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屋久島旅行記

2005年7月1〜5日


 屋久島は鹿児島県の最南端から南南西にわずか70kmのところに位置していますが、黒潮の恩恵を受けて亜熱帯の雰囲気が強い島です。もちろん屋久島は海よりも森や屋久杉の方が有名で、世界自然遺産にも認定されています。観光客の大部分は海よりも森が目的なんでしょうが、その分、屋久島の海は手つかずで未知の魅力があります。そこで、ダイビングとスキンダイビング、そしてウミガメの産卵観察を目的に、屋久島に行ってきました。

 日程ですが、JALの「バーゲンフェア」でチケットが購入できる7月1日〜5日に行くことにしました。羽田−鹿児島便は前売り21では22,200円ですが、「バーゲンフェア」では、半額の11,000円で行けるので、かなりお得です。屋久島へは羽田空港や中部国際空港からの直行便は無いため、まず鹿児島へ行き、飛行機か船に乗り換える必要があります。運賃は船の方が安いですが、空港から港までの移動の時間と運賃を考えると飛行機の方が良さそうです。ただ、この飛行機が曲者です。屋久島は最近のエコロジーブームのおかげで観光客が非常に多く、鹿児島−屋久島便はすぐに満席になってしまいます。僕も2ヶ月前の発売開始5分後にインターネットで予約しようとしましたが、希望の便はすでに前売り21は完売していたので、往復割引でチケットを購入しました。鹿児島から飛行機で屋久島に行こうと思っている方は、できるだけ早くチケットを押えましょう。





7月1日(金)


 羽田発9時05分の鹿児島行きの飛行機に乗るためには朝6時半に出発しなければいけませんでした。やっぱり静岡からだと時間がかかってしまいます。本当はもう1本早い便に乗りたかったんですが、始発に乗っても全然間に合わないんですよね・・・。静岡空港は建設反対運動が激しいようですが、建設されたらやっぱり使っちゃうだろうなぁ。今回は持って行く荷物がダイビング器材が約25kg、カメラ関係で約10kg、その他もろもろで約40kgあったので、車で行ける近くの空港があったらやっぱり助かりますね。

 品川駅でちょっと迷ったりしたため、空港に到着した時間は結構ギリギリだったのですが、結局飛行機は45分ほど遅れて9時50分頃の離陸となりました。あいにく天気が悪くて窓からの景色を楽しむことはできませんでしたが、無事に鹿児島空港に到着しました。ちょうどお腹も空いてきたので、空港で昼ごはんを食べることにしました。出発ロビー内にはあまり店がなかったので、いったん外に出て何か地元の料理を食べようと探していると、アツアツのさつま揚げを食べられる売店を発見。いろいろ味見した後、いくつか買って食べました。確かにおいしかったけど、この間、伊豆で見つけたさつま揚げ屋さんの方がおいしかったなぁ。他の売店も物色していると、今度は紫イモとか何とか金時とか何種類かのサツマイモの餡を使ったきんつばを見つけました。これも一通り試食してから1つ買って食べました。そうこうしているうちにお腹もいっぱい、時間も来て屋久島へと出発しました。

 鹿児島空港までは天気はドンヨリしていたのですが、屋久島に近付くにつれて、だんだん天気は良くなってきて海がとてもきれいです!!ただ、かなり上空から見ても、海上には白波が立っているのがはっきりわかります。海は荒れてるのかなぁ?とちょっと心配になりました。屋久島空港に向けて降下していくと、空港の北側の海は隆起サンゴ?が複雑な水路を形成していてとても面白そうに見えました。今回はここでは泳ぎませんでしたが、次回は行ってみたいと思います。

 家を出てから7時間後、やっと屋久島に到着です。空港に降り立つと、まず何と言っても暑い!!梅雨明け間近の屋久島は天気は良いものの、とても蒸し暑かったです。まずはスズキレンタリース屋久島に寄って軽自動車をレンタルしました。1日の午後1時半から5日の午後4時までで16,000円は格安ですね。インターネット予約で10%割引にしても安すぎます。計算間違ってるんじゃないの?と思いましたが、まあ、サービスしてくれたんだと思って黙っておきましょう(^^)。現地での予約でも、るるぶやマップルを持って行くと、10%割引になるようです。

 空港から西へ向かって15分ほど車を走らせると宮之浦という屋久島で一番大きな町に出ました。今日、泊まる宿はここにあるのですが、とりあえず宿には寄らずに海に向かうことにしました。そのままさらに西へ15分ほど車を走らせてまずは元浦というポイントへ行きました。この日は西風が強かったのですが、元浦は風裏になるため、それほど波はなく、まずまずのコンディションでした。元浦のログはこちらをご覧下さい。

 この日は朝が早かったし、まだ初日なので3時間ほどで海から上がりました。隣の一湊(いっそう)海水浴場でシャワーを使おうと思ったのですが、まだ使用できないようでした。7月に入ったのにまだ海開きしていないのでしょうか?まあ、海には人がほとんどいなくて閑散としていたので、無理もないですね。代わりに水道があったので、それを使って海水を洗い流しました。その後、そのまま着替えを兼ねて温泉に行くことにしました。さらに西に向かい、途中で県道から海へ向かうと「大浦温泉」という海辺の温泉があります。料金300円を払って浴室へ。浴槽はそれほど広くありませんが、誰も居なくて貸切状態だったので波の音を聞きながらのんびり浸かることができました。今回は波が荒かったのでここの海には入れませんでしたが、次回は海から上がってすぐに温泉といきたいところですね。


大浦温泉

大浦温泉から海を望む

 温泉でのんびりした後、今日の宿に向かいました。宿は宮之浦にある「晴耕雨読」という素泊まりの宿です。ちょっとわかりづらい場所にあるので道に迷ってしまったのですが、地元の方に教えていただきました。道を尋ねたら、何と走ってわかりやすい場所まで案内してくれたんです。今回の旅では屋久島の人情に触れることが多かったですね〜。おかげで無事に宿に到着できました。宿の方はいらっしゃらなかったのですが、同じ静岡県在住のベジ氏が宿の方に電話をしてくれました。到着すると電話で呼ぶというシステムになってるみたいですね。部屋に案内してもらうと広いし、きれいだし、とても落ち着ける部屋でした。と言っても、宿にいる間はずっとリビングにいたので、部屋にいたのは寝ているときだけでした。

 翌日のダイビングの打ち合わせのために、お世話になる屋久島海案内「森と海」に顔を出しに行くことにしました。ちょっと挨拶のつもりが話し込んでしまって、9時ぐらいになってしまいました。もう食事処も閉まる時間だし、どうしよう・・・と思いつつ宿に戻ると飲み会の真っ最中。「ご飯食べる?」と聞かれて地獄で仏とばかりにいただくことにしました。ほとんどみんな初対面らしいのですが、そうは思えないほどみんな打ち解けていて、正直ちょっと出遅れたって感じ。明日には帰ってしまうA姉さんに何度も「戸惑ってるでしょ?」と言われてしまいました(*_*)。確かに少々戸惑っていて、この時点ではあんな楽しい一人旅になるとは思っていなかったのです。そんなこんなで屋久島での初日が過ぎていったのでした。



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7月2日(土)


 昨日は朝が早かった上に夜遅くまで宴会が続いていたので、朝はゆっくり8時ごろまで寝ていました。朝ごはんは何も買っていなかったので、昨日の残りご飯でおかゆを作って食べました。誰の梅干しか知らないけど、いただきましたm(_ _)m。

 宿を出発し、まずは昼食を買いにスーパー「ヤクデン」へ。宮之浦は思っていたより大きな町だったのですが、このスーパーもなかなか食材が充実しています。買い物を済ませたあと、まずは志戸子(しとこ)に向かいました。志戸子には志戸子ガジュマル公園というのがあります。そう言えば、誰かが志戸子ガジュマル公園が屋久島で一番の観光地と思ってたって言ってたなぁ・・・。その話を聞いてどんな所だろう?と思っていたのですが、実物を見て、「やっぱりそんなわけないよな」と心の中で突っ込んでしまいました(^^)。

 志戸子ガジュマル公園を横目で見ながら通り過ぎ、海辺に車を停めて海の様子を見てみると、潮が引きすぎて隆起サンゴが完全に水面から露出してしまって、泳ぎづらそうな感じです。午後になると潮が満ちてくるので、志戸子は午後に泳ぐことにして、また昨日と同じ元浦に向かいました。昨日よりもさらに西風が強くなって水面には水しぶきが立つような状況ですが、水中は波もうねりもなく、コンディションはそれほど悪くありませんでした。午後からは予定通り志戸子へ行きました。潮が満ち始めていて午前中よりは良かったですが、西風のせいで波とうねりが強く、コンディションはあまりよくありませんでした。今日は夕方からダイビングをすることになっていたので、2時間くらいで上がりました。

 ダイビングは他のお客さんの3本目に合流することになっていたので、連絡を待ちつつそれまで昼寝してました。夕方5時ごろに合流し、一湊タンク下というポイントに向かいました。本当はデジタル一眼レフで写真を撮るつもりだったのですが、ストロボの修理の都合で間に合わず、コンパクトデジカメでの撮影となりました。う〜ん、残念・・・。でもスキンダイビングでは潜れないポイントでのダイビングは面白かったです。ダイビングのログはこちらをご覧下さい。エントリーしたのが遅かったため、海から上がったのが7時ごろになってしまいました。でも日が長いのでまだまだ明るいんですよね。

 今日はご飯を作ると言って出てきたのに、すっかり遅くなってしまいました。でも、宿に戻るとベジ氏作のカレーとY嬢作の肉じゃがができあがっていて、ほっと一安心。よく煮込まれたカレーと懐かしい味の肉じゃがはとてもおいしかったです。ごちそうさまでした。これで2晩続けて何も作らずごちそうになってばかり。明日は絶対作ろうと心に誓う。そして、今日もみんなで楽しく宴会しながら夜は更けていくのでした。



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7月3日(日)


 いつもは海に来ると朝6時ごろから泳いだりしているのですが、今回は5日間の長旅ですし、体力を温存して今日も8時ごろまでゆっくりして寝てました。またまた朝ご飯を買うのを忘れていたので今日は雑炊を作りました。カレーも残っていたのですが、海に入る前にカレーを食べるとずっと胃にカレーが残った感じになってしまうんですよね。

 屋久島に来たら川でも泳いでみようと思っていたので、午前中は屋久島在住のT嬢がオススメと言っていた横川渓谷に行くことにしました。西へ30分ほど車を走らせ、ウミガメの産卵で有名な永田いなか浜を通り過ぎ、それから山の方へ向かって5分ほど進むと駐車場に出ました。そこに車を停めてさらに5分ほど歩くと下の写真のような場所に出ます。簡単に行ける割に水はきれいだし、景色もいいし、人も少ないし、さすが島人がオススメと言うだけあって、ホントに良いところです。ガイドブックにはあまり出ていませんが、オススメです。

 陸上から見ても魚がいっぱいいるのがわかります。さっそくウェットスーツを着て川に入りました。水温は22℃くらいで海に比べると5℃くらい低いのでちょっと冷たいですね。このときからデジタル一眼レフで写真を撮っていたのですが、入った途端にポートが曇ってしまいました。魚はウジャウジャいるのですが、ほとんどがボウズハゼとクロヨシノボリでした。ログはこちらをご覧下さい。

 泳いでいるうちに地元の高校生や小学生が増えてきました。中でもびっくりだったのは地元の女子高生です。豪快にすっぽんぽんで泳いでいました。こんなところでカメラを持って撮影してたら疑われないかな?とちょっと心配でしたが、本人は全く気にする様子もないようでした。僕が陸上に上がって休憩していると、ウェットスーツを着てごっついカメラを持って写真を撮っている僕に興味をもって話しかけて来ました。あ、そのときはもちろん服は着てましたよ。ご心配なく(^^)。

 海より水温が低いので、ウェットスーツを着ていても、さすがに寒くなってきました。陸に上がって絶景を眺めながら昼食を取りました。のんびり休んでいると、次に話しかけてきたのは小学生の女の子。「スイカどうぞ。」と言って持ってきてくれました。ホントは僕はスイカはあまり好きじゃないんですが、さすがにこれは断れませんね(^^)。でも、そのスイカがおいしかったのか、ここで食べたからなのか、思ったよりおいしかったです。

 小学生の男の子たちが釣りをしていたので、何が釣れるのか見せてもらうとバケツにはクロヨシノボリがいっぱいでした。ヨシノボリを食べる地域もありますが、これは逃がすとのこと。見ていると、「やってみる?」と言って竿を貸してくれました。餌はミミズのようです。糸をたらすと30秒もしないうちに竿先がピクピクしてクロヨシノボリが釣れました。クロヨシノボリって、ミミズを餌にしてあんなに簡単に釣れるんですね。もう、入れ食い状態でした。4〜5匹釣って、男の子にお礼を言って竿を返し、横川渓谷を後にしました。


横川渓谷

こんな景色を見ながら昼食


 屋久島に来てから泳ぎすぎなのか、以前にマラソンで痛めた左膝が痛くなってきました。やむを得ず午後からのダイビングは中止にして、軽く元浦で泳いできました。潜らないでも良いように、水深1〜2mのあたりでのんびりと魚を観察しました。元浦はこの水深でも十分に楽しめる良いポイントですね。

 今日は晩ご飯を作る予定だったので、少し早めに海から上がって温泉に行くことにしました。初日は大浦温泉に行ったので、今日は宮之浦から一番近い楠川温泉へ。宮之浦から空港方面に車を走らせ、県道から少し山側に入ったところに楠川温泉はあります。県道からすぐなのですが、山の中の温泉という佇まいで、横には小さな川も流れていて、なかなか雰囲気の良いところでした。浴槽はとても小さく4〜5人も入ればいっぱいですが、ほんのり硫黄の香りがして意外に泉質は良かったです。


楠川温泉


 温泉でのんびりした後、今度はスーパー「ワイワイランド」に行って晩ご飯の買出しをしました。こちらのスーパーは「ヤクデン」よりさらに大きくてきれいで、品揃えも豊富でした。「アクアパッツァ」というイタリア料理を作ることにして、魚、アサリ、トマト、バジルなどを買い込みました。魚は何にしようか迷ったのですが、地元の魚の方がいいだろうと思って、「チレダイ」という魚にしました。でも、「チレダイ」という和名の魚はいないんですよね。おそらく地方名なんでしょう。切り身になっていたのではっきりしませんが、体側の模様はイトヨリダイに似ていました。知っている方がいらっしゃいましたら教えてくださ〜い。

 宿に戻ってご飯を炊いたりして準備をしながらみんなが帰ってくるのを待ちました。最終的にはこの日は10人以上集まり、みんなで1品ずつ作っての豪華な晩ご飯になりました。その内宿泊客は半分くらいだったんじゃないかな?宿泊客以外にも大勢遊びに来てくれるこの雰囲気が「晴耕雨読」の魅力でしょうね。明日には南部の方に移動することになっているので、この宿での最後の夜を楽しく過ごすことができて良かったです。宴会はさらに続くのですが、この後にさらに感動的なシーンに出会うことができるのでした。

 夜10時半頃、永田いなか浜へウミガメの産卵を見に行くことになりました。「晴耕雨読」に泊まる3日間のうち、いつか行こうと思っていたら、とうとう最終日になってしまったので、今夜こそ決行です。同行者は東京在住のS氏とS.T嬢、和歌山在住のY.Y嬢です。S.T嬢とY.Y嬢は昨日「晴耕雨読」に泊まって今日は別の宿だったのですが、わざわざご飯を作りに来てくれました。

 永田いなか浜へは約30分のドライブです。その間、4人で山手線ゲームをしながら行きました。最初のお題は島旅らしく、島の名前。これは僕の得意分野ですね。その後、国の名前や川の名前など、オーソドックスなお題から、飛行機マニアのS氏出題の空港の名前や和歌山在住のY.Y嬢出題の和歌山県の市町村というマニアックなお題が出ましたが、何とか答えて無敗で切り抜けました。最初に3敗して罰ゲームに決定したのはS.T嬢。罰ゲームはもしウミガメが見られなかったら代わりにウミガメの産卵の真似をするというものです。これでいずれにしても産卵シーンが見られるということになりました(^^)。

 永田いなか浜に到着したのは間もなく11時になろうかという時間でした。浜辺のすぐ横に建物があり、そこに人がいたのでウミガメを見に行けるかどうか聞いてみました。あとでわかったことですが、この人たちは「永田区ウミガメ連絡協議会」という団体の方でした。この団体は料金を取って「うみがめ観察会」を行っているようですが、観察時間が午後11時までなので、もう帰り支度をしているところでした。「じゃあ、自分達だけで見に行ってもいいですか?」と聞いてみると、行っちゃダメと言わんばかりに色々と文句を言った後で、「君達の良識に任せるよ。」と言われました。そんなことを言われたら行けないよなぁ・・・と思っていったんは諦めかけたんですが、その人が帰り際に、「もうみんな帰るから・・・。」と言ってくれました。この「・・・。」のニュアンスが、行ってもいいよという感じだったので、行ってみることにしました。

 いざ、行こうとすると、S氏はせっかく来たのに車で寝ていると言い出しました。まあ、今日は5時起きで縄文杉まで行ってきた上に梅酒をたらふく飲んでいるので眠くなってしまったのでしょう。S氏を車に残して3人で行くことにしました。

 空には星が出ているものの、浜辺はかなり真っ暗でした。しばらく浜辺を歩くと、前から人影が近付いてきました。何か言われるかな?とちょっとドキドキしていたのですが、女性の声で「こんばんは。」と声をかけられてちょっと一安心。NPO法人屋久島うみがめ館のボランティアの方でした。今日は波が荒くてまだ2頭しか上陸していないこと、ウミガメは光を嫌って上陸や産卵をやめてしまうことがあるので、光を当てない方が良いことなどを教えてもらいました。

 またしばらく浜辺を歩いていくと、前方に何やら黒い塊が見えてきました。さらに近付くと、砂を掻き分ける音が聞こえてきました。いました!!ウミガメです!!顔に光を当てないように気をつけて一瞬だけ懐中電灯で照らしてアカウミガメであることを確認しました。思ったよりも大きいですね。後でボランティアの方が測定したのですが、甲長が91cmありました。ゆっくりと這っていたので、脅かさないように静かに後ろで観察を続けました。

 しばらく観察を続けていると、別のボランティアの方が近付いてきました。「ウミガメいますか?」と聞くので、「ここにいますよ。」と教えてあげると、ウミガメの産卵や観察の注意点についていろいろ教えてくれました。ウミガメの方はさらに岸の方へ上がっていきました。ボランティアの方が、「産卵するための穴を掘り始めました。」と言うので、ちょっと離れて観察していました。しかし、「穴が木の根っこに当たってしまっているので、失敗するかもしれません。」なんてことを言うものですから気が気じゃありませんでした。

 穴を掘り始めてから20分くらいたったでしょうか。ボランティアの方が、「産み始めましたよ。」と呼んでくれました。しかも、観察しやすいように穴を広げてくれて、そこに懐中電灯を突き刺してよく見えるようにしてくれました。卵はピンポン玉より少し大きいくらいでしょうか。一度に100個くらい産むらしく、ポコポコと結構なスピードで産んでいきました。残念ながら、さすがに顔に光を当てるわけにはいかないので、涙を流しているところは見ることはできませんでした。でも、これだけじっくり観察できたら十分ですね。

 卵を産み終わると、後ろ足をうまく使って穴を埋め始めました。海を泳ぐために発達した四肢なのに、穴を掘ったり埋めたり、器用なものですね。埋め終わると表面をカムフラージュして産卵場所をわからないようにします。このとき、勢いよく砂を払うので、かけられてしまいました。このカムフラージュ行動は15分くらいだったでしょうか。ずいぶんじっくりとカムフラージュするものですね。

 カムフラージュが終わると、海に向かって這い出し始めました。泳ぐときにはすいすいと軽やかに泳いでいますが、あの体重で陸上を這っていくのは非常に重労働でしょうね。しかも穴を掘ったり、産卵したりした後ですからなおさらです。ゆっくりと、しかし着実に海の方へと向かっていきました。海は荒れていたので、かなり大きな波が打ち寄せていていました。真っ暗な海から地響きのような音を立てて打ち寄せる波はかなり怖かったのですが、ウミガメにとっては陸上に比べるとさぞ快適な環境なのでしょうね。波にも全くひるむことなく、海へと帰っていきました。心の中で「お疲れさま」と声を掛けてウミガメを見送りました。

 帰りにまた浜に上がったばかりのウミガメを見つけてボランティアの方に教えてあげました。それ以外にもボランティアの方が観察していたのを1頭、全部で3頭見ることができました。この日は海が荒れていて少ないと言っていましたが、それでも3頭も見れるのですから、やはり永田いなか浜はウミガメの一大産卵場なんだなぁと実感しました。

 しかし、何と言ってもやはり自分達で見つけてウミガメの産卵を見ることができたのが良かったです。「うみがめ観察会」なるものに参加して見ることができても、これだけ感動することはできなかったでしょう。光を当てたりしないようにしたり、産卵した場所を踏み荒らさないようにするなど注意が必要ですが、まずは自分で探してみることをオススメします。

 ウミガメの産卵について、NPO法人屋久島うみがめ館の方にはいろいろ教えていただきました。帰ってきてからこの屋久島うみがめ館のホームページを探してみたら、すぐに見つかりました。ホームページはこちらです。ウミガメの生態調査・研究等を通じて、ウミガメの保護及び環境保全、啓蒙活動等を行っているそうです。年会費3000円で賛助会員を募集していたので、早速会員になりました。興味のある方はぜひどうぞ。



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7月4日(月)


 屋久島に来て4日目、今日は「晴耕雨読」を出発する日です。毎日泳ぎ回ってちょっと疲れがたまっていたので、朝はゆっくり寝てました。朝ご飯の後、オーナーのサブローさんが淹れてくれたコーヒーをみんなでいただきながら、出発までのんびり過ごしました。荷物をまとめて10時半頃にみんなでおいしいと評判のイタリアンの店に出発しました。場所は屋久島の東側の町である安房(あんぼう)からさらに南下した所です。40分ほど車を走らせて目的のお店に到着したのですが、残念ながら定休日でした・・・。代わりに空港の近くの「イルマーレ」というイタリア料理店に行きました。パスタやピザをたくさん頼んでみんなで分け合って食べました。屋久島でイタリアンというのも意外な組み合わせですが、予想以上においしかったです。しかし、みんなよく食べるなぁ(^^)。

 S氏が出発する時間が近付いてきたのでみんなで見送りに空港へ。この時点である程度お土産にあたりをつけておいたのですが、翌日は出発時間ギリギリになってしまったので、これが幸いしました。S氏が出発した後、そのほかのメンバーともお別れです。また屋久島で会えるといいね。

 みんなと別れた後、また「晴耕雨読」へ戻りました。本当は島の南へ向かうはずだったのですが、ウェットスーツや3点セットを忘れてきてしまったのでした。忘れ物を回収していざ、南へと向かいました。途中でかなり大粒の雨が降り出しました。これが屋久島のスコールなんですね。しかし、雨はすぐに上がり、どこで泳ごうかとポイントを探しにかかりました。まずは平内港へ行ってみたのですが、波が荒くて入れませんでした。次に海辺の温泉がある湯泊へ行ってみたのですが、こちらも大荒れでした。この強風のためにどこも海は荒れてしまっているようです。仕方がないので、中間のガジュマルを見たり、塚崎タイドプールを下見したりして、今日の宿がある原(はるお)方面へ向かいました。

 原の少し西側の尾之間(おのあいだ)には尾之間温泉があります。その近くの二又川で少し泳いで、体が冷えたら尾之間温泉に行くことにしました。二又川は皇室の調査で様々なボウズハゼの仲間が見つかっているところです。しかし、水がきれい過ぎるのか、魚の種類はあまり多くありませんでした。二又川のログはこちらをご覧下さい。

 さすがに夕方になってから川に入ると寒いですね。早々に切り上げて尾之間温泉へと向かいました。これまで立ち寄った他の温泉はどこも空いていたのですが、ここは人でいっぱいでした。しかし、洗い場も浴槽もかなり広いのでそれほど困ることはありませんでした。ちょっと緑がかったお湯は硫黄の臭いがぷんぷんして泉質は最高です。かなり熱くて長湯できないのが残念ですね。これで200円なんですから、地元の人たちが通うのも納得です。

 温泉からあがった後、原にある今日の宿「山水」へと向かいました。きれいでこざっぱりしていて、とても好感が持てる民宿でした。オーナーのご夫婦も話し好きのいい方たちです。料理もとてもおいしくて、品数も多くて大満足でした。キビナゴは通常開いて背骨を取って食べることが多いですが、「地元の人はこうやって食べるよ。」と言って、自分達の食卓から取り分けて開いていないキビナゴも食べさせていただきました。この方が身の厚みもしっかり感じられて味もよくわかるし、背骨の食感も楽しめるし、僕はこの方が好きですね。オーナーもダイビングをされる方なので、ご飯を食べながら隣の口永良部島でのダイビングの話など、いろんな話を聞くことができました。




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7月5日(火)


 いよいよ最終日となりました。この日はまず栗生川の河口にマングローブの1種であるメヒルギの群生があるというので、何か変わった魚がいるかもしれないと思って行ってみました。しかし、群生と呼ぶのが恥ずかしくなるくらいしか生えていないし、潮が引いて泳げる状態ではありませんでした。河口で水がたまっているところで泳いでみると、数種類のハゼを見ることができましたが、海水と淡水が混ざってモヤモヤして、写真を撮れる状態ではありませんでした。

 そこで、昨日下見をしたタイドプールに行ってみました。逆にこちらは潮が引いてタイドプールができていて、写真撮影には絶好のコンディションでした。上からのぞいただけで見たこともないカエルウオの仲間がちょろちょろしているのがわかります。最初からこっちへ来るんだったと思いながら、タイドプールで撮影を開始しました。栗生のタイドプールのログはこちらをご覧下さい。

 カメラの電池が切れるまで撮影して、ふと時計を見ると、かなりギリギリになってしまっていました。大急ぎで器材を洗ったり、着替えたりして栗生を出発しました。本当にゆっくり走っていたら飛行機の時間に間に合わないくらいギリギリです。軽自動車をかっ飛ばして宮之浦へ向かいました。

 まずはお世話になったダイビングショップ屋久島海案内「森と海」へ行って借りていたウェイトを返し、行きは大荷物で大変だったので宅配業者で荷物を送り、その後レンタカーにガソリンを入れて空港の駐車場に乗り捨てました。やっとのことで空港に到着すると、出発10分前(*_*)。何とか間に合ってホッとしました。大急ぎでチェックインして、あたりをつけていたお土産を買い込みました。やっぱり島の焼酎「三岳」は欠かせないでしょう。島のスーパーやコンビニではもっと安く買えるらしいですが、時間もないし、仕方がないですね。でもかなり評判は良かったので、重いのをがんばって持って帰った甲斐がありました。

 いよいよ出発の時間になりました。あっという間の充実の5日間でした。到着したときと同じようにきれいな海を見ながら、今回の旅を振り返っていました。海が楽しかったのはもちろんですが、宿でご一緒したみんなのおかげで本当に楽しい旅になりました。昼間に海で見た魚を調べようと思って図鑑を持って行っていたのですが、一度も開くことなく荷物になっただけでした(^^)。逆に一人旅なのが良かったのかも。今回はほとんど海しか行かなかったけど、みんなの話を聞いていると森も面白そうだなぁと思いました。次回は森へも行ってみようと、まだ帰りの飛行機の上なのに、次に来たときのことを考えてしまうのでした。でも、ホントにまた行きたいと思います。




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