Ex-Japanese Military Automatic Pistols and Revolvers


◇History and Comments◇
  As the Gun and Sword Restriction Law doesn't allow people to have a handgun, Japan hasn't had many original handguns in its history. But some handguns, especially Nanbu automatic pistols, were very good ones which were comparable to other good guns in the world. Nanbu Type 14 was registered as an official handgun of the Japanese military in 1925. It was named "Type 14" because the year was the 14th year of the Taisho Period (the period of the Taisho Emperor).
  Modelguns of Japanese handguns have been made by Hudson, Marushin, Hartford and CAW. Hudson used to make Type 14 (zinc alloy) from the late '60s to the late 2000s, Marushin has been making Nanbu Small Autimatic Pistols (zinc alloy), which are called "Baby Nanbu" in the United States, since 1990, and Hartford started making Type 94 Automatic Pistols (ABS) in 2010 and Type 26 Pistols (HW) in 2011, and CAW started making Type 14 Late Model (HW) in 2012.


二十六年式拳銃 Niju-rokunen shiki Kenju: Type 26 (M1893) Pistol (HWS, HW, cap firing, 480g)

 旧日本軍は、明治時代初頭からS&W社製のリボルバーを制式採用していたが、それらは大きく、重く、シングル・アクションであるため速射性にも問題があった。そこで、明治21年頃から制式拳銃の国産化が計画され、明治26年(1893年)にここで紹介するモデルが「二十六年式拳銃」として制式採用された。総生産数は59,200挺で、すべて東京砲兵工廠小石川製造所で生産された。第2次世界大戦終了まで使われたが、実際の生産は大正14年(1925年)で終了している。本モデルは、口径9oの無煙火薬カートリッジ、6連発、乗馬中に片手で撃てるようにダブル・アクションにみという機構が採用された。また、分解には特別な工具を使わなくても必要最低限のメンテナンスができるように、トリガー・ガードを下げるとサイド・プレートが開いて内部メカニズムが見られるという独特の造りになっていた。
 モデルガンの二十六年式拳銃は、六研が作った無可動式の限定生産品があっただけである。それを、HWSは同社が展開する「ビンテージ・レプリカ・モデルガン」シリーズの第2弾として、2011年秋に実銃どおりのメカニズムを持つ量産品として発売した。取材対象となった実銃の外観が忠実に再現されているが、シリアル・ナンバー(50910)からすると、かなり後期の製品のようである。また、2012年新春には使い古した雰囲気を演出したエイジド・フィニッシュ・モデルを追加発売した。しかも、それと同時にグルーブド木製グリップとランヤードもオプションとして発売した(エイジド・フィニッシュはその木製グリップが標準装備)。
 モデルガンの二十六年式拳銃は、実銃の外観とメカニズムが忠実に再現されている。したがって、件のサイド・プレート(強度を考えて亜鉛合金製)の開閉も実銃どおりのやり方で行うことができる。また、トップ・ブレーク・オープン式でバレルを下げ、シリンダーを解放してカートリッジの出し入れもできる。そのカートリッジは実弾を模した発火式のものとなっており、弾頭を付けたままなら外観重視のダミー・カートリッジに、弾頭をはずせば発火用カートリッジになるという、4ピース構成のハイブリッドである。なお、詳細な取説の他に初回ロット限定で「二十六年式拳銃保存法」の復刻版(紙質まで本物同様にとこだわったもの)が付属しており、実銃の使用方法等がよくわかるようになっている。
 ここで紹介するモデルは最初に発売されたスタンダード・モデルであるが、別売りの木製グリップに付け替えてある(元のプラスチック製グリップの写真もあり)。なお、値段は純正品の倍近くになるが、CAWからも本モデル向けのチェッカード木製グリップも発売されている。

南部式小型自動拳銃 東京砲兵工廠製「御賜」刻印モデル Nanbu shiki Kogata Jido Kenju Tokyo Hohei Kosho sei "Onshi": Nanbu Small Automatic Pistol "Baby Nanbu" Tokyo Arsenal Model with the Onshi marking, Blowback Type (ACG, 2nd model, 24gold-plated zinc alloy, dummy cartridge, 535g)  実銃は南部式自動拳銃(甲)のスケールダウン版として作られたものであるが、軍に正式採用されたものではなく、贈答品として海軍に約6,500挺が納品されたものである。元の自動拳銃(通称「パパ南部)が8ミリ南部弾であったのに対して、本拳銃は7ミリとされたが、誰も実際に撃つ者はいないと考えられたため、実弾は生産されなかった。実銃はその作りの良さから、量産品としては世界一高級な拳銃としてコレクターの間で取り引きされているそうである。
 マルシンは90年代に自社の創業30周年を記念して、ACG(American Collectors' Group)の名前で金属製の南部式小型自動拳銃(通称「ベビー南部」)を発売した。もっとも、その時は、ダミー・カート仕様で桐の特製箱に入っているという高級品であった。その後、マニアの要望に応えて簡易箱に入ったブローバック仕様が発売され、2003年にも簡易箱入りダミー・カート・モデルが再販された。初期のモデルにはレシーバー上に「御賜」の文字の入っているもの(東京砲兵工廠モデル)と「TGE」マークの入っているもの(東京ガス電気株式会社モデル)が併売されていた。
 上のモデルはACG時代に発売された「発火式」(ブローバック仕様)である。外見はダミー・カートリッジ仕様とまったく区別がつかないが、ボルトを引くとその前方に中央よりややオフセットされたファイアリング・ピンが見える。
※下段の3枚は拡大写真あり。
 下のモデルはマルシンより2003年に再販されたダミー・カートリッジ仕様である。このモデルは2005年にも再販されたが、ほとんど需要が見込めない金属性モデルガンが何度も再販されるのは、海外での実銃人気に支えられた輸出用生産品の”お裾分け”のためであろう。
 マルシン製品らしく作りは非常によく、手動アクションもスムーズに楽しめる。また、発火用カートリッジ、ダミーカートもリアルな形状である。
 なお、初期モデルが発売された後に、フランクリン・ミント社から「終戦50周年記念モデル」なるものが発売された。これはACG製のダミー・カートリッジ仕様を利用したモデルであるが、外観上の特徴としてグリップに星形メダリオンが付いていた。また、専用ラックも附属しており、そこには記念モデルのプレートが埋め込まれていた。
<Explanation of the carving on the receiver>
  The word "御賜," pronounced onshi, on the receiver means "presented by His Majesty," which means the model was presented to those who graduated from the military accademy with superior grades and some special military officers who were considered to have contributed to the Emperor.
南部式小型自動拳銃 東京砲兵工廠製「御賜」刻印モデル Nanbu shiki Kogata Jido Kenju Tokyo Hohei Kosho sei "Onshi": Nanbu Small Automatic Pistol "Baby Nanbu" Tokyo Arsenal Model with the Onshi marking, Dummy-Cartridge Type (Marushin, 1st model, late production, 24gold-plated zinc alloy, dummy cartridge, 535g)
南部式小型自動拳銃 東京砲兵工廠製 Nanbu shiki Kogata Jido Kenju Tokyo Hohei Kosho sei : Nanbu Small Automatic Pistol "Baby Nanbu" Tokyo Arsenal Model, Dummy-Cartridge Type (Marushin, 1st model, late production, 24gold-plated zinc alloy, dummy cartridge, 535g)

 ベビー南部は、過去にACGとマルシンから何度か発売されてきたが、東京砲兵工廠モデルはレシーバー上部後方に「恩賜」の刻印が入っているモデルであった。そこで、マルシンは2007年末から怒濤のごとく発売する再販モデルの1つとして、「恩賜」刻印のない、東京砲兵工廠マーク刻印のみのモデルを2008年春に発売した。
 外観及びメカニズムとも、基本的には過去に発売された刻印ちがいモデル(ダミー・カート仕様のもの)とまったく同じであるので、刻印ちがいにこだわる国内のモデルガン・マニアと実銃が超プレミアム・モデルとして取り引きされている海外のファンのために生産されたものと思われる。
 なお、近年の亜鉛の価格高騰により、本モデルも約1割価格がアップされた。

南部式小型自動拳銃 東京ガス電気株式会社製 Nanbu shiki Kogata Jido Kenju Tokyo Gasu Denki Kabushiki-gaisha sei: Nanbu Small Automatic Pistol "Baby Nanbu" Tokyo Gas and Electricity Industry Co. Ltd. Model, Dummy-Cartridge Type (Marushin, 1st model, late production, 24gold-plated zinc alloy, dummy cartridge, 535g)  本モデルガンは、南部式小型自動拳銃の「東京瓦斯電気工業株式会社」(TGE、現在の日立製作所)モデルをモデル化したものである。同社は1913年(大正2年)に設立されたものであるが、本モデルとの関係は不明である。
 モデルガンのTGEモデルは、かつて90年代初頭に御賜モデルと共にACGより桐箱入りダミー・カートリッジ・モデルが発売されたことがあったが、御賜モデルがその後も何度か再販されたのに対して、こちらは完全な絶版モデルとなっていた。しかも、商標権問題から再販は不可能であるとも言われていた。ところが、根強いファンのリクエストにより、2006年春に突然再販されたのである。もちろん、ここで紹介するモデルはその再販品である。
 特徴となるレシーバー上の「TGE」刻印は、「御賜」刻印に比べるとはるかに小さく控えめであるが、だからこそかえって小さなボディーとのバランスがよいようにも思われる。ただし、ACG時代の初期生産品に比べると表面仕上げがかなり雑であると言われており、実際に本品も新品にもかかわらず、細かい傷やメッキのむらなどが見受けられるのが惜しい。
南部十四年式 名古屋砲兵工廠製 Nanbu Ju-yonen shiki Nagoya Hohei Kosho sei: Nanbu Type 14 Late Model: Ngoya Arsenal Model, Standard Type (Hudson, 1st model, gold-plated zinc alloy, paper powder firing, 800g)  ハドソンは60年代の終わり頃から金属製の南部14年式を作り続けている。もちろん、最初期の物は銃口の開いているブルー・モデルであったが、1971年の銃刀法規制により一時期絶版となった。しかし、1978年に銃口がふさがれて金色に塗られた紙火薬仕様のモデル(ハドソン呼称”N1”)として復活し、その後もN2(1991年)、N3(1997年)と改良が加えられて現在に至っている。おそらくハンドガンの金属製モデルガンとしては最も息の長いモデルであろう。
 ここで紹介するモデルは、ハドソンでN1と呼ばれる銃口閉鎖初期モデルの名古屋砲兵工廠モデル(後期モデル)である。N1にはブローバック・タイプとスタンダード・タイプがあったが、本品はスタンダードである。紙火薬仕様であるが、カートリッジの火薬を詰める部分がとても小さく、おそらく紙火薬を1〜2粒しか詰められないであろう。このあたりは、当時のブローバック仕様に対するダミー・カートリッジ仕様のような存在であったと推察される。
南部十四年式 東京砲兵工廠製 Nanbu Ju-yonen shiki Tokyo Hohei Kosho sei: Nanbu Type 14 Early Model: Tokyo Arsenal Model, Delux Type (Hudson, 2nd model, gold-plated zinc alloy, PF blowback, 800g)  このモデルは1991年夏にデビューしたもので、ハドソンではN2と呼ばれているモデルである。
 それ以前のモデル(N1)に比べると、疑似ショート・リコイルが再現されていたり、表面仕上げが格段によくなっていたりという改良点がある。また、その他の部品もすべて新規金型で製作され、まったく新しいモデルとして蘇った。さらに、外箱、取り扱い説明書、カートリッジの箱にも気が遣われており、レトロな感覚のものに仕上げられている(写真参照)。
 初期販売品(第1ロット)には木製グリップが標準装備されていたが、その後販売されたモデル(第2ロット以降)では、スタンダードにはプラスチック製が、デラックスには木製が装備されるという2グレード方式になった。
 なお、一時期装飾用ラックとセットで販売されていたタイプもあり、実は本モデルはそのタイプであった。しかし、そのラックが少々大きめで収納に困っていたので、オークションで処分してしまった。今考えれば惜しいことをしたものである。
南部十四年式 東京砲兵工廠製 Nanbu Ju-yonen shiki Tokyo Hohei Kosho sei: Nanbu Type 14 Early Model: Tokyo Arsenal Model (Hudson, 3rd model, 22gold-plated zinc alloy, CP blowback, 815g)  ここで紹介する2つのモデルは、ハドソンで「N3」と呼ばれる現行モデルである。97年に発売が開始され、これまでに2度ほど再販されている。
 N2とのちがいは、第1に新規金型によって表面仕上げが格段によくなったことが上げられる。N2ではメッキの浮きや泡が目立ったりしていたが、そのような荒れはなくなり、表面が一層きれいになった。また、装弾・排莢ををより確実にするためにチェンバーの形が変更された。これはユーザーの声を反映した改善点であろう。確かに、N2では手動でボルトを引いて戻した時でもジャムしてしまうことあったり、ボルトを引くとカートリッジがエキストラクターからはずれてチェンバー内にポロッと落ちてしまうことがあったが、N3ではそのようなことがなくなった。さらに、発火をより確実にするためにCPタイプ・カートリッジが採用されたことも大きな改良点であろう。 
 上のモデルは、そのN3の東京砲兵工廠モデル(前期モデル)である。N1、N2もそうであったが、なぜかハドソンの南部十四年式は名古屋砲兵工廠モデルの発売が優先され、東京砲兵工廠モデルは後からの追加生産であった。それはN3の再販でも同じであり、しかも生産数が少なくて、すぐに売り切れとなってしまっていた。ここで紹介するモデルは、2004年に名古屋モデルが再販されたときに再販されなかったものが2005年にごく少数再販されたものの中の1つであるが、これもほとんど発売と同時に売り切れてしまうという状況であった。 
 下のモデルは名古屋砲兵工廠モデル(後期モデル)である。東京砲兵工廠タイプとのちがいは、トリガー・ガードの形状とグリップ前部のマガジン・ストッパー(セイフティ・キャッチ)の有無で簡単に識別できるが、これらの他にフレーム、レシーバー、バレル、マガジン、標準装備の木製グリップに若干のちがい(形状や刻印)がある。なお、N2まではモールドであったマガジン・ストッパーはN3ではライブとなっており、実銃と同じように機能するようになっている。
南部十四年式 名古屋砲兵工廠製 Nanbu Ju-yonen shiki Nagoya Hohei Kosho sei: Nanbu Type 14 Late Model: Nagoya Arsenal Model (Hudson, 3rd model, 22gold-plated zinc alloy, CP blowback, 820g)
南部十四年式 名古屋砲兵工廠製 Nanbu Ju-yonen shiki Nagoya Hohei Kosho sei: Nanbu Type 14 Late Model: Nagoya Arsenal Model (CAW, HW, dummy cartridge, g)

Wanted!




九四式自動拳銃 名古屋砲兵工廠製 前期型モデル Kyu-yon shiki Jido Kenju Nagoya Hohei Kosho sei, Zenki-gata: Type 94 Automatic Pistol Caliber 8mm Nanbu, M1934 Nagoya Arsenal Early Model, Model of Early 1937 (HWS, ABS, dummy-cartridge model, 435g)

 テキサス・パターソン、ウォーカー、ドラグーンなど一連のコルト・パーカッション・キャップ・リボルバーを「古式レプリカ・モデルガン・シリーズ」として発売してきたハートフォード(HWS)は、2010年に新たに立ち上げた「ヴィンテージ・モデルガン・シリーズ」の第1弾として九四式自動拳銃の前期型を発売した。九四式はその繊細な外観と内部構造、そして何よりも十四年式に比べて「不格好である」という印象から、これまでどのモデルガン・メーカーも手をつけてこなかったモデルで、唯一、六研が1997年に無可動ディスプレイ・モデルとしてABS製のものをごく少量だけ限定発売したことがあっただけである(直下を参照)。その六研製モデルは発売時はあまり注目されなかったが、最近になって一連のオールド・モデルの人気が高まってきているのを、HWSが同社の古式レプリカ・モデルガン・シリーズの売れ行きから察知していたことから、量産モデルガンとして製造・発売することに踏み切ったものと思われる。
 発売されたモデルガンは、外観及び内部構造とも実銃のそれが忠実に再現されたモデルである。製作にあたっては昭和12年8月に製造された実銃を海外で徹底取材し、ステップ・メカのショート・リコイル、トリガーとシアー・バーの連携、複雑な形状のハンマー・メカニズムなどをリアルに再現している。なお、日本人の手になじむように小さく作られた実銃の質感とモデルガンとしての耐久性を両立させるために、主な素材をABS製とし、作動はダミー・カートリッジ仕様とした。主な外観部品にはパーティング・ラインが残り、亜鉛合金製部品の仕上がりも今一歩であるというマイナス評価がある一方、マガジンはステンレス製として高級感を演出するなどの努力も認められる。また、本体化粧箱及びカートリッジ収納箱の外観、取説の内容の充実度などには同社の本品に対するなみなみならぬこだわりが感じられる。さらに、第1ロットのみに実銃の取説のレプリカが特別に添付された。
 なお、2011年にはスピンオフ企画として本モデルのカットアウェイ・モデルと後期(再末期)型モデルが追加発売され、それまで直販購入者へのプレゼントして非売品であったランヤードもオプション品として購入できるようになった。また、CAWから本モデル用にチェッカード木製グリップが発売されているので、それを取り付ければ高級感を演出することもできる。

九四式自動拳銃 名古屋砲兵工廠製 中前期型モデル Kyu-yon shiki Jido Kenju Nagoya Hohei Kosho sei, Chu=zenki-gata: Type 94 Automatic Pistol Caliber 8mm Nanbu, M1934 Nagoya Arsenal Middle Model Early Production, Model of Late 1937 (Rocken, limited production, ABS, non-operating display model, 345g)

 九四式自動拳銃は、当初は南部麒次郎が退役後に設立した南部銃製造所によって民間・輸出用として設計されたものであったが、日本陸軍からの「十四年式より軽量の自動拳銃を」という要請によって、昭和9年(1934年)に制式採用されたものである。レシーバー部分が縦に大きく、また不規則な形をしたグリップ部分が生み出す独特のスタイルは、スマートで流麗な十四年式と比べるとあまりにも不格好であるが、一方で日本人の体格を研究し尽くした理想的な形であるとも言われている。また、レシーバー左面のシアーを兼ねたトリガー・バーに手が触れただけでハンマーが落ちてしてしまう可能性があることから、戦後に戦利品として持ち帰られたアメリカでは "suiside pistol"(自殺用拳銃)などという不名誉なニックネームが与えられてしまったが、実際にはそのような事故はほとんど無かったとのことである。
 さて、モデルガンの九四式はその余りにも独特なスタイルと繊細な構造の作りから、通常のモデルガンとして作られることはなかった。しかし、90年代にリファインされたハドソンの南部十四年式や新規発売されたACGのベビー南部が国内外で好評であったことから、97年に無可動ディスプレイ・モデルとして六研から少数が限定発売された(定価22,000円)。九四式にはその外観から前期型・中期型・後期型の3種があるが、六研がモデル化したのは昭和12年10月より生産が開始された中期型の最初のモデルである。「ヴィンテージ・コレクション・シリーズ」第1弾として発売された本モデルは、ディスプレ−・モデルでありながら、外観部品は極力別パーツで構成され、外観がリアルに再現されている。また、フレーム、スライド、グリップはABS製であるが、他のパーツはすべて金属製となっており、各部品の仕上げもきれいである。、さらに、収納箱にも気が配られ、後のエラン製ガバメントのそれに通じるような高級感のある箱(下箱には金属製のネーム・プレート付)がおごられている。無可動ディスプレー・モデルをモデルガンと呼べるかどうかは微妙な線であるが、単に外観をかたどっただけの、いわゆる「文鎮モデル」とは一線を画す新たなコンセプトのモデルガンと言えるであろう。
 なお、同シリーズ製品は他に「大日本帝国海軍壱番型拳銃」(S&W New Model No.3)と「南部式自動拳銃」(パパ・ナンブ)が発売された。

九四式自動拳銃 名古屋砲兵工廠製 中後期型モデル Kyu-yon shiki Jido Kenju Nagoya Hohei Kosho sei, Chu=koki-gata: Type 94 Automatic Pistol Caliber 8mm Nanbu, M1934 Nagoya Arsenal Middle Model Late Production, Model of 1943 (HWS, ABS, dummy-cartridge model, g)

Wanted!


九四式自動拳銃 名古屋砲兵工廠製 後期型(末期型)モデル Kyu-yon shiki Jido Kenju Nagoya Hohei Kosho sei, Koki-gata (Makki-gata): Type 94 Automatic Pistol Caliber 8mm Nanbu, M1934 Nagoya Arsenal Late Model "Last Ditch", Model of 1945 (HWS, ABS, dummy-cartridge model, 335g)

 2010年に「ビンテージ・レプリカ・モデルガン・シリーズ」の第1弾として九四式自動拳銃 前期型を発売したHWSは、そのスピンオフ企画第2弾として同後期型(末期型)を発売した(スピンオフ企画第1弾は前期型のカッタアウェイ・モデル)。
 実銃の九四式自動拳銃 後期型(特にその中の末期型)は、第2次世界大戦(太平洋戦争)において敗色濃厚になった時期に名古屋陸軍造兵廠鳥居松製造所で生産されたもので、主に物品不足と生産性の向上という面から前期型や中期型に比べると余りにも貧相で粗雑な作りから、戦後海外では"last ditch"(「土壇場」という意味)と称されるモデルである。それをHWSでは実銃に忠実にモデル化した。
 HWSによると、前期型とのちがいは次の13カ所が再現されている。
@フレームの厚さ Aフレームの後端形状 Bリア・サイトの形状 Cスライドの厚み Dスライド左側の切り欠き形状 Eシアー・バーの形状 Fボルト後端の形状(スクエア) Gグリップ(木製)、Hマガジンの色(黒スチール)とボタンの形状 Iレシーバー左側のスクリュー・リセス(頭が出ていない) Jフロント・サイトの形状 Kトリガーの形状 L刻印の内容と位置
なお、これらのちがいについては同社ホームページの該当モデルの解説に具体的な写真と共に詳細に紹介されている。
 上記のようなちがいに加えて、今回は実銃の考証にしたがってシリアル・ナンバーを「68315」から1挺ずつ異なるものを刻印しているところも前期型とは異なっている点である。また、同社直販のもには別売りのエイジド・ダミー・カートリッジ(わざと年月が経ったもののように仕上げたもの)が付属している。
 なお、同社では1stロットは600挺限定生産であるとしているが、2ndロット以降が発売されるかどうかはわからない。


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