2003、新築マンション見学記
バリアフリーとか、ユニバーサルデザインと言われるようになったのは、いつごろからだったのでしょう。
駅にエレベーターができたり、新幹線のトイレの中に、点字で書かれたトイレットペーパーや便器の配置図があったり・・・。
「誰もが使いやすいデザイン」ということで、設備面では、だんだん変化してきたように感じます。
2003年の5月。
身内が新築マンションに引っ越し、早速お邪魔する機会に恵まれたので、そのときのことをお話ししましょう。
なお、HP掲載にあたっては、本人の承諾をいただいております。
協力してくれて、本当にありがとうございました。
さて、当日。
近頃のマンション事情については、職場の人たちから聞いていたので、ある程度は知っていました。
でも、実際に見るのは初めてです。
さあ、マンションの入り口に着きました。
どんなところでしょう。わくわくしてきました。
写真の説明:正面玄関。
大きなガラスの自動ドアが写っています。
マンションの入り口のところには、数段の階段があり、もちろん、スロープもあります。
そこを上るとやはり、オートロックになっています。
写真の説明:正面玄関前にある段差。
その横にある、なだらかなスロープが写っています。
裏口もあるようです。
ということは、別な道からも入れるということのようです。
写真の説明:正面玄関の反対側の出入り口。
ここもゆるやかな坂になっています。
芝生も写っています。
いよいよ、エレベーターに乗り8階へ。
あ、このエレベーター、駅やデパートによくあるような、音声付きです。
押しボタンに点字表記はなかったですが、驚いてしまいました。
夜に乗ったらうるさくないのかなあ、そこが気になるところです。
で、玄関に到着。
あれ、何処で靴を脱ぐのかなあ?
段差が殆どないので、最初はわからなかったけれど、すでに置いてあった靴を目安に、靴を脱ぎ、いつもの癖で足を上げてしまいました。
足を上げても段差がないのは、ちょっと不思議な感覚。
こんな調子で、段差がないのに足を高く上げながら、部屋を一通り案内してもらいました。
習慣って恐ろしいですねえ。
ここは、4LDKです。
まず、リビングに入った私たち。
話しでは聞いていたものの、ベランダに出るためのガラス戸の大きいのには、吃驚です。
横はガラス4枚分、天井の近くまでガラスになっていて、到底、上の淵には手が届きません。
そこで、ベランダにも出てみました。
家よりもずっと広いベランダ。
小さな流しもあって、羨ましいです。
この流しは、ガーデニングや掃除のためのものだそうです。
ベランダに置くために、3人くらい座れそうな木のベンチを買ったとのこと。
夏に夕涼みしながら、ここでビールなんて、とってもいいかも。
またまた書いちゃいますが、羨ましい!
このリビングのベランダが南側に対し、玄関に近い北側の部屋のところにも小さなベランダがありました。
といっても、我が家のベランダよりは広いですが・・・。
これは、エアコンの室外機を置くためのスペースだそうです。
さあ、リビングに戻り、キッチンです。
シンクとガス台は今時の対面式、つまり、リビングのほうを向いて調理ができるというものです。
カウンターになっていて、そこに椅子を並べたら、まるで飲食店みたいです。
洗面所には大きな鏡と、ゆったりした洗面台、そして、収納庫もあって、ホテルを思わせます。
しつこいようですが、ああ、羨ましい!
収納の場所は本当におおくて、各部屋にはクローゼットがあって、家具なんていらなそうに感じます。
お風呂もバリアフリーなのか、洗面所と浴室との段差が殆どといってよいほどしかなく、どうして水が浴室の外に流れ出さないのか不思議でたまりません。
玄関もそうですが、足でさぐらないと、境目がわからないくらいの小さな段差です。
あと、トイレのウォッシュレットには、点字表示がありました。
ここまで書いていくと、いいことずくめのようですが、視覚障害者、とくに、全盲者にとって、1つ、落とし穴がありました。
それは、各部屋の電気のスイッチです。
スイッチを触っただけではオンとオフの区別がつかないのです。
トイレの換気扇ならば音を聞けばわかります。
しかし、電気がついているかどうかわからない全盲者にとっては、何か工夫が必要のようです。
ただこれは、内装の手直しチェックのときに申し出れば、改善してもらえるのではと思ったのは、たんなる素人考えなのでしょうか。
こんなこと書いて、けちをつけたみたいで、本当にごめんなさい。
最後に帰りがけ、もう1度マンションの入り口を見てきました。
そこには、ペット用の足洗い場があります。
ほぉー、すごいなあ!
写真の説明:マンションの玄関にある、ペットの足洗い場。
左に、洗面台付きの蛇口と、右側には、大きなペットでも使える、地面で洗えるような洗い場が写っています。
はじめて体験したバリアフリーマンション。
暮らしていないので、実際の使い心地はよくわかりませんが、とても珍しいことばかり。
いろいろなことを考えさせられました。
段差がないということは、車椅子使用者や台車で荷物を運ぶ人には大変便利な設計です。
でも、段差がないと、困ることもあります。
視覚障害者にとっては、唯一現在地を把握するための目印でもありますし、健常者だって玄関に段差がないと、どの辺で靴を脱いだらよいのかわからないこともあります。
この体験で、「全ての人に使いやすい」ということの難しさを知った1日でした。
まだまだ工夫が必要のようです。
さらなる改善を願っています。
Last update: 2003/07/20