<4月・春、満開!>
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| ■「ふしぎなたけのこ」松野正子・文 瀬川康男・絵(福音館書店) |
| たろは、かあさんに頼まれて、うらの竹やぶにたけのこを掘りにいった。 掘ってるうちに暑くなったたろは、上着をぬいで、すぐそばのたけのこに かけた。そのとたん、たけのこが、ぐぐぐっと伸びた。たけのこは、上着 をとろうとして飛びついたたろを乗せたまま、ぐんぐんぐんぐん伸びてい き、とてつもない高さになっていった。 村の人たちは、伸びるのをやめたたけのこを切り倒し、地面に倒れたたけ のこに沿って、たろを助けに行く。いくつもの山を越え、やがて、行き着 いた先で、村の人たちは、うれしいことにであうことになる…。 やっぱりおもしろいなぁと思う作品は、文章のリズムがとてもいいよね。 声に出して読んでみると、よくわかる。“ぐぐぐっ”とか、“ぐんぐん ぐんぐん”とか繰り返し使われる擬音語も、聞いている子どもたちの心に 残るような気がします。 文章と絵とが一体となる絵本だからこそできる、イメージの広がり! 縦に横にと見開きいっぱいを使ってのダイナミックな絵が、どうなっちゃ うんだろうというドキドキ感をましていきます。瀬川康男さんは、この作 品で、1967年に世界絵本原画展大賞を受賞されています。 |
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| ■ かがくのとも傑作集「たんぽぽ」平山和子・文・絵 北村四郎・監修(福音館書店) |
| 小さな子どもたちも知っている、身近〜な植物・たんぽぽ。この本は、た んぽぽの一生を、わかりやすく描いた科学絵本です。 雨の日のたんぽぽの花は、どんな様子だった?夜の間は、どう? 葉や茎は、その時の植物の状態に合わせて、刻々と変化していることがわ かります。わたげは、晴れた日に開くって、初めて知りましたー。 一番驚いたのは、たんぽぽの根の長いこと、長いこと! 4ページにわたっ て描かれているその根は、実物大なんだとか。定規で測ってみたら、なん と80センチもありました。草刈りの時、刈り取っても刈り取っても、また 生えてくる、たんぽぽのたくましさの秘密は、ここにあったのかとよ〜く わかりました(笑)。 よく見かける=知ってるつもりのたんぽぽでしたが、こんなにも不思議な ことや発見がいっぱいなんだと、大人でも面白かった!(ふだん、いかに 漠然とものを見ているのかと、ちと反省)。この本を読んだ後には、ホン トにそうなっているのかな?と、親子でゆっくり観察してみてね。 まずは、対象物をじっくりと観察すること。そこから、科学の目が育って いくんだなと、しみじみ感じさせられた一冊です。 |
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| ■「いいことって どんなこと」神沢利子・文 片山健・絵(福音館書店) |
| 雪解けの頃。「ぴちゃ ぴちゃ ぴてぴて」。女の子は、まどから、うれ しそうなしずくの音を聞きます。「しずくさん、しずくさん、どうしてそ んなにうれしいの」。そう聞いた女の子に、しずくは答えます。「いいこ とがあるからよ」。 その声にさそわれるようにして外に出かけた女の子は、うれしそうな小鳥 や川、風の歌声を聞きます。女の子は、同じように尋ねてみますが、みん な「いいことがあるからよ」としか答えてくれません。やがて、リスを追 いかけて、ころんでしまった女の子が、自分でみつけたいいこととは? これ、とっても好き。そうそう、そうなのよーと、自分の中の感覚と、ピ タッとハマりました。何ヶ月も雪に閉ざされた中に訪れる春の予感って、 本当に嬉しいものなのよ〜と共感しまくり。待ちわびた…というのかな。 心ワクワクするような喜びにあふれてる。この感動が、実感としてわかる ことを嬉しく思う。きっと作者の神沢利子さんが、樺太で過ごしたという 子ども時代に、同じような経験をされたのかもしれません。 片山健さんの描く女の子も、素朴さと力強さにあふれていて、非常にいい 味だしてます。 |
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| ■「ピンク、ぺっこん」村上康成(徳間書店) |
| ■「ピンクとスノーじいさん」村上康成(徳間書店) |
| ■「ピンク!パール」村上康成(徳間書店) |
| ■「ピンクのいる山」村上康成(徳間書店) |
| ピンクは生まれたばかりのヤマメの赤ちゃん。いつもおなかが、ぺこぺこ のぺっこん…。春に生まれたばかりのピンクが、ヤマセミに襲われたり、 人間に釣られたりと、恐い目にあいながらもたくましく生きていくシリー ズ1作目「ピンク、ぺっこん」…の続編。 「ピンクとスノーじいさん」 ピンクが迎えるはじめて冬。食べるものが なくなるつらい冬。春が来るまでじっと待つしかないと教えてくれたイワ ナのスノーじいさんが、イタチに襲われそうになったところを助けてくれ ました。そして待ちに待った春がやって来ます。 三作目「ピンク!パール!」では、大きくなったピンクが、サクラマスと いうサケになって生まれた川に帰ってきます。恋人のパールも一緒です。 懐かしい水の匂い。懐かしいふるさとの川で自分たちの子どもを産むため に力をふりしぽって川を登ります。川辺の桜の花びらが舞う中、ピンクと パールの体も一瞬ピンク色に輝いて見えます…。 色鮮やかでかろやかな印象の村上康成ワールド。何度も、頑張れピンク! と、応援したくなりました。作者の自然に対する敬愛、ピンクへの愛情が 伝わってきます。あちこちでちょこちょこ顔を出す愛らしい動物たちの表 情にも、注目してみてね。 |
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| ■「さくらの里の風来坊」川端誠(ブックローン出版) |
| 版画、紙粘土、そして風来坊シリーズの絵など、様々な手法を使って多様 な世界を作り上げる川端誠さん。最近はまってるのよ〜ってことで、この 1冊。 木彫りの風来坊とよばれるお坊さん。いつも勝手気ままな一人旅。でも旅 は楽しいことばかりではありません。小さな娘を救うため、自分の命を落 とした母親のお里さん。お里さんをはね、ふみつけて走り去っていった侍 たちを見て、風来坊は怒りをこめて観音像を彫り上げます。そしてそれを お里さんの故郷、満開のさくらに包まれる静かな村が見渡せる場所に納め ました…。 読む時代劇!いいすっ!力強い線−荒々しくてパワフルな中に、男の哀愁 が漂います。せつない思いが残りました。 |
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| ■「14ひきのぴくにっく」いわむらかずお(童心社) |
| “おとうさん おかあさん おじいさん おばあさん そしてきょうだい 10ぴき。ぼくらは みんなで 14ひき かぞく”で始まる、ご存知ねずみ の14ひきシリーズ。今回は、春の巻き〜ということで、お弁当を持って野 原に出発ー! 光が射し込む森、ひとつひとつ丁寧に描かれた花々、描き分けられたねず みたちそれぞれのキャラクター。絵を読むことで、様々な発見があって飽 きません。 ぽかぽか陽気、咲き乱れる草花、ぬけるような青空と、本当に気持ち良さ そうー!おにぎり持ってピクニックに出かけようか!そんな気持ちになる ことうけあいです。 |
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| ■「あくび」中川ひろたか・文 飯野和好・絵(文渓堂) |
| 春だから眠いのか?私の場合、それは 1年を通してのことなのか?と、な んだかよくわかんないけど、ひたすら眠いこの頃〜。 ページをめくるたび出てくるのは、次々に大きな口を開けてあくびをする 姿。カバもキリンもゾウも、運転手さんも、お客さんも、工事のおじさん も、おとうさんも…。 飯野和好さんの吸い込まれそうなほどの迫力のあるあくびに“フワー”。 あくびがうつって、だんだん眠くなっていきます…。 |
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| ■「そのつもり」荒井良二・作(講談社) |
| ある森の中…その名も「そのつ森」。そのつ森では、森の空き地をどう使 おうか、動物たちの会議が開かれていました。でも、なかなか決まりませ ん。何年も何年もです。 猿が穴を掘って温泉にしようと言うと、みんなは少し考えて「いいねぇ、 それ」と、その“つもり”になります。(出来たつもりで温泉に入ってい る動物たちが描かれてるのね)山より高いものをつくりたいなぁというオ ジョコの提案にも、そのつもりになり、オバケを住まわせたいというコウ モリの提案にも、「いいねぇ、それ」と、オバケ大会さながらの風景を思 い浮かべます…。 この絵本の中に漂うのんびり、ゆったり感がたまらなく好きなんですー。 荒井良二さんのほのぼのした絵も、マル。作者が楽しんで描いたのが、伝 わってきますよ。 |
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