| 2001年7月読了 | |||
| 7/30 | 虚空の旅人 上橋菜穂子(偕成社)★ | ||
| 7/25 | DIVE!! 3−スペシャルSS'99 森絵都(講談社) | ||
| 7/24 | 白い薔薇の淵まで 中山可穂(集英社) | ||
| 7/24 | 平成お徒歩日記 宮部みゆき(新潮文庫) | ||
| 7/23 | 華胥の幽夢 小野不由美(講談社文庫) | ||
| 7/20 | 職 1991〜1995 WORK 橋口譲二(メディアファクトリー)★ | ||
| 7/17 | 島、登場。つれづれノート10 銀色夏生(角川文庫) | ||
| 7/17 | 台所のマリアさま ルーマー・ゴッデン(評論社) | ||
| 7/9 | オーディンとのろわれた語り部 スーザン・プライス(徳間書店)★ | ||
| 7/9 | ジンゴ・ジャンゴの冒険旅行 S.フライシュマン(あかね書房)★ | ||
| 7/4 | るきさん 高野文子(筑摩書房)★ | ||
| 7/2 | 出版クラッシュ!? (編書房) | ||
| 7/2 | 本の業界 真空とびひざ蹴り 本の雑誌編集部(本の雑誌社)★ | ||
| 7月30日(月) 「虚空の旅人」上橋菜穂子・作 佐竹美保・絵(偕成社) 本書は、「精霊の守り人」「闇の守り人」「夢の守り人」の<守り人>三部作の、 外伝にあたります。また、チャグムやシュガに会えるなんて、思いもよらなかった よぉ〜!あぁ、感無量…。 今回挿絵が、二木真希子さんから佐竹美保さんにかわっています。最初に手に取っ た時は、やっぱりシリーズものは、途中で絵がかわらない方がいいかもと思ったけ れど、読み始めると今までの雰囲気を壊すことなく、すんなりとハマってました。 さて、物語の舞台は、ヤルターシ海に浮かぶサンガン王国。その新王即位の儀に招 かれた、新ヨゴ皇国の皇太子チャグムとシュガは、王国内に渦巻いていた陰謀の中 に、身を置くことになります…。 かつて、<ナユグ>の精霊に、卵を産み付けられてしまったことのあるチャグム。 訪れたサンガン王国で、自分を襲った運命と重なるものをみることになり、「精霊 の守り人」では、バルサに命を助けられたチャグムが、今度は、そのバルサの教え や、自分の体験・経験を糧にして、手を差し伸べる側にまわります。そして、そこ から見出していく、自分がめざす道…。 とにかく、チャグムの成長ぶりには、目を見張るばかり。ああ、こんなに頼もしく なったのね、立派になったね…と、母の気持ちで読んでしまいました。その後ろに バルサたちに出会った大きさを感じさせるところも非常に嬉しいところです。 話は、「精霊の守り人」とリンクするところが多いので、未読の方は、まずはそち らを読んでから読むと、より楽しめるでしょう。 さらに、同時に織り込まれているサンガン王国の内情や、何が起きようとしている のか、片時も目が離せず、物語のもつ厚みと幅で、たっぷりと読ませてくれます。 上橋さんのファンタジーは、閉じられた印象がないところが好きなんだなぁ。チャ グムとシュガの主従関係も麗しく、ラッシャロー<海をただよう民>で生き方の多 様性を示し、バルサもそうだけど、この人の描く、賢く頼もしい女性像も魅力的で す。 大好きなこのシリーズ、ぜひぜひ、また始まることを願いたい!! |
| 7月25日(水) 「DIVE!! 3−SSスペシャル’99」森絵都(講談社) 待望の「DIVE!!」3巻目。前回の読み通り、主役は要一にバトンタッチ。 サラブレッドの要一は、まっすぐなところがある知季や飛沫と違って、冷静沈着 で自信家…と、ひねた印象を持っていましたが、いやいや、今回は熱いです! オリンビック代表に内定。これまで飛込み以外は何もいらないと思ってきた要一 だが、突然決められたその座の理由や、大人たちの思惑。自分の意思とは関 係のないところで決められていくことに対しての苛立ちを覚え、葛藤する。 そして父・敬介との溝。納得できない要一は、かつてないほどの絶不調に陥って いく…。 1・2巻は先の展開が読めてしまうところがあったけれど、今回は最後の最後まで 目が離せず、ページをめくる手にも力がこもる! 彼らのこれまで努力を重ねてきた姿を思い描くから…、そしてそんなものよと、 わかったふりをして、すぐ諦めてしまう自分の姿が浮かんでくるから…、余計に 心に響いた第3巻。 要一、飛沫、知季…。三人の関係も、それぞれに着々と成長していく姿も、頼もし く、まぶしいくらい。そして彼らの未来は??次巻に大いに期待だッー! 次の主役は、一巡して知季?? (ここで意表をついて、ピンキー山田だったりす ると、おもしろいのにと思うけど、そんなわけはないよね〜) |
| 7月24日(火) 「白い薔薇の淵まで」中山可穂(集英社) OLをしている“わたし”が、雨の日の本屋の中で出会ったのは、年下の女流作家 山野辺塁。そこから、二人は、激しい恋に落ちていく…。 恋愛小説なんだろうなということだけで、著者にも著作にも、なんの予備知識も 持たず読んだ。そうか、中山可穂さんって、こういう感じの小説書くのかぁ…。 読後、しばし熱に浮かれたように、ボーッとする。なんともいえない余韻が残る。 そう言えば、田口ランディさんの「コンセント」を読んだ後も、こういう気持ちに なったことを思い出した。(作品自体は、全然違うけど) ストーリー的には、女性同士ということを除けば、どこかで読んだことがありそう な感じだと思った。でも、謎を残す塁というキャラクターに引きこまれていくよう に、ぐいぐいと読まされる。あぁ、こういう関係もきっとありなんだろうなと素直 に思える。 好き嫌いが分かれそうだが、私は嫌いじゃなかった。 でも、また中山可穂の作品を読みたいかと聞かれたら、いや、もうこれでおなか 一杯ですと答えます…。今年の第14回山本周五郎賞、受賞作品です。 |
| 7月24日(火) 「平成お徒歩日記」宮部みゆき(新潮文庫) “宮部みゆき、初めての小説以外の本”と銘打った本書。これは、宮部さんが、 「江戸を歩いてみる」とばかりに、新潮社の編集者たちと、繰り出す珍道中…。 紀行エッセイです。 吉良邸討ち入りを終えた赤穂浪士たちのたどった道、伝馬町の牢屋敷から小塚 原や鈴ケ森の刑場に至る“市中引廻し”のコースに、皇居一周。時に、江戸を 離れ、箱根の関所破りに、お伊勢参り、そしてフェーリーに乗っての八丈島の 島流し! 真夏の太陽にヒイヒイ言い、箱根の山越えにへばりながらも、いやいや、これが ホントに楽しそうなんだな!! この本の魅力は、宮部さんと一緒に行くと楽しいだろうなーと思わせる人柄の良 さと、江戸だけじゃなく、全国各地に残されている身近な歴史の足跡を、私も 歩いてみようかなぁと思わせてくれるところ。 あと、個人的には、時代小説に寄せる興味が、着々と育って?きています。 暑くて外出したくない時、これを読んで、出かけた気になってみる(笑)っていう のは、いかがでしょう??さらりと読めて、ホホーそうだったんだと、ちょっぴり 江戸について詳しくなれる!?一冊です。 |
| 7月23日(月) 「華胥の幽夢」小野不由美(講談社文庫) 〔十二国記〕初の短編集。 う〜ん、力のあるシリーズは、短編になっても、やっぱりいい! 五編から成る物語は、それぞれに違った味わいがあって、どれも心に染みまし た。一度にいろんな国の物語や、本編のその後の話が読めたりして、ちょっと得 した気分になったなー。 「冬栄」は、またまた母の気持ちで読んでしまった泰麒と廉王。ラスト、グッと きた「乗月」は、芳国の月渓。「書簡」は、この二人の関係ってホントいいよね の陽子と楽俊。そして、いろいろ考えさせられて、何度か見読み返してしまった 「華胥」は、才国王・砥尚。「帰山」には、利広と誰だかすぐにわかる(笑) 風漢が、登場してきます。 読みながら、漣国・廉王って、才国って、初めてでてきたんだっけ?と、頭の中が ごちゃごちゃになって、これまでの十二国記の本を引張り出してみたりして。 このシリーズは、読むたびに、お気に入りのキャラクターが増えていく。 廉王と、利広一家、いいっすね〜〜。 次は、11月の新作ですね。楽しみに待ちましょう♪ |
| 7月20日(金) 「職 1991〜1995 WORK」橋口譲二(メディアファクトリー) 建造物解体作業員、アミューズメントロボット外装制作、線香職人、照明技師、 潜水士、保育者…など、およそ80種。 さまざな職業につく人たちを取り上げた、30センチ四方の大型写真集。 いくつかの共通の質問と、彼らの仕事場を背景にしたポートレートの写真。 スタイルとしては、「子供たちの時間」と同じなんだけど、 こちらは、見開き2ページを使って、左のページにはその道のベテラン、 右のページには同じ職場の新人を配して、話を聞いてるのね。 とにかく、真面目にコツコツと、仕事に取り組んできた市井の人たちの、言葉の 重みというものを、ひしひしと感じさせてくれる、極上の一冊! ベテランの方たちの、自分の仕事に対する誇り。 仕事の中に自分なりの楽しみを見つけ、時代と共に変わっていく状況に対しても 柔軟性をもっている。 そして、日々先輩のスゴさを感じ、自分はまだまだと認識しながら、しんどくても 真摯な気持ちで取り組んでいこうとする新人たち。 ふだんあまり目にしないさまざな職業に触れ、そこに従事にしている人たちを知 る。ぜひぜひ、たくさんの人たちに見て欲しい!彼らの言葉、生き方に接すること は、きっと自分自身を見つめ直すきっかけになるはずだから。 このインタビューと写真撮影から、5〜10年たっているけれど、彼らは、今、 どうしているのだろう…。 |
| 7月17日(火) 「島、登場。 つれづれノート10」銀色夏生(角川文庫) 読み出すと、ついつい読みふけってしまう、このシリーズも10冊目。 怖いけど、近視の手術してみたいなぁとか、アハハ、私も「あるある大辞典」を 見てパラパラのチャーハンに挑戦したみたなぁと思いながら、たらたらと読んで いると、極たまに、ハッとしたり、すっと背筋が伸びたりする文章と出会う。 中には、こんなこと書いたら身内が傷つかないのかぁと思うほどの辛辣な言葉 もあるんだけど。この人、結婚という形には、向いてないんだろうなぁ、きっと。 (余計なお世話だけど)時折、イラストや文章の中に書かれているかんちゃんの 言葉がけなげで、ちゃんとお母さんに届いてるんだろうかと、またまた余計 な心配をしてしまう。 今回、一番ピタッときたのは、カバーの裏の言葉、 ヒマのような忙しいような 退屈のような夢中のような どちらとも言える毎日です 何か愉しみをみつけたら スッとそちらに目がいきますが しんそこ変わることはなく 気づくといつも おなじところにいます ちょっとずつは 変わっていますが これまさに、今の私の気持ちでもあります。 “占いに影響されての南の島移住計画??”に、凡人の私の思考では、はぁ〜? と思ってしまうけど、結局は、物を創る側の人間なんだろうな。 自分を貫きながら日常生活を行きぬく道は、平坦ではないかもしれないが、 きっとつき進んでいくんでしょう。 さて、この家族の今後はどうなることやら。とっても気になります…。 |
| 7月17日(火) 「台所のマリアさま」ルーマー・ゴッデン 猪熊葉子訳 C・バーカー絵(評論社) 読み返せば読み返すほど、ゴッデンの巧さがわかる。 どこにも無駄は見当たらず、饒舌過ぎるところもなし…。 グレゴリーは、もの静かな少年で、成績は学校で一番。 しかし、妹のジャネットのように、素直に感情をあらわすことができずに、 家の中では、何ごとにも手を出さずこもっていた。 グレゴリーの両親は、かなり忙しい建築家。 物心がついてからお手伝いがくるくると変わることが、絶え間なく続いてきた。 そこへ、お手伝いとしてやってきたマルタ。 彼女は、腕のいい料理人で、台所が好きだと、いつでも台所に座っていた。 グレゴリーや妹のジャネットにとって、そこは、生活感のある暖かい、居心地 のいい場所となった。グレゴリーは言う。 「お手伝いだって、とんでもない!マルタは“家”だよ」 けれども、マルタはグレゴリーに言う。この台所はからっぽな感じがすると。 ここには、「“いい場所”がないんですよ」…。 子どもたちは、マルタが不幸せなのがいやだった。 彼女に必要なのはイコン−聖母子像の絵。ぼくが、その絵をマルタにあげる。 グレゴリーは、そう心に決めた…。 そろそろ初老の年頃のマルタと、少年のグレゴリー。 グレゴリーは、マルタの中に自分を見た。 マルタはウクライナ人だった。生まれ故郷の村から兵隊たちに追われ、難民と して逃げ出した。それ以来、両親にも村の人たちにも会えないでいるのだった。 自分が自分であるためには、何かが足りない…そんな孤独感を持つマルタと、 自分の居場所を見つけられないでいる、グレゴリーの孤独感が共鳴し合う。 周囲を拒絶して、自分から何もやろうとしなかったグレゴリーが、マルタを幸せに してあげたい、イコンをあげたい、その一心で、自分から外に向かって働きかけて いく。グレゴリーはマルタの寂しさを救い、逆にそうやって自ら外に向けて出てい く力ときっかけを与えてくれたのは、マルタである。 少しずつ変わっていく…心を開いていく過程が自然で、そこからどうやって 抜け出していくかを、明瞭に納得いく形で指し示した、見本みたいな作品。 今の子供たちに差し出すには、うーん、どうだろう、少し古めかしいだろうか…。 |
| 7月9日(月) 「オーディンとのろわれた語り部」スーザン・プライス作 当麻ゆか訳(徳間書店) 邪悪な魔法使いのクヴェルドルフは、北のさい果ての国・テューレの女王が伴侶を 求めているのを知る。そこで、アイルランド一の語り手<ネコのドード>を脅し、 自分をたたえる物語を語らせようとする。 だが、その青年トードは、“物語る力を悪用することはできない”と、きっぱりと 拒否。怒ったクヴェルドルフは、死と詩と恐ろしい魔法をつかさどる神・オーディ ンの力を借りて命を吹き込んだ死霊たちを、トードの住む農場へ送りこんだ。昼も 夜も現われる霊の姿、夜中にのしかかる牛の姿の化け物。農場の人々は次々と 逃げ出し、羊は一頭残らず殺された…。 なんともおどろおどろしい絵の表紙を開くと、北欧の暗く冷たい冬…。そして、そ の闇の中に彩られている“美”…とスーザン・プライスの独特の世界が広がってい る。アイスランドの神話を下敷きに描かれたというこの作品は、余計なものが削ぎ 落とされたシンプルさ故に、ストレート。中身は、ぎゅぎゅっと濃縮だー。薄い薄 い本ですが(ついでに、字もかなり大きい)ずしりとした手応えがありました。 |
| 7月9日(月) 「ジンゴ・ジャンゴの冒険旅行」S.フライシュマン作 渡邉了介・訳 佐竹美保・画(あかね書房) 佐竹美保さんの描く表紙を見ただけでも、おもしろそうな予感がビシビシと伝わっ てくる。“訳者あとがき”に原書の絵が載っていたけれど、これじゃあ……大人で も手は伸びないよなぁ。やっぱり表紙って、絵って、大事だなぁとつくづく思う。 さて、時は1854年、アメリカ。 孤児院で育ったジンゴのもとに、父だと名乗る謎の紳士が現われる。すらりとした 長身の紳士は、ジンゴの記憶の中の父親の姿とまるで違ったが、二人は一緒に 旅に出ることになる。だって、ジンゴは、自分が何者かもわからないのには、もう うんざりしていたし、これで孤児院とは永久におさらばできるんだから…。 しかし、この紳士(ピーコック=ヘムロック=ジョーンズ氏)。場所が変わるたび に、違う名刺を取り出し、一文もないのに「いちばん上等の部屋を」と言って、 宿屋に入っていくんだ。不安になるジンゴだったが、偶然手に入れたクジラの歯に 彫ってある宝物の地図をもとに、二人はメキシコに向かうことに…。 とにかく、わくわくどきどきと、物語を読むおもしろさにあふれてる!! 強盗に出くわしたり、ジプシーたちのキャラバンと一緒に生活することになったり 帆掛けのはしけで海に乗り出すことになったり…。あちこちで起こるさまざまな出 来事や事件に対する、切り返しも機転の利かせ方も小気味よく、痛快に読める。 めげない、あきらめない…と、生き生きと描かれる少年・ジンゴは、「ラピュタ」 のバズーをイメージして読んだな。 旅を続けていくうちに、ジンゴが次第にピーコック=ヘムロック=ジョーンズ氏に 親しみを感じ、二人の絆が強くなっていくあたりも読みどころかな。 そして、最後に明らかになる、気になる謎の紳士の正体とは??? 読後は、晴れ晴れとした気持ちになること請け合い。特に男の子に読んで欲しい なと思う。 |
| 7月4日(水) 「るきさん」高野文子(筑摩書房) えーと、最初にお断わりしておくと、これはコミックです。 日曜日、娘と本屋さんを物色していた時、ふと目に入ったが、この「るきさん」。 パラパラと見て、母娘同時に叫んだね…。「いいねぇ!!この本」 う〜、でも1500円という値段に躊躇した私に、娘は「私もお金出すからさッ」と、 400円のおこづかいの中から150円を差し出した…。(ワハハ、かわいいやっちゃ。 今回bk1で調べたら、ちくま文庫から文庫化もされているようです) さて、「るきさん」。 これは、雑誌「Hanako」で、1988年〜92年まで連載されていたものなんだそうだ。 見開き2ページで一話の形で、オールカラー。シンブルで柔らかい線と、色使いも 好み! るきさんは、東京でひとり暮らしをする(たぶん…)30前後の独身女性。 るきさんは、自宅で病院の保険請求の仕事をしている。 るきさんは、ひと月分の仕事が1週間で終わっちゃう。 るきさんは、読書好き。図書館の児童室に通ったり、切手収集を趣味としている。 るきさんは、運動神経はないが、素手でりんごを割れるヒト…。 もう〜、なんとも言えないのよ、その力の抜け方が…。 極めてマイペースに、さらりと軽やかに暮らしているるきさん。 そののんびりしたペースも、おおらかで、おおざっぱなところも、非常に私のリズ ムに合っていて、あぁ、るきさん好き♪好き♪ ちょっとヘンで、一見ふわふわしてそうなんだけど、実はちゃんと地に足がついて いるるきさんの生活。その幸せそうな日々に、ちょっとあこがれてもしまうのだ。 そんな“るきさん”のなんでもない日常と、OLをしている買い物好きな親友の “えっちゃん”とのやりとりが、くすくすと笑える。 あぁ、なんで今まで知らなかったんだろ…ということが悔やまれる高野文子さん。 はまりそうです…。 |
| 7月2日(月) 「出版クラッシュ!?」安藤哲也・小田光雄・永江朗(編書房) 現bk1店長で、この時点ではまだ往来堂という20坪の書店の店長をしていた安藤哲 也氏、出版社を経営している小田光雄氏、そしてフリーライターの永江朗氏という 3人による鼎談集。 私は単に読者という立場でしかない。けれど、なぜもこう、うちの周りの本屋は、 どこもここも同じような本しか並んでいないんだろうと、ホトホトうんざりして いた。書店は大好きなのに、この頃出かけてもつまらないなぁと思うことが多く、 素人の目にもなんとなく閉塞感を感じとれた…。 どうしてなんだろう。なぜそうなってしまったんだろうという思いが、「だれが 「本」を殺すのか」を読んで以来(下↓↓の「真空とびひざ蹴り」もそうだけど) 出版業界を取り上げた本を続けて読んでみる気にさせた…。 この本の中では、書店を取り巻く厳しい状況、私から見ると摩訶不思議な(?) 出版流通システム、これからどうしたら再生していくのか…を中心に語られて いく。安藤さんの発言が多くなる、後半からぐっとおもしろくなったなー。 そして、やっぱり「棚は編集するもの」「誰がやってもうまくいく時代は終わっ ちゃいました。それなりの目利き、センス、読者とのコミュニケーション能力など がなければ、書店は生き残れない」「その店に足を運ぶ楽しみを常に演出して いかないと厳しい」という安藤さんの発言と、それを実際に実践されていたという ことに希望を見出していくことができた。 この手の本が相次いで出版されているということは、危機的状況を、このままじゃ いけないと思っている人たちがいるわけだし、それぞれの分野で地道に頑張って いる人たちがいる限り、そうそうダメになることも捨てたものでもないと思って いる。 古い慣習とシステムを打ち破り、なんとかなんとか動き出しおくれ〜〜。 だって、好きな本をめぐる業界にはやっぱり元気であって欲しいもんなー。 実は昨日やっと、ここの店の棚はおもしろいかも!という心意気を感じる書店を 一軒見つけたんだー。うふふ。ひいきにしちゃおっと! |
| 7月2日(月) 「本の業界 真空とびひざ蹴り」本の雑誌編集部(本の雑誌社) 1979年から今年2月号まで、長年に渡って、「本の雑誌」の巻頭を飾ってきたコラ ムをまとめたもの。発行人が変わったため、惜しくも連載は終了したけれど、好き だったこのコーナー。まとめて読んで、おもしろくないわけがないっ!! ここで取り上げられている、本を取り巻くあれこれは、何年たっても古い体制が改 善されず、そのまま引きずっているのね…と思うところもあるし、パソコンやネッ ト導入で大きく変わった点と、出版界の移り変わりも感じられて興味深い。 「だれが「本」を殺すのか」を読んで、現在の出版業界に、ムムム?とそんなこと になっているなんて…と思った方、ぜひぜひこちらも読んでみて!! 連載という、字数に限りがあるというも功を奏してか、言いたいことの焦点をはっ きりくっきり浮き彫りにし、素人にもわかりやすいものとなっています。 本に対するスタンスにも、うんうんわかるわかると共感できたりして。 とにかく、読書の楽しみ、本への愛情が“熱く熱く”語られている本書、本好きな 方必読です! |