Remington Revolvers
Percussion Cap, Metal Cartridge Conversion & Metal Cartridge Models


◇History and Comments◇

  Modelguns of Remington percussion cap revolvers have not been very popular since the beginning of the modelgun history in Japan, so only a few models have been made by some makers. They are zinc-alloy New Model Army & Navy by CMC (later Tanaka), HW-plastic New Model Army by Hartford(HWS).
  In the late 1860s many of the real percussion cap revolvers were converted to metal cartridge models. So Remington New Model Armies and other PCRs had variations of metal cartridge versions. Since the early 1990s, some custom modelgun shops have been producing such metal conversion customs out of mass-production PCRs. However, in the mid 2000s HWS started to produce some metal conversion models, using their original HW New Model Army models.
  Good news is that, in 2010, CAW released a brand new Remington New Model Army M1858, which has more accurate looking and mechanism than what the CMC, Tanaka, and HWS models have. They also released its old version, so called "M1861", which was made earlier than M1958 as its second original model and was produced only in 1862. In late 2010 CAW finally started to release the first metal cartridge revolver of Remington, the 3rd model of M1875. In 2011 CAW also released the 1st & 2nd models of M1875, M1875/88 and M1890, as special-ordered limited productions for variations of the standard, the 3rd model, of M1875.

Old Model Army M1861 Caliber .44 (CAW, limited production, HW, cap firing, 940g)  実銃は、ニュー・モデル・アーミーが生産され始める前年の1862年だけ生産されたM861で、ニュー・モデル・アーミーの前のモデルなので、今では「オールド・モデル・アーミー」と呼ばれている。元になったモデルは、1960年〜61年の2年間だけごく少量生産されたモデルであるが、それが軍部の要請で改良されたのがM1961である。ところが、1962年に南北戦争が始まったことから、一層の安全性と量産性を求められ、たった1年間でモデル・チェンジされることになった(それが1863年に発売されたニュー・モデル・アーミーである)。
 モデルガンのオールド・モデル・アーミーは、2010年10月にCAWから初めて発売された。同社はすでに同年6月にニュー・モデル・アーミーを新規製作しており、そのバリエーションとして本モデルを製作したわけである。ただし、バリエーションと言っても、実銃におけるちがいはきちんと再現されている。具体的には、ハンマーのスパーの形状がより立っている、フロント・サイトがアリ溝にはめ込まれている、ホーシング・コーンが見えないくらいフレームがシリンダー近くまである、シリンダーのセーフティー・ポジションがない、ベース・ピンがローディング・レバーを下げなくても引き出せる構造になっている、グリップのスクリュー位置が低い等である(同社公開の写真参照)。また、初期ロット(150挺)限定で通常より重い発火シリンダー(火花が通る道を狭くしてある)が装備されている。
 これらのちがいがありながら、価格はニュー・モデル・アーミーと同額であるというのであるから、マニアにとっては実に嬉しい限りである。また、直販の予約購入者には写真右下に見られる未仕上げの木製グリップが予約特典として付けられていた。
 なお、実銃は後から生産されたニュー・モデル・アーミーがパテントを取得した1858年をその名前としているのに対して、オールド・モデル・アーミーは実際に制式採用された1961年をその名前の元としている。そこで、ここでは実銃の開発順に沿った配列で紹介することにする。
New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 (CMC, 2nd model, early production, zinc alloy, paper powder firing, 1,310g)  CMCの初代のニュー・モデル・アーミーは1960年代に発売されたが、パーカッション・キャップ式ではなく、SAAのカートリッジを使うタイプであった。これはウエスタン・ブームにより発売された本モデルも、カートリッジ式でないと売れないと判断されたからであろう。しかし、リアルさを売り物にするCMCとしてはそのままそれを売り続けるのはプライドが許さなかったとみえ、71年規制を機会にオリジナルどおりのパーカッション・キャップ式モデルへと進化させた。
 ここで紹介するモデルは、その頃に発売された自主規制smモデルである。CMCのモデルは真鍮メッキの耐久性が弱く、経年変化で落ちてしまうことがほとんどであるが、本品ではそれが大変よい状態で残っている。また、当時はオプション販売されていた木製グリップも装着されている。ニップル・キャップはアルミ製で、CMCオリジナルのアルミ缶に約100個入れられている。
New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 (Tanaka, reproduction of the 2nd CMC model, zinc alloy, cap firing, 1,190g) *with the CMC percussion nipple caps and can  実銃はコルト51ネービーと肩を並べるパーカッション・キャップ・リボルバーの傑作モデルである。
 本モデルガンは、旧CMCの金型を引き継いだタナカが再販したものである。最大の特徴は、その美しいメッキの表面仕上げであろう。丁寧な下地仕上げの上に美しいメッキが施されており、金属モデルガンの中ではダントツに素晴らしい仕上がりのものとなっている。また、木製グリップが純正でおごられているのも嬉しい。
 メカ的には、ローディング・レバーは実銃通りに動き、シリンダーも実銃通りの方法で簡単にはずすことができる。また、ハンマーやトリガーのアクションも確実に決まり、シリンダーが中途半端な動きをすることもない。もちろん、その気になれば5ミリ・キャップをはめて発火もできるようになっている。
 なお、CMC版ではバレルの刻印はCMC独自のものであったが、タナカ版では実銃の刻印が正確に再現されたものに改良されている。
《追加》 ※追加分のみ拡大写真あり
 タナカの製品には新品時でもパーカッション・キャップが付属していなかったが、旧CMC製のものが手に入ったので、写真を追加した。手に入れた時点ではセロテープが貼られた未開封のもので、缶の表面こそ銀メッキがはがれて汚くなっていたが、中身は新品そのものであった。なお、ニップル・キャップは99個入っていた。


New Model Navy M1858(M1863) Caliber .44 (CMC, early production, zinc alloy, paper powder firing, 1,240g)

 CMCのニュー・モデル・アーミーのバリエーションとして発売されたのが本モデルである。一見するとバレルが短くされただけのように見えるが、ローディング・レバーの形状も実銃どおりのものとされたり、プロント・サイトの形状が異なっていたり、欄ヤード・リングが付いていたりという、アーミーとの差別化が図られている。このあたりのこだわりは、リアルさを追究したCMCの真骨頂と言えるであろう。アーミーは1960年代から発売されていたが、ネービーの発売時期は定かではない。しかし、カートリッジ式の黒モデルの頃のカタログには載っていないので、おそらく71年規制後のことであろう。
 さて、上のモデルは、自主規制sm期のものである。したがって、生産されてから30年以上経っているわけであるが、CMC製品の泣き所と言われた真鍮メッキも比較的良好な状態で残っている。アーミーはCMCがモデルガン生産から撤退した後にタナカよりCMC製品をリファインしたものが再販されたが、ネービーは再販されたことがなく、当時からアーミーより生産数が少なかったこともあって、今では大変希少なモデルとされている。付属のアルミ缶にはアルミ製のパーカッション・キャップが約100個入っている。
 一方、下のモデルはCMCがモデルガン生産をやめた後に、金型を引き継いだタナカより発売されたものである。ただし、アーミーとちがって、ネービーは実際にはタナカでは生産されず、CMCに若干数だけ残っていたsm製品がタナカ・ブランドでタナカの箱と取説をつけて販売されたものである(というのが前所有者の説明であるが、sm製品が90年代に発売されるということは考えにくく、もしかしたらCMCのsm期製品の本体にタナカの箱と取説を別途購入して所有していただけかもしれない)。したがって、上のタナカ製アーミーほど表面仕上げはよくなく、またCMC製品に共通する問題点として発売当時の金色メッキも経年変化で落ちてしまっている。
 なお、グリップはアーミー、ネービー共にCMC純正ではプラスチック製であり、木製グリップはオプションであった(最後期のアーミーには木製グリップ付きのデラックス・モデルの設定があった)。

New Model Navy M1858(M1863) Caliber .44 (CMC/Tanaka, resold model of the CMC production (?), zinc alloy, cap firing, 1,230g)
New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 (HWS, HW, cap firing, 620g)  2004年秋、かねてから噂のあったHW製ニュー・モデル・アーミーがようやく発売された。HW製であるので、金属製モデルに比べて重量の点では劣るが、発火は思い切って楽しめるものとなっている。
 HWSは本モデルの発売にかなり力を入れているものと思われ、おしゃれなパーカッション・キャップ収納缶が付属しているほか、初回生産分には真鍮製トリガー・ガードが単品で付いている。
 モデルガンがあまり売れない時代にあって、久しぶりに登場したニュー・モデルであるが、基本的には旧CMCの金属モデルの金型を利用して作ったリバイバル品である(ただし、グリップ部はCMC製より少し小さい)。したがって、上のタナカ製金属モデルと同一のものであると言えなくもなく、そのあたりが気になる人は購入を控えた方がいいであろう。もっとも、CMC製を受け継いでいるので作りはとてもよく、シリンダー後部の部品の省略を除けばほぼ実銃と同じ作りになっている。ただ、商標権の関係でレミントンの表示はどこにもない。
 なお、2005年春にはショート・モデルが200挺限定で、その後すぐにカートリッジ式のメタル・コンバージョン・モデルが発売され、2005年秋には4−3/4インチ及び3インチ・モデル(両方ともカートリッジ式)が各50挺限定で発売された。取説には旧CMC時代に出ていたネービーも載っているので、いずれはこれもモデルアップされると期待したい。
New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 (CAW, HW, cap firing, 945g)

 実銃のレミントン・ニュー・モデル・アーミー(NMA)は1863年から1875年まで生産されたモデルであるが、一般的にはパテントを取得した年をもってM1858と呼ばれることが多い。また、この量産モデルができあがるまでには、1960年からごく少量が生産されたモデル、それを改良して1962年だけ製造されたM1961アーミー/ネービーという2つのモデルがあった。
 モデルガンのNMAと言えば、CMCの金属製モデルとそれをリバイバル生産したタナカ製モデル、さらにそれをHWモデルにリファインしたHWS製モデルが知られている。その他社が手がけてきた、あまり売れるとは思えないNMAをCAWが2010年6月に完全新規モデルとして発売した。
 CAWは、本モデルを設計するにあたって、同社が独自開発した過去のモデルがすべてそうであったように、実銃を徹底的に採寸して、外観及び内部メカニズムをできるかぎり実銃に忠実なものとした。それによってわかったことの中に、シリンダー後部に付いているニップルが放射状に広がっているということがあるが、その事実はCMC系製品を信じていたマニアには驚くべきこととして受け止められた。もちろん、その他の部分も実銃と寸分ちがわぬタイトな部品構成となっている(ハンマー・スプリングは実銃と同じ1.4o厚の硬いもの)。また、フロント・サイト、トリガー・ガード、グリップ・スクリュー・カラー及び同ナット(いずれも実銃どおりの滑り止め付き)の4点は真鍮製とし、ウォールナット木製グリップを標準装備しながら、税抜き価格を3万円以内に収めるという企業努力もしている。
 一方、本モデルにはCAWの製品作りに対する新たな試みも見られる。それは重量をできるだけ増やすために、あえて実銃とは異なる部品を加えていることである。具体的には、フレームのインナー・シャーシ、グリップ部のインナー・ウエイト、そしてグリップ・ウエイトである。これらによって、同じHW製モデルであるHWS製品よりも300g以上も思い935g(実測945g)という重量を達成した。
 なお、オプションとして亜鉛合金製トリガー・ガード(予約者には無料配布)、ソフト・ハンマー・スプリング・セット、ダミー・シリンダー(270g←発火用190g)・セットも同時発売された。特に、後者には実銃用と同じデザインのダミー・ニップルとダミー弾頭(球形弾の前側だけが見えるもの)が付き、「おまけ」と称される2本の亜鉛合金製バレル・ウェイトを装着すれば、合計重量が1,085gにもなるというものである。

New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 Short Version (HWS, limited production, HW, cap firing, 585g)

 ハート・フォードのニュー・モデル・アーミーを購入すると、スタンダード・モデルよりバレルが短い「ネービー」の仕様が取説に載っているが、未だにネービーが発売される気配はない。しかし、マニアからはショート・バレル・モデルの発売を望む声がハートフォードに根強く寄せられていたことから、それに応えるために登場したのが本モデルである。
 スタンダード・モデルとの最も大きなちがいはその名のとおりバレルが短い(205o→170o)ことである。また、それに伴ってローディング・レバーの長さを先端の細い部分を切りつめる形で短くしている。ただし、それはバレル長が同じでも形状が異なっているネービーのローディング・レバーとはちがう処理の仕方である。
 本モデルは200挺限定生産ということで、発売後程なくして売り切れてしまった。ショップやオークションに中古が出ることもあまりなく、マニアの手元にしっかり収まっているモデルの1つと言える。

New Model Army M1858(M1863) Caliber .44 Revolver Carbine (HWS, limited production, HW/ABS with the walnut woodstock, cap firing, 1,330g)  ニュー・モデル・アーミーのカービンは、かつてCMCより18(20?)インチ・ロング・バレルの金属モデルが発売されていたが、同社がモデルガンから撤退するとともに絶版になっていた。それに対して、2006年にHWSが同社のHW製モデルを元に復活させることをアナウンスしたが、その時は結局実現せず、代わりにゲート付コンバージョン・モデルの14インチ・ロング・バレル・モデルが発売された。しかし、その後ガスガンとして18インチのカービンが発売されると、モデルガン版の発売が熱望され、ついに2009年に東京店カスタムとして50挺限定で発売された(49,800円)。
 本モデルの特徴は、ロング・バレル、木製ストック、そして美しいアールを描くトリガー・ガードの組み合わせである。特に、トリガー・ガードは本モデルの外観にエレガントな印象を与える最大の部分であろう。その部分はCMC製では真鍮製であったが、HWS製では金メッキの亜鉛合金製へと変更された。また、レシーバーとシリンダーはHW製であるが、バレルは強度上の問題からABS製の14インチとされたため、亜鉛合金製であったCMC製に比べるとかなり軽く、かつ寸足らずの印象となった。ただし、木製ストックはCMC製のものよりやや大型でウォールナット製のものがおごられたので、金メッキされたバット・プレートとともに高級感の演出に一役かっている。さらに、ローディング・レバーがケースハードン風仕上げとされて、外観上のアクセントとなっている。
New Model Army Caliber .45 Metal Coversion Model with Loading Gate (HWS, limited production, HW, cap firing, 690g)

 実銃では、1847年にS&Wがカートリッジ式弾薬のパテントを取得して製品を作り出したのを受けて、他の会社も続々とパーカッション・キャップからカートリッジ式モデルへと移行していった。しかし、銃本体を一から設計し直すのはとても大変なことであったので、すでに存在していたパーカション・キャップ・リボルバーを改造してカートリッジ式に変更するものが多かった。これらは俗に「メタル・コンバージョン・モデル」と呼ばれた。
 レミントンのニュー・モデル・アーミーにもそのようなモデルが数種類存在し、後のコルトSAAのようにレシーバー右側にゲートを設けるタイプもあれば、シリンダー後部に別部品のゲートを挟み込むタイプも存在したようである。
 HWSでは、すでにシリンダーをカートリッジ式に変更し、リコイル・プレート右側にゲートを設けたタイプのニュー・モデル・アーミーをバリエーションとして出していたが、新たにシリンダーを少し短くして、その分の隙間に真鍮製のゲートを挟み込むタイプを発売した。このモデルは、単にカートリッジを装填できるようにシリンダーが改造されただけでなく、ゲート、ゲートキャッチ、リコイルプレート、エジェクター、エジェクターチューブが新規作成され、ハンマーもそれに合わせて形状の異なったものが新設計されている。
 また、300挺限定販売という特別製品であるので、箱の価格シール、添付のギャランティー・カード、銃に取付けてあるナンバータグ、フレーム下端左面(左側グリップを外す必要あり)の4カ所にシリアル・ナンバーが入れられており、コレクター心をくすぐる商品設定となっている。

New Model Army Caliber .45 Metal Coversion Model with Loading Gate 14" Long Barrel Custom (HWS, limited production, HW/ABS, cap firing, 705g)

 HWSのニュー・モデル・アーミーには色々なタイプのショート・バレル・モデルがあるが、それに対してかねてからロング・バレル・モデル発売の要望が強かった。そこで、2006年夏には以前にCMCから発売されていたカービン・タイプのものが発売されることがアナウンスされたが、結局は発売が見送られ、ファンはがっかりしたものである。しかし、その代わりともいうべき14インチ・ロング・バレルのものがゲート付きメタル・コンバージョン・モデルのバリエーションとして2007年夏に発売された。
 本モデルの特徴である14インチのバレルは、耐久性を考えてABS製とされた。これはHW製では根元の部分が下方向の曲がりに耐えられないと判断されたためと思われる。ただし、そのおかげでかなりフロント・ライトな重量バランスとなってしまっている。そのバレルの上には、先端に真鍮製のフロント・サイトがはめ込まれているほか、根元に近い部分の上部に切り込みが入れられ、ネジが留められている。後者はおそらく何らかのリア・サイトを付けるためのものであろう。また、バレル上部の刻印はスタンダード・モデルよりはるかにくっきりと入れられており、レーザーで刻印されたものと思われる。後の部分は基本的にスタンダードのメタル・コンバージョン・モデルと同じである(シリアル・ナンバーも含む)。ただし、グリップだけは純正の木製のものが標準で付けられた。
 本モデルは100丁挺定生産品であるので、それに見合った特別な付属品が付いている。それは専用の木製ガン・スタンドで、本体を横向きにも縦にも置けるという優れ物である。しかも、モデル名と本体と一致したシリアル・ナンバーが刻まれているという気の配りようである。また、メーカー直営店で購入した場合のみ、さらに真鍮製トリガー・ガードが附属している。
 なお、本品は第1ロット50挺のうちの1丁である。

New Model Army 4-3/4" Sheriff's Model with Caliber .45 Metal Cartridge Cylinder (HWS, limited production, HW, cap firing, 540g)  HWSのニュー・モデル・アーミーにはすでに「ショート・バージョン」という銃身がやや短いモデルが存在していたが、ファースト・ドローにも対応できる、より短い銃身のモデルの発売の要望が多かったそうである。そして、その声に応えるために開発されたのが「シェリフス・カスタム」という名前で出た本モデルであり、3インチと4−3/4インチを合わせて100挺限定で発売された。
 本モデルの外観上の最大の特徴は、もちろんスタンダード・モデルよりかなり短い銃身である。そして、それによって取り付けが不可能になったローディング・レバーの部分には新たにスぺーサー部品が製作され、外観上の違和感がないようなフレーム・ラインが演出された。ただし、ベース・ピンを兼ねるスペーサーがネジ止めされているので、それをはずさないとシリンダーが着脱できないという難点がある。
 しかし、それ以上にスタンダード・モデルと大きく異なるのは、シリンダーがパーカッション式ではなく、カートリッジ式になったことで、本質的にはこのページのモデルとして分類されるべきではないものになったことであろう。後に「メタル・カートリッジ・コンバージョン・モデル」が登場したが、それ以前に発売されたコンバージョン(転換期)モデルであった。なお、カートリッジは同社のSAAのものをそのまま使えるようになっている。
 本品には別売りの純正木製グリップが装着されているが(購入した店が特価品という形で付属させていた)、標準グリップはスタンダード・モデルと同じ安っぽく見えるプラスチック製のものである、限定モデルだけに、できれば最初から木製グリップが装備されていてほしかった。
 なお、写真右下のガン・スタンドは、CAW製の51ネービー用のものである。
M1875 1st Model Caliber .44-40 Late Model 7-1/2" Model of 1878 (CAW, 1st special-ordered limited production, HW, cap firing, 945g)

 本モデルは、CAWが2011年春に同社のVIP会員向けに計94挺の特別限定品として発売したM1875のバリエーション6機種のうちの1つである(同年秋に若干数が再度限定発売された)。
 実銃のM1875は、研究家によって1stモデルから3rdモデルの3つに分類されている。1stモデルは、1873年に米陸軍に制式採用されたコルトSAAに対抗するモデルとして開発された、レミントン社初の完全カートリッジ型リボルバーであった。実際にはエジプト政府の要請により開発されたものだそうであるが、エジプト政府が先に同社が納品したライフルの代金を支払っていなかったことからエジプトへ輸出することを中止し、代わりにアメリカ国内のシビリアン・マーケット用として売り出されたそうである。1stモデルは、1874年〜1878の間に約16,000挺が生産された。銃身長は7−1/2インチのみで、フロント・サイトはニュー・モデル・アーミー以来のピンチド・ポスト型、グリップ底面にはアーミー用として開発されたことを示すランヤード・リングが標準装備されていた。口径は当初.46のリム・ファイヤー・カートリッジを使うように開発されたが、その後すぐにセンター・ファイヤー・カートリッジ式に変更された。また、1878年頃に当時の主流弾薬であった.44−40W.C.F.と.45LongColtが追加された。
 ここで紹介するモデルは、1878年製の.44−40W.C.F.口径モデルを再現したものである。「44−40W.C.F.」とは、「口径.44、薬量40グレインのウィンチェスター・センター・ファイヤー」を表す。これはウインチェスターM73とコルトSAAの共用カートリッジとして有名になった弾薬である。モデルガンでもこのあたりがとてもよく再現されており、件のフロント・サイトの他、実銃どおりに左側に「44W」(.44−40W.C.F.を表す)のカルトゥーシュが刻まれたウォールナット・グリップ、スチール削り出しで再現されたランヤード・リングがおごられている。また、バレル上面のアドレス刻印は後ろから前に向かって削り込まれたものが忠実に再現されている。さらに、内部メカニズムでは実銃どおりにセーフティー・ノッチのないものが採用されている。その他の部分は基本的にスタンダード(3rd)・モデルと同じである。

M1875 2nd Model Caliber .45LC 7-1/2" Model (CAW, 1st special-ordered limited production, HW, cap firing, 940g)  本モデルは、CAWが2011年春に同社のVIP会員向けに計94挺の特別限定品として発売したM1875のバリエーション6機種のうちの1つである(同年秋に若干数が再度限定発売された)。
 実銃のM1875は、研究家によって1stモデルから3rdモデルの3つに分類されている。2ndモデルは、1878年〜1881の間に約4000挺が生産された。ただし、レミントン社の製品は会社が倒産して記録が消失してしまったことやシリアル・ナンバーの入れ方が特殊なために(約1,000挺の「バッチ」ごとに「1〜」にリセットされる)、製造年と製造数の特定が難しく、2ndモデルの製造数は約2,000挺であるという研究者もいる。2ndモデルの特徴は、フロント・サイトがSAAのようなブレード・タイプになったこと、ランヤード・リングがオプションになったこと(そのため、ランヤード・リング付の2ndモデルは少ない)、口径表示がフレーム左側のシリンダー前方部に変更されたこと、銃身長は7−1/2インチのみであること、口径は.44−40と45LC(ロング・コルト)であること、ハンマーにセーフティー・ノッチが設けられたこと等である。
 ここで紹介するモデルは、2ndの.45LC口径モデルを再現したものである。.45LC口径モデルにするにあたっては、同社のSAA用カートリッジが使えるように44−40口径用のシリンダーの内径が後加工で若干広げられている。したがって、附属するカートリッジは同社のSAA用ダブル・キャップ・カートリッジである。また、件のフロント・サイトの微妙な形状やフレーム左側の口径表示も実銃に忠実なものが再現されており、1stでは後ろからであったバレル上面のアドレス刻印は前からのものに変更されている。なお、ランヤード・リングもなく、カルトゥーシュも消えてしまったグリップ部は1st用のものと比べるとさびしいが、スタンダード(3rd)・モデルのものよりグリップ底面のカット角度がやや浅いという微妙なちがいまで再現されているのは、リアルさにこだわるCAWならではであろう。
M1875 3rd Model Caliber .44-40 7-1/2" Model (CAW, HW, cap firing, 940g)  実銃のレミントン・ニュー・モデル・アーミーは13万挺も生産された大ヒット作であったが、S&Wが薬莢式リボルバーを発表すると、レミントン社もそれに対応せざるをえなかった。初期の頃はニュー・モデル・アーミーをカートリッジ式に改造した、いわゆるコンバージョン・モデルでそれに対応していたが、1875年に専用設計のカートリッジ式リボルバー、すなわちM1875を発売した。
 モデルガンのM1875は、2010年にニュー・モデル・アーミーとオールド・モデル・アーミーを相次いで発売したCAWより、まったくの新規金型による新製品として2011年1月に発売された。今回発売されたモデルは「3rdモデル」である。同社の過去の製品は、51ネービーが3rd、SAAが2nd、M1903がA3から発売されたことからもわかるとおり、最初に発売されるモデルは改良が重ねられて、スタイル及びメカニズムの完成度が高くなってからのものが多い。それは結果的に生産台数の多い人気モデルであったということもあるであろうが、同時に改良によって部品点数なども少なくなることが多いので、開発費が少なくて済むということもあったであろう。
 さて、CAWのM1875は、ニュー・モデル・アーミー、オールド・モデル・アーミーの製作で培った同社の技術の粋が集められたモデルである。実銃を米国で採寸し、それを元にCADで設計し、試作品を作っては実銃と比較してサイズを調整するということを繰り返して作られたものである。今回CAWが特にこだわったのが、独特な形状をしたイジェクター・チューブ、イジェクター・ロッド、シリンダー・ベース・ピンである。特にシリンダー・ベース・ピンは、イタリアのウベルティー社でさえレプリカ・モデルを生産する際に省略した複雑な形状を、スチール削り出しでオリジナルどおりに製作した。一方、前2作がそうであったように、あえて実銃にはない内部シャーシを入れて強度を確保し、さらにグリップ・ウェイトを追加することに加え、今回はローディング・ゲートを亜鉛合金製にして、通常のHWモデルでありながら900gを超える(カートリッジ込みだと1sを超える)重量を実現した。カートリッジは、本モデル専用の44−40口径のダブル・キャップ式で、2つのインナーを合わせた4ピース構造となっている。
 なお、直販で本品を購入すると木製のキー・ホルダーが、さらに以前にニューまたはオールド・モデル・アーミーも購入していればロックグラスとコースターが予約特典として付いた。また、早い時期に予約をしていた人には、発売の遅れに対するお詫びとして、2010年のクリスマスに別のデザインのロックグラスが単品で贈られた。
M1875 3rd Model Caliber .44-40 5-3/4" Model (CAW, special-ordered limited production, HW, cap firing, g)

Wanted!




M1875/88 Caliber .44-40 5-3/4" Model (CAW, 1st special-ordered limited production, HW, cap firing, 885g)

 本モデルは、CAWが2011年春に同社のVIP会員向けに計94挺の特別限定品として発売したM1875のバリエーション6機種のうちの1つである(同年秋に若干数が再度限定発売された)。
 実銃のM1875は、1874年の終わり頃から生産が開始され、1886年にレミントン社(E. Remington & Sons)が倒産するまでに約25,000挺が生産された。その間に、1stモデルから3rdモデルへと進化していった。その後、1888年に同社は Marcus Hartley and Partners という会社に買収され、M1875はマイナー・チェンジされてM1888、M1890として2度にわたって復活するが(レミントン社は1890年に Remington Arms Company として再建される)、コルトSAAほどの人気を得ることはできなかった。
 ここで紹介するモデルは、M1888年にM1875をマイナー・チェンジして出された.44−40口径の5−3/4インチ・モデルを再現したものである。本モデルは有名なM1875の名前を残して「M1875/88」とも呼ばれることがあるので、CAWではそちらの名前を採用した。M1875は元々軍隊向けであったので、主力は銃身長が7−1/2インチのものであったが、コルトSAAの短銃身モデルが人気があったことを受けて、M1875も3rdモデルから5−3/4インチが併売された。M1888の実銃に7−1/2インチがあったのかどうかわからないが、CAWは5−3/4インチのみを製作した。本モデルを特徴付ける点は、イジェクター・ハウジングの形状がすっきり細身にシェイプされたことで、ニュー・モデル・アーミー以来続いたレミントン・リボルバーの外見上の最大の特徴であった”ひれ”のような部分がほとんど消えてしまった。また、バレル上面のアドレス刻印は「HARTLEY & GRAHAM ; NEW YORK,N.Y.」となっており、買収された当時の製品であることわかる実銃の刻印が忠実に再現されている。

M1890 Caliber .44-40 7-1/2" Model (CAW, 1st special-ordered limited production, HW, cap firing, 925g)

 本モデルは、CAWが2011年春に同社のVIP会員向けに計94挺の特別限定品として発売したM1875のバリエーション6機種のうちの1つである(同年秋に若干数が再度限定発売された)。
 実銃のM1875は、1886年にレミントン社(E. Remington & Sons)が倒産した後、1888年に Marcus Hartley and Partners に買収され、1890年に Remington Arms Company として再建されたときに、M1890として再復活した。このモデルは、過渡期のモデルであったM1888(M1875/88)の形状が基本的に継承されている。すなわち、すっきり細身にシェイプされたイジェクター・ハウジングが採用された。口径は.44−40W.F.C.と.45LCの2種類、銃身長は7−1/2インチと5−3/4インチの2種類があった。木製グリップはメーカー・ロゴ入りのチェッカード・タイプとされ、ランヤード・リングが復活した。
 ここで紹介するモデルは、.44−40口径、7−1/2インチのM1890を再現したものである。CAWは、今回の6種類のM1875のバリエーション・モデルの中で、本モデルにもっとも力を入れた。すなわち、M1888と同形状のイジェクター・ハウジング、実銃と同じデザインのウォールナット製チェッカード・タイプ・グリップ、スチール削り出しのランヤード・リング、実銃に忠実なフレーム左側の口径表示刻印などである。特に、口径表示は本来なら「44WCF」となっているはずのものが、実際の表記では「44FWC」のものしか見つからなかったので後者を採用したなどのこだわりを見せている。もちろん、その分は価格に跳ね返ってきており、定価は他のモデルに比べて3,000円高の32,800円(税抜き)とされた。
 なお、5−3/4インチも同じ価格で同時発売された。 

M1890 Caliber .44-40 5-3/4" Model (CAW, special-ordered limited production, HW, cap firing, g)

Wanted!





Click here to return to the menu page.