Smith & Wesson Double Action Revolvers 2: Magnums


◇History and Comments◇
  Smith & Wesson(S&W) double action(DA) revolvers are often compared with Colt revolvers. They are good rivals.
  Modelguns of S&W DA revolvers have been made by MGC, Kokusai, CMC, and HWS. MGC once made M19(zinc) and M36(zinc), and later they made M28(ABS), M29(ABS, HW), M586(ABS, HW), M686(ABS) and Smython(HW). Kokusai had more variety, such as Military & Police M1905(zinc), K38 Master Piece M14(zinc), New Century(zinc), M10(ABS, HW, zinc), M19(ABS, HW, zinc), M28(ABS), M29(ABS, zinc), M629(ABS), M36(ABS, HW, zinc), M60(ABS), M64(ABS), M65(ABS), M66(ABS), M586(HW) and Smython(ABS, HW, zinc). CMC made M27(zinc), M29(zinc), M36(zinc, ABS). HWS has been making M36(ABS, HW), M19(ABS, HW), M15(HW), M60(ABS) and Smython(HW). 
  Among them, M19, M65, M66, M586, M686, M27, M28 are .357 Magnums and M29 and M629 are .44 Magnums. They usually have a big frame and grip, so it is a little difficult for Japanese people with small hands to keep holding them.
  Smython, or sometimes called Smolt, is a unique model. It is the combination of Smith & Wesson's K-frame and Colt Python's barrel. Then Kokusai and CMC started making its modelguns right after the real guns were first made. Kokusai made black ABS, silver ABS, and zinc alloyed versions, and CMC made a black ABS version. And Hartford, known as HWS, is now making its HW version, using the CMC parts.

M13 .357 Magnum 3" Model (Kokusai, 2nd model, FexHW, cap firing, 525g)

 S&Wのリボルバーには、見た目はほとんど同じなのにモデル・ナンバーが異なるモデルが多く存在する。ここで紹介するM13もその1つで、これはM10の38スペシャル口径のシリンダーを.357マグナム口径のものに替えたモデルである。もちろん、シリンダーが若干長くなったので、フォーシング・コーンがその分だけ短くなり、よく見るとシリンダー前部とフレームの隙間が若干M10より狭くなっていることがわかる。
 コクサイは、以前よりステンレス・モデルのM64についてはその元となるM10、同じくM66についてはその元となるM19も発売していたが、M65についてはその元となるM13を発売したことはなかった。しかし、2000年中頃からのリアル・カートリッジ仕様の再販品の中に、新たなモデルとしてそれが加えられた。発売されたモデルは、ニュー・コンセプト・シリーズで定評のあるFexHWを素材とし、実銃で最も人気の高い3インチ・モデル、通称「FBIスペシャル」であった。ただし、M65には2.5、4、6インチというバリエーションがあったのにもかかわらず、M13は3インチしか発売されていない。
 なお、今回紹介するモデルには、中古で購入した時点でアルタモント製の実銃Kフレーム用木製(ローズウッド)グリップが取り付けられていた。

M65 .357 Magnum 3" Model Limited Version (Kokusai, 2nd model, limited production, ABS, cap firing, 470g)  M65の3インチ・モデルはM13の3インチ・モデルのステンレス版である。ただし、コクサイからは元になるM13は発売されていなかった。
 コクサイからはすでに80年代前半から本モデルが発売されていたが、90年代にニュー・コンセプト・シリーズが展開されると、本モデルも外観の見直しと内部のリファインが施されて再登場した。また、表面の仕上げも以前のピカピカのシルバーからヘア・ラインが入ったようなステンレス・カラーへと進化した。
 
ここで紹介するモデルは、スムース・タイプ木製グリップがついた限定品である。木製グリップの材質はとてもよく、ラウンド・バットの形状とあいまって、握った時の感触と眺めた時の外観は限定品にふさわしい高級感を醸し出すものとなっている。また、木製グリップの下に隠された金属製のデザイン・グリップのおかげで、HW製モデルなみの重量が実現されている。M65の3インチ・モデル自体がとても珍しいが、限定品ともなるとかなりの稀少品である。
M65 .357 Magnum 4" Model (Kokusai, 1st model, ABS, cap firing, 390g)  コクサイではすでにM10のABS版を出していたが、それにメッキを施し、バレルの刻印を.38スペシャルから.357マグナムに変更してM65としたものがこのモデルである。ただ、本品は90年代に出たいわゆるニュー・コンセプト・シーズのものではなく旧タイプなので、フレームの中にサブ・シャーシが入っている。
 バレルは「ヘビー・バレル」の名前にふさわしく、かなり太めで重厚な雰囲気のものになっており、テーパーのかかった細身の銃身モデル(M64)に比べるとかなり頑丈な印象を与える。
 ところで、上の3インチとこの4インチは、旧コクサイ版では最後まで「M65」として売られていたが、シリンダーとカートリッジは.38スペシャルと同サイズのもので、バレル刻印とカートの箱だけが.357マグナムの表示になっていた。
 なお、2005年に旧M65にあたるモデルがM64として再販されたが、2006年春にM13が新規発売されるので、いずれ新M65も発売されるかもしれない。 
M65 .357 Magnum 4" Model Limited Version (Kokusai, 2nd model, limited production, ABS, cap firing, 505g)  コクサイからはすでに80年代前半から本モデルが発売されていたが(上のモデル)、90年代にニュー・コンセプト・シリーズが展開されると、本モデルも外観の見直しと内部のリファインが施されて(例えば、サブ・シャーシが無くなって、実銃どおりの構造になった)再登場した。また、M10系モデルと同様に、フレーム左側にシリアル・ナンバーが入れられ、外箱にもそのナンバーのシールが貼られた。
 
ここで紹介するモデルは、スタンダード・モデルにスムース・タイプ木製グリップがついた限定品である。木製グリップの材質はとてもよく、スクエアー・バットの形状とあいまって、握った時の感触と眺めた時の外観は限定品にふさわしい高級感を醸し出すものとなっている。また、木製グリップの下に隠された金属製のデザイン・グリップのおかげで、HW製モデルなみの重量が実現されている。
 なお、このM65も2006年に新生コクサイ(サンプロ)よりシリンダーが改善されたリニューアル版が発売された。
M19 .357 Combat Magnum 4" Model (MGC, zinc alloy, late production, paper powder firing, 790g)

 MGCのコンバット・マグナム(M19)は、60年代の黒モデル時代から生産されていた人気モデルであった。他のメーカーのダブル・アクション・リボルバーのほとんどがポリス用の38口径であった時代に、いち早く「マグナム」の魅力に目をつけ、その威力を全面に押し出したモデルであった。特に、71年に公開された映画「ダーティハリー」(注:「ダーティー・ハリー」ではない)で44マグナム(=M29)が有名になってからは、44マグナムがまだなかったので、それに最も近いモデルとして人気を博した。
 そのコンバット・マグナムも、70年代前半に登場したプラスチック製のハイウェイ・パトロールマンや44マグナムの大ヒットに隠れて、どんどん人気が下がっていき、77年の銃刀法改正以降は若干のsmGモデルが生産されただけで、まもなく姿を消してしまった。
 ここで紹介するモデルは、77年規制後に生産されたsmGモデルである。ただし、基本設計が40年以上も前のものなので、内部メカニズムにはモデルガン独特のアレンジがかなりあり、外観の仕上げもあまりよくない。しかし、当時のモデルガンを知る上では資料的価値の高いモデルである。なお、本品は幸いにも当時のメッキがほぼ完全に残っている。また、グリップは標準ではオーバー・サイズのものが付いているが、本品ではサービス・サイズのものに替えられている。

M19 .357 Combat Magnum 2.5" Model (HWS, HW, cap firing, 410g)  実銃は.357マグナム銃としてはM13と並んで最小サイズの1つであり、S&Wの看板モデルでもある。また、モデルガンにおいては、M10の2インチ・モデルとともにスナブ・ノーズ・タイプとして人気の高いモデルであり、HWSの他にコクサイからも発売されている。
 本モデルは、4インチ、6インチ・モデルとともに旧CMC製の金型を利用して作られたものであるが、2.5インチ・モデルはCMCでは企画こそされたものの発売には至らなかったものである。したがって、バレルについてはHWSが新たに金型を興したものになる。
 外観は大きめのフロント・サイトが載った短めの銃身とラウンド・タイプ・サービス・グリップの組み合わせが絶妙のバランスを創り出しており、実際に持ったときの重量バランスもとてもいい。また、ほぼ実弾と同じサイズになったニュー・カートリッジもとても格好良く、さらに別売りのダブル・キャップ用カートを使えば豪快な火炎と発火音を楽しむことができる。
M19 .357 Combat Magnum 4" Model (Kokusai, FexHW, cap firing, 490g)  コクサイからはすでにABS製と金属製のM19が発売されていたが、本モデルは90年代半ばに発売された「ニュー・コンセプト・モデルガン」シリーズの1つとして96年に発売されたものである。ただし、ここで紹介するモデルは、新生コクサイ(サンプロ)が2004年に再販したリニューアル版である。
 M19は、.357マグナムDAリボルバーの中核モデルとして、モデルガンも高い人気を誇っているが、中でもこの4インチ・モデルはスタイル・バランスの良さが定評である。実際に、過去に発売されたモデルでは、他の2.5インチや6インチに比べていち早く売り切れてしまっていたし、リニューアル版では売れ行きの動向を見るために真っ先に再販された。
 ここで紹介するリニューアル版は、その表面の輝きの具合から、旧モデルと同じFexHW材が使われていると思われ、黒銀色に輝く表面が実銃のような雰囲気を醸し出している。なお、リニューアル版は単なる再販ではなく、シリンダー・インサートが改良されてほぼ実弾と同じ長さのカートリッジ(内部発火式)が採用されるなどの改良が見られる。
M19 .357 Combat Magnum 6" Model (Kokusai, FexHW, cap firing, 600g)  M19は.357マグナムを撃てるS&Wの代表的モデルである。
 コクサイは当初ABSでこれをモデル化していたが、90年代に鉄粉入りのHWモデルとして復活させた。黒銀色に輝くボディーはとてもリアルである。ただ、コクサイの鉄粉入りHW(FEXと呼ばれる)はMGCのSRHほどの重量感はなく、手にすると以外に軽くてびっくりする。
 M19には他に2.5インチと4インチ・モデルがあるが、これらはいずれも人気モデルでめったにお目にかかれないのに対し、6インチ・モデルはかなり売れ残っていて、2002年末の時点では新品を半値で買えるほどであった。
 なお、M19はハートフォードでも作られているが、こちらはCMCの金型を引き継いで作られているので、非常にリアルなモデルとなっている。ただ、ふつうのHW製なので、外観的にはコクサイ製の方がリアルな印象を受ける。
M19 .357 Combat Magnum 4" Model (Kokusai, late production, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 900g)

 コクサイM19の金属モデルはパイソンに何年か遅れて80年代に発売されたが、2002年頃には24金メッキのものが再販された。そして、サンプロに生産が移行し、リボルバーのHWモデルが次々とリニューアル再販されると、金属モデルもシリンダー・インサートの改良とカートリッジのリアル・サイズ化が行われ、M10に続いてM19の金属モデルも2007年にリニューアル再販された。
 ここで紹介するモデルは、そのリニューアル版の4インチ・モデルである。M19の中では2.5インチと並んで人気のあるモデルであり、シリンダーとカートリッジのリニューアルで益々その魅力が増した。ただ、価格がその分高くなったので(税込み20,000円強)、はたしてどれほどのマニアがこのモデルを実際に購入する気になったかはわからない(自分はなじみのショップで半額だったので購入した)。

M19 .357 Combat Magnum 6" Model (Kokusai, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 1,020g)  コクサイからはすでにABS製、HW製、亜鉛合金製のM19コンバット・マグナム6インチ・モデルが発売されていたが(さらに、M66はM19のステンレス・タイプであり、コクサイからはシルバーABS版が出ていた)、2002年の24Kメッキ・シリーズの1つとして亜鉛合金製モデルが装いも新たに再販された。
 同シリーズの他のモデルと同様に、パーティング・ラインが完全処理され、表面が磨き上げられた上で1号24金メッキが施されている。ABSモデルやHWモデルは重心バランスのせいか見かけよりもやや軽い感じがしたが、金属製モデルである本品はずっしりとした重量感を感じさせてくれるものとなっている。また、内部のメカも細かい見直しがなされているので、動きはとてもシャープである。
 なお、同タイプの2.5インチ、4インチ・モデルも24Kメッキ版が発売されている。
M66 .357 Combat Magnum 2.5" Model Limited Version (Kokusai, 2nd model, limited production, ABS, cap firing, 480g)  M66は.357マグナムのスタンダード・モデルであるM19のステンレス版である。
 コクサイからはすでに80年代前半から本モデルが発売されていたが、90年代にニュー・コンセプト・シリーズが展開されると、本モデルも内部のリファインが施されて再登場した。また、表面の仕上げも以前のピカピカのシルバーからヘア・ラインが入ったようなステンレス・カラーへと進化した。
 
ここで紹介するモデルは、スムース・タイプ木製グリップがついた限定品である。木製グリップの材質はとてもよく、ラウンド・バットの形状とあいまって、握った時の感触と眺めた時の外観は限定品にふさわしい高級感を醸し出すものとなっている。M19と同形状のスナブノーズであるM66の2.5インチ・モデル自体を最近ではほとんど見かけなくなっており、限定品ともなると超稀少品である。
 なお、2005年夏に新生コクサイからリアル・サイズ・カートリッジ版が再販された。
M66 .357 Combat Magnum 4" Model Limited Version (Kokusai, 2nd model, limited production, ABS, cap firing, 500g)  M66はM19のステンレス版である。
 コクサイはM66の2.5インチ、4インチ、6インチをABS製モデルとして生産したが、やや中途半端なモデルであったのであまり人気が出なかった。初期のモデルはフレーム内に重りを兼ねたサブ・シャーシが入ったものであったが、90年代後半のニュー・コンセプト・シリーズの販売に合わせて、本品もサブ・シャーシのない、ほぼ実銃どおりの内部構造をもったモデルへと進化した。
 ここで紹介するモデルは、スムース・タイプ木製グリップがついた限定品である。木製グリップの材質はとてもよく、握った時の感触と眺めた時の外観は限定品にふさわしい高級感を醸し出すものとなっている。また、木製グリップの下に隠された金属製のデザイン・グリップのおかげで、ABS製モデルでありながら、HW製のM10と同重量が実現されている。
 なお、2005年秋に新生コクサイからリアル・サイズ・カートリッジ版が再販された(ただし、グリップはオーバー・サイズ)。
M66 .357 Combat Magnum 6" Model (Kokusai, ABS, cap firing, 440g)  実銃のM66はM19のステンレス・バージョンであるので、バレル長もM19と同様に2.5インチ、4インチ、6インチの3種類が用意されていた。
 モデルガンはコクサイからしか出されていないが、M19と同じく実銃通りの3種類がラインナップされていた。M19はバレル長が短いほど人気が高かったが、それはM66でも同じであり、ここで紹介する6インチ・モデルもあまり売れなかった。
 本品は旧コクサイが廃業する直前に再販したものである。したがって、箱は簡易版となっている。しかし、本体の作り自体は以前のものに比べてもまったく遜色がなく、表面のヘア・ラインも美しく表現されており、完成度がとても高いモデルである。
 なお、2005年秋の時点で新生コクサイからの再販品は出ていないが、2.5インチ、4インチの売れ行きが好調であれば、いずれ再登場するであろう。
M586 .357 Distinguished Combat Magnum 2.5" Model (MGC, HW, cap firing, 680g)

 1993年に旧MGC初のHW製M568として2.5インチと3インチ・モデルが発売された。そしてそれは、旧MGCとしては最後の新規発売ダブル・アクション・リボルバーとなった。ここで紹介するのは2.5インチの方である。
 MGCは80年代からABS製M586の4インチと6インチを発売していたが、そちらの方はHW化せずに新たに出した2丁のスナブ・ノーズ・タイプの方だけをHWモデルとした(後にタイトーより4インチと6インチもHWモデルが発売された)。その真意は明らかにされていないが、おそらく当時盛んに出されていたガバメント系のHW製ニュー・モデルの販売が好調なことから、リボルバーのラインナップにも新しさを求めたためだったのではないかと思われる。ただし、HW化にあたっては特に旧ABS系に対する内部メカ等のリファインはされなかった。また、発売同時はあまり売れなかったようで、そのせいもあって今では大変なプレミアム・モデルとなっている。
 なお、ここで紹介するモデルはシリンダー・インサートが切除されたリアル仕様となっているので、HWS製ダブル・キャップ仕様.357マグナム・カートリッジを装填してある。

M586 .357 Distinguished Combat Magnum 4" Model (Marushin, HIF, cap firing, 680g)

 コクサイ、MGCに次いで出されたマルシンのM586は当初ABS製であったが、90年代に入るとHW製が発売された。そして、MGCのSRHシリーズが発売されると、マルシンからも「磁石が付く」くらい金属成分を多くした「アイアン・フィニッシュ(HIF)」モデルが発売された。
 ここで紹介するモデルは4インチ・モデルであるが、6インチのHIFタイプも存在する。表面の仕上げは、MGCのSRHモデルが「黒光り」であるのに対して、マルシンのHIFモデルは灰色あるいは銀色という感じである。また、コクサイのFEXモデル同様に、MGCのSRHモデルほどの重量感はなく、普通のHWモデルとほぼ同重量である。
 なお、ABS版と初期のHW版はリアル刻印であったが、本モデルが発売されていた頃はS&Wの商標権問題に対応するために独自刻印となっており、バレルの刻印も左側は SMITII & WLSSON、右側は S& .357 MAGNUM となっている。 

M586 .357 Distinguished Combat Magnum 6" Model (Kokusai, HW, cap firing, 680g)  M586は銃身の下に反動を押さえるウエイトを設置してモデルであり、コルトのパイソンに共通した発想で作られたモデルといえる。
 コクサイでは当初これをABS版で作っていたが、90年代に4インチ・6インチ・モデル共にHW(鉄粉入りではない)版を追加した。M19と同じく、なぜか6インチ・モデルは2002年時点で新品を安価で買えた。
 M586は、マグナム・リボルバーの中で、MGC、コクサイ、マルシンの3社が作っている唯一のモデルであり、それだけスタンダードな人気モデルであることがわかる。3社のものを比べると、マルシンのものが一番リアルにできていると言われるが、コクサイのものもよくできている。ただ、シリンダーのインサートが浅い位置にあるために、.357マグナムのわりにカートリッジが短いのが残念である。また、刻印も他のコクサイのモデルと同様にS&Wのものではなく、コクサイ独自のものとなっている。
M686 .357 Distinguished Combat Magnum 4" Model (MGC, ABS, cap firing, 540g)  S&WのM686は同社のM586のステンレス・モデルである。モデルガンのM686はすでにマルシンからもM586のバリエーションとして発売されていたが、80年代後半になってMGCからも発売された。
 MGCのM586・M686は、コクサイやマルシンのものに比べると形状(特にバレル先端あたり)の点でリアル感に若干欠けるとされているが、作動の点では一歩も譲っていない。シングル、ダブル・アクションとも実にスムーズである。ただ、カートリッジがMGC伝統の先端発火方式なので、長さが特徴の実弾マグナムよりもかなり短くなっており、このあたりは内部発火式を採用しているマルシン製に軍配が上がる。
 なお、MGC、マルシンともにM686には他に6インチ・モデルがあるが、スタイル・バランスの点では4インチの方が人気があり、中古でも値段にかなりの差が出ている。
M686 .357 Distinguished Combat Magnum 4" Model (Kokusai, early production, ABS, cap firing, 490g)

 .38スペシャル用のKフレームでは.357マグナムの威力に耐えられず、かといって.44マグナム用のNフレームでは大きすぎるということで、その中間的なサイズのフレームが開発され、その代表的モデルとして1981年に発売されたのが実銃のM586とそのステンレス版であるM686であった。
 コクサイはそのS&W最新モデルをいち早くモデルガン化して83年に発売を開始した。米国における実銃の徹底した取材を元に設計された本モデルは、スタイル及びメカニズムにおいて実銃のそれがほぼ忠実に再現され、当時評価が高まりつつあった「リボルバーのコクサイ」としての一翼を担うモデルであった。
 なお、本モデルは初期生産品であるが、縦にヘア・ラインが入れられた抑えたカラーのステンレス・シルバーが美しい。また、純正ではないが実銃用パックマイヤーALSがピタリと付いており、設計の素晴らしさを実感できるものとなっている。

M686 .357 Distinguished Combat Magnum 3" Model (personal custom, based on the MGC M586 4" HW Model, silver coated HW, cap firing, 600g)  Lフレームの代表作であるM586のステンレス版がM686であるが、ここで紹介するモデルはその3インチ・モデルである。モデルガンの大口径リボルバーは2.5インチの次は4インチであることが多く、3インチというのはあまりないが、実銃のM686に3インチ版が存在するのは事実である(M586やパイソンにも存在する)。しかも、スタイル的なバランスはけっして悪くない。警察用リボルバーには3インチが最適であるという意見があるくらいであるので、モデルガンでももっと発売されてよいバレル長ではないであろうか。
 本モデルガンは、メーカーの量産品及び限定生産品としては存在しないモデルであるので、カスタム品であり、MGCのHW製M586の4インチ・モデルを利用して作られている。なお、表面塗装の仕上げはそれほど悪くはないが、バレルの付け根の部分の仕上げにやや粗さが見えるので、ショップではなく個人がカスタムしたものと思われる。
M27 .357 Magnum 3.5" Model (CMC, 2nd model, early production, zinc alloy, paper powder firing, 1,010g)

 実銃は、1935年に.357マグナム弾を撃つことができる丈夫なNフレームを持つ6連発のリボルバーとして同弾と共に発売されたものである。バレル長は3.5インチ、6インチ、8−3/8インチがある。このうちの3.5インチはジョージ・パットン将軍がSAAと共に腰につり下げていたことで有名である。なお、「ハイウェイ・パトロールマン」として有名なM28はこの銃の廉価版として1954年にデビューした。
 モデルガンのM27はCMCから1970年代の半ばに発売された。当時.357マグナムの金属製モデルはM19が「コンバット・マグナム」の名称で、ABSモデルはM28が「ハイウェイ・パトロールマン .41マグナム」という名称でMGCから出されていたが、それらと競合しないものとしてラインナップされたものと思われる。バレル長は3.5インチと6インチの2機種であった。ところが、当時はすでに金属製ハンドガンの人気が急降下していた時期で、なおかつ.44マグナムのM29ばかりがもてはやされていた時代だったので、地味なM27はほとんど売れず、いつの間にか消え去ってしまった。しかし、そのことがかえって現在では希少価値を生んでおり、特に3.5インチはプレミアム価格で取り引きされている。
 ここで紹介するモデルは77年の第2次銃刀法改正後に発売されたsmGモデルである。ただし、手に入れた時点でオリジナルの黒いプラスチック製オーバー・サイズ・グリップがなく、左右が異なるサービス・サイズの木製グリップが付いていたので、手元で余っていたコクサイのM29用木製グリップを装着してある。

Highway Patrolman .41 Magnum 3.5" Model (MGC, 2nd model, ABS, cap firing, 390g) *non-existent model as a real gun  小学校6年生の時に初めて買ったモデルガンが帰ってきた!当時は日本の刑事物ドラマと言えば必ずと言っていいほどMGCのハイパトが登場し、モデルガンの入門用として絶大な人気を誇っていたモデルである。もちろん、本品はその当時のものではなく(当時のものは紙火薬の入れすぎでバレルとシリンダーが割れてしまい、あえなく燃えないゴミとして捨てられた)、最近になって未発火のものを手に入れたものである。当時はあれほど売れたモデルであるのに、みんなが自分のように酷使したためか現存するものは非常に少なく、現在中古品の取り引き価格は当時のプラスチック製モデルガンの中では群を抜いて高くなっている。
 あるマニアによると、MGCのハイパトには製造時期と仕様のちがいにより4種類があるそうである。簡単な見分け方は、第1期モデルはリア・サイトがダミーのスクリュー付き、第2期モデルはリア・サイトが一体成型のプラ製でバレル・インサートが横、第3期はバレル・インサートが縦、第4期はバレル右側の「CAL.41 Magnum」の刻印がない、ということである。なお、第1期と第2期はいわゆる「テンプラ製」(内側に亜鉛合金の骨がある)、第3期と第4期はオールABS製であるという。また、第4期はシューター・ワン対応の44マグナム・キャップ火薬仕様であるが、その他は41マグナムの紙火薬仕様であった。
 さて、ここで紹介するモデルは上記の見分け方からすると第2期モデルである。これは自分がかつて所有していたモデルとも一致するものである。そう確信する理由は、当時のカートリッジがランダルの.44−40カートリッジと同じ形でありながらインナーのあるものであったからで、それは第2期モデルの特徴でもあるからである。また、外箱は第2期のみの白地に白バイのイラストが入っているものであった(第1期と第3・4期の箱のデザインはそれぞれまったくちがう)。
M28 "Highway Patrolman" .357 Magnum 3.5" Model (Kokusai, 1st model, late production, ABS, cap firing, 390g)  M28は別名「ハイウェイ・パトロールマン」と呼ばれ、その名のとおりに多くの白バイ警官に採用された.357マグナム銃である。
 モデルガンのハイウェイ・パトロールマンはMGCが初のオール・プラスチック製モデルガンとして発売したものが有名であるが、そのモデルが刑事物のTV番組や映画で大活躍したので、70年代当時にコクサイはMGC製を実銃と異なる部分(3.5インチ銃身、内部メカ、ヨークの止め方等)まで完全にコピーして販売し、訴訟問題一歩手前までいったというのは有名な話である。
 ここで紹介するモデルは、その当時のものである。MGCとちがったのは、3.5インチ以外に6インチもそろえたことで、強力なマグナム弾を撃つモデルとしては珍しくテーパーのかかったバレルも忠実に再現した。また、MGCが実銃のM28にはない.41マグナムであったのに対して、コクサイは実銃どおりに.357マグナムとした。
 上のモデルは件の3.5インチ・モデルである。実銃は4インチで3.5インチはないが、MGCのものをそのままコピーしたのでこういうことが起こってしまった。しかも内部メカニズムまでMGCのものをそっくり真似してしまったのだから、当時「MGC vs.日本高級玩具組合」という構図の後者に属していたコクサイがMGCからにらまれたのも仕方がない。ただ、しいていえば、MGCが実銃とは異なる.41マグナムとしていたところを、コクサイは実銃どおりの.357マグナムとしていたところが、後から発売したコクサイのこだわりであろうか。
 下のモデルはMGC製にはない6インチ・モデルである。Nフレームの大きなレシーバーと長い銃身に対して、細身のサービス・タイプ・グリップはやや力強さに欠けるような気がするが、実銃にある長銃身モデルもぜひ欲しかったものと思われる。
 なお、コクサイのM28には、後に内部構造が実銃通りにリファインされた際に出された4インチもあるが、実銃にはないこの3.5インチは、MGC製と共に往時をなつかしむモデルガン・ファンの間でプレミアム価格で取り引きされる人気モデルとなっている。また、ごく初期の製品はMGC製品に似せるためか箱も単色のものであったが、後にここで紹介するようなカラーのものになった。
M28 "Highway Patrolman" .357 Magnum 6" Model (Kokusai, 1st model, late production, ABS, cap firing, 425g)

M28 "Highway Patrolman" .357 Magnum 4" Model (Kokusai, 2nd model, ABS, cap firing, 500g)  上のM28がMGC製のデッド・コピーと言われる中途半端なモデルだとすると、1981年に登場した本モデルはコクサイが「リボルバーのコクサイ」という名を確立した記念すべきモデルと言えるだろう。
 外観上の特徴としては、第一にバレル長が実銃と同じ4インチとなったことがあげられる(もちろん、6インチもあった)。また、フォーシング・コーンには別部品として鉄製のリングがはめ込まれ、発火に対する耐久性が向上した。一方、内部メカについては前作よりもずっと実銃に近いものが採用され、動作も確実なものになった。さらに、刻印も初期モデルとは異なったものが入れられており(バレル左右、フレーム右)、実銃の雰囲気がよく表現できている。
 これらの改善点により、コクサイのハイウェイ・パトロールマンはもはや「MGC製のコピー」でなくなっただけでなく、MGC製をしのぐコクサイの看板製品の1つとなったのである。
M29 .44 Magnum 6.5" Model (MGC, 1st model, early production, ABS, paper powder firing, 535g)  M29、通称「44マグナム」は、1971年の映画「ダーティハリー」で一躍有名になったモデルである。「ダーティハリー2」(1973年)の冒頭では、M29がアップにされ、クリント・イーストウッドのナレーションで、"This is a .44 magnum, the most powerful handgun in the world." とその威力が紹介されていた。
 MGCはその人気にあやかって、ABS製リボルバーの第2弾として6.5インチ・モデルを発売した。当初はサービス・タイプ・グリップにグリップ・アダプターという組み合わせであったが、数年後に8.3/8インチ・モデルが追加されたときはフル・サイズのグリップになった。また、後にハイパト41のバリエーションとしての4インチも作られた。
 上のモデルは、70年代に発売されたABS製モデルである。サービス・サイズのグリップにグリップ・アダプターという組み合わせは、おそらくフレームをハイウェイ・パトロールマン41と共用したためであろう。しかし、発売直後から「ダーティハリーとちがう!」と評判が悪かったので、後にスペーサーをかませたオーバー・サイズ・グリップがオプション販売された。最も、それを付けた時に、あまりの大きさによる握りにくさから、やはり元のサービス・サイズに戻したという声も聞かれた。ここで紹介するモデルは、当時のものをごく最近になって中古で手に入れたものである。ただし、前所有者によって本体がマット・ブラックに塗装され、グリップも木製調に塗装されているので、発売当時のものとは大分雰囲気が異なったものとなっている。
 中・下のモデルは、90年代入ってから起こった既存モデルのHW化ブームに乗り、材質がHWされて再販されたモデルである。4インチと6.5インチが発売されたが、8−3/8インチは結局発売されなかった。内部メカはABSモデルとまったく同じで、単に材質を変更しただけのモデルであった。リボルバーについても時代はすでにリアルなメカを搭載する段階に入っていたが、70年代に44マグナムを愛用したマニアには懐かしい思いのするモデルであった。最初は中段モデルのようにパックマイヤー製のラバー・グリップが付いたタイプが発売されたが、材質をHW製にした割には重量感に欠けていたためか、すぐに下段モデルのようなHWグリップ付きも売り出された。ただし、M568等の比較的新しいモデルはその後もMGCが完全廃業するまで何度か再販されたのに対して、M29はこのときに1回再販されただけであった。コクサイから出されていた金属製M29に目が肥えてしまった大人のマニアにとって、あまりにも時代遅れのメカニズムを持つ本モデルは商品価値が低いと判断されたためであろう。
M29 .44 Magnum 4" HW Model (MGC, 2nd model, early production with the Pachmyher grip, HW, cap firing, 675g)
M29 .44 Magnum 6.5" HW Model (MGC, 2nd model, late production with the HW grip, HW, cap firing, 720g)
M29 .44 Magnum 8-3/8" Model (MGC, ABS, paper powder firing, 540g)  MGCの44マグナムは「ダーティハリー」にあやかった6.5インチ・モデルが有名であるが、8−3/8インチ・モデルは76年公開の「タクシー・ドライバー」でロバート・デ・ニーロが演じた主人公が使用したことから一気に人気に火がつき、モデルガンも映画公開後ほどなくして発売された。
 本体の特徴は何と言ってもその長い銃身で、ややフロント・ヘビーそうな外観は6.5インチ・モデルよりもバランスがよくないが、その圧倒的な存在感はダーティハリーよりもタクシー・ドライバーの方が強そうにさえ感じさせるものであった。また、6.5インチ・モデルで不評であったサービス・グリップ+アダプターという組み合わせはオーバー・サイズ・グリップに変更され、44マグナムの迫力をより一層誇らしげに演出するものとなった。
 なお、4インチ、6.5インチ・モデルと異なり、8−3/8インチ・モデルはHW版は発売されていない。
M29 .44 Magnum 4" Model (CMC, late production, zinc alloy, paper powder firing, 1,040g)  CMCの.44マグナムM29は1976年8月に発売された。映画「ダーティハリー」(1971年)の人気からモデルガン・メーカー各社が競って.44マグナムを出す中で、CMCのM29は最後発のモデルであった。
 CMC製品の売りは実銃同様のメカニズム、パーツ構成、フルサイズであったので、発売当時からマニアの間では非常に評価の高いモデルであった。MGCが発火して遊ぶことを重視して素材をABS製としたり、内部メカにも大胆なアレンジを施したのに対して、あくまでもリアルな作りにこだわり、したがって強度上の視点から素材を亜鉛合金製としたのもCMCらしかった。このあたりの方針は、設計を六人部氏が担当し、CMCの発売時広告に「六研の技術が生かされています。」と書かれていたことにも表れている。そして、発売されたのは4インチ、6.5インチ、8−3/8インチの3種類で、この点も実銃のモデル構成と同じであった。
 発火方式は、発売当初は貫通シリンダーにバレル内前撃針タイプであったが、後に自主規制の形でインサート入りシリンダー&カーリッジ内発火式となった。これによってカートリッジの全長はやや短くなったが、形状はかえってリアルになった。
 あえて1つだけ難点をあげるとすれば、それは表面仕上げで、当時のCMC製品は全般的に金色メッキが経年変化ですぐに落ちてしまうということがあった。ただし、ここで紹介する4インチ・モデルは幸いにも比較的きれいにメッキが残っている。
M29 .44 Magnum 4" Metal Finish Model (Kokusai, 2nd model, late production, metal-coated ABS, cap firing, 500g)  実銃のニューM29には4インチ、6インチ、8−3/8インチの3種類が存在するが、コクサイのABS製M29においてもこれらが再現された。通常、大型リボルバーでは4インチは最も人気のあるモデルであるが、M29の場合だけは他の2つに比べて人気があまりなかった。おそらく、大きさが売りの.44マグナムでは、より大きい方が魅力的に映ることと、他の2つのように映画の主人公に印象的に使われたことがないためであろう。
 ここで紹介するモデルは、ブラックABSの地肌にメタル・カラーの塗装を施した「メタル・フィニッシュ」というタイプで、かつてはコクサイの他にマルシンでも広く採用されていた表面処理方法であった。本品はごく最近ショップで新古品を手に入れたものであるが、通常は経年と共にはがれてしまうメタル・カラーが見事なまでにきれいに残っている。また、本品は最後期の限定販売品だったらしく、今では手に入らないコクサイ純正のオーバー・サイズ木製グリップが標準で付いている。
M29 .44 Magnum 8-3/8" Model (Kokusai, 2nd model, early production, ABS, cap firing, 595g)  M29 .44マグナムは映画「ダーティハリー」(6.5インチ)と「タクシー・ドライバー」(8−3/8インチ)のおかげで実銃もモデルガンも70年代半ばに大人気になったが、モデルガンはいち早く市場に出たMGC製の独壇場となっていた。そこへ1981年に殴り込みをかけたのがコクサイのM29であった。ただし、MGC製との差をつけるために、8−3/8インチに加えて、実銃では6インチに変更されたモデルも採用し、かつ実銃にかなり近い内部メカニズムを実現しての登場であった。
 その内部メカニズムは、強度を補うためのサブ・フレームや重量を稼ぐためのグリップ・ウエイトの採用という当時のABSモデルでは当たり前の装備がまだ残っていたが、いわゆる“テンプラ・モデル”と呼ばれた亜鉛合金部品をABSでコーティングするという作りからは脱却し、「NEW M29」のうたい文句どおりに、新たなABS製リボルバーの指針を示したモデルでもあった。
M29 .44 Magnum 8-3/8" Model (Kokusai, 3rd model, FexHW, cap firing, 735g)

 コクサイのリボルバーは、2005年頃よりサンプロに生産ラインが移行されてから、シリンダー・インサートが改良されて、よりリアルなサイズのカートリッジを装填できるモデルへと生まれ変わって再販されてきた。このM29もそうした流れの中で発売されたものである。ただし、FexHW製のM29は過去に生産されたことはなく、実質的にはニュー・モデルということができるであろう。
 コクサイのM29は、過去にABS製モデルと亜鉛合金製モデルが発売されたことがあるが、ABS製モデルには耐久性と重量増加の一石二鳥をねらったインナー・シャーシがはめ込まれていた。しかし、今回のHWモデルは、過去の同素材製品がそうであったように、実銃にかぎりなく近いメカニズムを持ったものにされ、基本的には亜鉛合金製モデルと同じリアルな内部構造をもったものへと進化した。また、シリンダー・インサートの変更を受け、カートリッジも内部発火式の3ピースとなり、以前のものよりかなり実銃に近い大きさのものになった(下段右写真は左から旧亜鉛合金製モデル用、本モデル用、MGC製モデル用)。
 なお、今回の再販にあたっては、最も人気のある6インチが最初に出され、続いて8−3/8インチ、そして4インチが発売された。また、後に、実銃ではM29のステンレス版であるM629(モデルガンはステンレス・シルバー・メッキのABS製)も同様の順番で再販された。

M29 .44 Magnum 6" Model (Kokusai, late prodtuction, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 1,150g)  70年代半ばにMGCからABS製の44マグナム(M29)が出された直後に、コクサイからはABS製と亜鉛合金製のM29が相次いで発売された。コクサイのM29はMGCのものに比べると内部メカが実銃により近いということで発売時より評価が高く、「リボルバーのコクサイ」の屋台骨を支えるモデルであった。
 ここで紹介するモデルは、旧コクサイが2003年に廃業する直前に発売したもので、よく下地処理がなされた上で表面に24金メッキが施されたものである。ただし、サンプロに引き継がれてから再販された他の最新金属リボルバーのようにピカピカには光ってはおらず、ややくすんだ金色となっていることから、仕上げの仕方が多少異なっているようである。内部メカの構造については中を開けていないのでパーツリストでしか判断できないが、確かに実銃にかなり近いもののようである。また、動きは金属モデル特有のやや重たい感覚を与えるものであるが、何かに引っかかっているというものではなく、あくまでも重いシリンダーを回しているという程度のもので、いたってスムーズである。
 本モデルを手にすると、まずはその大きさと重さに圧倒される。日本人の小さな手には有り余るオーバー・サイズ・グリップの大きさもさることながら、亜鉛合金製より6インチでも1,150gにも達する重さは、小さめのABS製やHW製リボルバーに慣れきっていた手には驚きの感覚しか与えない。さらに8−3/8インチ・モデルにいたっては、ややフロント・ヘビーなこともあって、片手で持っていると手から滑り落ちそうな感覚を覚えるほどである。
 なお、実銃のM29は、初期モデルではバレルの長さが4インチ、6.5インチ、8−3/8インチというラインナップであったが、コクサイのモデルガンはニュー・モデルを元にしていたので、6.5インチは6インチとされた。また、以前はあった4インチ・モデルは最終生産品にはラインナップされなかった。
M29 .44 Magnum 8-3/8" Model (Kokusai, late prodtuction, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 1,290g)
M29 .44 Magnum A.F. 6" Model (Kokusai, late prodtuction, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 1,170g)  「AF」とは「アジャスタブル・フロント・サイト」のことであり、文字通り可動式のフロント・サイトがついているモデルである。M29のバリエーション・モデルであり、実銃にもきちんと存在するものである。通常のM29のリア・サイトはもともとアジャスタブルであったが、フロント・サイトも調整式とすることにより、ターゲット・モデルとしての性格を持たせようとしたものである(もっとも、44マグナム弾は強力すぎてターゲット・モデルとしては不適切だったが)。なお、AFモデルはM29だけのものではなく、他にM19等にも同様のタイプが設定されていた。
 S&W製リボルバーの金属モデルを多数生産していたコクサイは、すでに発売されていた亜鉛合金製M29のフロント・サイト部を改良する形でAFモデルを製作した。これによって元々ボリューム感のあったモデルがさらにごつい感じを与えるモデルになった。したがって、現時点ではリボルバーの金属製モデルガン史上もっとも巨大なモデルである。ここで紹介しているモデルは、旧コクサイが廃業した後を受けてサンプロが再販したもので、1号24金フル・メッキのものである。旧コクサイのものに比べて価格が2割ほどアップしているが、その分下地が十分に処理された上でメッキがかけられているので、一昔前の金属モデルとは別物のような美しい輝きを放つモデルとなっている。
 本モデルガンのアジャスタブル・フロント・サイトは、サイトの下部に水平についている円盤状の部品を回すことでサイトを上下させるメカが再現されているが、残念ながら円盤を回転させても実際にはサイトの上下動は起こらない。
 なお、コクサイのAFモデルは通常の亜鉛合金製M29を元にして作られているので、6インチと8−3/8インチのみの設定で、4インチ・モデルはない(実銃に存在するかどうかは不明)。また、通常のM29はABS製、メタル・メッキ製、亜鉛合金製の3つのラインナップがあるが、AFモデルは亜鉛合金製のみである。一方、S&W製リボルバーをたくさん作っているコクサイであるが、AFモデルの設定はM29以外にはない。
M29 .44 Magnum A.F. 8-3/8" Model (Kokusai, late prodtuction, 24-gold plated zinc alloy, cap firing, 1,310g)
M629 .44 Magnum 4" Model (Kokusai, 1st model, ABS, cap firing, 460g)

 コクサイのM629は絶版となって久しいが、ショップやオークションで売られている中古はそのほとんどが6インチか8−3/8インチであったため、4インチは発売されていなかったものと長い間思っていた。しかし、ここにこうして専用箱に収められた4インチが存在していることから、実際に発売されていたことは確かである。ただし、M629の4インチはほんの少ししか生産されなかったと思われる。したがって、人気の度合いはともかく、数の上からは最も希少なモデルと言えるだろう。
 バレルが44マグナムとしては短いので、全体的なスタイル・バランスをとるために、本モデルにはオーバー・サイズではなくスクエアー・バットのスタンダード・グリップが装着されている。ただし、中古で手入れたことと、他に4インチ・モデルを一度も見たことがないので、純正装備であったのかどうかは不明である。

M629 .44 Magnum 6" Model (Kokusai, 1st model, ABS, cap firing, 500g)  S&Wのモデルには既存モデル名の番号の頭に「6」をつけただけのモデルが存在するが、それは既存モデルのステンレス版であることを示している。本モデルもそれにならったM29のステンレス版である。
 コクサイはすでにABS製のM29を出していたが、そのモデルにステンレス風シルバー・メッキをかけることでM629を作り出した。したがって、本モデルガンはABS製M29と表面色以外はまったく同じものである。
 本品は80年代末から90年代最初に生産された6インチ・モデルである。ステンレス・カラーにヘア・ラインが入れられて、とても美しく仕上げられている。ただ、ABS製であるので、同じ44マグナムでもMGCのHW製M29やコクサイの亜鉛合金製M29に比べるとかなり軽く、見かけの大きさに比べてかなりきゃしゃな印象を受ける。また、グリップ・ウエイトがないために、カタログ値(600g)より100gも軽くなっている。
M629 .44 Magnum 8-3/8" Model (Kokusai, 1st model, ABS, cap firing, 630g)  .44マグナムのスタンダード・モデルであるM29に3種類のバレル長があるように、そのステンレス・モデルであるM629にも4インチ、6インチ、8−3/8インチがある。
 コクサイは、M629を発売するにあたって、それら3種をすべてモデル化した。それはM29のABSモデルにステンレス風シルバー・メッキをかけるだけで簡単にできたからであろう。本モデルは8−3/8インチ・モデルであるが、まばゆいばかりのステンレス色メッキが施され、実銃の雰囲気が余すところなく表現されている。
 なお、全体像の拡大写真には、別途購入してあったコクサイ純正の木製グリップをつけた状態のものを用意したので、高級感のある姿を堪能してもらいたい。ただし、木製グリップをつけると金属製のウエイトをはめ込めなくなるので、総重量は560gと70g軽くなってしまう。


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