かまくらで、ごっはーん
私、小さいときから、かまくらの中ってどんなふうになっているのか興味があって、入ってみたかったのです。
雪国育ちじゃないもので。
そういえば、秋田の横手では、「かまくら祭り」が毎年2月に行われているそうですが、なかなかスケジュールが合わなくて、行くことができませんでした。
そこで、青森県、下北半島の付け根部分に位置する、馬門(マカド)温泉の「富士屋ホテル」で、雪の季節になると、夕食をかまくらで食べさせてくれると聞き、行ってみました。
これは、その旅行記です。
羽田から三沢(八戸)空港まで、飛行機で、1時間ほど。
信じられませんよね。
さっきまで、東京は暖かな陽射しが降り注いでいたのに、もう、こちら、三沢は雪がちらついているのですものね。
空港から、バスでJR三沢駅に行って、東北本線の特急で次の駅(約30分かかるのです)の野辺地(ノヘジ)という駅に着きました。
電車から降りたら、ホームには雪がいっぱい積もっていて、どうやら、三沢よりも、お天気が悪いようです。
きっと、この天気だと、何度も雪かきをしても、間に合わないのでしょうね。
そして、この野辺地駅、結構開けているのです。
空港の最寄り駅でもある三沢なんて、周りを見渡しても、お土産やさんも食堂もないのですから、ちょっと吃驚です。
ちょうど、バスの中で、お昼をどこで食べるか相談してたら、たまたま、すぐ前の席に座っていた女の人が、そのことを教えてくれました。
本当に助かりました。
駅前で食べたお寿司、美味しかったなあ。
こうして、少し遅いお昼を食べたり、お土産やさんを見て、時間をつぶし、吹雪の中をタクシーで、ホテルに向かいました。
ホテルまでの15分の間、「さすが雪国、あんなに道路が凍ってたり雪が積もっていても、ちゃんと車が走っているのだなあ」なんて、東京と比べたりなんかして、感心してしまいました。
だって、私たち、歩くのも、一苦労だったのですもの。
そして、チェックインをして、部屋に入りました。
部屋の窓からは、陸奥湾と、あのかまくらが見えるとのこと。
数分おきに、吹雪いたり晴れたりの繰り返しで、この景色も見え隠れでした。
このかまくら、実は団体客用の宴会場で、個人客だった私たちは、部屋での食事でなければいけないそうです。
このことは、行く前に「かまくらでご飯を食べたい」とリクエストしたときに、「個人のお客様ではいたしかねます」と言われていて、わかっていました。
それに、申し込んだのが秋でしたから、「もし、この冬、雪が少なかったら、かまくらは作ることができませんので、この企画を行うかどうかは、まだ未定です」とも言われました。
しかし、実際行ってみると、大変雪が多く、また、チェックイン後すぐ、快く、かまくらの中を見せてくれ、丁寧に説明してくださいました。
私たちは、3つあるかまくらのうちの1つに入ることができました。
どうやら、かなり大きそうです。
入り口は大変狭く、人1人が通るのがやっと。
頭がぶつかるので、体を「く」の字に曲げなくては中に入れません。
後で思ったのですが、「お料理をどうやって運ぶのだろう・・・」って!
で、いざ、中に入っての第1印章は、すごく静か!
雪って音を吸収するって本当だったのですね。
20畳くらいの広さなのに、説明してくださった方の声が、全然響きません。
私たち視覚障害者って音の反響の仕方で、広さとか高さを感じるのですけど、ここでは、圧迫感を覚えました。
とてもそんな広さとは信じられません。
ちょっと怖かったです。
この宴会場、中がどうなってるかといいますと・・・
2メートルはあると思われる雪の壁を、所々、鉄骨(見えますし、触ってきました)で支えてあり、天井には、雪解け水がたれてこないようにビニールシートが貼ってあって、裸電球がぶら下がっていたとのこと。
それは、見事なものです。
あと、畳が立て掛けてありました。
宴会の準備を始めるときに、敷くのだそうです。
宴会時には、さらに、ホットカーペットを敷くようです。
ちなみに、夜、私たちが泊まった部屋からは、かまくらの入り口から漏れてくる明りと出入りする人影が見えたそうです。
写真の説明:かまくらの前に母と私が並んでいます。
ジャンバーのフードをしっかりかぶって、とても寒そうです。
そんな訳で、暫く雪の中にいたら、すっかり体が冷えてきました。
夕食までにはまだ時間もあるし、温泉に入ることにしました。
このホテルには、大きな内風呂と露天風呂があります。
私たちは、寒いのを覚悟して、露天風呂に入ってみました。
うぅーん!!さむ〜い!
上にも書いたように、数分おきに、吹雪いたり晴れたりの繰り返しで、私たちが外に出たときも、激しい雪でした。
お湯は常にあふれ出ているのに、浴槽までの通路にある雪が、解ける間もなく、どんどん積もっていきます。
この雪をはだしで踏まないかぎり、お湯の中に浸かることはできません。
やっとのことで、中に入ったものの、顔には降ってくる雪が当って、ちくちくしてとっても痛かった!
でも、首から下はほっかほかで、気持ちよかったです。
確かこれって、体には良くないことなのですよね。
特に、高血圧の方や、心臓の弱い方は、くれぐれもご注意を。
雪の中の露天風呂には、1度入ってみたかったのですが、思いがけない、体験ができました。
そして、お風呂の後は夕食。
お料理は、新鮮な海の幸、特に、帆立中心で、鍋物やシチューのような洋風のものも出て来て、大変美味しかったです。
写真の説明:ホテルの料理。
おさしみ・鍋物・ほたてのとうばん焼き・シチュウなど、テーブルに所狭しと並んでいます。
翌日は、朝食を終えて、すぐ出発し、午前中の飛行機で帰ってきました。
やはり空模様は、昨日と同じです。
スキー場意外には、とくに見るところもなかったし、天気もあまり良くなかったので、ただ、行って帰ってきたようなもの。
たった1泊2日の短い旅でしたが、大変充実できました。
ホテルの人いわく、
「最近は季節感がなくなってきたと言いますが、ここでは、まだまだ、ちゃんと4季がはっきりしてます」
とのこと。
今度はぜひ、違う季節にもう1度行ってみたいものです。
まかど温泉富士屋ホテル
Tel.0175-64-3131
Fax.0175-64-3137
Last update: 2001/11/18