながら,学力向上に取り組んでいます。

 二つ目には,区や学校全体の傾向をつかみながら,学校全体としての学力向上の取り組み,授業改善を充実させることです。

 今年度の中野区学力調査の結果は,すでに9月号の区報にて区全体の傾向等について掲載されておりますが,本校の結果について報告をいたします。

 右の表のとおり,本校の結果は中野区全体と比較して,ほとんどの学習領域で同等程度以上の数値となっています。このことからは,本校児童の学力の定着状況は全体として良好であると判断できます。

 さらに詳細な結果と分析,今後の学力向上につなげていく「学力向上プラン」を合わせて,近々,本校のホームページに掲載するともに,配布をする予定となっています。





2006年10月号巻頭言

あいさつを通して

〜つないでいこう家庭・学校・地域の輪・和〜

校長  井澤 秀雄    


 「おはようございます」金木犀の香り漂う中を,元気な声で校門を入って来る子どもたちの姿にすがすがしさを感じます。そして,元気のよいあいさつは,今日の活動の出発を明るいものとし,一日の幸せを予感させられます。

 ある辞書によりますと,「挨」は「相手の心を押す」そして,「拶」は「相手の心を開く」という意味があるそうです。相手から「おはよう」「おはようございます」が返ってきたら,心は開いたのかもしれません。いずれにしても,あいさつは,人と人とが心を交わす出発点であり,人と人をつなぐ最も基本的なルールです。

 「心の東京革命・7つの呼びかけ」の中に,“あいさつは魔法の力”という標語があります。「ちょっと勇気がいるけれど,思い切って声を出してみよう。あいさつは魔法の力,きっと変わる,何かが変わる,あいさつで東京を変えていこう。」と呼びかけています。

 学校では年間を通して,あいさつの指導に力を注いでいます。朝,登校の際,先生方が「今日も1日気持ちよく」という願いをもって,笑顔で子どもたちを迎えています。しかし,時折,先生方から「あいさつに元気のない子が少しいますね」という声が聞かれます。

 子どもは元気にあいさつすることによって,自分の気持ちがよくなり,相手の気持ちもよくなります。そして,まわりの人もいい気分になります。あいさつを交わすことによって心が豊かになり,自ら気づき,自分はどうしたらいいかを考え,考えたことを実行できるようになります。

 4年前の着任当初,私は城山本通りを「あいさつ通り」名づけ,保護者・地域の方々にあいさつ運動のご協力をお願いいたしました。

 「子どもは地域(保護者)で育つ」「子どもを地域で育てる」「子どもが地域を活性化する」再度,「あいさつ運動」のご協力をお願いいたします。



2006年09月号巻頭言

この夏,学校・地域では(三題)

副校長  荻原  隆    


 この夏に行われた学校や地域での行事をいくつかオムニバス風に報告させていただきます。

 7月14,15日の2日間,谷戸運動公園で毎年,恒例の盆踊りが行われました。今回は何とか盆踊りを盛り上げて,皆さんに楽しんでもらいたいという実行委員会の皆さんの考えから,「谷戸っ子ソーラン」を踊ることになりました。当日実際に音楽をかけるまで,みんながいっしょに踊ってくれるかどうか心配だったそうですが,大勢の卒業生や在校生が力強い踊りを披露してくれました。地域の皆様からは「何だか力が湧いてくるね。元気になるよ」という声が聞かれました。「谷戸っ子ソーラン」の踊りをとおして,子どもたちを中心に地域と学校の一体感が今まで以上に強まったと思います。

◇    ◇    ◇


 7月31日〜8月2日に千葉県富山町の岩井海岸での6年生夏季臨海学園が行われました。2日目,好天候とは言えない状況の中で実施されて谷戸小学校伝統の遠泳では,A遠泳(40分間)34名とB遠泳(20分間)8名の全員が見事に完泳しました。プールでの練習や当日のご指導いただきました外部指導員の皆様とご家庭で力強く励ましていただいた保護者の皆様に感謝を申し上げます。すいか割りやキャンプファイヤーなどとともに,子どもたちにとって忘れられない思い出になったことと思います。

◇    ◇    ◇


 8月22,23,28,29日の4日間には,コンピュータを活用したサマースクール(4年生以上の希望者対象)が開かれました。このサマースクールでは,「スクイーク」というプログラミングソフトを使って,自分が画面上に描いた絵を回転させたり,動き回らせたりしました。自分の絵を自分の思うように自由に動かせる操作は一般の学習パソコンソフトではなかなかできないことです。コンピュータの新たな楽しみ方を体験できた講習だったと思います。今回,全面的なご協力をいただきました潟qューレット・パッカード社の皆様に厚く感謝を申し上げます。

 地域や多くの様々な方々に支えられて子どもたちが成長していくことを実感した夏でした。



2006年夏休み号巻頭言

夏休みを迎えて

校長  井澤 秀雄    


 42日間の夏休みが始まります。夏休みは,お子さんをそれぞれの家庭にお返しすることになりますが,すべての子どもにとって,充実感のもてる夏休みになるよう,心から願っています。

 “充実感”それは,子ども自身が「自分の夏休みを,自分でいい夏休みにしよう」と努力してくれなければなりません。子ども自身がこのような自主的な態度で,充実した夏休みを過ごすためには,どうしても親や教師の支援や指導が必要です。

 「学校で遊ぼう」「夏だJ」「ラジオ体操」等の地域行事や「サマースクール」・プールに積極的に参加するよう声かけをお願いいたします。

 さて,団塊の時代の私にとって,高校・大学受験は大変でした。その当時,受験戦争という言葉が出現しました。そして,「夏を制するものは受験を制する」という言葉もできました。

 時代は変わり,現在はどうでしょうか。日本の子どもたちは,外国の子どもと比べて,家庭で学習する時間が少なくなっています。

 そこで,夏休み中も下記の2点について,ご家庭でご指導いただき,基本的な生活習慣の確立と,学力向上のためのご協力をお願いします。

(1) 早寝・早起き・朝ご飯+テレビ(テレビゲーム)を消して外遊び
(2) 家庭学習〔読書を含む〕(低学年20分・中学年40分・高学年60分)の習慣の確立


 “あなたは 我が家で お子さんを災害から守れますか”
――知っててよかった 参加してよかった防災訓練――

 さて,9月3日(日)に,東部地域防災訓練が本校をメイン会場として実施されます。

 私は,これまでの経験を通して,「これまでの防災訓練では,実際に災害が起こった折りの訓練にはならないのでは」という疑問をもっております。参加者が子どもと高齢者がほとんどで,実際に活動できる若いお父さん,お母さんの姿が見られないのです。

 そこで,本校でのテーマを上記のように考えました。是非,親子でご参加ください。



2006年07月号巻頭言

外部講師の皆様に感謝

副校長  荻原  隆    


 谷戸小学校では,各界や様々な分野で活躍していたり,優れた指導力や技能を持っていたりする方々に外部講師としておいでいただいています。

《平成17年度》
 ・落語家
 ・津軽三味線奏者
 ・国際理解教育講師
 ・シンガーソングライター
 ・福祉教育講師
 ・英語活動講師
 ・東京農工大学教授
 ・日本ユニセフ協会
 ・助産師
 ・保健師
 ・医師
 ・ガリレオ工房理事長
 ・国際理解教育講師
 ・コンピュータ教育講師
 ・薬物乱用教室講師

《平成18年度》※既にお出でいただいた方  ・エネルギー教育講師
 ・水道教室(水道キャラバン)講師
 ・英語活動講師
 ・リコーダー奏者
 ・環境教育講師

 今後もいろいろな方にご指導いただく予定になっています。また,この他にも保護者,地域の皆様,学習ボランティアの方々など,本当に多くの皆様からご支援をいただいております。

 さらに外部講師の皆様のお力で本校の教育活動を一層充実させていきたいと考えています。



2006年06月号巻頭言

や る 気

校長  井澤 秀雄    


 人間は本来「やる気」をもっているものなのでしょうか。それとも,もともと怠け者なのでしょうか。このことについて心理学では2つの説があるようです。

 初めて自分の力で立ち上がった時の赤ちゃんのなんともいえない素晴らしい表情。1歩歩けるようになった赤ちゃんが,2歩3歩歩こうと懸命になっている姿。このような様子を見ていますと,人間はもともと怠け者などとはとても思えません。

 ところが,大人を見ていると,怠け者説もまんざら間違いでもないなと思われることも多々あります。罰や報酬がないと,なかなか動かないという面がないとは言えません。赤ちゃんや幼い子どもは,そのようなものがなくとも積極的にやろうとします。成長するにつれて,罰や報酬がないとしなくなるのはどうしてでしょうか。もしかしたら,大人が子どもをしつけていく過程で,子どもが本来もっている「やる気」を奪っているのかもしれません。

 本校では,子どもたちに「分かった。できた。もっとやろう。」という意欲を引き出すために,下記の事項に配慮し,指導しています。

(1) 基礎・基本の徹底
  基礎・基本の時間を設定し,基礎学力の向上を図るとともに,学習ボランティア(学生・地域の 人々)を導入し,学力の向上を図る。

(2) 分かる授業の創造
  教材・教具を工夫したり,教育機器を活用しての授業の充実・研究授業を通しての指導力の向上

(3) 体験学習の充実
  生活科・理科・社会科・総合的な学習の時間等での校外学習や植物栽培等の学習

(4) 学校行事・委員会活動の充実
  遠足・運動会・委員会活動等を通して,感動や成就感の体験

(5) やる気を引き出す言葉かけ
  「一つ叱って 三つ褒め 五つ教えて よい子に育てよ」の徹底

 運動会での子どもたちの様子はいかがだったでしょうか。生き生きとした姿を随所にご覧いただけたと思います。詳しくはホームページを大幅に更新しましたのでご覧ください。

 また,17日(土)に学校公開を行います。どうぞ子どもたちの様子をご覧ください。



2006年05月号巻頭言

「食」は コミュニケーションなり

副校長  荻原  隆    


 教育は知徳体の三つの柱で進められています。そのことに加えて,新しく食育が重要だと言われています。

 食育がかかわる範囲はかなり広いものです。健全な食習慣,栄養のバランス,食材の安全,地産地消,食文化の継承など多様な取り組みをすることが食育基本法や食育推進基本計画に示されています。食育が子どもたちの豊かな人間性を育み,生きる力を身に付けていくための基本であると位置付けられています。

 子どもたちの「食」の現状には様々な問題や心配があります。中でも気になる三つの「こ食」傾向があります。子どもだけで食べる「子食」,一人だけで食べる「孤食」,ハンバーガーやカップ麺のように一個二個と数える簡易な食品中心の「個食」です。それぞれの家庭によって事情は違っているでしょうが,もしこのような食事が毎日続いていくならば,食事の場が無味乾燥で味気ないものになり,子どものコミュニケーションの質を高める上でも影響が少なからずあると考えられます。

 食事は単なる「ものを食べる」だけの時間,場ではありません。食べ物を囲み,みんなで食べたり話したりしながら,コミュニケーションを深める大切な機会なのです。私たちは食べ物や食べることをとおして,お互いがふれあい,豊かな人間関係を作ることができるのです。

 このことを強く感じた出来事が,かつて私の勤務した学校でありました。遠足のお弁当の時間,ある子どもがお弁当の包みから紙を出して読み始めたのです。「何が書いてあるの」と尋ねると,その子は紙を見せてくれました。そこにはお家の人から,「お弁当を一生懸命作ったから,たくさん食べてね」という趣旨のことが丁寧に書かれてありました。お弁当を作ってくれた人の優しさと思いやりが伝わるいいお話だと思い,学級の保護者の方に紹介してみました。すると,次の行事のときには多くの子どもたちのお弁当の中にお手紙が入っていました。お弁当の包みを広げたときの思わぬ手紙に驚く表情,手紙を読むときの何とも言えない満足気な顔を思い出すたびに,「食」は豊かなコミュニケーションなのだという思いをさらに強くしています。



2006年04月号巻頭言

平成18年度の出発にあたって

校長  井澤 秀雄    


 桜花爛漫,校庭の木々の一つ一つに,旺盛な生命力と生き生きと伸びようとする盛んな力を感じます。

 本日,15年ぶりに70名を越える新入生(71名)を迎え,全児童335名,新たな希望と願いを胸に秘め,新年度をスタートしました。私達教職員一同,皆様方の期待に応えられるよう心を一つにして教育活動に取り組んで参ります。

 過日の卒業式は,地域の方々34名,PTA役員等,多数のご来賓を迎え,本校同窓生イルカさんから,生花とメッセージをいただき,盛大な卒業式を挙行することができました。改めて,地域・同窓会の皆様から大きな風を送っていただいていることを実感いたしました。ありがとうございました。皆様には,今後とも「子どもの見守り・声かけ運動」のご協力をお願いいたします。

 さて,昨年度実施いたしました学校外部評価は,別紙の通り,A:十分/B:まあ十分を合わせた評価が下記のようになりました。

   90%以上   10項目
   90〜85%    8項目
   85〜80%    4項目
   80%以下    2項目

 他校に比べ大変高い評価をいただきました。80%以下の2項目は,「環境教育:76.2%」「子どもの良さを伸ばす:79.4%」です。  そこで,学校では,これまでリサイクル活動を中心に環境教育を行ってきましたが,新たに,「食のガーデン事務局」の支援を受け,植物栽培を通し,環境教育の充実を図ります。

 また,「子どもの良さを伸ばす指導」の充実では,一昨年から取り組んできましたライフスキル教育の推進を図ります。ライフスキルとは,人間としての具体的な生き方を学ぶ手法です。この手法を教師と子どもたちが身に付けることによって,一人ひとりの子どもたちの良さを伸ばしていきたいと思います。

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最終更新日:2008年05月01日(木)