9x9=81 August 1999


相掛かり▲2四歩早仕掛けの一変化

[August 2, 1999]

 第1図は後手が良いとされているが、ここで▲7七角とするとどうなるんだろう?という疑問があった。これに関して北海道大学将棋部の小池(仮)さんより▲7七角には▽8九馬▲1一角成▽2二歩(第2図)で後手が良いとの指摘を頂いたので、これについて検討してみる。

初手から第1図・第2図までの指し手

▲7六歩▽3四歩▲2六歩▽8四歩▲2五歩▽8五歩▲2四歩▽同歩▲同飛▽8八角成▲同銀▽3三角▲2一飛成▽8八角成(第1図)▲7七角▽8九馬▲1一角成▽2二歩(第2図)

後手の持駒:銀 歩         後手の持駒:銀 桂
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍v香|一  |v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 馬|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・v馬 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:角 桂 歩       先手の持駒:桂 香 歩

  第1図(▽8八角成まで)      第2図(▽2二歩まで)

 第2図では▲3三香と▲3三桂が気になる。順番に考えていく。

(1) 第2図から▲3三香の変化

▲3三香▽3二銀打▲同香成▽同銀▲1二龍▽9九馬(第3図)

後手の持駒:桂 香二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金 ・ ・ 馬|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v歩 龍|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 桂 歩

  第3図(▽9九馬まで)

 第2図で▲3三香とすると一本道で第3図となり、後手が良い。▲3二同香成で▲2二龍は▽同銀▲同馬▽2七飛でも▲2二龍に▽9九馬でも後手よし、▲1二龍で▲2二龍は▽9九馬▲1三龍(▲3二龍は▽1一馬)▽1一馬▲同龍に▽7七角が王手龍取り。

(2) 第2図から▲3三桂の変化

  1. ▲3三桂▽3二銀打▲4一桂成▽同玉▲1二龍▽9九馬(第4図)
  2. ▲3三桂▽3二銀打▲4一桂成▽同玉▲2二龍▽同銀▲同馬(第5図)
後手の持駒:桂二 香        後手の持駒:飛 桂二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・v玉v銀 ・ 馬|一  |v香v桂v銀v金 ・v玉 ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀v歩 龍|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀 馬 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:金 香 歩       先手の持駒:金 銀 香 歩二

  第4図(▽9九馬まで)       第5図(▲2二同馬まで)

 ▲3三桂から第4図となれば後手が良い。しかし▲1二龍と逃げず▲2二龍として第5図となると私にはよくわからない。▲2二龍に▽9九馬は▲3一龍▽同玉▲9九馬で馬の素抜き、第5図で2筋に飛車を打つのは歩切れなので▲2八香でダメ。▽6七馬として歩切れを解消しつつ▽7七桂を狙うのかな……とも思うが▲6八香や▲6四歩がなんだかねえ。▽8六歩か? 誰かわかる人教えてください。

 ……と書いておいたら早速柿木さんから指摘を頂き、これは内藤國雄九段の「横歩取り空中戦法」にも書いてある定跡手順で▽2二歩に▲3三桂で後手苦戦、▲3三桂のところ▲3三香なら後手が良くなるってことでいいんだそうです。で、定跡書には▽2二歩では▽2二銀打とすれば後手が良くなるとあるそうなので次はこれについて項を別にして考えてみる。


続・相掛かり▲2四歩早仕掛けの一変化

[August 2, 1999]

相掛かり▲2四歩早仕掛けの一変化」の▽2二歩に代えて▽2二銀打(第1図)としたときの変化を考える。これが定跡で後手が良いんだそうですが……はたして本当に後手が良くなるのでしょーか?!

初手から第1図までの指し手

▲7六歩▽3四歩▲2六歩▽8四歩▲2五歩▽8五歩▲2四歩▽同歩▲同飛▽8八角成▲同銀▽3三角▲2一飛成▽8八角成▲7七角▽8九馬▲1一角成▽2二銀打(第1図)

後手の持駒:桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 馬|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香 歩

  第1図(▽2二銀打まで)

 第1図では▲2二同龍,▲2二同馬,▲1二馬,▲8四香,▲3三桂,▲3三香など色々な手が考えられる。一目ダメそうなのもあるがともかく順に検討していく。

(1) 第1図から▲2二同龍の変化

▲2二同龍▽同銀▲2一馬▽9九馬(第2図)

後手の持駒:飛 桂 香 歩     後手の持駒:飛 桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金 ・ 馬 ・|一  |v香v桂v銀v金v玉v金 ・ ・ 馬|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ 香 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:銀 桂 香 歩     先手の持駒:銀 桂 歩

  第2図(▽9九馬まで)       第3図(▲8四香まで)

 第1図で▲2二同龍は考えるだけ無駄っちゅう感じがする。実際第2図となってみると後手飛車得のうえ▽8九飛が速く、▽8六歩でも間に合ってしまいそうで先手は勝てないだろう。▲2一馬のところで▲8四香(第3図)と捻ってみても以下▽1一銀▲8二香成▽同銀となるとやはり後手の飛車得となり、そこで▲2一飛と打っても▽7七角▲4八玉▽2二角成とその飛車を殺されて先手は勝てそうにない。

(2) 第1図から▲2二同馬の変化

▲2二同馬▽同飛▲同龍▽同銀(第4図)

後手の持駒:飛 角 桂 歩     後手の持駒:角 桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金 ・ ・ ・|一  |v香v桂v銀v金v玉v金 ・ 龍 ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:飛 銀 桂 香 歩   先手の持駒:銀 桂 香 歩

  第4図(▽2二同銀まで)      第5図(▽2二同銀まで)

 第4図は後手が角香交換の駒得、▽7八角が速そうで後手の勝ちだと思う。第4図で▲2三歩は▽同銀と取って▲2一飛に▽3二銀。第4図で▲8三香や▲6六香・▲5六香・▲4六香・▲7五桂・▲6五桂・▲4五桂は▽7八角▲5八銀▽6九角成▲同銀▽6九飛ってな感じで後手が勝ちそうだ。第1図から第4図までの手順中▽2二同飛とせず▽2二同銀(第5図)としても後手が勝つように思う。第5図では大抵の攻めは▽7七角で受かるし9九の香を取れば後手の角得である。

(3) 第1図から▲1二馬の変化

▲1二馬▽9九馬(第6図)

後手の持駒:桂 香 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 馬|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 香 歩

  第6図(▽9九馬まで)

 ▲1二馬と逃げるのは▽9九馬と香を取って後手が良さそうだ。銀得だし、先手の龍と馬が窮屈で下手をすると死んでしまう。例えば第6図で▲3四馬なら▽3二銀▲1二龍▽1一香で龍が死ぬ。第6図では▲2三歩,▲2四歩,▲2八香,▲6六香が先手としては有力そうである。順に検討してみると……

というわけで第6図は後手が良いような気がする。

後手の持駒:桂 香 歩       後手の持駒:桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金 ・ 龍 ・|一  |v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v銀 ・ 馬|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 馬|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v銀 歩v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 歩 ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v香 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  |v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:香           先手の持駒:桂 香

  第7図(▽3二銀まで)       第8図(▽2五香まで)
後手の持駒:桂 香         後手の持駒:桂 歩二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 ・|一  |v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v香 ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 馬|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ 馬v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v香v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・v馬 香 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ 玉 ・ 歩 ・|八
|v馬 ・ ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | ・ ・ ・ 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:銀 桂 歩二      先手の持駒:桂

  第9図(▽2二香まで)       第10図(▽7六馬まで)

(4) 第1図から▲8四香の変化

▲8四香(第11図)▽1一銀▲8二香成▽同銀(第12図)

後手の持駒:桂 歩         後手の持駒:角 桂 香 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 馬|一  |v香v桂 ・v金v玉v金v銀 龍v銀|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二  | ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ 香 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:桂 歩         先手の持駒:飛 桂 歩

  第11図(▲8四香まで)       第12図(▽8二同銀まで)

 第1図で▲8四香(第11図)は、▽同飛なら▲3三桂が厳しいが、▽1一銀▲8二香成▽同銀(第12図)と対処して後手が良いと思う。第12図で▲1一龍や▲3三桂なら▽7七角、▲2三桂なら▽7七角▲4八玉▽2二角成。

(5) 第1図から▲3三桂の変化

▲3三桂(第13図)▽1一銀▲4一桂成▽同玉(第14図)

後手の持駒:桂 歩         後手の持駒:角 桂二 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 馬|一  |v香v桂v銀v金 ・v玉v銀 龍v銀|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 桂 ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:香 歩         先手の持駒:金 香 歩

  第13図(▲3三桂まで)       第14図(▽4一同玉まで)

 第1図で▲3三桂(第13図)は▽1一銀▲4一桂成▽同玉(第14図)で後手が良いと思う。第14図で▲1一龍や▲3三香なら▽7七角、▲8四香なら▽7七角▲4八玉▽2二角成。

(6) 第1図から▲3三香の変化

▲3三香(第15図)

後手の持駒:桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉v金v銀 龍 馬|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 香 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩

  第15図(▲3三香まで)

 第1図で▲3三香(第15図)は厳しくて後手が良くなるかどうか私にはよくわからない。第15図から▽1一銀▲3一香成▽5二金左▲3二成香▽6二玉(第16図)と進み、後手が駒得で耐えてるよーな気もするが、遊び駒が多くてよくないような気もする。第15図から▽1一銀▲3一香成に▽7七角▲4八玉▽2二角成(第17図)と龍を殺す手もあるかもしれないがいかにも強引で、これもよくわからない。金取られちゃうし。

後手の持駒:角 桂 歩       後手の持駒:桂 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・ 龍v銀|一  |v香v桂v銀v金v玉v金 杏 龍v銀|一
| ・v飛 ・v玉v金 ・ 杏 ・ ・|二  | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v馬 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・|八
| 香v馬 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香v馬 ・ 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:銀 桂 歩       先手の持駒:銀 桂 歩

  第16図(▽6二玉まで)       第17図(▽2二角成まで)

で結局

 第1図の▽2二銀打で後手がいいんだかどうだか、私にはよくわからない。難関は第15図の▲3三香。


昭和二十六年の居飛車穴熊・昭和四十九年の居飛車穴熊

[August 27, 1999]

昭和二十六年の居飛車穴熊

 小林健二八段の「スーパー四間飛車 最新版 (1) 急戦! 居飛穴破り」(毎日コミュニケーションズ,平成九年(1997年)二月発行)に昭和二十六年の居飛車穴熊というのが載っているので紹介する。発行時期から見て大木−田中裁判の調査の過程で出てきた資料を使った可能性もある。「戦後すぐの順位戦」としか書いてないがニフティーサーブ将棋フォーラムの情報(都万「居飛穴裁判」(nifty:fshogim/mes/2/7501))によればこれは昭和二十六年のA級順位戦で、▲原田泰夫八段−▽松田茂行八段戦、後手のツノ銀中飛車に先手が矢倉で対抗しその後穴熊に組み替えたものであった(第1図)。木村義雄十四世名人の講評には「高段の将棋としては珍しい形」加藤治郎名誉九段の観戦記には「プロの将棋では千局に一局現れるかどうかの珍形」とあったそうなので当時穴熊はほとんど指されていなかったということになる。

 この後この一局の影響かどうかは不明だが振り飛車に対して矢倉から穴熊に組み替える指し方が何局か見られたようで、昭和三十年代の「将棋世界」誌に加藤名誉九段が「将棋新戦法」という講座で矢倉から組み替える居飛車穴熊を紹介しているらしい(青野照市「プロの新手28」(日本将棋連盟)p. 78)。昭和二十六年には「千局に一局現れるかどうかの珍形」だった居飛車穴熊は、昭和三十年代には雑誌の講座で取り上げられるほどの存在になっていたわけである。

初手から第5図までの指し手

▲2六歩▽3四歩▲7六歩▽4四歩▲2五歩▽3三角▲4八銀▽5四歩▲5六歩▽4二銀▲6八玉▽4三銀▲7八玉▽5二飛▲9六歩▽9四歩▲3六歩▽6二玉▲6八銀▽7二玉▲5七銀右▽6二銀▲5八金右▽6四歩▲4六歩▽3二金▲1六歩▽6三銀▲1五歩▽7四歩▲4七金▽8二玉▲6六歩▽7二金▲6七銀▽7三桂▲3七桂▽5一飛▲6八銀▽4二角▲5八飛▽3三桂▲7七銀▽8四歩▲7九角▽2一飛▲2八飛▽5三角▲8八玉▽5二銀左▲7八金▽4三金▲6八角▽6二角▲8六歩▽5三角▲4八金▽4二金▲2九飛▽3二金▲5八金▽6二角▲1八香▽4三銀▲1九飛▽2二金▲4九飛▽3二金▲1九飛▽2二金▲4七金▽7一角▲5九角▽5二銀左▲6八角▽4三銀▲9八香▽6二角▲9九玉(第1図,棋譜は「近代将棋」平成十一年(1999年)十月号より)

後手:松田茂行八段
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v香|一
| ・v玉v金v角 ・ ・ ・v金 ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・v銀v桂v歩v歩|三
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 歩|五
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 ・ ・|六
| ・ ・ 銀 銀 ・ 金 桂 ・ ・|七
| 香 ・ 金 角 ・ ・ ・ ・ 香|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛|九
+---------------------------+
先手:原田泰夫八段
先手の持駒:なし

  第1図(▲9九玉まで)

昭和四十九年の居飛車穴熊

 青野照市九段の「プロの新手28」(日本将棋連盟)によると昭和五十年代に田中寅彦四段が連採するより前の昭和四十九年に宮田利男六段が居飛車穴熊を連採したことがあるらしい。第2図がその一号局で早指し戦の予選だそうである。これはもう完全な居飛車穴熊になっていて矢倉からの組み替えとは全然違う。宮田利男六段の居飛車穴熊は昭和四十三年の升田九段の居飛車穴熊の流れを汲んでいるということなのだろうがそうすると昭和二十年代・三十年代の組み替え穴熊と昭和四十三年の升田九段の居飛車穴熊の間の跳びはなんなのだろう? 宮田六段の居飛車穴熊は勝率はそんなに悪くなかったが順位戦で小阪昇四段に敗れたあたりで連採を止めてしまったそうである。

宮田利男六段
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金v銀v桂v玉|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|二
| ・ ・v歩v歩v銀v歩v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ ・ 金 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 銀 ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
剱持松二七段
先手の持駒:なし

  第2図(▽1一玉まで)

棋譜は誰のものか

[August 13, 1999]

 将棋の棋譜をネット上で扱うにあたり、棋譜の著作権について考えてみようと思います。日本将棋連盟はプロ棋士の棋譜に著作権を主張しているようですが、考えれば考えるほど棋譜を著作物として扱うのには無理があるように思われ、チェスの棋譜の扱われ方を合わせ考えると、将棋の棋譜は誰もが権利を主張することなく自由に取り扱われるべきものであるように思われます。ここでは、できるだけ正確な資料を集め、その資料に基づいて棋譜の扱いがどうあるべきか考えていくことにします。

1. 著作権法から見た将棋の棋譜

1.1. 素直な解釈

 著作権法を素直に読むと将棋の棋譜は著作物として扱えるようなものではないことがわかります。この問題はニフティーの将棋フォーラムにおいて平成十年夏(nifty:fshogim/mes/2/6382からのツリー、現在はnifty:fshogim/lib/4/117に収録)と平成十一年夏(nifty:fshogim/mes/2/7629からのツリー)に話題となり、複数の方が同じ結論に到達しています。ひとことで言えば「複製自由なものを著作権法で扱うことはできない」ということです。

著作権法第二条(定義) 第一号

著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 著作権法では第二条第一号において「著作物」を上のように定義しています。将棋は数理パズルに過ぎませんが人間の頭脳には難解過ぎるうえ電子計算機の力を借りても解に到達する見込みは薄く、そこに大局観という名の思想が入ってきます。構想を立て駒を繰る様は創作的とも思え、「思想を創作的に表現したものであって、文芸の範囲に属するもの」と考え棋譜を著作物としてもよいような気もしてしまいます。しかし著作権法の趣旨である「著作者等の権利の保護」を考えたとき、棋譜を著作物として扱うとおかしな具合になることに気付きます。

著作権法第二十一条(複製権)

著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。

 将棋では先例の存在を知りながら途中まで(場合によっては最初から最後まで)同じ棋譜を生成する行為が問題視されることなく行なわれており、またそうでなければ将棋はゲームとして成立し得ません。つまり、著作物を保護するための肝心な権利である複製権が、将棋の棋譜に関しては守られてしまってはまずいのです。結局、「複製」について相当強引な解釈でもしない限り、将棋の棋譜を著作物として扱い保護することはできそうにありません。日本将棋連盟は、棋譜を著作物として権利を主張するのであれば、逆にアマチュアの棋譜との同一性や類似性を指摘され告訴される事態も生じ得ることを認識せねばなりません。「第○期○○戦第○局および……の棋譜は、それ以前にインターネット上の対戦ページ○○において指された○○戦決勝の棋譜と最初の○○手が同一もしくは酷似しております。当ページでは当ページの著作物であるところの棋譜の複製は固くお断り申し上げており……」


第40期王位戦第三局

初手から第1図までの指し手

▲7六歩▽3四歩▲2六歩▽8四歩▲2五歩▽8五歩▲7八金▽3二金▲2四歩▽同歩▲同飛▽8六歩▲同歩▽同飛▲3四飛▽3三桂(第1図)

後手:羽生善治王位
後手の持駒:歩二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉 ・v銀 ・v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v桂 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・v飛 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:谷川浩司棋聖
先手の持駒:歩三

  第1図(▽3三桂まで)

 第一局・第二局に続き三局連続で横歩取りとなったが▽3三桂で前二局とは違う将棋になった。タイトル戦での横歩取り▽3三桂は四ヶ月前の第57期名人戦第一局(▽佐藤名人 ○−× ▲谷川九段)以来である。

第1図から第2図までの指し手

▲5八玉▽6二玉▲8七歩▽7六飛▲8四飛▽8二歩▲2三歩▽同金▲2四歩(第2図)

後手:羽生善治王位
後手の持駒:歩三
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v桂v金v歩|三
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:谷川浩司棋聖
先手の持駒:なし

  第2図(▲2四歩まで)

 この▲8七歩から▲2四歩までの筋は、第1図からいきなり実行する例なら既にあって例えば「続 横歩取りは生きている −上巻−」(沢田多喜男著,将棋天国社)には昭和六十一年の▲田中魁秀八段−▽内藤國男九段戦(B級1組順位戦)や昭和六十三年の▲脇謙二六段−▽塚田泰明王座戦(棋聖戦)が載っている。この順は先手無理ということで既に定跡化されており、「羽生の頭脳 10 最新の横歩取り戦法」(羽生善治著,日本将棋連盟)等に詳しい解説がある。概要を書くと以下の通り。詰みまで研究されているといってもたま〜に穴が発見されたりするので鵜呑みにするのは危険だが……。

  1. 第1図から▲8七歩▽7六飛▲8四飛▽8二歩▲2三歩▽同金▲2四歩は▽4五桂で受かっていて以下▲7七金▽同角成▲同角▽2二金(参考1図)と進み、ここから▲6八玉▽2六飛▲3八銀▽6二玉でも▲6八銀▽6二玉でも先手陣が薄く歩切れも響いて後手が良くなる。
  2. 途中▽7七同角成に▲同角でなく▲同桂と取って▽2二金▲8五角(参考2図)とする変化もあるが▽2六飛▲6三角成▽5七桂成▲6五桂▽6六歩▲5八歩▽6七歩成▲5七歩▽6六歩▲5五桂▽5二金▲5三桂成▽6三金▲同桂成▽5八金以下後手勝ち等、詰みまで研究されていて後手良し。
後手の持駒:金 歩三        後手の持駒:金 歩三
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉 ・v銀 ・v香|一  |v香v桂v銀v金v玉 ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v金 ・|二  | ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・v金 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四  | ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・|五  | ・ 角 ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・|五
| ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 桂 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九  | 香 ・ 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:角           先手の持駒:なし

  参考1図(▽2二金まで)      参考2図(▲8五角まで)

 本譜の▲5八玉は第1図で最もよく指されている手である。「ザ・プロ将棋 第四巻 相居飛車の闘い編」「ザ・プロ将棋 '98 振り飛車と相居飛車編」(富士通),「'98年版 将棋年鑑CD-ROM」(日本将棋連盟)に収録されている横歩取り▽3三桂の将棋では二十五局のうち十九局で先手は▲5八玉と指している。これに対し後手は本譜の順を警戒する意味もあって▽4二銀や▽1四歩と指すことが多い(十九局中十一局が▽4二銀、六局が▽1四歩)。▲5八玉に▽6二玉とした局は二局収録されており、そのうち一局が▽6二玉一号局と思われる(将棋年鑑には「この玉は丸山の趣向」とある)▲森下卓八段−▽丸山忠久七段戦(平成九年(1997年)四月九日の第38期王位戦リーグ白組、森下八段の勝ち)である。

 今年に入ってタイトル戦で指された横歩取り▽3三桂は本局を含めいずれも▲5八玉と▽6二玉の対抗形となっている(下表)。前二局ではどちらも先手は▲3六飛と自重しており、本局は相居玉型では成立しない▲8七歩以下の順が▲5八玉▽6二玉型で成立するかどうかを問うた一局と位置付けることができる。

対局 対局日 先手 勝敗 後手 第1図以降の手順
第24期棋王戦第一局 平成11年(1999年)2月13日 羽生棋王 ○−× 佐藤名人 ▲5八玉▽6二玉▲3六飛
第57期名人戦第一局 平成11年(1999年)4月8, 9日 谷川九段 ×−○ 佐藤名人 ▲1六歩▽6二玉▲5八玉▽7二玉▲3六飛
本局 平成11年(1999年)8月5, 6日 谷川棋聖 ×−○ 羽生王位 ▲5八玉▽6二玉▲8七歩

第2図から第3図までの指し手

▽4五桂▲7七金▽同角成▲同角▽2二金(第3図)

後手:羽生善治王位
後手の持駒:金 歩三
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v金 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・|五
| ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手:谷川浩司棋聖
先手の持駒:角

  第3図(▽2二金まで)

 ここまでは相居玉型の定跡と同手順である。▲7七金で▲2三歩成と金を取ると▽8八角成で先手エラい目にあう。▽7七同角成に▲同桂として▽2二金に▲8五角と打つ筋は▽6二玉が入っているこの形では成立しない。▽2二金で▽5七桂成から王手飛車を狙うのは▲5七同玉▽7七飛成▲同桂▽7五角▲6六角▽8四角▲同角▽5四飛▲6八玉▽8四飛▲2三歩成(参考3図)となって後手失敗。第3図までの手順は必然手順である。

後手の持駒:角 金 歩四
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ とv歩|三
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 角 金 桂

  参考3図(▲2三歩成)

第3図から第4図までの指し手

▲8五飛▽7五金▲8四飛▽7四歩▲3四角▽2六飛▲4五角▽2九飛成(第4図)

後手:羽生善治王位         後手:羽生善治王位
後手の持駒:金 歩三        後手の持駒:桂 歩三
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一  |v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v金 ・|二  | ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v金 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三  |v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四  | ・ 飛v歩 ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・|五  | ・ ・v金 ・ ・ 角 ・ ・ ・|五
| ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 角 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九  | 香 桂 銀 ・ ・ 金 銀v龍 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手:谷川浩司棋聖         先手:谷川浩司棋聖
先手の持駒:角           先手の持駒:桂

  再掲第3図(▽2二金まで)     第4図(▽2九飛成まで)

 本局はこのあたりが最も重要なところで第4図は後手が良くなっていると思う。先手の飛車の働きが随分悪い上に歩切れ、それでいて攻め続けねばならない展開になっているからである。となるとそもそも▲8七歩からの仕掛けが無理だったか第3図から第4図に到る先手の指し方に問題があったことになるが、▲8五飛▽7五金の二手などは谷川棋聖・羽生四冠とも一時間以上考えており、素人考えで簡単に結論が出るとも思えない。が、素人なりにいろいろ考えてみることにしよう。

 第3図では本譜の▲8五飛の他に▲3四角と▲5六角が有力に見える。守るなら▲3八金くらい。

後手の持駒:金 歩三        後手の持駒:金 歩三
  9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一  |v香v桂v銀v金 ・ ・v銀 ・v香|一
| ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v金 ・|二  | ・v歩 ・v玉 ・ ・ ・v金 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ とv歩|三  |v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・v角 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四  | ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五  | ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩v角 歩 歩 ・ 歩|七  | 歩 歩 桂 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八  | ・ ・ ・ ・ 玉 ・ 金 ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九  | 香v飛 銀 ・ ・ ・ 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:飛二 桂        先手の持駒:飛 角

  参考4図(▽5七角打まで)     参考5図(▽8九飛まで)

 本譜▲8四飛では▲9五飛として次に▲9六飛のぶつけを狙う手が有力だったらしい。第4図以降は羽生王位が丁寧に受ける指し口を見せ、勝ち切った。結局、▲8七歩以降の先手の仕掛けが成立しているかどうかは私にはわからない(私にわかるようではタイトル戦には登場せんけど)。


第40期王位戦第四局

初手から第1図までの指し手

▲7六歩▽3四歩▲6六歩▽3二飛▲6八銀▽3五歩▲6七銀▽6二玉▲7七角▽7二玉▲8八飛(第1図)

後手:谷川浩司棋聖         後手:谷川浩司竜王
後手の持駒:なし          後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・v金v銀v桂v香|一  |v香v桂v銀v金v玉v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v飛v角 ・|二  | ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三  |v歩v歩v歩v歩v銀v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四  | ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|五  | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六  | ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 歩 歩 歩 歩|七  | 歩 歩 角 銀 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八  | ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九  | 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手:羽生善治王位         先手:藤井猛七段
先手の持駒:なし          先手の持駒:なし

  第1図(▲8八飛まで)       参考1図(▲8八飛まで)

                    第11期竜王戦第二局
                   (平成10年10月28,29日)

 タイトル戦での相振り飛車は平成11年10月28, 29日の第11期竜王戦第二局(▲藤井猛七段 ○−× ▽谷川浩司竜王,参考1図)以来。相振り飛車はプロ間ではあまり指されておらず、「ザ・プロ将棋 '98 振り飛車と相居飛車編」(富士通)によれば年間六十局程度(全対局の約三パーセント)、先手勝率は五割〜六割である。このうち三間飛車と向かい飛車の対抗形は……と調べようと思って戦型「相振り飛車」で検索したら六十九局も出てきて、挫折した。

 第1図の▲8八飛の前に▽3六歩とすると▲同歩▽同飛▲3八飛で後手手損となる。この変化は「[定跡] 相振り飛車」(小林健二著,日本将棋連盟)等に解説があって、必ずしも後手が不利になるわけではないが、激しく指す気がないのなら▲8八飛を待って▽3六歩としたほうが後手は無難である。第1図からしばらく先手は▽3六歩▲同歩▽5五角の筋に気をつけなければならない。

第1図から第2図までの指し手

▽3六歩▲同歩▽同飛▲2八銀▽1四歩▲1六歩▽5二金左▲4八玉▽4二銀▲5八金左▽3三銀▲6五歩▽4四銀▲8六歩▽3四飛▲3七歩(第2図)

後手:谷川浩司棋聖
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金 ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・v銀v飛 ・v歩|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ 金 玉 ・ 銀 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:羽生善治王位
先手の持駒:なし

  第2図(▲3七歩まで)

 相振り飛車の将棋では互いの玉と左翼の飛角銀桂をどう構えるかが序盤の焦点となる。特に矢倉に組もうとすると相手攻撃陣との衝突が生じるため駒組み手順に工夫が必要となる。本局は第2図まで進んで相金無双の模様。竜王戦第二局は参考1図から▽8二銀▲8六歩▽7四歩として後手は矢倉に組んでおり(ちなみに先手は美濃囲いだった)、完全に違う将棋になった。本局でも後手は第1図で▽7四歩とすれば矢倉に組むことができた。後手が飛車を3六で粘って素早く銀を繰り出したのは先手に矢倉を許さない指し方である。通常▽4四歩から▽4三銀とか▽5四歩から▽5三銀とするところ銀を3三から出たのは、先手に▲3七銀〜▲4六銀から後手飛車を圧迫する狙いがありこれに対抗するためである。

第2図から第3図までの指し手

▽3三桂▲8五歩▽3五銀▲3八玉▽6二金直▲4八金直▽8二銀▲7五歩▽9四歩▲9六歩▽2四歩▲5六銀▽2五歩▲8六飛▽1三角(第3図)

後手:谷川浩司棋聖         後手:藤井猛六段
後手の持駒:歩           後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一  |v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v銀v玉v金v金 ・ ・ ・ ・|二  | ・v銀v玉v金v金 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v歩v桂 ・v角|三  | ・v歩v歩v歩v歩 ・v桂v歩v角|三
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・v歩|四  |v歩 ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・v歩|四
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・v銀v歩 ・|五  | ・ ・ 歩 歩 ・v歩v銀 ・ ・|五
| 歩 飛 ・ ・ 銀 ・ ・ ・ 歩|六  | ・ ・ 飛 ・ ・ ・ 歩 歩 歩|六
| ・ ・ 角 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七  | 歩 ・ 角 銀 歩 歩 ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 銀 ・|八  | ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 銀 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九  | 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手:羽生善治王位         先手:鈴木大介五段
先手の持駒:なし          先手の持駒:歩

  第3図(▽1三角まで)       参考2図(▲3六歩まで)

                    第16回早指し新鋭戦決勝
                    (平成9年6月21日)

 銀を3三から出る指し方には第16回早指し新鋭戦決勝(▲鈴木大介五段−▽藤井猛六段,平成9年6月21日)等、前例がある。鈴木五段は著書「振り飛車新世紀 5 鈴木流相振り飛車」(毎日コミュニケーションズ)の自戦記でこの型について「ありがたかった」と述べ、「ポイントは▲5六銀と上がらないことだ」として▲2六歩から▲3六歩と後手銀を追う指し方(参考2図)で作戦勝ちを収めている(最後は鈴木五段が即詰みを逃して藤井六段の逆転勝ち)。

 本局は羽生王位が▲5六銀と上がって第3図となった。第3図はどちらかがいいのだろうと思うが私にはよくわからない。第3図では▲1五歩と▲4五銀が気になる。

 羽生王位は第3図で四十四分考えて▲5五銀とし、以下はわけのわからん戦いになった。先手の玉頭を中心にゴチャゴチャ戦って結局最後は羽生王位の勝ち。四連勝で王位戦七連覇。名人戦の死闘も棋聖戦の三タテもふっとんじゃったよ〜。

後手の持駒:香 歩         後手の持駒:銀 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1     9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+   +---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一  |v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 馬|一
| ・v銀v玉v金v金 ・ ・ ・ ・|二  | ・v銀v玉v金v金 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v歩 馬 ・v角|三  | ・v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v角|三
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛|四  |v歩 ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・v歩|四
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・v銀v歩 ・|五  | ・ 歩 歩 歩 ・v桂v銀v歩 ・|五
| 歩 飛 ・ ・ 銀 ・ ・ ・ ・|六  | 歩 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七  | ・ ・ ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 銀 ・|八  | ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 銀 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 ・|九  | 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+   +---------------------------+
先手の持駒:桂 歩二        先手の持駒:香

  参考3図(▲3三角成まで)     参考4図(▲1一角成まで)

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