三浦信広のホームページ
自己紹介
○現在の身分は、立命館大学総合理工学研究機構のチェアプロフェッサー。立命館大学SRセンターという研究施設で赤外放射光に関連した研究しています。立命館大学、滋賀県立大学、滋賀大学、龍谷大学で非常勤講師。鋭意就職活動中。
○私の出身は東海大学理学部物理学科の故真下悟教授の研究室である。(研究室は分子物性研究グループ(RGMS)に引き継がれている。)もともとの専門は高分子物理学で、博士論文のテーマは「TDR法による球状たんぱく質の分子内運動と水の構造に関する研究」。
○卒業研究を選択するとき、生物物理学を志して真下先生の門下となった。高分子物理学の手法を用いて生体分子のダイナミクスを調べ、生命現象の分子機構を探求するという研究に取り組んだ。
○それ以降,私は生物を含めた物質の性質を分子集合体の構造とダイナミクスという見地から理解することに興味を持ってきた.一般に分子構造というと厳密な座標が決まった鉱物結晶のようなものを想像するが,生体中での現象を扱う場合にはこのようなモデルは誤解を招く.液体中ではすべての分子がブラウン運動をしており,規則性は局所的であるため,どのような空間的,時間的スケールで構造が維持されているのか,という動的な情報が重要となるからである.特に,揺らぎが本質的な意味を持つ液体構造や,生化学的な反応の基本メカニズムと考えられているたんぱく質の分子内運動の解明に,分子間相互作用を含む「動的な構造」という視点から取り組んできた.
○私の学問的な背景は物理化学を中心とした高分子物理,生物物理などの基礎科学であるが,これまでに食品,生体組織,皮膚,セメント,セラミクス,接着剤などを扱った応用研究も積極的に手がけてきた.異なる分野の研究者たちと働くという経験を通して,専門に偏らない広い視野を身につけることができたと自負している.
○少し余談。高分子屋からは「あんたは高分子の研究者じゃない」と言われ、生物物理の人からは怪訝そうな顔で見られます。最近は「物理化学」あるいは「化学物理」が専門だと言っています。(どちらも物理と化学の境界領域をさします。)詳しくは「生物を含む物質の科学」が専門と自分では認識。
○かなり余談。私の恩師、真下悟先生はロバート・コール先生(Robert H. Cole)に師事していました。(私が物理化学が専門と言うのもそれほど的外れではないかと。)私が大学院での研究で用いた時間領域反射法(TDR)という誘電分光の装置は、もともとコール先生の研究室で実用化され、真下先生が開発を引き継いだものでした。ちなみに生物物理学の父と言われたケネス・コール先生(Kenneth S. Cole)はロバート・コールの兄。(よく知られているこの兄弟の業績は誘電緩和スペクトルにおけるコール・コールの円弧則(Cole-Cole-Diagram)の提唱。Cole, K. S., and R. H. Cole. 1941. Dispersion and absorption in dielectrics. J. Chem. Phys. 9:341-351.)
○学位授与式の一週間後に真下悟先生が永眠。こんな悲しい別れがありましょうか。
○1999年にThe American Ceramic Societyという学会のセメント分科会(The Cement Division)からBrunauer Awardを授与しました。これはJournal of the American Ceramic Societyという雑誌の最優秀論文賞。論文のタイトルは“Microwave Dielectric Study of Water Structure in the Hydration Process of Cement Paste”J. Am. Ceram. Soc. 81 [1], pp. 213-216 (1998)。これはセメントの硬化過程における水和構造の変化を調べた研究。私が学位を取ってからポスドクとして渡米するまでの期間に行ったものです。
○1997年から2001年にかけてアメリカで博士研究員として働いた。
○UMassでの研究テーマはオーソドックスな固体高分子の物性に関するもの。(ブレンドポリマーにおける局所的な濃度揺らぎを分子間の協同運動から調べるという研究でした。)Frank E. Karasz先生と William J. MacKnight先生にお世話になりました。それから当時ポリテクに居られた松岡皎朗先生にも一方ならず。
○なんとか英語を話せるようになりました。最近受けたTOEICのスコアは830点。自慢できるほどの成績ではないですが、参考までに。
○2003年1月から立命館大学の21世紀COE放射光科学研究センターで,卓上型シンクロトロン「みらくる20」の遠赤外放射光を利用するためのFTIRビームラインの構築と利用に携わった.このビームラインにより遠赤外およびテラヘルツ領域での吸収分光測定が可能となった.2008年10月からは立命館大学総合理工学研究機構に所属し,SRセンターにおいて赤外放射光に関連する研究に携わっている.
○現在,植物における電気信号の伝達メカニズムに興味を持ち,電気回路論に基づく解析手法を用いて研究をおこなっている.
○第二種電気工事士の資格を取りました。(2008年9月)
みうらのぶひろ
三浦信広
博士(理学)
<略歴>
1996年3月 東海大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程後期修了 博士(理学)を授与
1997年〜2001年 米国に滞在し、University of Massachusetts at Amherst (UMass),Brooklin Polytechnic University などで博士研究員
2003年1月〜2007年9月 立命館大学助教授 COE推進機構(21世紀COE放射光生命科学研究センター)
2007年9月から 立命館大学非常勤講師
2008年4月から 滋賀県立大学非常勤講師
2008年10月から 立命館大学総合理工学研究機構チェアプロフェッサー
<研究テーマ>
水溶液における液体構造
高分子のダイナミクスと相溶性
生体分子の動的水構造
生化学的な活性に関連した生体高分子の分子内運動
セメントなどの無機物の水和反応とゲル構造
分子運動における協同性と緩和現象
誘電緩和法による生体、皮膚、食品などの水分量測定
遠赤外スペクトロスコピーによる分子間相互作用の解明
放射光を光源に用いたFTIRによる遠赤外分光測定
など
<分野>
物理化学、高分子物理学、生物物理
<所属学会>
日本物理学会
American Chemical Society
日本放射光学会
<賞罰>
1999年 The Cement Division of the American Ceramic SocietyよりBrunauer Awardを授与.
2004年 財団法人 花王芸術・科学財団より研究助成を授与.
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更新日 2009年9月24日