季節やテーマ沿った絵本の紹介    

    <11月・銀世界に、ようこそ!>



暦の上での冬の始まり−立冬も過ぎ、皆様のところにも、少しずつ冬の足音が聞え
てくる時期かも
知れませんね。北の街では、一足早く、白い世界に突入!

今月は、これから来る冬や雪にまつわる絵本を集めてみました。


「しまふくろうとふゆのつき」手島圭三郎・作(偕成社)
amazon1993年発行・1500円
北の雪深い森に住む、しまふくろう。ピーンと、はりつめた冷たい空気。
真っ暗な森に輝く黄色い月。シーンと静かな森に響きわたる、しまふくろ
うの低くて力強い声と大きなつばさを広げて飛ぶ羽音。

そんな凛とした空気と音が、絵本の中から聞えてくるようです。手島圭三
郎氏の力強い版画が、言葉で語るよりもっと深いものを伝えてくれます。

「スノーマン」レイモンド・ブリッグズ(評論社)
amazon1998.10月発行・1600円
お父さんもお母さんも寝静まった夜、ふと目をさまして外に出てみると、
日中、自分で作ったスノーマン(雪だるま)が動きだして、あいさつをし
てくれます。少年は招き入れ、家の中をいろいろ案内します。スノーマン
は、いろんなものに興味シンシン。そのお礼にと、今度はスノーマンが、
少年を空の旅に連れていってくれます…。

いろんな形のスノーマンがでていますが、言葉のない、白い装丁のこの本
が一番好き。言葉がない分、想像力が膨らみます。スノーマンの大きな体
が、ふんわり優しく包んでくれそう。クリスマスプレゼントにも最適な絵
本です。

「白い森のなかで」ロバート・フロスト・文 
    スーザン・ジェファーズ・絵
 おざきさえこ・訳 (ほるぷ出版)
amazon(現在在庫切れ)1983.2月発行・1505円
アメリカの有名な詩人・フロストの代表作の一篇につけられた、ジェニ
ファーズの繊細で、温かみのある鉛筆画を見ていると、忙しさにかまけて
日々見落としているものがたくさんあるのではないだろうか。いろんなも
のを忘れてしまっていないだろうか…そんな気持ちにさせられます。読む
たびに、そして読み手によって、どんな風にも響いてくるフロストの詩。
静かな感動に包まれます。白黒の絵の中に、一箇所だけついてる色が効い
てます。寝る前のひとときに、ぜひどうぞ。

「ゆき」ユリ・シュルヴィッツ さくまゆみこ・訳(あすなろ書房)
amazon1998.11月発行・1300円
灰色の空から舞い降りてきた、ひとひらの雪。「ゆきが ふってるよ」そう
言ってはしゃぐ男の子に、大人は無関心。けれども、どんどん、どんどん
降ってきて…。

名作絵本「よあけ」の作者でもある、ユリ・シュルヴィッツ。どんよりした
街の色が、ふり積もった雪の白さでだんだん明るくなっていく様子。そし
て、その中で踊ってる男の子がほんとに楽しそうなの!(本屋さんのディ
スプレイ!?マザーグースの仲間たちも、一緒踊っちゃうんだよ)こちら
までうれしい気持ちになっていきますよ。     

「雪の女王」ハンス・C・アンデルセン・原作 ナオミ・ルイス・文
       エロール・ル・カイン・絵 うつみよしこ・訳(ほるぷ出版)
amazon1981.1月発行・1400円
隣同士に住む女の子ゲルダと男の子カイは、大の仲良し。そり遊びをして
いるうちに、雪の女王に連れ去られたカイは、女王のくちづけで、心を氷
のかたまりにされて、寒さもゲルダのことも、家での暮らしも全部忘れて
しまいました。残されたゲルダは、いろんな人や動物たちに助けられなが
ら、カイを探す旅を続けます…。
      
アンデルセンの名作「雪の女王」の世界を、色彩の魔術師エロール・ル・カ
インが、みごとに描きます。本を開くと、子どもの頃に読んだ、アンデル
セン童話の世界がよみがえってきて、すっーと入り込んでいくことができ
ますよ。

「14ひきのさむいふゆいわむかずお(童心社)
amazon1985.11月発行・1200円
ご存知、いわむらかずおさんの14ひきシリーズ。

外は、どんなに寒くても、この家族の家の中は、あったかい気持ちと暮ら
しでいっぱい。読んであげているお子さんと対話するように。また、丁寧
に書き込まれた絵を読みながら、ゆっくりゆったりと、読んであげて下さ
い。冬の楽しみがたくさん見つけられますよ。

「バムとケロのさむいあさ」島田ゆか(文渓堂)
amazon1996.12月発行・1500円
かようびのさむい朝、犬のバムとかえるのケロちゃんが、スケートをもっ
て、裏の池に来てみたら…。そこには、昨晩、遅くまで星を見ていたあひ
るのかいちゃんが、池といっしょに、こおりついていた!

すみからすみまで見逃せない、バムケロの絵本。お子さんと一緒に、絵を
読む楽しさを味わってみて!お世話していくうちに、大好きになったかい
ちゃんに、うちじゅうのおもちゃを見せてやろうと、はりきったり、どこ
までもついてあるいたり…。そんなケロちゃんのそんな気持ち、わかる子
も多いかな!?

「ないしょのゆきだるま」角野栄子・作  大島妙子・絵(あかね書房)
amazon1998.1月発行・1300円
ぼくとおとうさんは、雪の玉をにぎりながら、一緒にナイショのお願いを
した。「お願いどおりの雪だるまになりますように」ってね!すると、その
夜に…。
  
どすどす、雪だるまの大行進♪大島妙子さんの絵が、楽しさ倍増〜!にさ
せてくれます。読んでるうちに、心まで弾んできますよ。

「アラスカたんけん記」星野道夫・文・写真
            (たくさんのふしぎ傑作集・福音館書店) 
amazon1990.2月発行・40P・1300円
96年カムチャッカ撮影旅行中、クマに襲われて亡くなった星野道夫さん
この本では、星野さんが、なぜアラスカをめざそうと思ったのか?
魅せられたアラスカの土地で、どんなことをされていたのか?
また、アラスカの動物の生態や自然状況を、小学生でもわかりやすいよう
に(中学年以上かなぁ)書かれています。

オーロラに浮かぶ北斗七星の写真に、ちょっと感動!
星野さんって??と、ご存知ない方への入門書!?としても最適だと思い
ます。

「雪の写真家ベントレー」ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン作
          メアリー・アゼアリアン絵 千葉茂樹・訳(BL出版
amazon1999.12月発行・1400円
手袋の上に落ちてきた、ひとひらの雪。それをよーく見てみると…見えて
きた、見えてきた、 6本の枝を持つ雪の結晶!綺麗で嬉しくって、小学生
の頃、よく友達と見せ合っこしたっけなー。

これは、雪に魅せられ、生涯を雪の研究と結晶の写真撮影に捧げたアメリ
カの農夫・ウィルソン・ベントレーの伝記絵本。あぁ、こんな形の絵本も
ありなのねと、目からウロコでした。


今から、130年ほど前。学校へは、わずか 2〜3年しか通わなかったけれど
情熱と探求心で雪と結晶の研究の基礎を作り上げたベントレー。淡々とし
た語り口ですが、自分がこれだー!と思ったものへのひたむきさと、取り
組む姿勢、そして、それを見守る両親に心打たれました。それにしても好
きなことって、ほんと何事もふっとぱすパワーになるのねー。ベントレー
にとっての「宝物」は、まさに雪だったようです。素朴でぬくもりのある
版画もぴったりとマッチしています。      

99年のコルデコット賞、受賞作品です。

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