| PPSh-41 Late Model Drum Magazine Type (Hudson, early production, zinc alloy,
Piston Fire blowback, 4,070g) |
実銃は1941年に旧ソ連軍に制式採用されたサブマシン・ガンである。第2次大戦前までソ連を含む連合国の多くはサブマシン・ガンの重要性を認めていなかったが、独ソ戦が始まってドイツ軍のMP38やMP40の威力をまざまざと見せつけられると、ソ連軍は急遽サブマシン・ガンの開発を行うことにした。1940年に提出されたいくつかの試作品のうち、もっとも優れていたのがゲオルギー・セミヨビッチ・シュパーギンが開発したもので、それが翌41年にピストレット・プレメット・シュパーギナー、すなわちPPSh−41として制式採用されたのである。初期のモデルはリア・サイトがタンジェント・タイプであったが、後期には2段式のものやより簡略されたタイプのものも生産された。また、大きな71連ドラム・マガジンは装弾数の上では有利であったが、かさばって持ち運びにくかったために、後にダブル・カラム&シングル・フィードの33連バナナ・マガジンも供給された。なお、1977年に公開された映画「戦争のはらわた」(サム・ペキンパー監督)では、ジェームズ・コバーン扮するドイツ軍のスタイナー伍長がPPSh−41後期型を印象的に撃ちまくるシーンがスローモーションで堪能できるが、左手でドラム・マガジンをぎこちなく支えながら撃っている姿からすると、試作品にはあったフォアード・グリップが制式採用時に省略されてしまったのは失敗であったのではないかと思わざるをえない。ドイツ軍はその発射音と独特のスタイルからこれを「パラライカ」と呼び、日本軍は「マンドリン」と呼んだので、PPSh(どうやら「ペペシャー」と読むらしい…?)というよりもそれらの方がなじみのある名前ではなかろうか。
ハドソンは、1982年にこれをモデルガンとして発売した。それまでどのメーカーも作ろうとはしなかった第2次大戦時のソ連製サブマシン・ガンがモデル化されたとあって、発売時には一部のマニアから熱狂的に迎えられたそうである。しかも、実銃と同様にドラム・マガジン仕様(42,000円)とバナナ・マガジン仕様(38,000円)が併売され、後にキット・モデル(バナナ・マガジン仕様30,000円、ドラムマガジン仕様37,000円)も追加された。発売当初はハドソン独自のピストン・ファイヤー式ブローバックであったが、90年代にはCP方式に改められた(いずれもモーゼルと共用の7.62o弾)。その後も根強いファンのために数年ごとに生産が行われ、2008年には若干数ではあるが発火性能がアップされたもの(ボルトの重量を約半分にした)が再販された(65,000円)。
さて、リア・サイトの形(ウィングの付いた2段式のもの)からすると、ハドソンがモデル化したのは後期型のようである。そして、一見したスタイルや簡単な分解程度でわかるトリガー・メカニズムは、実銃のそれをほぼ忠実にコピーしている。もちろん、バット・プレートのメンテナンス・キット入れ扉も開閉する(ただし、ストック内の奥行きが浅いので、実銃のメンテナンス・キットは入れられない)。また、内部のメカニズムも可能な限り実銃のそれが忠実に再現された。例えば、セミ/フル・オートのセレクター(トリガー前方にある部品)はきちんと機能するし(前方に動かすとフル、後方だとセミ)、ボルト・ハンドルのセイフティー(かまぼこのような形をした部品の上部)も機能するし(押し込むとオン)、フィールド・ストリッピングも実銃どおりに行える(レシーバー後方のキャップを前方に押すとロックがはずれ、レシーバーが持ち上がる)。しかし、法的な問題から、本来はプレスの一体成形であるはずのバレル・ジャケットとレシーバーが別部品とされ、前者がスチール製、後者が亜鉛合金製で、両者をスクリューで結合する構造となっている。また、実銃では渦巻き状に71発入るはずのドラム・マガジンは一番外側だけの41発とされた。ちなみに、バナナ・マガジンはおそらく実銃と同様の33発入るようになっていると思われる。なお、本品ではレシーバーの色が緑がかったパーカー色になっているが、ハドソンのオリジナル色はブラックであり、経年変化により退色したものと思われる(もしかしたら、前所有者が着色したのかもしれない)。
ここではさらに実銃用のバナナ・マガジン(中古購入時に付属していたもの)を装着した写真を加えてみた。ハドソン純正のバナナ・マガジン(写真最下段右参照)は側面にリブのないスムーズなタイプであるが、本マガジンは側面に2本のリブが入った頑丈なものである。ただし、旧ソ連時代に製作されたものであるので、その作りはかなり粗雑であり、未使用品でありながら、ハドソン製マガジンに比べるとかなり質感の落ちる仕上げとなっている。なお、無加工で実銃用マガジンがそのまま使えるのは、他のハドソン製長物すべてに共通する点である。
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| with a banana-type box magazine of the real gun (3,240g) |
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| AK-47 Wood Stock Model (Hudson, early model, 1st production, zinc alloy,
Piston Fire blowback, 3,845g) |
実銃は、西側諸国が続々とアメリカ軍のM16を採用する中で、東側の共産(社会)主義諸国を中心に世界的に広がったソ連製のアサルト・ライフルである。軽くて繊細なM16に対して、重く、無骨なスタイルながら、抜群の耐久性を誇るものとなっている。
ハドソンはマニアが泣いて喜ぶようなマイナーな長物を次々とモデルガン化してきたが、AK−47はそのハドソンから当然の帰結として登場したモデルと言えるだろう。しかも、木製ストック版とフォールディング・ストック版の2種類を出すという懲りようであった。当初はハドソン独自のピストン・ファイヤー方式によるブローバック・モデルであったが、90年代末にはCP化され、内部も一部手直しされて再登場した。実銃はセミ/フル切替式であるが、ハドソンのモデルガンにはフル・オート・シアーはついておらず、セミ・オートのみのブローバックであった。もっとも、重いボルトをダブル・キャップでブローバックさせる方式はお世辞にも快調とは言えず、どうやったらこのモデルを快調に作動させられるかというような記事が雑誌に載っていたほどであった。しかし、2004年にはフル・オート・シアーの再現、チェンバーの改良によるフィーディングの向上、銃身部分の部品細分化などが施された「SE」(スペシャル・エディション)という改良モデルが登場し、スタンダードのCPモデルと並行販売されている。
上のモデルはCP化される前の旧タイプの木製ストック版である。4s弱の重量に見合った外観をしており、実銃ではプレス成型のスチールでできている本体が亜鉛合金の鋳型でよく表現されている。木製ストックはあまり材質のよいものとは思われないが、実銃においても良質の木材が使われているとは考えにくいモデルであるので、かえってリアル感があってよい。
下のモデルは同じくピストン・ファイヤー時代のフォールディング・ストック版である。ソ連のAK47は製造開始以来、共産圏を中心として全世界で使用されているが、当初の木製ストック付きモデルは長さと重さで取り回しに不便であったことから、早い段階からフォールディング・ストック版が開発されており、AK47FSの名前で呼ばれていた。そのフォールディング・ストックは大変よくできており、取り付け部左側のボタンを押すと簡単に開閉できる。また、その形状は本モデルのデザインを損なわないようにできており、折りたたみ時に大きくて長いバナナ・マガジンを上手によけるために、バット部分を半楕円形状となっているのは思わずうなってしまう設計である。
なお、ハドソンは、金型の老朽化から、2004年に下のSEモデルの生産をもってすべてのAKシリーズの生産を終了するとアナウンスしたが、マニアからの強い要望があったためか、2008年に旧モデルを若干数ではあるが受注生産した。 |
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| AK-47 Folding Stock Model (Hudson, early model, 1st production, zinc alloy,
Piston Fire blowback, 3,840g) |
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| AK-47 Special Edition Wood Stock Model (Hudson, late model, limited production,
zinc alloy, CP blowback, 3,650g) |
ハドソンのAK47は1980年に紙火薬仕様のブローバック・モデルとして登場して以来、多い時には年間8,000挺も生産されていたほど国内外で絶大な人気を誇っていた。しかし、20年以上の長期にわたって生産され続けたために金型の損傷が激しく、2004年の再販をもって生産を終了するとのアナウンスがあった。しかし、ハドソンはその最終生産品を単なる旧モデルの焼き直しではなく、旧モデルで欠点と言われていた箇所を修正した「SE(=スペシャル・エディション)モデル」(79,800円)として300挺(100挺×3ロット)限定で発売した。
SEモデルの外観上の特徴は、旧モデルでは一体成形で省略されていたバレル周りの部品が全て別部品とされたことである。これによって、フロント・サイト、トップ・リング、ガス・ルートが、新規にアルミ製で作られたバレルとは明らかに別の質感の物であるように見えるようになった。しかも、トップ・リングはスチール製となり、フロント・サイトは初めてアジャスタブルとなったことで、リアルさがこれ以上ないものとなった。また、木製ストックは従来のナトウ材からブナ材へと変更され、視覚的にも感触的にも高級感が増している。
メカニズム上の最大の改善は、真鍮削り出し製のフルオート・シアーが新設されたことであろう。これによって旧モデルでは不可能であったフルオートが可能になった。また、旧モデルではハンマー、トリガー、シアーはそれぞれのピンをEリングで固定していたが、本モデルでは実銃同様にフルオート・シアー・スプリングで各ピンを固定するように改められた。さらに、チェンバー部には実銃にはない可動式のフィード・ランプを設け、スムーズな給弾と暴発の予防策が講じられた。ボルトは前後2分割の構造となり、キャリアー部分は亜鉛合金ながら、下側をアルミ製、ストライカーに当たる部分を樹脂製とすることにより、旧型のものに比べて約半分の重量になった。
カートリッジは、5oキャップ2個を使用する専用CPカートリッジである。大きくてストロークの長いボルトを作動させるための構造であるが、実際に発火させると、セミオートは順調でも、フルオートはジャムが多発することが発売当時の雑誌で指摘されている。そのカートリッジは購入時には6発しか付いていないはずであるが、自分が新品購入したものにはさらに24発(11,760円分)が1袋に密閉されて付属していた(メーカーに問い合わせたところ、直販のSEモデルには標準で30発が付属していたそうである。もっとも自分のモデルはショップで購入したものであるが…)。もったいなくて発火する予定はないが、マガジンにフルロードできるだけのカートリッジがあるというのは嬉しいものである。
なお、SEモデルは当初はウッドストック・タイプのみであったが、最終ロットではメタルストック・タイプも同価格で若干数生産された。 |
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