将棋の本 1998


「新版 角換わり腰掛け銀研究」

「角換わり腰掛け銀研究」の第2版で角換わり腰掛け銀解説書の決定版。今から買う人はこの新版だけ買えばよい。

 第一部から第四部までは旧版とまったく同じ。第一部が木村定跡、第二部が▲2六歩型、第三部が升田定跡の解説で第四部がその他の研究となっている。「新版 最新研究」の章が新たに書き加えられた部分で、升田定跡の結論らしきものなど重要な結果が追加されている。変化は難解だが解説は丁寧で読みやすい。全四百三十頁、ビッシリ書き込まれた内容の濃い一冊である。角換わり腰掛け銀研究の進展の様子を書いた読み物としても秀逸だと思う。

目次

第一部 木村定跡

 1 木村定跡
 2 木村定跡への疑問点
 3 後手守勢の布陣

第二部 現代角換わり腰掛け銀の登場

 1 遠見の角
 2 矢倉型への攻め
 3 後手からの桂頭攻め
 4 7筋不突き待機策
 5 争点回避策

第三部 基本型の研究

 1 升田定跡の手順と実戦
 2 後手の積極策
 3 丸田流▽4四銀への急攻策
 4 一手ためる新作戦
 5 最も激しい順

第四部 現代角換わり腰掛け銀の諸問題

 1 後手飛先を放置
 2 端の問題
 3 後手6三金型
 4 後手6筋位取り
 5 後手6二金−8一飛型
 6 二枚銀
 7 現代の千日手打開

新版 最新研究

 1 端を手抜きの▽6三金
 2 最新の6筋位取り
 3 その後の基本型の進歩について――補足


「快勝! スーパー穴熊」

目次

第1部 定跡編

 第1章 四間飛車穴熊 VS 居飛車急戦
 第2章 中飛車穴熊
 第3章 相穴熊
 第4章 陽動振り穴

第2部 実戦編

 第1局 相穴熊戦のねじり合いを制す 対▽井上慶太七段/相穴熊
 第2局 強襲が功を奏す 対▲福崎文吾八段/相穴熊
 第3局 勝ちを決めた飛車引き 対▽畠山鎮五段/対銀冠
 第4局 意表の一手で快勝 対▲福崎文吾八段/対急戦
 第5局 失着に乗じて勝負形に 対▽森下卓八段/対急戦
 第6局 理想的にさばけた一局 対▽森内俊之八段/対銀冠
 第7局 絶好の切り返しが決まる 対▽有吉道夫九段/相穴熊
 第8局 堅さには技で対抗 対▽平藤真吾五段/相穴熊
 第9局 角切りの強襲が炸裂 対▲東和男七段/相穴熊


「振り飛車新世紀 4 鈴木流四間穴熊」

 四間飛車穴熊専門の解説書。鈴木五段の四間飛車穴熊は左金の使い方に特徴があり、居飛車の急戦・銀冠・穴熊に対する指し方が一通り解説してある。詳細な解説というわけではないので何度も並べて自分で考えたり大内九段の「史上最強の穴熊 (1) 急戦編」「史上最強の穴熊 (2) 持久戦編」(毎日コミュニケーションズ)で補うとよいと思う。

目次

第1部 定跡編

 第1章 居飛車急戦破り!
 第2章 銀冠・居飛穴撃破!

第2部 実戦編

 二転三転の大熱戦 対 ▲加藤一二三九段
 うまい歩の手筋が決まる 対 ▲中川大輔六段
 14連勝を止める 対 ▽郷田真隆六段
 対銀冠最強の布陣 対 ▲中田宏樹六段
 新手に勝つ 対 ▽堀口一史座四段


「振り飛車新世紀 5 鈴木流相振り飛車」

 ▲7六歩▽3四歩▲6六歩▽3五歩から先手向かい飛車と後手三間飛車の対抗形になる相振り飛車の解説書。先手の金無双に対して後手が金無双・美濃囲い・穴熊に構えた場合について鈴木五段の研究が紹介されている。
 実戦編の四局目と五局目は定跡編では解説されていない相三間飛車と後手矢倉型。

目次

第1部 定跡編

 第1章 先手向かい飛車相金無双編
 第2章 後手美濃囲い・穴熊編

第2部 実戦編

 新構想の成功 対 ▽室岡克彦六段
 決勝で戦う 対 ▽藤井猛六段
 攻め VS 受けの戦い 対 ▲安西勝一五段
 相三間飛車の戦い 対 ▽久保利明五段
 矢倉の堅さを生かす 対 ▲小倉久史六段


「振り飛車新世紀 6 杉本流四間飛車――封殺! 居飛車穴熊」

 居飛車穴熊に対する四間飛車の指し方を追求した本。定跡編第1章は居玉急戦型藤井システムに関する杉本五段の研究。前半「急戦穴熊封じ」は先手四間飛車の指し方で後半「陽動居飛車」は後手四間飛車の指し方である。
 本家・藤井竜王の「居飛車穴熊撃破 必殺藤井システム」(日本将棋連盟)の後に現れた新しい形について解説しており、「本書で解説するのは"穴熊対策"ではなく"穴熊封じ"。穴熊に組まれたら作戦負けぐらいの気持ちで指していただきたい」だそうな。
 第2章は相穴熊で、左銀を繰り出して積極的に動く指し方を解説している。こちらは鈴木五段の「振り飛車新世紀 4 鈴木流四間穴熊」(毎日コミュニケーションズ)と合わせて読むとよいと思う。

目次

第1部 定跡編

 序章 穴熊とは
 第1章 パートI・急戦穴熊封じ/パートII・陽動居飛車
 第2章 相穴熊

第2部 実戦編

 居玉急戦の会心譜 対 ▽福崎文吾八段
 自戒の一局 対 ▲佐藤康光八段
 杉本流の振り飛車穴熊 対 ▲畠山成幸六段
 相穴熊の熱戦譜 対 ▲森内俊之八段
 最強の相手と戦う 対 ▽羽生善治四冠


「B級四間飛車の達人」

「B級戦法の達人」に次ぐB級シリーズ第二弾。前著もそうだがこの「B級」というのは単に無名ということであって戦法そのものはプロの実戦にも現れることがあるくらい優秀である。
 本書では「四間飛車6五ポン戦法」という、要するに四間飛車側から▲6五歩と角筋を通す指し方を追求している。この戦型を解説した本はほとんどなく、小倉六段他の「振り飛車党宣言! (1) 四間飛車」(毎日コミュニケーションズ)くらいである。あとは四間飛車対居飛車急戦の本に角交換後の駒組の一例として載っている程度。そういう意味で非常に参考になる一冊である。

目次

第1章 棒銀破りの6五ポン

 第1節 飛車先突破端角戦法
 第2節 直撃自陣角戦法
 第3節 コメカミ位取り戦法
 第4節 桂頭ゆさぶり戦法
 第5節 玉頭棒銀戦法
 第6節 穴熊トーチカ銀戦法
 第7節 浮飛車穴熊端桂戦法

第2章 居飛穴破りの6五ポン

 第1節 筋違い角乱舞戦法・高美濃編
 第2節 筋違い角乱舞戦法・相穴熊編
 第3節 相穴熊飛車交換強要戦法

第3章 中央位取り破りの6五ポン

 第1節 無理矢理中央突破戦法
 第2節 角損地雷銀戦法
 第3節 飛車先正面衝突戦法
 第4節 天王山激突銀戦法

第4章 左美濃破りの6五ポン

 第1節 天守閣粉砕戦法
 第2節 天守閣角乱戦法


「[定跡] 相振り飛車」

 解説書の少なかった相振り飛車について、戦型を細かく分類し基本的な手筋・作戦を解説した本。「定跡」と謳うほど定跡化された手順が書かれているわけではないがこれは相振り飛車という戦型がそうなのだから仕方がない。相振り飛車の基礎を学ぶには良い本だと思う。

目次

第1章 向かい飛車対三間飛車編

 I 金無双 VS 金無双
 II ▽5三銀型対策
 III 矢倉 VS 金無双 (1)
 IV 矢倉 VS 金無双 (2)
 V 矢倉 VS 穴熊
 VI 穴熊▽2五歩型対策
 VII 金無双 VS 穴熊
 VIII ▽7四歩型対策 (1)
 IX ▲6五歩角交換型
 X ▽7四歩型対策 (2)

第2章 相三間飛車編

 I 相三間飛車超急戦型
 II 相三間飛車持久戦型
 III 三間飛車 VS 四間飛車

第3章 四間飛車対向かい飛車編

 ☆四間飛車 VS 向かい飛車

第4章 実戦解説編

 三間飛車 VS 四間飛車 → 対 桐山清澄九段戦
 相三間飛車 → 対 川上猛四段戦
 三間飛車 VS 向かい飛車 → 対 田丸昇八段戦


「新・[定跡] 相振り飛車」

「[定跡] 相振り飛車」の続刊。相振り相矢倉や穴熊攻略最新型など前著にない面白い戦型が盛り沢山で、前著同様「定跡」書という感じではないものの、良い本に仕上がっている。実戦解説編を廃し「康光流現代矢倉」シリーズのように参考棋譜を巻末に一括掲載する形式にすればもっと締まった内容になったと思う。前著を読んで余力のある人は併せて読むとよい。

目次

第1章 金無双編

 I 後手4三銀型
 II 後手5三銀型
 III 後手3三銀型
 IV 金無双 VS 矢倉
 V 金無双 VS 穴熊 (1)
 VI 金無双 VS 穴熊 (2)

第2章 相振り矢倉編

 I 矢倉 VS 金無双
 II 矢倉 VS 矢倉 (1)
 III 矢倉 VS 矢倉 (2)
 IV 矢倉 VS 穴熊

第3章 穴熊攻略最新型編

 I 穴熊対策左玉型 (1)
 II 穴熊対策左玉型 (2)
 III 穴熊対策左玉型 (3)

第4章 美濃囲い編

 ☆美濃囲い VS 矢倉

第5章 実戦解説編

 矢倉 VS 金無双 → 対 内藤國雄九段戦
 相振り相矢倉 → 対 田丸昇八段戦
 矢倉 VS 金無双 → 対 有森浩三六段戦


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