GM1: M1911/M1911A1 Military Models


◇History and Comments◇
  Colt Government .45 was the official handgun of the US military for more than 70 years. It became official in 1911, so it is called 'M1911.' Colt finished making the military models in 1945, but the US military kept using them until they were taken place by Beretta M92F in 1985.
  The first Government modelgun in Japan was made by MGC in the 1960s. It was made from blued zinc alloy. And some other makers, such as CMC, Rokken, and so on, made zinc-alloy Governments, too. But after the notorius law in 1971, many of them disappeared. Then MGC released its plastic model. It was a blowback modelgun with plastic cartridges and gave dreams to modelgun fans again. Later Marushin and other makers made plastic and zinc models as well. Among them, the Rokken models and the Hobby Fix models, which were first released in the mid 1990s, are made really well, but they are too expensive for me to buy.
  The modelguns listed on this page are all military models. They are usually called M1911 or M1911A1. MGC, later with the Taito or Shin Nippon Mokei brand, has been making a lot of variations of military Government models since the early 1990s. They are made mostly from HW plastic, and they work perfectly with the CP-HW blowback system.
  To our great great surprise, Craft Apple Works, usually known as CAW, started making a totally newly-designed Government modelgun in 2007. They are planning to make some variations of it, so you don't have to worry about being unable to buy new Government modelguns but you have to worry about what you have in your wallet!  

M1911 U. S. Army Model of 1912 (MGC, early limited production, HW, CP-HWR blowback, 665g)

 本モデルは、ニューMGC専売品として、M1911のネービー・モデル、同コマーシャル・モデルと共に2000年に限定発売されたモデルである。2006年にもニューMGC上野店の閉店セールの目玉として若干数が再販されたことがあるが、本モデルは初版品である。MGCではそれまでにM1911は製作していなかったので、GM5のHW製M1911A1を元に、本体をM1911らしく整形し、金属部品もそれらしく整形し、刻印は正確なものを新たに刻んでいる。
 M1911A1との具体的なちがいは、本体ではトリガー後方部の凹みが埋められ、スライドには丸みを帯びた小さなリア・サイトが載せられている点である。金属部品ではやや長めのトリガー、ワイド・スパー・ハンマー、凸部の小さなサム・セーフティー、スムースなストレート・メイン・スプリング・ハウジング、ランヤード・ラグ付きマガジンなどが装備された。また、ホーグ社のダイヤ・チェッカー木製グリップがおごられており、限定モデルとしての高級感の演出に一役買っている。一方、スライド上部の丸みを強調するために側面上部のエッジが削られているが、元々やや太めに整形されているスライドがさらにボテッとした感じになってしまっているのが残念である(下のリアル・マッコイ製のM1911と比較するとよくわかる)。スライド及びフレームの刻印はM1911専用のものが新たに刻まれており、元になったM1911A1トランシジョン・モデルとの差別化が図られている。
 なお、MGCでは本モデルを "TYPE 1912"という名で販売しており、確かに最初期の1912年に生産されたモデルを再現している。フレーム右側に刻まれている"No. 2496" というシリアル・ナンバーは、1912年の前半に製造された実銃のものである。

M1911 U. S. Navy Model of 1912 (MGC, late limited production, HW, CP-HWR blowback, 640g)  実銃は1911年にアメリカ軍に正式採用され、翌1912年から生産・納品されたモデルであり、主に陸軍(アーミー)と海軍(ネービー)に供給された。ここで紹介するのはネービーの方である。
 モデルガンはニューMGCより2000年頃に限定販売されたが、本品はニューMGC上野店が同店の閉店セールの目玉商品として2006年3月に20挺限定で再販したものである。丸みを帯びた小さなリア・サイト、やや長めのトリガー、ストレート・メイン・スプリング・ハウジング、ランヤード付き黒メッキ・マガジンなど、M1911の特徴がうまく再現されている。また、グリップにはホーグ製の木製のものがおごられており、限定モデルとしての高級感の演出に一役買っている。ただ、刻印の入れ方が初期販売品ほどしっかりしていないのが残念である。
 なお、同時にアーミー・タイプも再販されたが、そのちがいはスライド右側の刻印のうちの"Navy"の部分が"Army"となっているだけである。また、シリアル・ナンバー8812は1912年製造品である。
 スライド右側の刻印は以下のとおりである。
   PATENTED APR.20.1897
SEPT.9.1902. DEC.19.1905. FEB.14.1911
   COLT'S PT. F.A. MFG. CO.
HARTFORD CT. U.S.A.
M1911 U.S. Army Model of 1914, Springfield Armory Type (Real McCoy's, limited production, Locklite, dummy-cartridge but incapable of inserting cartridges into the chamber, 525g)

 フライト・ジャケットなどを手がけているリアル・マッコイズが、六研の六人部氏と組んでモデルガン界に殴り込みをかけた野心作である。実は、同社はすでに純銀製の無可動ソリッド・モデルM1911A1第2次大戦記念モデルを発売していたが、本格的なモデルガンを製造するのはこれが初めてであった。また、六人部氏にとっては、久しぶりに「六研」ブランドで発売できたモデルでもあり、六研が開発した「ロックライト」(Locklite)という素材をランパント・クラシックSAAに次いで使用したモデルでもあった。
 元になったモデルは、M1911のスプリングフィールド工廠(Springfield Armory)モデルである。それを、ロックライトの加工性能の良さを生かして、極限まで実銃に近いサイズと仕様とでモデルガン化した。したがって、すべての部品のサイズが実銃どおりであるばかりでなく、MGCのGM5を含めて他のどの会社の樹脂製製品でも実現できなかった実銃どおりの部品構成(サブ・フレームなし!)でできている。
 フレームやスライドがロックライト製であるので、重量的にはABS製モデルなみ(525g)であるが、ヒケのまったくないソリッドな形状と、たたくと「キンッ!」と響く金属音も得られた。なお、ダミー・カートリッジ仕様であるので、バレルの中は塞がれている。
 刻印は、彫刻機により深く、くっきりと入れられ、スプリングフィールド工廠のマークである白頭鷲をはじめ、表面に見えるすべての刻印が実銃どおりに入れられている。もちろん、シリアル・ナンバーも実銃のそれに合わせた通し番号が打たれている。なお、そのシリアル・ナンバーから、モデル化された実銃は1914年製であることがわかった。
 1,000挺の限定生産品(うち997挺を販売)であることもあって、価格は39,000円と高かったが、チェッカー・タイプ木製グリップ、実銃発売当時のコルト純正箱のレプリカ、歴史本ファイル、証明書、実銃同様の工具(2点)、さらに外箱も附属していたので、コスト・パフォーマンス的にはコレクターズ・アイテムとして納得のいくものであった。 

M1911 U.S. Army Model of 1917 (Real McCoy's, limited production, Super Locklite, dummy-cartridge but incapable of inserting cartridges into the chamber, 1,015g)

 リアル・マッコイにとって直上のロックライト製M1911は量産モデルガン第1号であったが、発売後に「軽い」「作りが悪い」等の意見がたくさん寄せられたそうである。そして、同社自身が再度実銃を取材したところ、実際の製作を外部委託したこともあって、何カ所かに大きな採寸ミスが見つかったとのことであった。そこで、同社はそれらの問題点を解決したモデルを新たに作ることを決め、コルト本社の協力を得て実銃をさらに徹底的に取材し、設計からパッケージングまでのすべてを同社の管理下に置いた新たなモデルを製作した。それが1999年に発売された本モデルである。
 件の軽さについては、「スーパー・ロックライト」と呼ばれる高比重樹脂を新たに開発した。これはほぼ鉄の比重8と同じ重さのものである。また、作りについてはコルト社本社と何度もやりとりし、同社に保管されている実銃を寸分違わず採寸して設計図を書き、主な部品はNC加工により表面加工したそうである(そのせいで表面にツールマークが残っている)。さらに、実銃のブルー色を出すために「ケースブルー」という特殊なコーティングを施した。もちろん、その他の細かい外装部品や内部部品も実銃のものに忠実なものとなっている。もちろん、グリップはアメリカン・ウォールナット製のフル・チェッカーのものがおごられている。こうして完成した本モデルは、コルト社から正式認可されてアメリカでも販売されたモデルガンということもあるが、そのあまりにもリアルなその作りから、誤って実弾を発射されないようにチェンバーは完全に埋められることになった。したがって、通常のモデルガンと同様に作動させることはできるが、付属のダミー・カートリッジをチェンバーに装填することはできない。
 発売にあたっては、しっかりとしたアクリル製ケースに収められ、そのままディスプレーを楽しめる仕様にされた。また、実弾そっくりな45ACPダミー・カートリッジ7発、お札に似せた証明書カード(中古入手時に紛失)、約40ページにもわたる分厚い取説(実銃の歴史、本モデルの開発秘話・各部品の細かい製作工程の解説などが書かれている)、ランパント・コルト・マーク入り麻製布袋、購入者へのメッセージ・カードが、しっかりとしたダンボール製の外箱(コルト社マーク入り)に収められた。もちろん、それらのせいで価格は93,000円とハンドガンのモデルガンとしては過去最高額のプレミアム・モデルとなり、これは後にエラン製の高額モデルにつながる第1号でもあった。
 なお、1年後の2000年には、素材を「スーパー・ロックライト2」に進化させ、ダミー・カートリッジを装填できるようにした「強化素材+装填式」(95,000円)というモデルが500挺限定で追加発売された。また、同じようなクリアー・ケースに入れられたモデルとしては、その他にM1911のエングレーブ・モデル3種(オールド・アメリカン、ルネッサンス、ヴィンテージ・オークリーフ。各128,000円)とM1911の第1次世界大戦記念モデル:シャトー・テリー(140,000円)が発売されたことがある。

M1911 U.S. Army Steel Black Model of 1918 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 650g)  モデルとなった実銃はガバメントがM1911A1となる前のものであり、第一次世界大戦中の1918年に生産されたモデルである(MGCでは「1917年製」としているが、シリアル・ナンバーは1918年製のもの)。
 本モデルガンはタイトーが98年に限定販売したもので、HW製GM5のM1911A1を元に何点かのカスタムを施したものである。例えば、フレーム左右のトリガー後方の切れ込みがない、グリップ・セイフティー後部の突き出た部分の形状がちがう、スライド右側の刻印がない、などはA1との主なちがいとしてすぐに認識できる。
 スライドやフレームの表面処理は他のブラックHW製GMとは若干ちがっており、ややグレーがかったブラックとなっている。また、マガジンはパーカー色仕上げになっている。外箱には「スチール・ブラック」というシールが貼られているが、1918年当時のモデルの雰囲気を出すための特別な表面処理をしたのであろう。また、グリップはオリジナルではないようである(中古で手に入れたので詳細は不明)。
・フレーム右側の刻印…2380014 ←実銃シリアル・ナンバー
M1911 Remington Arms UMC Model of 1918 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 650g)  モデルとなった実銃はアメリカ軍に正式採用された初期のものであるが(RAのシリアル・ナンバー:6572は1918年製のもの)、このモデルはコルト社製ではなくレミントン・アームズ社製である。
 本モデルは2003年に量産されたものではなく、2000年にカスタム・モデルとして限定発売されたもので、ダイヤ・チェッカーの木製グリップが純正でおごられている。
 本モデルの最大の特徴は、コルト社製よりもはるかに”派手に”入れられたスライド左側の刻印であろう。それは次のように入れられている。
   PATENTED DEC.19.1905
FEB.14.1911.AUG.19.1913.
COLT'S PT. F.A.MFG. CO.
REMINGTON
U M C
MANUFACTURED BY
REMINGTON ARMS UMC CO.INC.
BRIDGEPORT. CONN.U.S.A.
 なお、他の刻印は以下のとおりである。  
・スライド右:  MODEL OF 1911    ・フレーム右:NO 6572
        U.S. ARMY CALIBER .45
・フレーム左:UNITED STATES PROPERTY ・検査官刻印:E.E.C 
Government .45/M1911A1 (CMC, 3rd model, early production, brass-plated zinc alloy, paper powder blowback, 1,005g)  CMCのガバメント(当初、CMCでは「ガバーメント」と呼んでいた)は、モデルガン初のガバメントとして1966年に発売された。初代は38口径の否発火モデルであったが、ほぼ同時に発売されたMGCのコマンダーが発火仕様であったために、45口径の発火仕様に変更された2代目が登場した。この2代目は、初代と同様にトリガー・ガードがやや大きめだったり、グリップの長さが短かったり(MGCのマガジンを流用するため)、刻印が独自のものだったりした。しかし、CMCは1975年についに決定版ともいうべき3代目のガバメントを登場させた。このモデルは他社のどのガバメントをも凌ぐリアルな外観をもっていた。しかも、スタンダード・モデルでありながら、ディスコネクターを備えていたことから、マニアからブローバック・モデル発売の要望が高まり、ついに1976年にそれが実現された。ところが、それも翌年の銃刀法改訂のために1年間という短命に終わってしまった。
 ここで紹介するモデルは、2009年の正月休みの間にマルシンP.38と一緒に親しい友人からお借りしたもので、件の希少なブローバック・モデルである。しかも、未発火で金メッキも比較的よく残っている美品である(デトネーターもピカピカ)。外観上の特徴としては、他社のガバメントがツルツル表面にメッキがかけられていたのに対して、CMCのものはパーティング・ラインが完全処理されたあとにブラスト処理を施されてメッキがかけられるという手の込んだ仕上げがなされていることで、ややざらざらした表面が高級感を盛り上げている。また、本モデルとスタンダード・モデルとのちがいは、スタンダードでは再現されている疑似ショート・リコイル機構が省略されていることであるが(そのためにスライド閉鎖時のバレル位置が低くなって上部に隙間が空いている)、発火の衝撃による破損を防ぐためにディスコネクターやハンマーがロストワックスのスチール製になっている。写真にはセンター・ファイヤーのファイヤリング・ピンのような部品が写っているが、これはファイヤリング・ブロックを押し出すだけのモールド部品である。したがって、発火はカートリッジ全体が前に押し出されて火薬が発火する方式となっている。
 また、ブローバック・モデルには標準で木製グリップがついていたこともマニアには嬉しかった(価格はスタンダードより3,000円高い9,500円であった)。カートリッジは、ブローバックのエネルギーを抑えるために軽いアルミ製が採用された。このカートリッジには単に穴の開いているソリッド・タイプのものと副燃焼室のあるものの2種類があったそうである。写真の銀色のものは副燃焼室付きのオリジナル・カートリッジ、他の金色のものは真鍮製のソリッド穴の個人カスタム・カートリッジである。
 なお、本モデルはバレル先端がやや奥まで開いていること、ブローバックの衝撃を抑えるラバーがファイヤリング・ブロック後端にないことから、比較的初期の生産品のようのである。所有者である友人は元箱も取説も持っていないそうなので、ここでは別のガバメント用に手に入れた個人製作の木製ケースに入れて、往時の雰囲気(オリジナルの紙箱にも赤いベロクロが敷かれていた)を演出してみた。
Government .45/M1911A1 Model of 1941 (MGC, 1st model, ABS, paper powder blowback, 450g)  MGCは、SIGに続くプラスチック製オートマチック・ピストルとしてガバメントを登場させた。快調なブローバックがうたい文句で、アラン・ドロンが構えるチラシの格好良さも手伝って、爆発的に売れたモデルである。発売当初は、シリアル・ナンバー付きで、お店で名前を登録したように記憶している。
 確かにバンバン撃って楽しめたが、安全性を確保するためのプラスチック製カートリッジは非常にもろく、2度使えれば上等という感じであった(100発近く割った)。また、バレルも同様で、あまりにもよく破損するパーツだったために(4,5回割った)、MGCボンドショップ上野店では自動販売機で売っていたくらいである。
 写真のモデルには当時売っていたターゲット・グリップをつけてある。また、刻印の部分はクレヨンを使って目立つようにしてある。その刻印は、MGCによればミリタリー・モデルの1941年タイプを再現したとのことである。
 なお、現在では、最初の亜鉛合金製モデル(GM1)に対して、GM2という愛称でマニアの間ではとおっている。
Government .45/M1911A1 Model of 1941 (MGC, 4th model, ABS, CP blowback, 450g)  MGCが1974年に出したABS製ガバメントは現在「GM2」と呼ばれているが、初期のもの(上のモデル)はセンター・ファイヤー式でプラスチック製カートリッジを用いた紙火薬仕様、2代目はサイド・ファイヤー式で金属カートリッジを用いた紙火薬仕様、3代目は同式のキャップ火薬仕様、そして4代目がここで紹介する同式のCP仕様である。本モデルガンはGM2としては最終モデルということもあり、80年代半ばにGM5が出た後も完成品及びキット・モデルとしてしばらく生産が続けられていた。
 取説によると、軍用モデルであるM1911A1の1941年モデルの刻印を再現しているとのことであるが(フレーム右側のNo.745100という実銃シリアル・ナンバーは、確かに1941年製ミリタリー・モデルのものである)、スライド左側の刻印はコマーシャル・モデルの刻印のように見える。また、初期モデルに入っていたスライド右側の刻印(実銃とはかなり異なっているが…)は省略されてしまっており、MGC MANUFACTORY SPG.とだけ入れられている。
M1911A1 (Marushin, HW, NPFC blowback, kit model, 540g)  マルシンは閉鎖型カートリッジのPFC(プラグ・ファイアー・カートリッジ)の開発に併せて、センター・ファイヤー方式のガバメントを登場させた。MGCのものに比べるとやや重量感、部品の質(例えば亜鉛部品の色や下仕上げ、チェンバー回りに銀色のテープを貼るということ自体など)、作動性能の点で劣るが、メカニズムのリアルさでは一歩もひけをとらないものとなっている。また、発火させた時の発火音やガス抜けはMGCのCP方式ガバメントよりややよいように感じられる。
 このモデルには完成品の他に本品のようなキットモデルもあり、それぞれABS版とHW版がある。また、一時期エクセレントHWモデル(ダミー・カート仕様)なども発売されていた。
 なお、本品はキャロムのブルー・スチールで塗装しているので、表面はやや青みがかった銀色に輝いている。
M1911A1 Transision Model of 1924 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 720g)  MGCは80年代にCPカートリッジの開発に併せてABSガバメントをショート・リコイル、センターファイアー化した新型(GM5)をリリースした。現在発売されているモデルもこれを基本としていることから、マニアの間では「MGCガバメントの完成形」との呼び声が高い。
 本モデルはそのHW版であり、MGCが廃業する直前に出されたものである。刻印は1924年に製造されたものを忠実に再現しており、「トランシジョン・モデル」と呼ばれているものである。スライド左側の読みにくい検査官マークは「GHS」(ギルバートH.スチュワート大佐)である。旧MGC時代に初版が生産されたほか、タイトーになってからも何度か再販されているガバメントのスタンダード・モデルである。
 なお、旧MGC時代に発売されたミリタリー・ガバメントM1911A1の刻印バリエーションとしては、1945モデル、イサカ、レミントン・ランド、ユニオン・スイッチ&シグナル(以上パーカー色)、シンガー、ノリンコ等があった。
M1911A1 Singer Model of 1942 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 720g)  実銃は、アメリカ政府が第2次世界大戦中にコルト社以外のいくつかの会社に作らせたものの1つである。その中では最も初期に生産が開始されたが、1942年に500丁が納入されただけで終わってしまったモデルである。
 本モデルガンは以下の3モデルと共に実銃を忠実に再現したものであり、実銃の雰囲気をよく表現できている。例をあげると、スライドやフレームの刻印、インスペクション・マーク(検査官ジョン・K・クリスマス氏を表すJKC)、ハンマー形状(フラット・サイド)、メイン・スプリング・ハウジング等である。また、表面仕上げは以下の3モデルがパーカー色であるのに対して、唯一ブラックとされた。
 なお、刻印は次のように入れられている。
・スライド左:S. MFG. CO.  右:なし
     ELIZABETH. N.J. U.S.A. 
・フレーム右:UNITED STATES PROPERTY  M1911A1 U.S.ARMY
         No.S800323 ※後部に工場マーク
M1911A1 Union Switch & Signal Model of 1943 (MGC, event limited production, HW, CP-HWR blowback, 720g)  アメリカ政府は第2次世界大戦が始まると、コルト社以外のいくつかの会社にもガバメントを作らせた。本品はその中の1つの Union Switch & Signal 社製のモデルを忠実に再現したものであり、旧MGC末期に限定生産されたものである(ただし、ここで紹介する品物はイベント限定品)。
 実銃の写真と見比べても、量産モデルガンとしてここまで忠実に実銃の雰囲気を再現できればたいしたものだと思えるレベルに仕上げられている。例をあげると、スライドやフレームの刻印、インスペクション・マーク(検査官R.C.ダウニー氏を表すRCD)、ハンマー形状(フラット・サイド)、メイン・スプリング・ハウジング等である。
 なお、刻印は次のように入れられている。
・スライド左:U.S.&S. CO. ※前方に社名ロゴ   右:なし
     SWISSVALE. PA USA 
・フレーム右:UNITED STATES PROPERTY  M1911A1 U.S.ARMY
         No.1083533 ※後部に工場マーク
M1911A1 Remington Rand Model of 1945 (MGC, event limited production, HW, CP-HWR blowback, 750g)  実銃の「レミントン・ランド」社製M1911A1は、第2次世界大戦中にコルト社以外でライセンス生産されたガバメントのうち、最大数の生産数(約100万丁)を誇ったモデルである。旧MGCはこれを上のUS&S、下のイサカと同時にパーカー色塗装を施したモデルとして発売した。
 本モデルにおいても、スライドやフレームの刻印、インスペクション・マーク(検査官F.J.アトウッド中佐を表すFJA)、ハンマー形状(フラット・サイド)等、実銃の雰囲気が上手に再現されている。ただ、メイン・スプリング・ハウジングの溝が実銃通りの縦溝ではなくチェッカー溝になっているのが惜しい。
 なお、刻印は次のように入れられている。
・スライド左:REMINGTON RAND INC.   右:なし
        SYRACUSE. N.Y. U.S.A.
・フレーム右:UNITED STATES PROPERTY  M1911A1 U.S.ARMY
         No.2380014 ※後部に工場マーク
 ※実銃データ:Gun誌1996年2月号より(US&S、イサカも)

 さて、上のモデルは、元箱に貼られているSPGシールの番号から、発売時期が1992年末〜93年初頭のものと思われ、M1911A1の刻印バリエーションが本格的な量産品として発売された93年末より前に生産されたモデルのようである。同じような番号とモデル名を表すテプラのシールが貼られた箱に入っているイベント限定モデルのイサカとU.S.&S.と同時期に生産されたものであるようなので、本モデルもイベント限定品と思われる。イサカはイベント限定品と量産品とでスライド右側の刻印にちがいがあるが、本モデルにはそのようなちがいはまったくない。あえてちがいを探すと、本体の色がパーカー色塗装ではなく、ナチュラル・ブラックであることである。ただし、表面がやや光っていて刻印が薄くなっているので、前所有者が湯皺の気になるパーカー色塗装を磨き落としてしまった可能性もある。
 一方、下のモデルは量産品である。上の「US&S」、下の「イサカ」と同様にトランシジョン・モデルのバリーションであり、93年末からカタログ掲載商品として量産発売されたものである。
M1911A1 Remington Rand Model of 1945 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 720g)
M1911A1 Ithaca Model of 1945 (MGC, event limited production, HW, CP-HWR blowback, 660g)  「イサカ」社はアメリカ政府と最も早くガバメントのライセンス生産の契約を結んだが、実際の生産は1943年になってからであった。本モデルは旧MGCが上の2つとともに発売したパーカー色モデル3兄弟の1つである。
 本モデルも、スライドやフレームの刻印、インスペクション・マーク(検査官F.J.アトウッド中佐を表すFJA、ただし文字の向きがレミントンとは異なる)、ハンマー形状(フラット・サイド)等、実銃の雰囲気が上手に再現されている。ただ、メイン・スプリング・ハウジングの溝が実銃通りの縦溝ではなくチェッカー溝になっているのが惜しい。
<上のモデル> イベント限定品
 上のモデルは量産される前にMGCモデルガン・ショーにおいて限定販売されたものである。量産品と基本的には同じであるが、刻印が一部異なっている。また、グリップは木製のものがおごられている。さらに、これは細かいことであるが、発売時期が早いために、外箱に貼ってある「SPG」シールの大きさも量産品と異なっている(こちらの方が大きい)。
・スライド左:ITHACA GUN CO.INC.   右:なし
         ITHACA. N.Y.          
・フレーム右:UNITED STATES PROPERTY  M1911A1 U.S.ARMY
         No.2693613 ※後部に工場マーク
<下のモデル> 限定量産品
 下のモデルは限定量産品である。上に「刻印が一部異なっている」とあるのはスライド右側の刻印のことで、本品にはフレーム右側にあるものと全く同じ M1911A1 U.S.ARMY が入れられている。では、どちらが実銃に忠実かというと、Gun誌1996年2月号に載っている実銃のイサカ・モデルの写真にはその刻印は見られない。ただし、MGCが当時作成した「M1911A1 WWII USミリタリーバリエーション」という資料を見ると、イサカ・モデルのみ「イラストのようにスライド右側にも刻印が入っているタイプと入っていないタイプの両方が存在する」と書かれている。
 以上を総合すると、MGCはイベント限定品と限定量産品とでそのちがいを表現したということのようである。
M1911A1 Ithaca Model of 1945 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 720g)
M1911A1 World War II Model of 1945 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 720g)  上のトランシジョン・モデルは1936年まで作られたが、1937年からはパーカー色のミリタリー・モデルとなり、第2次世界大戦が終了する45年まで製造された。
 旧MGCは92年にそのうちの1945年型をモデル・アップし、MGC初のパーカー色塗装モデルとして発売した。基本的な構造はトランシジョン・モデルと変わらないが、スライド右側の刻印がないこと、ハンマーがフラット・サイドになったこと、検査官マークがGHD(に変わっことなどの細かい点が実銃通りに再現されている。
 本品はMGCがタイトーになった初期の頃に再販されたものである。また、グリップが純正のHW製から社外品のプラスチック製に変えられているので、重量が公称(720g)より70g軽くなっている。
 なお、フレーム右側の刻印は以下のとおりである。
 UNITED STATES PROPERTY  M1911A1 U.S.ARMY
   No.2288526 ※後部に工場マーク 
M1911A1 World War II Model of 1942 (Hobby Fix, Mega Weight, dummy cartridge, 1,070g)  実銃と全く同じメカをもつ高級長物モデルのM1A、M14、M16A1、M4A1等を販売していたホビーフィックスが、「プラスチック製モデルガンは軽い」という常識を覆すことをねらって発売したモデルガンである。比重6.7という亜鉛合金を超える高比重樹脂「メガ・ウェイト」を開発・採用し、実銃の重量(1,060g)とほぼ同じ1,070gという重量を実現した。その圧倒的重量感はすさまじく、箱から出すのも一苦労な上、片手では長時間持っていられないほどである。それは、実銃の半分(ABS製)から3分の2(HW製)程度の重量感に慣れていた身にとってはまさに驚き以外の何物でもなかった。
 重量以外の特徴としては、スライドやフレームの厚さなどが実銃とまったく同じにできているそうである。確かに、他社製のモデルガンに比べると若干細身に感じられる。
 刻印類は実銃に忠実に入れられている(スライド上部のプルーフ・マーク「P」を含む)が、やや薄いのが残念である。このモデルのもととなったのは、その刻印からすると、MGCのパーカー色M1911A1と同じ第2次世界大戦モデルのようである。また、取説には元になった実銃の製造年が記されていないが、フレーム右側に入れられているシリアル・ナンバー(815039)からすると、1942年製のものをモデル化したようである。
 ただ、発売直後に「すぐにチェンバーが割れてしまう」という問題が起こり、対策品が無償供与されたということがあった(写真右下のもの)。 
M1911A1 World War II Model of 1942 (Hobby Fix, limited prodution, 22-gold-plated & chrome-plated zinc alloy, slide action, incapable of inserting cartridges, 1,115g)

 1991年にM1Aを発売して以来、M14、M16A4、XM177E2、M4A1などの高級な長物を発売してきたホビー・フィックスが、2001年に亜鉛合金製のガバメントM1911A1を発売した。1977年の銃刀法改訂で銃身分離型のハンドガンの製造が中止になって以来、新しい金属製ガバメントが発売されるのは実に24年ぶりのことであったので、モデルガン関係者やマニアには驚きをもって迎えられた。
 もはや製造は不可能であると考えられていた金属製ガバメントが復活できたのは、その独特のメカニズムにあった。ホビー・フィックスが「クワック・ショット・アクション」と呼ぶその機構は、以前に小型モデルを中心に採用されていたスライド・アクション方式であった。この機構であれば銃刀法に抵触せずに金属製ハンドガンを製造できるという点に着目して設計されたのである。スライド・アクションは、出荷時に取り付けられている長めのトリガーを引くと、それに連動した部品がスライドを後退させ、7割くらい引けたところでスライドがリリースされるようになっている。ただし、その機構を外観を損ねずに内部に埋め込むために、フレーム内の構造はほとんど犠牲にされた。まず、マガジンは入れられないので、上部(モールドのカートリッジが見える)と底部だけを見せる固定式にされている。したがって、機構的にはカートリッジ否装填型となり、チェンバーは塞がれている。また、ハンマーは引けても固定できず、マニュアル・セイフティーも動くが機能はしないという、徹底した(?)安全設計がなされている。
 一方、メカニズムを犠牲にした代わりに、ホビー・フィックスは外観のリアルさには徹底的にこだわった。例えば、スライドの厚さは実銃と全く同じにし(過去のガバメントはすべて耐久性と作動性を考慮して厚めであった)、刻印はできるかぎり実銃(1942年製アーミー・モデル)のそれを忠実に再現した。また、銃刀法に抵触しないぎりぎりの線で、スライドとフレームを除く部品(ハンマー、トリガー、セイフティー等)をクローム・メッキとした。さらに、スライド・アクションを行うために長くせざるをえなかったトリガーには、別部品として外観重視用の通常サイズのトリガーも附属していた(全体像写真には外観重視用のトリガーが付いている。単体で移っているトリガーがスライド・アクション用である)。なお、適当な木製グリップが用意できず、実銃用のナイロン製グリップが標準装備された。
 取説は、ランパント・クラシックのSAA用のような充実した内容の冊子タイプのものである。中には部品図だけでなく、実銃の歴史やモデルガンのガバメントの歴史が詳細に書かれており、モデルガンの初心者ばかりかマニアにとっても一級の資料と言えるほど読み応えのあるものとなっている。

M1911A1 World War II Model of 1943 (Rokken/Elan, limited production, Superlocklite R-2, dummy cartridge, 900g)  六研が設計・製造してエランが発売するガバメントは、実銃とまったく同じサイズ及びメカニズム(発射機構を除く)をもった究極のガバメントとして知られている。その第1弾は1990年代中頃にリアル・マッコイズのブランドで出されたロックライト製のスプリングフィールドM1911であったが、その後も素材をスーパーロックライトR−2とした同モデル、コルトM1911、同ニッケル・フィニッシュ、同J.B.シャノン・エングレーブ、同コングズベルク、同レミントンUMC、同38スーパー、同シャトー・テリー、同ウィンチェスター、M1911A1ナショナル・マッチ・スティーブンス・サイト、同コマーシャル・モデル、シリーズ70等を年に1〜2挺のペースでごく少量だけ限定販売してきている。そして、それらは今では「六研ガバメント」という名前で呼ばれている。
 ここで紹介するM1911A1ミリタリーもそのようなモデルの1つとして2002年秋に100挺限定で発売されたものである。モデルとなった実銃は、フレームのシリアル・ナンバーから1943年製であることがわかるが、これは2007年にCAWから発売されたM1911A1のモデルになった実銃と同年製のものである。エランではこれをスーパーロックライトR−2という六研が開発した高比重樹脂を利用し、金型を使わずに素材をNC機械加工で削り出す方法で製作し、実銃とまったく同じサイズに成型した。したがって、他社の量産ガバメントに見られるサブ・フレームなどは無い。また、ミリタリー・ツートーン・フィニッシュという表面仕上げを施して実銃のパーカー色を演出している。ただし、1つだけ残念なのはバレルであり、全体が黒光りするピカピカなプラスチック然のものとなっているほか、チェンバー部外側はそのテカリを消すためにかなり粗めのヤスリを使って手で削ったと思しきかなりひどい傷のような仕上げになっており、一昔前のちゃちなABSモデルのバレルのように見える点である。もっとも、再販品では材質も仕上げも向上したものに改められているそうであるが…。
 本体以外では、当時の実銃と同じデザインの箱が用意され、しっかりとできたダミー・カーリッジがこれまた当時と同じデザインの実弾箱に納められている。また、六研製品お得意の品質証明書のようなカードが付いていることはいうまでもない。ただ、これも六研製品に共通することとして、取説が付属していないのは残念である。六研製品を購入しようというマニアにはもはや取説など必要ないということだろうか。
 もちろん、これだけの材料と手間をかけ、しかも100挺限定の生産であったので、価格は98,000円(税抜き)もするコレクター・アイテムであった。
M1911A1 World War II Model of 1943 (CAW, 1st production, HW, dummy cartridge, 685g)

 製作が開始されているのを非公式に知って3年、正式な製作発表がされて2年、ほぼ完成しているというアナウンスがあって1年、製作の遅れがアナウンスされて半年、ようやく待望のCAW製ガバメントの第1弾が2007年7月に発売された。CAWは、51ネービー、61ネービー、スコーフィールド、SAAと次々に超リアルなウエスタン・モデルをリリースしてきたが、そのCAWが満を持して出したのが本モデルである。同社の社長によれば、「モデルガンを作るメーカーとしてはいつか作ってみたいと思っていたモデル」だそうで、行く着くべき先に行き着いたというところであろう。その第1弾に選ばれたのは、1943年製のM1911A1 U.S.アーミー・モデルであった。
 実銃を米国で実際に購入して採寸し、設計したというだけあって、その作りのリアルさはこれまでのどのガバメントにも負けないものである。特に、価格的に手の届く通常の量産モデルの範囲を超えず、かつHW材という歩留まりの悪い材料を使いながら、実銃とまったく同じサイズで製作したという点に驚く。また、部品構成も実銃とまったく同じということである。同社のホームページで、試作品と実銃とを半分ずつ組み合わせた写真が載せられていることに、同社の本モデル製作に対する誇りを感じる。また、刻印は取材した実銃の不十分な部分まで忠実にコピーしているというから、そのこだわりたるや尋常ではない。
 実際のモデルガンを手にしてみると、MGC製GM5系モデルを見慣れた目には、リアルマッコイズM1911同様の、その細身のスライドが一番目を引く。また、亜鉛合金製のサブ・フレームがHW製フレームと一体成形されているところもリアル感を増幅させている。ただ、各部品が非常にタイトにできているので(これは同社のモデルガン全てに共通すること)、フィールド・ストリッピングにはかなりの力と少々のコツが必要である(実銃と同じ部品構成にしたために各部がきつくなっている。2ndロットからは少しゆるめになるように部品を変えるとのことである)。しかし、本モデルのできの良さを知るには、ぜひすべての部品を分解して、それぞれの部品の作りの良さを味わってもらいたい。

M1911A1 Commercial Military Model of 1938 (CAW, limited production, HW, dummy cartridge, 685g)

 M1911A1は元々ミリタリー・モデルであるが、軍からの要望に対して生産が追いつかなかった時期に、一端は市販されたモデル(「コルト・ガバメント・モデル」)が軍用モデルに転用されたことがあった。そのようなモデルは市販(コマーシャル)モデルと軍用(ミリタリー)モデルの両方の刻印が入れられていることから、「コマーシャル・ミリタリー」と呼ばれている。
 M1911A1をまったくの新規モデルとして発売したCAWが、そのバリエーション第1弾として第2次ロット発売に合わせてイベント(ASGKフェスティバル)で限定販売した(後に残りが通信販売された)のが本品である。CAWによると、本品は1938年製モデルを再現したものであるとのことで、レーザー刻印機でくっきりと入れられた刻印においてもそれが忠実に再現されている(ただし、フレームの刻印はすべて上のミリタリー・モデルと全く同じ)。また、同時期に発売された通常モデル第2次ロット品で変更された部品(シアー・スプリング、プランジャー・スプリング)は本品にも反映されている。
 なお、同時期に発売されたバリエーションとしては、他に「無刻印モデル」(自分で好きな刻印を入れるようにオーダーできるもの)と「未仕上げモデル」(外観はバリなどもすべて残っており、自分で表面仕上げをする楽しみを味わうためのもの)があった。

M1911A1 Argentine Army Model 1927, Type 1928 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 740g)  本モデルの初版は、確か旧MGCがM1911A1の刻印バリエーションとしてガン・ショー限定でごく少数発売した超希少モデルだったと思う。そして、タイトーに移行した後の1996年頃にごく少数限定再販された(元箱からすると、ここで紹介するモデルはこちら)。スライドやフレームの刻印は実銃のものを忠実に再現しており、素晴らしいできばえとなっている。
 実銃は、アルゼンチン政府が自国陸軍のためにコルト社に生産を依頼したもので、1927年から1928年にかけてアメリカで生産され、1933年までに10,000挺輸入されたものである。シリアル・ナンバーは1〜10000とアメリカ国内版とは異なった独自のものがふられているが、モデルガンの元になったモデルはそのナンバー(8314)からすると1928年に生産されたものと推定される。
 なお、スライド及びフレームの刻印は以下のとおりである。
・スライド左
  COLT'S PT. F.A. MFG. CO. HARTFORD CT. U.S.A.
  PAT'D APR. 20, 1897. SEPT. 9, 1902. DEC. 19, 1905. FEB. 14, 1911. AUG. 19, 1913.
・スライド右
 (商標マーク) EJERCITO ARGENTINO  8314 ←実銃シリアル
          COLT CAL. 45 MOD. 1927
・フレーム右 8314 ←実銃シリアル
M1911A1 Argentine Navy Model 1927, Type 1933 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 745g)  本モデルは、上のアーミーとともにガン・ショーで限定販売されたものであり、タイトーに生産が移行した後にごく少数限定再販されたことがあるだけの超希少モデルである。ここで紹介するのはその後者のものである。
 実銃は、アーミーと同様に、アルゼンチン海軍用にアメリカで生産されて輸入されたものであるが、アーミーに比べて資料が極端に少なく、詳細はよくわからないない。スライド右側の刻印やシリアル・ナンバーの入れ方(C〜)からすると、アーミーほど特別に生産されたものではなく、アメリカ本国用に生産されたものとほぼ同様のもののようである。また、そのシリアル・ナンバー(C165005)からすると、本モデルガンは1933年に生産された実銃が元になっているようだ。
 なお、スライド及びフレームの刻印は以下のとおりである。
・スライド左 
  COLT'S PT. F.A. MFG. CO. HARTFORD CT. U.S.A.
  PAT'D APR. 20, 1897. SEPT. 9, 1902. DEC. 19, 1905. FEB. 14, 1911. AUG. 19, 1913.
・スライド右 
  MARINA ARGENTINA  COLT AUTOMATIC (ランパント)
                      CALIBRE .45
・フレーム右 
  GOVERNMENT MODEL  
      C165005
 ←実銃シリアル
・トリガー・ガード右  51
M1911A1 Sistema Colt Model 1927, Type 1952 (MGC, HW, CP-HWR blowback, 750g)  本モデルは、上のアーミー&ネービーとともにガン・ショーで限定販売されたものであり、タイトーに生産が移行した後にごく少数限定再販されたことがあるだけの超希少モデルである。
 
実銃は、1945年にコルト社のライセンスを受けてアルゼンチンで生産が開始され、1966年に生産が終了されるまで約88,500丁が生産されたものである。アルゼンチンでは、すでに1927年から1942年まで、コルト社の助けを借りながらブエノス・アイレスの工場で14,000挺のガバメントが生産されていたが(シリアル・ナンバー10001〜24000)、これで完全な国産モデルとなり、主に軍隊や警察に供給された。
 スライド左側に大きな文字で D. G. F. M. - (F. M. A. P.) という独特の刻印があるが(ただし、薄くて読みにくい)、これは Direccion General de Fabricaciones Militares, Fabrica Militar de Armas Portatilies という工場のことであり、全システマ・コルト共通の刻印となっている。シリアル・ナンバーは輸入品と他工場生産品の合計24,000挺を受けた24001番から始まっており、本モデルガンはそのシリアル・ナンバーから1952年に生産されたモデルを元にしていることがわかる。また、スライド右側の刻印(=Argentine Army)から、陸軍用のモデルであることもわかる。 
 なお、他の刻印は以下のとおりである。
・スライド右 (ロゴ) EJERCITO ARGENTINO   76275      
           SIST. COLT CAL. 11.25mm. MOD. 1927
・フレーム右 76275 ←実銃シリアル  ・トリガーガード右 M
M.E.U. Pistol Early Model (MGC, early production, HW, CP-HWR blowback, 700g)  実銃はアメリカ海兵隊に正式採用された銃であり、M.E.U.は正式にはMEU(SOC) といい、Marine Expeditionary Unit(Special Operation Command) の略である。MEU(SOC)ピストルには、スライドがスプリングフィールド・アーモリー(SFA)社製のものとキャスピアン製のものが存在する。しかし、だからと言って両者の製品というわけではなく、各部品をそれぞれ優秀なメーカーから取り寄せて組み立てた、海兵隊オリジナルのモデルである。
 上のモデルガンは、2003年に新日本模型より発売されたものである。本モデルの特徴は、一連のSFAモデルに共通の刻印が入ったスライド(フロント・セレーション、大型リア・サイト付)とフレームに、ショート・アンビ・セイフティー、ビーバー・テイル型グリップ・セイフティー、3ホール・トリガー、フラット・メイン・スプリング・ハウジング(ランヤード付)などが組み込まれていることであろう。また、パックマイヤー製ラバーグリップも外観を精悍に見せると共にしっかりとしたホールド感を約束してくれる。ただ、この頃のMGCガバメントは表面の仕上げが悪く、このモデルも塗装が流れているようなまだら模様になってしまっているのが残念である。
 下のモデルは、実銃ではMEUピストルの最新式モデルであり、上のものを初期モデルとすれば、こちらは後期モデルともいうべきものである。モデルガンは、その「プロフェッショナル・モデル」タイプを元に、2005年6月にモデル化されたものである。初期モデルとの主なちがいは、ノバック・タイプのリア・サイト、より軽量のリング・タイプのハンマー、ロング・アンビ・セイフティー、段付きグリップ・セイフティー、Nowlinタイプ・バレル、等である。なお、本モデルガンの表面仕上げは、2004年あたりから生産されているMGC製品に共通する艶ありブラック塗装であるが、これが実に安っぽい印象を与える。また、刻印も小さな文字はつぶれてしまうほど雑に入れられており、初期モデルの方がまだましなくらいである。
M.E.U. Pistol Late Model "Trust Model" (MGC, early production, HW, CP-HWR blowback, 730g)


Click here to return to the menu page.