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「時計はたしか、夜の11時を指していた。その時、突然テキストが頭の中に出てきたの。3つ目のパートが思い浮かんだのよ。不思議でしょ?」
2006年、クリスマスイブの前日、ソフィア・カールソンはアトランティス・スタジオでイヤフォンをし、バウディライレディクテン・レヴィン・デス・アマンツの訳によるダン・アンダーションの歌をレコーディングしていました。
伝説のスタジオの巨匠、ヤンネ・ハンソンはここ何年間か、ソフィアのレコーディングの全てに関わっている。
終わる事がないように思われるツアー中のレコーディング・スケジュールに追われ、ソフィアとバンド・メンバーはその時感じたものをレコーディングしてきた。それはクールな事。
不必要なものを排除した、シャープなプロジェクト。ソフィア・カールソンとバンド・メンバーは気に入った共通の曲を選び出していった。
〜風の強い3月、私がイェーテボリで彼女に会った時は、ちょうどサウンドチェックが始まる前でした。ソフィアは、自身が満足のいくアルバムにするための調和の難しさと、それに対するストレスについても話してくれました。
「先週末、私達はここに来て、土曜日にコンサートがありました。その時、突然やりたいと感じた曲が出てきたの。急遽連絡を取って、スタジオに向かい、その晩にレコーディングしたんです。」
「前回のアルバムは創り方が根本的に違ったわ。定義付けがはっきりしていたの。『ダン・アンダーションの詩』のアルバムよ。それは一定のレコーディング期間が用意され、完成させたの。他の曲は同時期の音楽の歴史や、スウェーデンはどのようにして若い女性フォーク・シンガーを得て来たのか、という話に基いているわ。私は人々に愛されてきた詩を歌う事の出来る珍しいシンガーの一人なの。」
「私達はそれから12月23日、アトランティス・スタジオに戻りました。私はテキストを訳したらどうなるかを考えていました。それは私の中にもなかった事だし、本の中にもなかった。思い切り緊張を解してみた時、何かが自分の中に出てきたの。ほとんど諦めかけていた時だった。知性ではなく、これまでにはない感じでテキストが頭の中に浮かんできたの。何かをやりながらも頭の中ではいつもたくさんの考え事をし、歌のレッスンをし、研究しています。それらは今までずっと行ってきたことであり、ただ自然とそうなった事でもあります。」
ソフィアはそう言って何年間もの間、エリック・スティーン・フラメンコ・フュージョン・バンドとして知られるフラメンコ歌い手、ロゲリオ・デ・バダジョスのレッスンを受けてきた事を説明した。レッスンの大部分は歌い手とテキストとの関係についてだった。
「私は歌いながら、目の前の情景からテキストを見出してしてきたわ。私の頭の中は1日中テキストが泳いでいるの。これは私自身のプロジェクトであり、私自身が翻訳家なの。ヴァリエーション豊かで忠実にフォーク・ミュージックを演奏しているバンドの時と、それは音楽的立場が明確に違っているのよ。演奏がバンドでの共同作業だとすると、テキストは私自身の単独作業だといえる。誰が書いたかを省いたとしてもね。そして、それらは繋がりをもっているのよ。テキストが上手くいっていれば、スウィングも何もかもが上手くいくと思うわ。」
―そんなソフィア・カールソンをこんなに有名にしたのは、何であろうか。
エンスケデ出身のフォークミュージック歌手が突然、何万枚(?)ものCDを売り、スカンセンのステージから、アルボガにあるゴッドテンプラルローカレン、サルトロウクタにあるフリールフトスゴルデン等、ソフィアが現れる場所はどこであろうと人々が集まってくるのだ・・・。
その理由をソフィアは知らない。しかし、ツアーを続けていく事がより良い歌い手になる道であろうと彼女は感じている。
「経験こそが進歩だと思う。だからドリー・パートンは今こんなにも素晴らしくて、ダンサル・エドヴァルドも年齢にも関わらず素晴らしい歌を歌うのよ。私が力を入れているテキストの経験は彼等の仲間になるための重要な事なの。客観的なテキストは私の仕事ではないわ。物語は感情を創り出すので、テキストの中の感情や洞察力がより大きい程いいものになり得るの。感情や経験は、同時にすべての人にとっての感情や経験でもあります。ただ立ってクールに歌う事は私の仕事ではありません。」
―ソフィアはいつも成功するのか?
そんな事はない。彼女はタウベの悲劇的なブリッゲン・ブルーバード・アヴ・ハルを歌う事がどれ程好きだったかと語る。ブゥーフスレーンのオールストで演奏する時に、聴衆がある種の多感情な共鳴を起こした時に、どれ程強くなるか・・・。
一方で、スタジオでもその気持ちを緩めたくない。「それは、まるでスタジオに要求しているかのようで、常にそれをキープする事は容易でないの。40回以上も失敗してきたわ。」そういう時は、胸が張り裂けそうに悲しくなります。『屋根裏部屋からの歌』には聴衆のパワーなき静かな共鳴が入ったブリッゲン・ブルーバード・アヴ・ハルのライヴ録音も入っています。
「最近ではすっかりツアーが快適になってきたわ。始めの頃はみんなでレコーディングスタジオまで古いボルボ740に乗りこみ、コントラバスまでをも詰め込んで走ってたの。今では自分達のPAもいるわ。」
「劇場パフォ−マンスの練習のため、ロンドンでブズーキを買ったの。本番中に練習する事が許されたのよ・・・。」 |