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Frifot / Live Report
ウインターツアー2006 / ライブ・イン・ジャパン 2005 2003 / ライブ・イン・スウェーデン 2002

【フリーフォート ウィンター・ツアー 2006】

●レポート:エヴァ・ベリイフォッシュ(Nordic Notes/office in Sweden)
●セットリスト検証:浜島広樹(Nordic Notes)

11月17日から22日に至るまで、スウェーデン南部におけるフリーフォートのコンサート・ツアーが行われました。残念ながら、私は最後の2公演(ヘルシンボリとヴェーネシュボリ)しか観に行けませんでしたが、やはり彼等のステージは圧巻でした!!

今回のツアーのテーマは、自分達のお気に入りの曲を他の新しい曲と織り交ぜて演奏する事。アレ自身がマルメ近郊のスコーネ地方で生まれたため、自分の出身地域でフリーフォートの演奏が出来る事をとても喜んでいました。オーディエンスもとてもエキサイトして、それもまたフリーフォートに大きなエネルギーを与えました。今回メンバーは、今までで一番自分達がリラックスして、楽しめたコンサートだったと言っています。会場は全て300人以上のキャパでしたが、チケットは全てソールド・アウト!!

11/17 ヴェクショー、Vattentorget

11/18 マルメ、Jeriko - http://www.jeriko.info/

11/19 マルメ、Media & lectures & rehearsing & planning for the new CD

11/20 ルンド、Stadshallen - http://www.kulturilund.se/permpage.asp?NR=18
※ルンドのコンサートは、美学を勉強する高校生によって特別につくられたものです。ここでは400枚のチケットがソールド・アウト。フリーフォートのメンバーは、生徒達がとても好奇心旺盛で、熱心に聴いていたこのコンサートを一番楽しんだと言っていました。

11/21 ヘルシンボリ、Dunkers Kulturhus - http://www.dunkerskulturhus.se/
※ヘルシンボリでのコンサートは、デュンカース・カルチャー・ハウス で行われました。これは2002年に完成した素晴らしい建物で、フリーフォートはここのオープニング・セレモニーの時も演奏しています。
この建物はデンマーク人建築家のキム・ウートソンによってデザインされました。ヘンリー・デュンカー氏(1870-1962)は、デンマークに生まれましたが、2歳の時にヘルシンボリに移り住みました。彼は父親が設立し、ガロッシュ(ゴム製の靴)で大きく成功したヘルシンボリのゴム工場を引き継ぎました。ヘンリーは1962年に亡くなり、ヘルシンキの住民に自分の資産を残しました。デュンカー基金は、デュンカース・カルチャー・ハウス(アート・センター)を建設する基盤となりました。
ヘルシンボリでは80分の1セットでしたが、アンコールで3曲演奏しなければなりませんでした。オーディエンスはスタンディングで絶叫し、その興奮は止みませんでした。

11/22 ヴェーネシュボリ、Vanersborgs Teater
-
http://www.vanersborg.se/kulturochfritid/kultur/
teater.4.2bae981080000cb07800013485.html

このコンサートは、室内楽を中心に様々なジャンルのコンサート制作をしているヴェーネシュボリ・チェンバー・ミュージックの主催でしたが、今回は何か違った音楽をやりたいということでフリーフォートを厳選したようです。多くのオーディエンスは、こんなにワクワクしたコンサートを経験した事はなかったと言い、コンサートが終了しても会場を去るのを惜しんでいました。この日は、45分×2セットの演奏に、20分間の休憩という形式でした。

−11/21 ヘルシンボリのセット・リスト−
1. Agram/Roligs Per LÅtar
2. ミッケル・ペール/クース・エリク
3. Horn suite/Sparven
4. Autum or winter
5. Tyska polskan (Schottis)
6. Naturen/シェンス・ハンス・ポルスカ
7. March from Sarna/Jag lyfter mina hander
8. Kappa Gra[オングストローム]/Gummistövel
9. Solo (Per - Ale - Lena)/Slit och slang polska
10. フィロウ・フルート・ソロ/ボーフス地方のハッリング
<アンコール>
+ 夏のワルツ (ヴォーカル・ヴァージョン)
+ 神父と若い女
+ Hjortingens Polska

(セットリスト検証)
まずは随分新曲が増えている点に驚かされる。1曲目はスルーリング・ツアーの後半期より彼等が気に入っているECMメドレー(前半はノルダン・プロジェクトのタイトル・トラック)。3曲目後半は日本でも数ヶ所限定で演奏された“Polska efter Sparf Anders(スパルフ・アンデシュが弾いていたポルスカ)”と同一かと思われる。5曲目はポルスカ(3拍子)ながら、サブタイトルがショッティス(4拍子)になっている(詳しくは*1ご参照)。
また6曲目の“シェンス・ハンス・ポルスカ”が取り上げられている点もひじょうに興味深い。久しく演奏していなかったのではと思われる1stアルバム収録曲。8曲目はアレ作曲のポルカで“長靴”という曲名が付けられ、日本でも披露された未発表テイク。前半の曲は“グレイのコート”と名付けられたレーナのオリジナル最新曲。
そして最も驚かされるのがアンコールの1曲目“夏のワルツ”である。ファンならご存知の通り、この曲はアレのオリジナル・ワルツなのだが、なんとレーナがヴォーカルをのせている(詳しくは*2ご参照)。
アンコール3曲目も既にスルーリング・ツアー時より披露されている未発表テイク。この曲の素晴らしさは圧倒的で、2007年リリース予定の新作収録曲のハイライトとなるであろう(是非収録して欲しい)。

(*1)その昔、あるフィドラーが初めて4拍子の曲を披露した時、「この曲はドイツから来たポルスカ(3拍子)」だと噂した。しかし実際はドイツと全く関係はなく、後にショッティス(4拍子)と名付けられ、3拍子の曲と区別されるようになった。つまりこの新曲は、こうしたエピソードから名付けられたものだと思われる。

(*2)アレがこのワルツを書いた随分後に、同じタイトル(Sommarvals)のポエムをある古い書籍から見つけたという。この詩をこの曲にのせたら、見事にフィトしたというエピソードがある。遂にそれをレーナが歌ったという事になる。聴きたい!!


−11/22 ヴェーネシュボリのセット・リスト−
1. Agram/Roligs Per La[オングストローム]tar
2. ミッケル・ペール/クース・エリク
3. Horn suite/Hjortingens Polska
4. Autumn or winter
5. Hobergsgubben
6. 夜の賛美歌/Naturen/シェンス・ハンス・ポルスカ
7. Kappa gra[オングストローム]/Gummisto[ウムラウト]vel
 =休憩=
8. フリーフォート/スヴェン・マリトのポルスカ/夏の牧場にて
9. Solo (Per - Ale - Lena)/Slit och slang polska
10. March from Sarna/Jag lyfter mina hander
11. Tyska polskan (Schottis)
12. 神父と若い女/Sparven
13. フィロウ・フルート・ソロ/ボーフス地方のハッリング
<アンコール>
+ 夏のワルツ (ヴォーカル・ヴァージョン)
+ もう1曲やっていますが確認出来ていません。

2ndステージでは“フリーフォート・メドレー”を披露している点に驚かされる。2003年の初来日公演で約5年ぶりにその封印を解いている。これを機に本国でも時折レパートリーに登場しているのだと思われる。
それからメドレー形式がひじょうに多い点にも注目して頂きたい。しか21日のセットリストと比較しても分かるように、組み合わせる曲が異なっている。どこまでパターンを用意しているのか不明だが、おそらくはステージ前の打ち合わせで決まるものと思われる。
またアンコール2曲目は未確認であるのだが、21日のそれで行われた曲はそれぞれ1st,2ndステージで演奏されている。おそらくは近年彼等が得意としている未発表テイクの“Blekinge Polskan”が披露されているのではと思われる。

−アレ・メッレルの角笛についてのエピソート−
ステージでアレの角笛を見た時、少し変だと思い、アレにどうしたのかと聞きました。フリーフォートが今年の春、アイルランドへ行った時、会場にいた犬がサウンド・チェック後の休憩中に角笛をかじろうとしました。大事な角笛を噛まれたアレは、あまりにもショックでしたが、その犬はそこのオーナーの飼い犬だったため怒る事は出来ませんでした。しかし、その笛を吹いてみて、むしろ音が前より良くなっている事に気づきました。この話は、素晴らしい角笛のソロによってツアー中、よく立証されました。

〜これはアレ流のジョークである。実際彼は新しい角笛のオーダーメイドを依頼しているのだから(!??)

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【ライヴ・イン・ジャパン 2005】

2度目のジャパン・ツアーを行ったフリーフォートの演奏レパートリーは、ひじょうに幅広いものだった。当日まで何が演奏されるのか全く分からない上に、用意されたセット・リストも毎回大幅に変更されている。
ツアー終了後に頂いた演奏レパートリーの問合せ等にもお応えして今一度、彼等が繰り広げた日本における素晴らしいパフォーマンスを振り返ってみたい。

2005.04.05(火) 東京 武蔵野市民文化会館

フリーフォートの2度目の来日初日の公演はPAを一切排除した生演奏。その特性を100%活かすため、当日あらかじめセット・リストを用意せず、白紙の状態でリハに挑んでいる。更に開演5分前に出来上がったリストも大幅に変更され、最終的に下記のレパートリーが演奏された。このセット・リストは後の公演の基本ベースにもなっている。

3人はやはり大きなステージのほぼ真中に肩を並べるようにして立った。演奏が始まると同時に、その濃密なアンサンブルに圧倒。その集中力の高さは会場全体を飲み込んでしまう程の緊迫感を纏っている。PAを排除している事からメンバーが立ち位置を何度となく換えたのが印象的だった。例えば“もし私がいけたなら”でヴァルホーン(角笛)を吹くアレが、ステージ後方まで離れ、ソロが終わってフィドルとの合奏に入ると、レーナとペールが左右からアレを囲んだ形のスモール・サークルを描いた。更には“Hjortingens Polska”でもレーナとペールのフィドル合奏に、後方からマンドーラを弾きながらアレがサークルに交わって来る等、明らかにこの辺りが通常のステージとは異なっている。
アレは過去にこういっていた。――「モニターの音を追いかけていては遅い。互いにメンバーからの音を肌で感じ取るのが大切なんだ。」と。

“ボーフス地方のハッリング”の導入部には、近年必ずアレがウィロウフルート(柳笛)・ソロを加えている。オーディエンスのノリに気を良くしたのか、アレは靴の裏を手の平で叩き、ハッリング(ノルウェーの3拍子の踊りのためのスタイル曲)のステップを踏みながら、それを吹き出した。やがてそのごきげんパフォーマンスは、誤ってレーナのフォーク・フルートを会場へと蹴落としてしまう。オーディエンスによって拾い上げられたそのフルートがレーナに渡ると、彼女はそれでアレのお尻を叩く。それでもアレは上機嫌でステップを踏んでいた。オーディエンスからまた笑いがこぼれた...。
アンコールの1曲目ではなんと“Metaren(釣り人のワルツ)”が演奏される。レーナのフォーク・フルートの音色が高らかに飛翔した。これは思わぬ収穫だった。

-1st Set-
1.Silder 〜 Roligs Per-Låtar
2.ミッケル・ペール/クース・エリク
3.もし私がいけたなら
4.Gummistövel(長靴)
5.Abba Fader
6.ダブルパイプ
7.Näkergal 〜 Hjortingens Polska
8.機敏
-2nd Set-
9.魔法にかけられた妊婦のバラッド
10.花咲く時 〜 Polska efter Sparf Anders
11.クゥーラ(牛飼唱法) 〜 ヴァッローツポルスカ
12.Stev 〜 Skomakaren
13.ウィロウフルート(柳笛)・ソロ 〜 ボーフス地方のハッリング
14.竹田の子守唄
-Encore-
15.Metaren(釣り人のワルツ)
16.Blekinge Polskan

この日の演奏レパートリーについて
オープニングに選ばれたのは3rd(ECM)収録の“Roligs Per-Låtar”。この曲は彼等がオープニングやエンディング、そしてアンコールで好んで演奏するスリリング・チューンである。そのイントロにも同アルバム収録の“Silder”が用いられている。
(4)のごきげんなチューンはアレ作曲のオリジナル・ポルカの“長靴”。
(7)は、レーナがアレンジを加えたアカペラ・ソングで、これまではスキー大会のための曲“SM Halling”(これもレーナ作曲の未発表曲)と合わせてよく演奏されてきたが、ここでは“Hjortingens Polska”に受け継がれる。
(8)は10年以上も演奏されなかった1stのチューン。翌日、佐藤允彦氏との共演でレパートリーに上がっていたため、その試運転といったところか。
(11)のクゥーラ(牛飼唱法)は山羊の名前や家畜と対話する声までもが盛り込まれており、今年になってリリースされた『Stemmenes Skygge / Kirsten Bräten Berg・Marilyn Mazur・Lena Willemark』の“Ljom”のヴァージョンにひじょうに近い。更にそれは『スルーリング』のリリカルな楽曲“ヴァッローツポルスカ”へと受け継がれる。同アルバム収録の“花咲く時”,“ヴァッローツ〜”はこの会場で演奏されたのみ。 
(12)前半の“Stev”は短い曲の意で、レーナは時折イントロとして、即興風に古いポエムのテキスト等を歌い上げる。続く後半はペールの故郷レトヴィークに伝わる極美のワルツ。
(14)はもちろん日本限定。
アンコールの(15)はアレのオリジナル3大ワルツのひとつで3rd(ECM)収録。アレのオリジナル3大ワルツとは“夏のワルツ(イェルヴェン)”,“Metaren[釣り人のワルツ](ECM)”,“スイムロング谷のワルツ”(スルーリング)。
(16)は近年彼等が好んで演奏しているアルバム未収録のポルスカ。

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2005.04.06(水) 東京 キリスト品川教会 グローリア・チャペル

この日はピアニストの佐藤允彦氏との共演。当日打ち合わせが行われただけのぶっつけ本番。あらかじめ共演するレパートリーのみが挙がっていた様子。
まずはフリーフォート単独演奏の1stセットから幕が開く。教会という神聖な雰囲気に彼等の濃密なアンサンブルが見事にフィット。中でも3声によるアカペラの“Abba Fader”は一際映え渡っていた。実際古くから教会で歌われたトラッド・ソングのアレンジでもある。事実92年、ダーラナ地方シリアン湖のほとりの教会で演奏するフリーフォートを観たECMのプロデューサー、マンフレート・アイヒャーが彼等のプロデュースをかって出たというエピソードを思い出した。
佐藤允彦氏との共演の2ndセットは(8)から幕が開く。まずは佐藤氏による同曲のピアノ・ソロから、同曲のフリーフォート・ヴァージョンへ雪崩れ込む。基本的にはフリーフォートの演奏が核にあり、決して彼等の前に出ることのない佐藤氏のピアノ。それでいて(9)(10),(12)のウィロウフルート(柳笛)・ソロにさりげなく交わってくるその感性にはハッとさせられたし、(12),(13)の後半部のアップ・テンポなチューンでの一体感もひじょうに素晴らしかった。しかも(8)(10),(13)の後半部はフリーフォートも長い間封印していたレパートリーである事を付け加えておこう。その後(13)の後半部は懐かしさも手伝い、その後の公演でも演奏されている。

-1st Set(Frifor)-
1.Silder 〜 Roligs Per-Låtar
2.神父と若い女 〜 Polska efter Sparf Anders
3.クゥーラ(牛飼唱法) 〜 もし私がいけたなら 〜 Vindlaren
4.ミッケル・ペール/クース・エリク
5.Abba Fader
6.Dansar Edvard 〜 Polska efter Ollas Per
7.魔法にかけられた妊婦のバラッド-2st Set (Frifor with Masahiko Satoh)-
8.農夫と狐
9.ダブルパイプ
10.Roligs Per-Låtar (Version of Nordan)
11.竹田の子守唄
12.ウィロウフルート(柳笛)・ソロ 〜 ボーフス地方のハッリング
-Encore-
13.Näkergal (Frifot) 〜 機敏 (Frifor with Masahiko Satoh)

この日の演奏レパートリーについて
1stセットは武蔵野公演のセット・リストを更に凝縮した感じ。しかしながら(2)の前半では“神父と若い女”が初めてセレクトされている。この曲はメドレーで“Polska efter Sparf Anders”へと受け継がれるのだが、本国ではよく“Roligs Per-Låtar”と併せたメドレーを演奏している。
(3)は3つのメドレーなのだが、ここで思わぬレパートリーが登場する。ラストの“Vindlaren”だ。この楽曲は3rd(ECM)の6曲目にあたる後半部に収録されているものの、本CDはミス・プリントのため、クレジットに本楽曲が表記されていない(しかしインナースリーヴで確認出来る)。
レーナの歌唱が光った(6)も日本では初お目見えの曲。
佐藤允彦氏との共演による2ndセットではオコラよりリリースされた企画盤『Suêde・Norvêge(スカンジナビアの渓谷より)』から(8)が、更にはノルダン・プロジェクトの『Nordan』より(10)がレパートリーに挙がっている。共にこの共演がなければ登場し得なかった楽曲である。
またリハで、ペールのリード・ヴォーカル曲“プロポーズの歌”が歌われたものの、本番では残念ながら見送られている。

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2005.04.07(木) 三重 松阪コミュニティー文化センター

三重公演は『ワールド・ルーツ・ミュージック・フェスティヴァル』と題された中での演奏。遂にオープニングで“Agram”が歌われる。この濃くのあるレーナの歌唱にオーディエンスはきっと驚いたはず。

この日最も迫力を感じた演奏が(10)の“魔法にかけられた妊婦のバラッド”。会場の響きの良さも手伝ってか、これはもう本当に凄まじかった。ステージ後、ペールに聞いたのだが、本楽曲は彼のフェイヴァリット・チューンだという。伝統的なバックボーンの強いペールだから、少々意外な印象すら受けたのだが、過去に彼は次のような事柄を語っている。――「年を重ねるごとにゆったりとした曲を演奏するのが好きになったよ。しかしアレとレーナとやる時は別さ。すごく燃えるよ」と。

そして迎えたアンコールでは不滅の組曲“フリーフォート・メドレー”が演奏されている。彼等のレパートリー中、最も複雑なアレンジが施された本楽曲はやはりやはり凄かった。またアレのマンドーラが特に圧巻で、かなりに即興風に絡んできた。もっともっとフリーフォートの演奏を聴いていたい、そんな衝動に駆られた瞬間だった。

1.Agram 〜 Roligs Per-Låtar
2.神父と若い女 〜 Polska efter Sparf Anders
3.Polska efter Höök Olle (Ale & Per)
4.クゥーラ(牛飼唱法) 〜 もし私がいけたなら
5.Abba Fader
6.ダブルパイプ
7.ミッケル・ペール/クース・エリク
8.竹田の子守唄
9.Dansar Edvard 〜 Polska efter Ollas Per
10.魔法にかけられた妊婦のバラッド
11.ウィロウフルート(柳笛)・ソロ 〜 ボーフス地方のハッリング
-Encore-
12.Näkergal 〜 フリーフォート/スヴェン・マリトのホルスカ/夏の牧場にて

この日の演奏レパートリーについて
この日はフェスティヴァルという形式だったため、フリーフォートのステージは他よりやや短め。
オープニングのイントロで、遂にノルダン・プロジェクトの『Agram』よりタイトル曲が歌われる。この時点で分かったのだが、ステージの数分前に書かれるセット・リストの(1)のイントロ部には、いつも“Stev”(短い曲の意)と書かれていた。アレに訊ねたところ、ステージ上に立った瞬間、このイントロの部分を判断していたようだ。5,6日は柔らかい“Silder”が採用されたものの、この日は“Agram”が選ばれたという訳だ。
(3)はアレとペールによるマンドーラとフィドルのデュオ。
アンコールではなんと1st収録の“フリーフォート・メドレー”の封印を解いている。これはマジでたまげた(リハでも演奏されず)。ちなみにセット・リスト上のアンコール曲は“Näkergal”〜“イェリス・スウィート”となっていた。後者は『イエルヴェン』収録。

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2005.04.09(土) 岡山 上之町會舘

こちらの会場はひじょうにユニークだった。レトロな空間を活かした、こじんまりとしたスペース。舞台とオーディエンスの高さもほぼ同じ。疎らに置かれた椅子に腰掛けて観るフリーフォートの演奏もまた格別。ステージとオーディエンスとの壁や距離を一切感じさせない、ひじょうに親密な空間だ。

こうしたリラックス・ムードからいくつかのアドリブが加えられ、通常のレパートリーに若干の変化が見られた。こうした空間にもに遠慮する事なく、エネルギッシュな演奏を繰り広げたフリーフォート。もうまじかで観る(1)(2)(11)(14)、特に(9)は言葉を失う程に凄まじかった。また(7)のハッピー・チューンで、レーナはその曲の感情を100%引き出し、笑みを浮かべながら熱唱、というよりも本当に笑いながら歌っていた、という感じ。

エンディングの(14)、アンコールの(16)では手拍子が巻き起こり、こうしたスペースならではの一体感が生まれた温かいライヴだったといえよう。

-1st Set-
1.Silder 〜 Roligs Per-Låtar
2.ミッケル・ペール/クース・エリク
3.もし私がいけたなら
4.Polska efter Sparf Anders
5.Abba Fader
6.ダブルパイプ
7.機敏
-2nd Set-
8.竹田の子守唄
9.魔法にかけられた妊婦のバラッド
10.Dansar Edvard 〜 Polska efter Ollas Per
11.Gummistövel(長靴)
12.夜の讃美歌 〜 Näkergal 〜 Hjortingens Polska
13.Skomakaren
14.Stev 〜 ウィロウフルート(柳笛)・ソロ 〜 ボーフス地方のハッリング
-Encore-
15.Metaren
16.Blekinge Polskan

この日の演奏レパートリーについて
基本的なセットはこれまでの公演に似る。ただし興味深い箇所も多い。これまで(4)はメドレーで演奏されていたが、この日は単独。アレは第1パートでハーモニカをプレイしている。
また(12)では『スルーリング』収録の“夜の讃美歌”から“Näkergal”へ受け継がれる。いわゆるアカペラのメドレーだ。そして(14)の演奏の前に必ずアレによるウィロウフルート・ソロが付けられているのだが、この日だけは更にその前にレーナがポエムの一節を歌っている。アンコールの(15)は2ndパートよりレーナがフォーク・フルートで入ってくるのが通常だが、この日は最初から吹いている。 

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2005.04.10(日) 神戸 ジーベックホール (ミート・ザ・バンド)

フリーフォートがよく海外で行っているイベント“ミート・ザ・バンド”をこの日限定で開催。つまりバンドに会うイベントだ。ここではスウェディッシュ・フォークのスタイルや、クゥーラ(牛飼唱法)、ヴァルホーン(角笛)の発祥、フォーク・ミュージック特有のブルーノート等が実演をもって説明される。
ここで5曲生演奏されたのだが、その内の3曲が“Hjortingens Polska”,“Blekinge Polskan”,“フリーフォート・メドレー”の中間部と、これまでのアンコールで披露されてきたレパートリー他だったのでビックリ。
またアレが駆使する珍しい笛類やマンドーラにも、近くで見る事が出来、熱心なファンやプレイヤーにとってはたまらないひと時となった様子。

今回の来日中最もフリーフォートがノリノリだったステージ。オープニングは2度目の“Agram”から。レーナとアレは覚えた日本語と英語で(2)と(11)を解説。噂(うわさ)話がモチーフとなった歌詞の前者では曲の導入部で「うわさ」と歌われる始末。そして後者でも「ナ・ガ・グ・ツ」と数回2人が掛け声をいれていた。
もうこのノリにのったテンションは止まる事をしらない。アレが笑いを取りながらも、どこかストイックな印象を与えてきた彼等の意外な一面だったといえよう。(12)のラスト・チューンでメンバーがひじょうに接近し合い、アンサンブルを繰り広げる様は、彼等自身が演奏を楽しんでいるそれがダイレクトに伝わってきた(この日のハイライト的シーンじゃないかな?!)。

迎えたアンコールの(16)ではオーディエンスによってポルスカの3拍子のリズムが踏まれる。フリーフォートの面々はミート・ザ・バンドでそれを教えていたのだ。

-1st Set-
1.Agram 〜 Roligs Per-Låtar
2.ミッケル・ペール/クース・エリク
3.クゥーラ(牛飼唱法) 〜 もし私がいけたなら
4.Polska efter Sparf Anders
5.Abba Fader
6.ダブルパイプ
7.竹田の子守唄
8.機敏
-2nd Set-
9.魔法にかけられた妊婦のバラッド
10.Dansar Edvard 〜 Polska efter Ollas Per
11.Gummistövel(長靴)
12.夜の讃美歌 〜 Näkergal 〜 Hjortingens Polska
13.Skomakaren
14.ウィロウフルート(柳笛)・ソロ 〜 ボーフス地方のハッリング
-Encore-
15.Metaren
16.Blekinge Polskan

この日の演奏レパートリーについて
この日のセットは前日の公演に近い。(14)のウィロウフルート・ソロは通常の倍近くある長大なもの。アンコールの(15)のヴァージョンは前日と同一。
移動中熱心に2ndの『イエルヴェン』をチェックしていたアレは“神よ”を口ずさんでいたが、結果として同アルバムからは演奏されず。

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2005.04.11(月) 大阪 フラミンゴ・ジ・アルーシャ
〜かとうかなこ&笹子重治(ショーロクラブ) with アレ・メッレル

アコーディオンの新星“かとうかなこ”と、アレ・メッレルの共演が実現する。実は2003年12月、フリーフォートの初来日中、アレが“かとうかなこ”のレコーディングにゲスト参加し、“夏のワルツ”を録音している。そして今回は初の共演によるステージとなったわけだ。1stセットは“かとうかなこ”のレパートリーを笹子重治氏とのデュオによる演奏で。

続く2ndセットではアレを迎えたトリオ編成。どんなアレンジになるのか、ひじょうに楽しみだったのがフリーフォートの『イエルヴェン』収録曲の(9)。アレのフィロウフルート(柳笛)・ソロより始まり、通常レーナが歌うヴォーカル・パートのメロディをアコーディオンに置き換えている。これはイカしたダンス・チューンだ。
そしてアレが息子に捧げた(12)の美しい響き。曲の後にアレより、笹子氏のアレンジだと紹介される。では“かとうかなこ”のレパートリーはどうだろう。日本的情緒を湛えた(10)ではイントロにアレがロウ・ホイッスルを吹いている。これまたリリカルな響きだった。
(11)ではアレのソロが展開される。彼はギリシャで覚えた曲だと話す。どうやらマンドーラをブズーキのチューニングに替えていたようだ。70年代半ばアレはギリシャに移り住み、レンベーティカ(ギリシャ歌謡)を演奏していた事がある。しかしながらこのソロ

パフォーマンスで見せたそれは、ロックともブルースともつかぬパンチの利いたヴォーカルを披露。あまりの迫力とカッコ良さにしばし呆然。スウェディッシュ・フォーク以外を演奏するアレの姿を観れた事が何よりの収穫だといえよう。

そしてアンコールでは遂に“夏のワルツ”が奏でられた。

-1st Set(かとうかなこ&笹子重治[ショーロクラブ])-
1.プチットゥ・ミヌッシュ
2.Le ciel
3.ボッサ・イン・ノルマンディ
4.たまごんの歌
5.スタイル・ミュゼット
6.La plage 〜渚〜
7.ムッシュー・ルードゥドゥ
-2nd Set(かとうかなこ&笹子重治[ショーロクラブ] with アレ・メッレル)-
8.Jimsvals
9.老人と若者のワルツ
10.あかね雲
11.アレ・メッレルズ・ソロ(ギリシャの曲)
12.もう1曲弾いてもいいよ
13.ひだまり
14.Papa Stour Sword Dance
-Encore 1-
15.夏のワルツ
-Encore 2-
16.老人と若者のワルツ

この日の演奏レパートリーについて
1stセットは“かとうかなこ”のレパートリーが奏でられる。続く2ndセットで、アレを迎えてのレパートリーは(8)(14)がアレ&アリィ・ベインの楽曲、(9)(12)(15)(16)がフリーフォートの『イエルヴェン』収録曲、そして(10)(13)(15)が“かとうかなこ”の『ひだまり』収録曲。
(16)は同じ曲の再演。『イエルヴェン』の楽曲は、今回フリーフォートで一度も演奏されていないのがポイント。この会場に駆けつけた熱心なフリーフォート・ファンはラッキーだったはず。なんといってもアンコールで(15)が登場したんだから。

また当日アレは神戸から電車で移動してきたのだが、その間熱心に“かとうかなこ”の楽曲を聴いていた。楽譜はほとんど見ず。それを見て演奏するとその曲本来の気持ちが死んでしまうといっていた。

(演奏されたレパートリーを収録するアルパム)



Agram / Lena Willemark, Ale Möller
(Nordan Project)

ECM ECM1610
\2,300(税抜)・\2,415(税込)
ノルダン・プロジェクトの2ndアルバム。しかしペールのこの続編に参加せず。7日と10日のみ、オープニングのイントロで、タイトル曲の“Agram”が歌われる。海外で、フリーフォートが同プロジェクトの曲を取り上げる事はあまりないという。



Nordan / Lena Willemark, Ale Möller
(Nordan Project)

ECM ECM1536
\2,300(税抜)・\2,415(税込)
フリーフォートの3人に5名の奏者を加えたプロジェクト。本作より6日の佐藤允彦(ピアノ)との共演で“Roligs Per-Låtar”がレパートリーに挙がった。この楽曲のフリーフォート・ヴァージョンが3rdアルバムに収録されている。

SUÊDE・NORVÊGE
OCORA C56008
フランスのレーベル“オコラ”よりリリースされた企画盤で、フリーフォートの3人他全5名のメンバーが参加し、曲によってその編成を組み替えている。本作より6日の佐藤允彦(ピアノ)との共演で“Bonden och Räven(農夫と狐)”がレパートリーに挙がった。



スルーリング/フリーフォート
Nordic Notes
DHN-1032 \2,500(税抜)・\2,625(税込)
現時点での最新作で8曲が演奏される。“花咲く時”,“ヴァッローツポルスカ”は5日のみの演奏。

フリーフォート
ECM ECM1690
オープニングの“Roligs Per-Låtar”,3声によるアカペラ曲“Abba Fader”は全公演で披露されている。また時折アンコールではアレのオリジナル3大ワルツのひとつ“Metaren(釣り人の)”他、品川公演のみで6曲目に収録された曲の後半部にあたる“Vindlaren”がピックアップされている。



イエルヴェン/フリーフォート
Nordic Notes DHN-1019
\2,400(税抜)・\2,520(税込)
今回、本アルバムからは1曲も演奏されず。しかし11日に行われた、かとうかなこ&笹子重治とアレ・メッレルの共演で“夏のワルツ”他全3曲がレパートリーに挙がる。



フリーフォート/メッレル、ヴィッレマルク&グッドムンドソン
Nordic Notes DHN-1017
\2,400(税抜)・\2,520(税込)
10年以上も封印していた“機敏”が大半の公演でレパートリーに挙がった他、三重公演では不滅の組曲“フリーフォート・メドレー”が演奏される。

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【ライヴ・イン・ジャパン 2003】

■12.4(木) 大阪府吹田市 西尾邸
■12.5(金) 大阪 ザ・フェニックスホール
■12.6(土) 名古屋 TOKUZO
■12.7(日) 東京 テアトロ・スンガリー

現代スカンディナヴィアン・フォーク・シーンにおいて、威風堂々たる地位に君臨する不滅のトリオ、フリーフォートが遂に日本の土を踏んだ。彼等は全公演とも言葉では表現出来ない程に素晴らしいステージをやってのけた。それらを掻い摘んで紹介しようと思う。

まず西尾邸は来日して最初の公演会場だった。なんとオープニングに選ばれたのはノルダン・プロジェクトの“アグラム”。そしてECMからリリースされた3rdアルバム『Frifot』の最もスリリングなチューン“Roligs Per - latar”へとメドレーに て雪崩れ込んだ。
その濃くのあるレーナの歌唱と壮絶なアンサンブルは一気にオーディエンスの度肝を抜いたのだった。そしてレーナのクゥーラ(牛飼唱法)を取り入れた“Tjugmyren”での凄まじさ。レーナは実際に夏になるとエルヴダーレンの牧場に戻り、今もそれを行っているのだという。
この曲には、餌を与えるために森に放った牛を呼び戻すため発声する金切り声の他、歌と牛と対話する声(実際にそういった発声法があり、東京公演のみにそれが含まれていた)が取り入れられていた。その時 前かがみになって発声するレーナの顔つきはまるで獣のようであり(レーナには失礼なのだが本当にそう思えた)、何かに取り憑かれたのではと思わせる程の異彩を放っていた他、“魔法にかけられた妊婦のバラッド”も女の情念を発散させるが如くドラマティックに歌い上げられた。

曲によってマンドーラのアレはヴァルホーン(角笛)、ヘリエダールスピーパ (フォーク・フルート)、ダブルパイプ(メロディとハーモニーが同時にふける)、ウィロウ・フルート(柳笛)、ハーモニカを、ペールはフィドルとヴィオラを激しく持ち替えた。
フリーフォートの音楽にはブルーノート(メジャースケールの第3,7音をフラットにした音色でブルージーに響く)がひじょうに多く含まれており、その代表的なレパートリーが“もし私が行けたなら”だ。この時アレが吹くヴァルホーンとレーナの歌唱、ペールのフィドルにはたっぷりとそれが含まれている。またアレのマンドーラは通常のものよりも10本フレットが多い。これもブルーノートを多用するためのものだ。
そして“夜の讃美歌”,“Abba Fader”の3声によるアカペラの美しさが静寂感に包まれた西尾邸に深々と響き渡っていた。他、『スルーリング』、『Frifot』のレパートリー、新曲、ユット・アンダーシュが弾いていたポルスカを一気に演奏したのだった。

2日目のステージはフェニックス・ホール(大阪)。まず驚かされたのは前回のステージとまるで異なるレパートリーの構成で演奏された。
オープニングはアレのヴァルホーンとレーナのクゥーラの共演で、ステージ後方からふたりが現れた。レパートリーは『スルーリング』からの楽曲を中心にピックアップされたひじょうに暖かみを感じさせるもの。ここでの新たな引出しは『イウルヴェン』の“夏のワルツ”と日本の名曲“竹田の子守唄”だ。後者は昨夜楽譜を渡したのだが、レーナがスウェーデン語によるテキストをのせていた事に驚かされた。ステージの後、アレに選曲が異なった理由を尋ねたのだが、彼等は基本的にセット・リストを用意せず、その時の気持ちに任せるのだという。
ちなみにライティング他の理由であらかじめ用意されたセット・リストもやはりその通りに演奏されなかった。更には西尾邸で披露した“アグラム”やノルダン・プロジェクトのレパートリーは滅多にフリーフォートでやらないらしい。静寂感と日本古来のたたずまいから受けたインスピレーションからこれらの引出しを開けたのだろう。

3日目のステージはTOKUZO(名古屋)。こじんまりとしたライヴ・ハウスならではの距離感が楽しめた。
ここでの引出しは1stアルバム収録の“フリーフォート・メドレー”だ。ひじょうに複雑なアンサンブルであり、フリーフォートのレパートリー中、最もスリリングなチューンだ。レーナとペールは互いの対旋律を弾き、アレもマンドーラで即興風に絡んでくる。曲が転調する時、レーナとペールが弓を天に突き上げる様がなんともカッコいい。これも5年ぶりに演奏したらしいのだが、私にはリハの時に演奏していた記憶もなく、まったく驚かされる一方だった。毎回歌われた“Abba Fader”も久しくやっていなかったらしい。

4日目のステージはテアトロスンガリー青山(東京)。最後の公演という事もあってか、ここでのレパートリーは今回の初来日公演を総括するもので、『スルーリング』の楽曲はじめ、新曲、ECMのレパートリー、“フリーフォート・メドレー”、“夏のワルツ”、“竹田の子守唄”というこれまでに開かれた引出しを凝縮するものだった。
どの公演にも共通して言える事なのだが、彼等3人の集中力の高さ、これは本当に圧倒的だった。ちなみにスウェディッシュ・バグパイプを持参していたペールだが、それは一度も駆使される事はなかった。

2004年、アレはワールド・ミュージック・オーケストラを、レーナはジャズ・ユニットを、アレとレーナはノルダン・プロジェクトとオーケストラの共演を、ペールはビヨルン・ストービとのデュオが予定されているのだが、アレは帰国する前夜に次の言葉を残した。「来年は他のプロジェクトもスタートさせるが、メンバーのスケジュールが合い、そのオファーがあればいつでもフリーフォートを用意出来るよ。」と。
ハーモニーフィールズ社協力の元、早い段階で再来日の実現を誓い合った。

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【ライヴ・イン・スウェーデン 2002】

■9/25 Stallet (live house), Stockholm
■9/26 Gavle Consert Hall, Gavle
■9/27 Vasteras Concert Hall, Vasteras
■9/28 Orebro
■9/29 Linkoping Concert Hall, Lindkoping
■9/30 Kristianstad

つい先日、日本でも素晴らしいステージを繰り広げたアルタンとジョイント・ライヴ! 。過去にスコットランドのフェスでも共演経験があるらしい。あまりにゴージャスな組合せだ!!

この度、幸運にもフリーフォートのスウェーデン・ツアーを観る機会を得た。ノルディック・ノーツは25日のストックホルムで1番古く格調高いコンサート・ホール、アカデミー・コンサート・ホール(ソールドアウト)と、27日ヴェステロースに新しく出来たコンサート・ホールの公演へ出向いた。

ステージに現れたメンバーは右よりアレ、レーナ、ペールの順に並んだ。それも大きなステージのほぼ中央に3人が肩を並べるように立ったのだ(この後に行われたアルタンはステージに大きく広がり演奏していたので、それがとても対照的だった)。
オープニングは彼等の3声合唱による賛美歌。イエルヴェン収録の“神よ”を思わせ
る楽曲だ。
続く楽曲はレーナの出身地であるエルヴダーレンの方言による歌(*1)。メドレーで続けられたハッリング(*2)でアレはマンドーラを片手で弾きながらハーモニカでポルスカを吹き始めた。
初めて観た3人の演奏シーンも圧巻、ペールとレーナが対旋律を演奏し、アレまでもがブズーキで即興風に絡んで来た。これこそがスウェディッシュ・トラッド!!を見せ付けられた思いだった。
後にアレにハーモニカの事を尋ねてみると、「随分前に何人かポルスカのハーモニカ・プレイヤーはいたよ。だけど今はほとんどいないな。私はこの音色にこだわりを持っているんだ。」という返事が返って来た。

4曲目、ラーナリムも取り上げた“魔法にかけられた妊婦のバラッド”を演奏。ラーナリムのそれとは明らかにアレンジが異なる。2つのトラッド曲にこのテキストをのせたという。レーナの歌唱は女の情念を発散させるが如く、声域を端から端まで使いきり、間奏ではお互いが音色を確認し合うかのように寄り添い、その音色に身を任せるようにして身体をなびかせながら演奏。正に3本の火柱を立てた炎のく揺らめき合っていた。中でもレーナのそれは圧巻でフリーフォートの音楽を体全体で表現しているかのように見えたのだ。これこそがアレのいう、3人の小さなグループながら、これだけのエネルギーを出せる事の正に証だった。
更にあれはモニターから出てくる音を待っているよりも、互いにそれを感じ合いたいのだという。この楽曲もレコーディングが行われた。おそらくはアルバムのハイライト的な1曲になるであろう。

5曲目、ここでアルタンのマレードが登場、アレとレーナの間に立った。スウェーデンとアイルランドを代表するフィメール・フィドラー、シンガーの2人がひとつのステージ揃ったのだ。
そして2つのラヴ・ソング(スウェディッシュとアイリッシュ)を交互に披露。そしてアレはこう説明を加えた。「スウェディッシュとアイリッシュはかなり違う。だけどこんなに似ている部分もあるんだよ。」と。

6曲目、アレが取り出した不思議な笛「ダブルパイプガン」(*3)。2本重なったその笛は穴の位置が異なり、ハーモニーとメロディを同時に吹いたのだ。アレの技術には本当にたまげてしまう。そしてラスト・チューンは3つのメドレー。力強い混声合唱からレーナの歌唱に受け継がれ、最後は聞きなれないポルスカの一種へ。アレはフルヴ‘Hurv’(*4)と説明していた。
そしてアルタンのステージの後、豪華共演が用意されていた。それはアレ作曲の楽曲で“フィッシャーマンズ・ワルツ”(*5)と紹介された。ここでレーナは笛(おそらくスピーロピーパの一種)を披露。トリプル・フィドルであった事も手伝い鳥肌が立つ程重厚なワルツだった。
続く共演はなんと“あした市が開かれる”(「アナザー・スカイ/アルタン」収録)と“雄牛と義理の息子”(「イエルヴェン/フリーフォート」収録)の合体だった。リフレインをマレードが歌い、ヴァースをレーナが歌う。その後にアルタンがアイリッシュ・チューンを、続いてフリーフォートがスウェディッシュ・チューンを演奏、そして遂に4本フィドルへとなだれ込んだ。ここでは同じキーのスウェディッシュとアイリッシュ・チューンが同時に交差し度肝を抜かれた。そしてスウェディッシュ・チューン一色に・・・。

彼等の素晴らしいステージはあまりにも短い一瞬の出来事のような気がした。そしてあまりの感動に2度涙が溢れ出した...。

(*1)エルヴダーレンの方言による歌・・・後の新作『スルーリング』に収録された“ミッケル・ペール/クース・エリク”の後半部にあたるトラッド。

(*2)ハッリング・・・こちらも『スルーリング』に収録された“ボーフス地方のハッリング”。ハッリングとはノルウェーの3拍子の踊りのスタイル。男性は女性にカッ コ良さを見せつける意味合いを持つ踊り。

(*3)ダブルパイプガン・・・スロヴァキアに行った時、こんな笛を吹いていた人がいたらしい。それを気にオーダーメイドで作ってみたという。最初に作ったものはドローンとメロディしか吹けなかったが、再度作ったものは穴の位置の異なるヘリエダールスピーパを合わせてハーモニーとメロディを吹けるようにしたという。

(*4)フルヴ(HURV)・・・こちらも『スルーリング』に収録されたタイトル曲。フルヴ は西スウェーデンと東ノルウェーの間あたりに残っている音楽と踊りの種類。複数が手を繋ぎグルグルと回る別名ロング・ダンス。ポルスカの原型という説もある。

(*5)フィッシャーマンズ・ワルツ・・・3rd作『frifot』収録の“Metaren”と同一 曲。本楽曲はアレ・メッレル作曲の3大ワルツのひとつ。あとの2つは『イエルヴェン』収録の“夏のワルツ”と『スルーリング』収録の“スイムロング谷のワルツ”。

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FrifotのオフィシャルHP> http://www.frifot.se/

 

Frifot--海外の音楽誌から・・・

●フリーフォートを聴く・・・長い冬の間、スカンジナビアの人々の心を暖め、凍えるような冬の晩を暖めてくれる。
―― シカゴ・トリビュート

●彼等の楽曲を聴いて30秒で椅子から立ち上がり、パソコンの画面の前で踊りださなければ、人生を諦めなさい。
―― amazon.com

●彼等のライヴのパワーは他の何とも比べようがない。“レーナ・ヴィッレマルク”は体中の骨を使って歌っているかのようだ。
―― フォーク・ルーツ(UK)

●フリーフォートのヴォーカリスト“レーナ”は驚くべきしなやかシンガーだ。無比の楽器奏者“アレ”と“ペール”に伴って。
―― エスケープ・マガジン

●たった三人のバンドで?! 素晴らしい音楽の旋風を創り上げている。
―― スノウバウンド

●彼等の演奏は、本物が持つ真剣さや情熱、クラッシック音楽の妙技、ジャズ・ミュージシャンの革新的な要素を兼ねそなえている。
―― シティ・ページ

●切れ目のない、夢のような音楽景色
―― ツイン・シティーズ・レヴュー

●コンサート全てが満足。鮮烈なコレクション。
―― ナプラ・レヴュー

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―― CD NOW

●フリーフォートが奏でるとダンス・チューンでさえ、古代の修道院で歌われていた宗教的なアカペラ曲を想像させる。
―― フィラデルフィア・シティ・ペーパー

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