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ミスジテンジクダイ
Apogon taeniophorus
VS. スジイシモチ
Apogon cookii







画像の上にポインタを置くと識別ポイントが表示されます。


上: ミスジテンジクダイ
2008年11月9日
静岡県賀茂郡西伊豆町黄金崎公園ビーチ
水深:1m
体長:7cm
下: スジイシモチ
2006年7月8日
鹿児島県奄美大島奄美市笠利町節田
水深:1m
体長:10cm






【識別ポイント】

 2008年の最大の成果はこのミスジテンジクダイの正体を突き止めることができたことでした。このテンジクダイを初めて見たのは6年前だったのですが、正体不明でミナミフトスジイシモチなのか、ウスジマイシモチなのか、スジイシモチなのかと二転三転していました。2006年から2008年にかけて、幼魚から成魚までさまざまなステージを撮影することができ、神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能先生に画像を送ってミスジテンジクダイではないでしょうか?とお聞きしたところ、おそらくミスジテンジクダイであろうという結論に達しました。

 ミスジテンジクダイはスジイシモチによく似ており、誤同定されているために今まで図鑑等に掲載されることはありませんでしたが、伊豆ではスジイシモチよりもむしろミスジテンジクダイの方が多いようです。そこで、ミスジテンジクダイとスジイシモチの識別方法を整理してみました。


@目の上から後方に伸びる縦帯の長さ
 ミスジテンジクダイでは目の上から後方に伸びる縦帯は短くて胸鰭上部付近で止まりますが、スジイシモチではこのラインが胸鰭を超えて体側中央付近まで伸びます。

A尾柄部の黒斑の形
 ミスジテンジクダイでは尾柄部の黒斑がはっきりした円形にならず、やや膨らんで楕円形になる程度ですが、スジイシモチでは黒斑がはっきりした円形になります。

 それ以外にも体型的にミスジテンジクダイはきれいな流線型をしていて、スジイシモチは胴体がずんぐりしていて尾柄が細くなる体型をしているように思います。また、体色もミスジテンジクダイは地色に黄色味が強く、鰭の赤味が強い傾向がある気がしますが、体色は環境で変わることがあるので、あまり当てにしない方がいいかもしれません。



ミスジテンジクダイ
2008年6月1日
静岡県賀茂郡西伊豆町黄金崎公園ビーチ
水深:1.5m
体長:2.5cm
スジイシモチ
2006年7月8日
鹿児島県奄美大島奄美市笠利町節田
水深:1m
体長:2.5cm

幼魚でも成魚と同じような傾向があります。目の上から伸びるラインはミスジテンジクダイではこのサイズではまだ出ていませんが、スジイシモチではすでに出始めています。尾柄部の黒斑もミスジテンジクダイでは黒斑状にならず、尾鰭に向かって先細りになる感じですが、スジイシモチはこのサイズですでに黒斑があります。また、体型的にも成魚と同様に、ミスジテンジクダイはきれいな流線型をしていて、スジイシモチは胴体がずんぐりしています。