ショート・ショート

「讃岐うどん」のはなし

”さぬきうどん”の特徴は、加水量が多いこと・足踏みと熟成が何度も繰り返されるため独特の強いこしを持つこと・四角く切り出すため角も残り、のどごしが良いことにあります。

使用される小麦粉はふつう、中力粉でもグルテン量の少ないものが使われます。こねの工程だけはほとんどの店で混合機を導入していますが、伝統的な手打ちの手法は維持されているようです、また、延ばしの段階では、巻き延ばしと”すかし打ち”という独特な技法が用いられています。

<公正競争規約>という内々の決めごとでは、生めんの「さぬきうどん」の表示について基準が定められ、@香川県内で製造されたものA手打ち、または手打ち式(風)であることB練り工程での加水率は40%以上C食塩濃度は小麦粉重量に対して3%以上D生地の熟成は2時間以上Eゆで時間は15分以内となっています、しかし、これはおみやげ用の生めんの話、「うどん屋」さんのうどんには適用されません。

最近、値下げ競争が激しくなっている外食産業で、セルフ式の讃岐うどん店が台頭し始めています。本場の味に加え、かけうどんなら一杯100円という低価格が受け、明るい店作りで人気沸騰中です。「さぬきうどん」はダシよりも麺を主体にして食べるのがポイントです、是非、生醤油で召し上がってみて下さい。

「疲労回復に効果的な食事」のはなし

ご存じスタミナ定食、その基本パターンは「肉+野菜」の炒め物です。スタミナ定食を出しているお店の72%は豚肉を使用、そして28%が牛肉といった具合です、そして野菜は共通してニンニク・ニラ・タマネギを中心に人参、ピーマン等が使われます。

三大栄養素の一つ糖質は、体内に取り入れられた後、ブドウ糖へと変化します。ブドウ糖は運動したり、脳を活動させる時に速効的に使われる燃焼エネルギー源です。筋肉が収縮する時はエネルギーが必要ですが、そのエネルギーは血液中のブドウ糖や筋肉中のグリコーゲンが分解・燃焼して得られます。

運動が穏やかであれば、栄養源の供給とその分解がスムーズに進むため、疲労はほとんど感じませんが、ある程度激しい運動や、長時間にわたる場合は、ブドウ糖の分解が完全に進まず、分解中間物質の乳酸が大量に蓄積し疲労の原因になります。

ブドウ糖がエネルギーに変わる時、また、筋肉に溜まった乳酸の除去にはビタミンB1が役立ちます。豚肉にはビタミンB1が多く含まれ、ニラ・ニンニク・タマネギにはアリシンという物質が含まれていて、これがビタミンB1の働きを高めてくれます、また豚肉に含まれるビタミンB12も脳をいつまでも元気に働かせる為に必要です。まさにスタミナ定食は、その名の通り、根気・気力をつける疲労回復食と言えます。ビタミンB12を集中的に摂りたい場合は牛肉が有効!

「ラーメン」のはなし

中国にはラーメンという名前の料理はありません。日本で作り出され、愛されている日本の中華そばです。今や日本人の国民食ともいえるラーメンも、その名前の由来や歴史となると諸説紛々で実際のところよく解かっていないのです。

「拉麺」「柳麺」「老麺」などと書かれますが、「拉麺」は中国語の「拉(ラー)=引っ張る」という言葉に由来し、引っ張って作る麺ということで、そのものズバリのネーミング。

「柳麺」は、大正時代に浅草に登場した中華そば屋の屋号が「柳麺」であったという説と、麺は柳の如くしなやかであるからという説。「老麺」は中国語でソバ(ロウミエン)の事、それが訛ってラーメンに。さらには、日本で初めてラーメンを食べたのは水戸のご老公(水戸黄門)であったらしいとされるところから、老翁に敬意を表して「老麺」とか。

また、ラーメンの歴史も不明確で、今のようなラーメンが登場したのは1884年頃かもしれないと言われますが、確実なのは明治中期頃から横浜で次々と「南京そば」の屋台が開業した頃になります、そして1910年、浅草の「来来軒」が屋台ではなく店舗の中でラーメンを発売したのがラーメン店のスタート。以後、札幌ラーメン、喜多方ラーメン、高山ラーメン、尾道ラーメンなど次々に誕生、そして昭和30年代になって日本人の食生活を驚異的に変えた「インスタントラーメン」が登場します。

「新そば」のはなし

ソバは生育期間が短く、俗に「蕎麦は七十五日」といわれるほどです。しかし、実際には播種から収穫まで夏ソバは七〇日から八五日、秋ソバは八十日から九〇日程度かかります。夏ソバは、九州あたりでは六月中旬頃から、北海道では八月中旬頃に収穫されます。

秋ソバの収穫は、北海道が一番早くて九月中旬頃、九州では十一月中旬頃とかなり差がありますが、東京あたりでは十月頃から一般に出回るようになります。この秋ソバこそが、いわゆる「新ソバ」と呼ばれるもので、夏ソバは「新ソバ」とは呼ばれません。秋ソバは色・味・香りとも夏ソバより優れているためソバ好きには大変好まれ、「秋新」と呼んでその素晴らしさを強調しています。

ところで「新ソバ」と呼べるのはいつまでなのか気になりませんか、来年の新ソバが出るまでは新ソバなのか?収穫した年内が新ソバなのか?といった具合です。いつまでを「新ソバ」と呼べるといった定義はありませんが、おおよその基準としては収穫した年内のもの、遅くとも節分までの期間とするのが一般的なようです。

「新ソバ」の種皮(甘皮)には微量の葉緑素が残っているため、「新ソバ」で打った蕎麦は少し緑がかってみえます。蕎麦の魅力は香りと喉越しといわれますが、ソバの香りを十分に堪能するには自分で手打ち蕎麦を作ってみることを勧めます、そば粉に水を入れて混ぜ合わせた時(水廻しという工程)にこそ本当に素晴らしいソバの香りを堪能できます。

「漬物」のはなし

日本のお米は、世界のお米の中ではタンパク質が最も低いグループに属し、でんぷんはアミロースとアミロペクチンのバランスが理想的という美味しいお米です、この美味しいお米と美味しい漬け物との組み合わせは、日本人の食生活にとって切り離せません。

昔、漬け物は保存のために塩などに漬けて常備食としての役割を果たしていましたが、現在の漬け物の立場はその頃とは異なり、保存のためというよりは一つの日本料理として今度は味や体に良いものかどうかを問われています。漬け物も減塩にこだわり、また、単なる塩辛いものではなく、ごはんと合う調味を求められるなど、独特の風味を味わうための加工品となってきています。

現在では、古漬けや奈良漬の類の消費は減る傾向にあり、結果として、漬け物は浅漬けが売れ筋の中心になりつつあります。今や日本で消費される漬け物類の22%がキムチでシェアトップ、続いて新漬け類と呼ばれる浅漬け類が21%であり、他に野菜の刻み漬け等も含めると浅漬け類だけで50%を越えています。

しかし、冬を控えた時期になるとぐっと旨味を増すのが、いわゆる「漬け菜類」です、これらの漬け菜類を使った伝統的な漬け物は保存食品であるとともに発酵食品であり、乳酸発酵によるほどよい酸味がプラスされ、独特の食味を出しています。

乳酸発酵することにより栄養的価値も増します、さらにぬか漬けの場合は、ぬかに含まれていたビタミンB類も野菜に吸収され、栄養価を高めています。本格漬け物とごはんにこだわったお茶漬けが味わえるお店も立つようになってきました、本当の旬の漬け物を味わいたいですね。

「和菓子」のはなし

古代人にとっての菓子は、天然の果物や木の実であったと考えられています。奈良・平安時代に中国から唐菓子(カラクダモノ)が移入され、これらは後世の麺類(そうめん、冷や麦、うどんなど)や、団子、もち菓子などに発展していきました。

江戸時代になると和菓子製造技術は大きく進展し、練り切りや落雁、寒天を用いた甘い練り羊羹、大福餅、桜餅、粟餅など現代の和菓子とほとんど変わらないものが数多く生まれました。

和菓子は四季の行事を大切にしています。和菓子のもつ季節には2つの特徴があります。ひとつは、その季節になってはじめて顔を出すもの(桜餅、草餅、おはぎ、柏餅、水羊羹など)、さらには季節を表現する和菓子です。上生菓子、練り切りなど、様々に季節を表現した和菓子が季節の訪れを告げてくれます。

太陽をいっぱいに浴びて育てられた小豆や隠元、手亡などの豆類、もち米や米粉、小麦粉などの穀類、いも類やごま、寒天、砂糖などを使って作られた和菓子は、植物性タンパク質や食物繊維、ビタミン類、ミネラル類豊富な健康的な食物です。

あんの原料となる小豆は、中国薬膳では解熱、利尿、消炎作用があり、便秘やむくみにも効果的とされ、天然のダイエット食としても知られています。和菓子の種類は細かく分ければ際限のないもので、とても一言では言えません。また、同じ種類ではあっても作り手の個性が強く表現されますので、それぞれの店ならではの味を楽しむことができます。

「備蓄米」のはなし

平成5年に米の大凶作に見舞われた日本では、消費者がお米を求めて右往左往しました。

タイ米が緊急輸入され、タイ米をおいしく食べる料理法の紹介を頻繁に行い、その消費を促しましたが上手くいきませんでした。この経験を踏まえて、お米が不作になった場合でも、消費者の人たちにいつでも安心して美味しいお米が供給できるように、食糧法という法律で、一定量のお米を蓄えるよう定められました。この蓄えてあるお米のことを「備蓄米」といいます。備蓄水準は、150万トンを基本に一定の幅(±50万トン)で運用しています。このお米の愛称は「たくわえくん」、消費者の人たちからの一般公募により決まりました。

備蓄米を原料として50%以上使用したものが「たくわえくん」で、スーパーやお米屋さんなどで販売されています。「たくわえくん」として保管しているお米には、コシヒカリ・あきたこまち・ひとめぼれなどたくさんの品種があり、「たくわえくん」の中身はお店によって違いがあります。

お米は、脂肪酸の酸化や物理的特性の低下などにより保存中に品質が低下しますが、保管している倉庫の中を常に15℃以下に保ち、湿度も一定に維持することで成分の変化を防止し、同時に害虫やカビの繁殖も防いでいます。

この備蓄制度は、備蓄米を一定期間保管したあと販売する<回転備蓄方式>をとっています。この制度をスムーズに運営していくためには、「たくわえくん」を常に消費・更新することが必要であり、消費者の協力が不可欠なのです。

「七五三」のはなし

子供のお祝いとしての七五三、起源は平安時代中期頃にあるようです。

昔、乳幼児の死亡率が高かったことから、それゆえ小さな子供は「神の子」として社会の一員には数えられないという考えが主流でした。当然のように「神の子」である7歳未満の子供は、人間の子ではありませんから、人別帳(にんべつちょう)には載せられませんでした。

7歳になって氏神様への報告が終わると、ようやく「一人前」と社会にも認められました。このように七歳になった子供の成長を祝うとともに、世間にお披露目する大切な行事だったのです。

今では、三歳と五歳の男の子、三歳と七歳の女の子を近くの神社にお参りさせ、その成長と将来の幸運をいのりますが、このように七五三の祝いを行うようになったのは、江戸時代の武家社会において始められてからのことといわれます。

昔は七五三のお祝いの料理に、小豆のご飯を炊いて近所に配ったり、子供の成長を祝って紅白のかまぼこを用意したりしました。

また七五三といえば千歳飴ですが、これは元禄(げんろく)・宝永(ほうえい)(16881711年)頃に、江戸浅草で甚右衛門という飴屋が「千歳飴」「寿命飴」といって売り出したのが始まりと言われます。飴をひっぱるとのびるように、長生きするようにと縁起をかついだもので、それが広く伝わり、慣習にまでなりました。

昔から日本人は、奇数を縁起のよい数字としてきました、陰陽説の中では奇数(三・五・七・九)を陽数とし、めでたい数とする思想があります。これを踏まえていつしか七歳・五歳・三歳のお祝いの儀式をすることにもなって「七五三」が定着したといわれます。

「食品ロス統計調査」のはなし

最近の食生活には、食習慣の乱れや栄養バランスの偏り、食べ物を粗末にするなど様々な問題が生じています。

日本の食料自給率はカロリーベースで40%となっており、先進国の中で最も低い値となっています。世界的に飢餓が問題視されている状況にあっても、「飽食日本」という言葉に表されているとおり、多くの食料を外国に依存しながら、食べ残しをいっぱい出すという矛盾を生じています。

そこで農林水産省では、食品の食べ残しや廃棄の減少に向けての取り組み及び食行動の改善に資することを目的に、家庭および外食産業における食品ロスの実態を明らかにしようと、平成12年から「食品ロス統計調査」を始めました。

調査は、全国4560の企業や家庭を対象に、すべての食品について一定期間の食品の廃棄や食べ残しの実態を把握し、食生活の見直し・改善に向けた運動の資料として役立てます。

食品ロス率(食品の食べ残しと廃棄の重量を、食品の重量で除し100をかけたもの)は、世帯で7.7%、外食産業で5.1%にのぼります、世帯では3人以上の世帯で高齢者がいる世帯では6.5%と低く、外食産業では結婚式披露宴や宴会ではロス率が高くなっています。

消費段階における食品ロス率の主なものは、単身世帯7.6%、2人世帯7.9%、3人以上世帯7.7%(うち高齢者がいない9.3%、高齢者がいる6.5%)、一般飲食店3.0%、食堂・レストラン3.6%、その他の一般飲食店2.4%、施設・その他の宿泊所等7.2%、結婚披露宴23.9%、宴会15.7%となっています。

「緑茶の表示」のはなし

平成11年7月22日にJAS法が改正され「お茶」が加工食品と位置づけられました、それにともない、名称・原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・原産国名・輸入者・製造者名(加工者)を明記することが義務づけられたのですが、JAS法の表示基準では国内産緑茶の産地表示やブレンドの表示は不要なため、宇治で摘み取られた荒茶生産量が約3000トンなのに宇治茶として出荷された量が13.000トンもあったというようなことが起こり、お茶の産地表示が全国的に問題になりました。お茶の各主要産地では色々と表示について議論が重ねられましたが、日本茶業中央会は、緑茶の適正な表示を推進するため、自主基準である「緑茶の表示基準」の改正を行い平成16年4月1日より実施しました(施行後1年間は移行期間)。改正により@産地銘柄の要件は、荒茶を製造した都道府県名、市町村名をもって産地銘柄とする・産地銘柄を使用する場合は、国産であって該当荒茶産地の原料の使用量割合が50%以上でなければならない。A産地銘柄の表示は、当該産地の原料使用量が100%の場合は当該産地名を冠して「○○茶」とする・当該産地の原料使用割合が50%以上100%未満の場合当該産地名を冠してブレンドであることがわかるように「○○茶ブレンド」と表記する。B荒茶の産地以外で仕上げ加工した場合は仕上げ地も掲載するといった表示を行うようにしました。

*荒茶=産地の製茶工場で加工されたままのお茶。

*仕上げ茶=荒茶をさらに乾燥させ形を整えるなど加工したお茶で、一般に市販されているもの。

「落ち鮎」のはなし

稚鮎は川の中の小さな虫を食べながら遡上しますが、上流の良い苔が付いている所に行くと苔を食べるようになります。産卵に向けて体力作りのために苔をがむしゃらに食べた鮎は、スイカの香りがするので“香魚”とも書かれ、その味と香りは最高で川魚の王様と言われます。秋に河口付近で生まれた鮎は、一度海に下り、翌年の春に川を遡り成魚となります。そして川を下り下流で小石底に産卵し一生を終えますが、鮎は1年で育って死んでしまいますので“年魚”と書いてアユと呼ばれることもあります(越年するわずかな雌を「とまり鮎」とも呼びます)。秋になると、体長が20〜30p前後になり産卵期を迎えます。産卵期を迎えた鮎は「さび鮎」と呼び、雌雄とも黒みを帯びて腹部には婚姻色と呼ばれるオレンジ色の帯がはっきり現れ、雄は黄斑が明瞭になります、そして産卵の為に川を下ります、この時期に捕れる鮎を「落ち鮎」「くだり鮎」と称します。落ち鮎を捕獲する“鮎の下り梁漁”は有名です。落ち鮎は、皮が固く味が劣るので塩焼きよりも味噌を使った田楽や、「煮浸し」といって子をパンパンに持った雌鮎を甘辛く煮上げる料理法がとても良く合います、他に昆布巻きなどもあります。「魚」偏に「占」と書いて「鮎」。この文字の由来は、その昔、神功(じんぐう)天皇が戦の前に鮎を釣って戦勝を占ったという伝説から付けられたものと言われます。

「酢」のはなし 

世界には400種類もの酢があると言われます、酒の数と同じくらい酢の種類は豊富、まさに「酒ある所 酢あり」です。黒酢・香酢・もろみ酢・米酢・リンゴ酢・バルサミコ酢、ワインビネガー等、食品売り場や健康食品コーナーには様々な種類の酢が並べられています。今や、酢は調味料としてのみならず健康食品としての地位を築いています。流行?している酢の効用は酢の種類や値段に関係するわけでなく、基本的には酢の主成分である酢酸やクエン酸の働きによります。@クエン酸回路を活発に働かせ疲労回復に役立つ、A血小板凝集抑制効果により血行を良くして肩こりや冷え性を解消する、Bカルシウムの溶解性を高め吸収をよくする、C血圧を上げる物質(アンギオテンシンU)の分泌を防止することや、調味に酢を使うことで減塩ができ二次的に血圧降下が期待できる、Dごはんと一緒に酢を摂る(すし飯など)ことでGI値(グリセミックインデックス)が下がりやせる、といったようなことが酢の効果として挙げられています。他にも緊張を緩和しストレスを和らげる精神的作用、食欲増進作用、料理の油っぽさを和らげる、魚の臭みをとる、野菜のえぐ味や苦味アクをとる、れんこんやカリフラワーなどを白く仕上げるなどの調理効果もあります。確かに酢は健康によい食品であるといえますが、真の健康づくりはやはりバランスのとれた食生活です、健康的な食生活あってこそ酢の効果も最大限に役立つというものです。酢を飲用する場合は大さじ1杯を1日の目安に。

 「にんにくの臭い」のはなし

にんにくの臭気成分であるアリイン(アミノ酸の一種)は、にんにくを切ったり、すりろしたりすることでアリシンという物質に変化します(酵素作用による)。このアリシンが腸で吸収されて血中に入り、そして肺を流れる血液中から呼気に出てくるため、食べた翌日でも口臭がするのです。また、翌日の小水や汗が臭くなるのも血中のアリシンによります。臭いを取るには風呂に入ったり、水をたくさん取って汗をかいたり小水をたくさん出すことで効果がありますが、完全に臭いが消えるのは、食べて丸3日がメドといいます。にんにくを食べた直後の臭い消しにはガムを噛むことや歯磨きすること、そして翌日の臭い消しには食べた後30分以内に牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品を食べると良いと言われます。実験では、生きた酵母が入った飲み物が消臭力に優れ、特に活性にごり酒(韓国産マッコリ酒)・地ビール(生きた酵母入りであること)が効果的という結果が得られています。尚 にんにくを十分に加熱するとアリシンができにくいので、食べたあとの匂いが和らぎます。また、アリシンはビタミンB1と結合してアリチアミンという物質になり、B1の吸収を良くする、ビタミンB1の活性を持続させるなどの効果もあり疲労回復に役立ちます。その他、にんにくには殺菌効果や食欲増進、血栓予防などの働きもありますが、食べ過ぎは胃を荒したり腸内の善玉菌を減らしてしまう恐れもありますので、生なら1日1かけ程度、加熱調理済みのものなら1日3かけ程度を2〜3日に1回食べるのが適量です。

「アウトドア・クッキングのこつ」のはなし

アウトドア・クッキングのポイントとしては、手早く簡単にできる、ゴミを多く出さない、準備や後片付けが楽、水をいっぱい使わないといったようなことが挙げられます。料理以外の活動を楽しむ時間をたくさんとるためには、手際よく料理を作り上げることです。料理作りは材料を洗ったり、切ったりする下拵えに多くの時間を要しますので、家庭で出来る準備は全て終えておくと、ゴミも最小限することが出来て便利です。野菜類はあらかじめ切って、野菜保存用パックに入れて持ってきたり、下ゆでしてきたりすれば後は味を付けるだけで済みますし、例えばバーベキューに使う野菜で、人参やサツマイモなど火の通りにくいものは、電子レンジにかけて半ば加熱しておくと、真っ黒けにならず上手に仕上げることが出来ます。最近はチャックつきの野菜パックで、野菜類の酸化を防いでくれるような製品もありますので便利です。レタスやキャベツなどを丸のまま持っていくような場合は、一番傷みが進む芯の部分をくりぬいて持っていくと良いでしょう。肉や魚は下拵えをして持っていきますが、傷みやすい食材ですのでクーラーボックスに入れていき、なるべく早く使うようなメニュー計画を立てることです。アウトドアの料理の楽しみは、皆でワイワイ言いながら食べることにあります、バーベキュー、鉄板焼、鍋物などはもってこいのメニューと言えます。料理のこだわり派にはダッチオーブンという料理道具があります、焼く、蒸す、揚げる、ゆでるなど一つで何でもこなす優れものです。

「結婚式と引き出物(引き菓子)」のはなし

平安中期に、宴に招いた客へのお土産として、庭へ馬を引き出し贈る習わしがあり、それが引き出物と呼ばれるようになったといわれます。宴会によっておつきあいが深められたことを喜び、それが長く後に引きますようにという願いがこめらました。披露宴の引き出物というと、以前は折り詰め料理が主流でした。ふだん口にすることのない贅沢な料理を持ち帰る習慣が長く続きました。料理は本膳料理を中心にした膳組みで、日持ちがするよう濃い味付けがなされました。今は披露宴にお招きした方達へ、お祝いを頂いたことへのお返しとして記念の品を送るのが普通になっています。引き出物として使われるものには昆布またはかつおの削り節に、引き菓子、記念品の三品が多いようです。「引き菓子」は、祝儀・不祝儀の引き出物として用いられる菓子で、式菓子ともいいます。「引き菓子」は儀式を重んじる風習として江戸時代に創案された贈答品のお菓子であり、大きめの落雁が武士や裕福な町民の間で広まりました。鯛は目出たい・鶴は千年・亀は万年・海老は長生きといったように縁起を大切に考え、山海の珍味をかたどって落雁にしました。江戸末期には生菓子が流行りだし、松竹梅や鶴亀をかたどった練り切りや羊羹なども用いられるようになりました。最近は喜んでもらえるものが一番と、引き出物の種類にはあまりとらわれず、焼き菓子などの洋菓子と伝統的な和菓子を組み合わせるパターンが多くなっているようです。

「田楽」のはなし

「田楽」は田楽豆腐の略、豆腐を串に刺し、田楽味噌を塗って焼いたもの。高足という履き物をはいて田楽を踊る田楽法師の姿に似ているところからこの名が付けられたという。本来は豆腐料理だが、ナス・サトイモ・コンニャクなども用いる。魚類の田楽は「魚田」と呼ばれている。「田楽」の名は室町時代の文献に登場するが、豆腐の変りにコンニャクを用いるようになったのは江戸時代中期以降、しかしこの時代には煮込むのではなく、熱い石に当てて水分を飛ばし、熱いところに味噌を付けて食べていた。そして江戸時代末期に江戸で、その田楽を煮込むことが始まった。もともと、湯で温めた田楽に味噌を付けていたものが、そのまま湯の中に出汁と一緒に煮込むようになったと言われる、これが「おでん」である(「おでん」は田楽の女房ことば)。関西では、この関東から来た煮込み田楽を、従来の焼田楽と区別するため、「関東煮(かんとうだき)」と呼んだ。今ではおでん種も豊富になり、日本各地に独特なおでんが誕生している。マフラー(四角なさつまあげ)・つぶ貝・白コンニャク・黒コンニャク・ちくわぶ・はんぺん・黒はんぺん・牛すじ・豚もつ・かまぼこ・餃子まき・豚足・ソーセージなどなんでもござれの様相である。ちなみにおでん屋は開店から2時間後くらいに行くと、よい煮上がり具合の種にありつける。その店の味つけの傾向を知るためには、大根やコンニャクなど、長い煮込み時間の必要なものから注文するとよい。

「おにぎりとおむすび」のはなし

「おむすび」の名称は、天地万物を生み出す「神霊(むすび)の神」への御供物としてご飯を握り捧げたことに由来すると言われます。室町時代に入ると「むすび」は宮中の女官たちが使う女房言葉となり、「おむすび」として一般に定着していきました。一方「おにぎり」は武士の携帯食だった握り飯が「お」がつく女房言葉となったと伝えられています(他説もあり定かではありません)。ちなみに、調理用語の辞典には(「握り飯」=飯を丸、三角、俵型に握ったもの、おにぎり、むすび、おむすびと言う)とあります、つまりどちらも全く同じものということですが、「おにぎり」は西日本、「おむすび」は東日本で多く使われているようです。今ではいつでも食べられる手軽な食物ですが、一般家庭で白米を食べるようになったのは昭和30年代後半のこと、「おにぎり」がポピュラーになったのはここ40〜50年のことなのです。ハンバーガーショップが不振にあえぐ中、「おにぎり」は誰でも知っているおふくろの味として中食市場で大繁盛しています、ある外食企業は“おにぎりカフェ”として海外展開も視野に入れているとの事、夢は大きく膨らみます。なお、コンビニの「おにぎり」販売のベスト3は、20代で1位ツナマヨネーズ・2位紅鮭・3位明太子。30代では1位紅鮭・2位昆布・3位梅となり、世代により好きな中身が違っているのは面白い現象です、さて皆さんは何派でしょうか。

「花より団子」のはなし

花見だんごとは桜の花見に食べる団子で、一般的には白・薄紅・草色の3色もしくは花の薄紅・葉の緑・木の茶色の団子を串に刺したものが作られています。団子の歴史は古く、縄文時代にはすでに存在していたとも言われますが、今の団子とほとんど変わらない団子ができたのは奈良時代、そして室町時代には串刺しの団子が出現しました。団子が一般的になったのは江戸時代の1700年代で、その頃「花より団子」と江戸いろはカルタでも歌われるほど流行しました。初め串刺しの団子は串に5つ刺すのが普通で1串の団子は5文で売られていました、ところが1760年代に江戸幕府が1文銭の他に4文適用の新銭を造ると、たいていの小額商品は皆4文となり、菓子屋も5文5個の串刺し団子を1個減らして4文4個で売るようになりました。江戸の名残か、現代の団子製造機のメーカーはマーケットの大きい関東向けの1串4個の団子製造機を標準としているため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアーに並んでいる大量生産の団子は1串に4個が殆どとなっています。1串に5個の小さな団子や1串3個の団子は機械での大量生産は難しいようです。江戸時代の中頃には日本各地でさまざまな名物団子が作られ、江戸末期には、串に刺さず、きれいに丸めた団子に黒文字を添えた「言問い団子」が生まれました。京都下加茂神社の「みたらし団子」、岡山の「吉備団子」、佐渡の「沢根団子」など全国には様々な有名団子があります。

「もどり鰹と初鰹」のはなし

鰹は全世界の温帯から熱帯に広く分布しており、日本へは、早春2月ころから夏にかけて太平洋の黒潮に乗り大群で北上してくる、夏には北海道の東南部沖にまで達し、水温が下がると今度は南下する。春から初夏にかけて出回る鰹を「初鰹」と称して珍重するが、黒潮は生物生産力が低く生物が少ないため餌に乏しく、6月ころに房総沖にやってきた鰹は痩せていて脂肪はのっていない(かつお節の製造には適する)。しかし、黒潮と生物生産力のある親潮とが出会う東北海域では、餌が豊富になり鰹は丸々と肥えてくる。秋に太平洋を南下する頃からの鰹は「戻り鰹」と呼び、脂肪ののった重厚な味が珍重される。「青葉鰹に桜鯛」とか「夏は鰹に冬鮪」と呼ばれ、太平洋を北上する「上り鰹」を旬とするが、南下する「下り鰹(戻り鰹)」を旬ともいう。9月中旬になると北海道沖合いから南下を始めるが、南下の足は速く、10月末になると東北水域から姿を消してしまう、2歳魚は広く回遊するが、3歳魚になると小笠原諸島くらいまでが分布の北限となる、日本近海に来る鰹は1〜3年目の若魚である。たたき、刺身、照り焼き、角煮、摺り流し汁などで賞味されるが、広く生食されるようになったのは、江戸中期以降のことのようである。鰹といえば縞模様のある魚体が浮かぶが、1966年5月に発行された記念切手には縞模様が無く当時話題になった。鰹の縞模様は海で泳いでいる時は見られないが、釣り上げられると興奮して出現するようである、ちなみに鰹の縞はタテ縞である。

「現代お節料理」のはなし

「どうする我が家のおせち」と題したあるアンケート調査<Q・来年のおせち料理はどうする予定ですか?>に対して、32.4%の主婦が“母または義母におまかせ”でトップ、次が“出来上がったものを買う”で23.3%、“母または義母と一緒に作る”が12.1%、“おせちは食べない”が8.0%、“自分で作る”4.0%、“旅行先で食べる”が3.2%、不明10.5%という結果でした。おせち料理をどうするかはそれぞれの家庭のお正月の過ごし方で大きく変わるようですし、おせち料理の内容も和風のおせちだけでなく、洋風、中華風といろいろ取り混ぜられるようになっています。作る状況の違いはあれ、誰かしら「作る」と回答した人達(約50%)のおせちメニューのベスト5は、煮しめ・かまぼこ・黒豆・数の子・栗きんとん等、おなじみメニューがずらりと並んでいます。出来上がりを買うといった人達では、いくら・お刺身・ローストビーフ・揚げ物・松風焼き・茶わん蒸し・鰤の照り焼きなどでした。日本古来の伝統・習慣が忘れられつつあると言われていますが、内容は様々でも「おせち料理」はお正月のシンボルとして、まだまだ愛されているようです。手作りのおせちも、お店で買うおせち料理も、お正月をみんなで祝い楽しむという気持に変わりはないようです。ちなみに、おせち料理が現在のような形になったのは江戸時代後半といわれます、節日に神に神饌を供えて祭り、宴を開いたのが始まりで、お正月の節供料理だけがおせち料理と呼ばれ今日に残っています。

「フードマイレージと地産地消」のはなし

「地産地消」「スローフード」「フードマイレージ」といった文字をよく見かけるようになりました。O―157,BSE、食品の偽装表示問題など食に対する不安が高まっている現代、生産者の顔が見える食品を求めたい・とれたものを新鮮なまま食べたい・流通過程におけるコスト、エネルギー、環境負荷を減らしたい・産地履歴のはっきりした食品が欲しいといった消費者の要望が様々な運動を生み出しました。地産地消とは、その土地でとれたものをその土地で食べるということですが、最近は学校給食や地元スーパーで実践されていますし、街道沿いには「道の駅」が次々と誕生し、その土地でとれた新鮮な農産物や加工食品が売られ人気を得ております。スローフードは北イタリアで生まれたテーマですが、食べ物と食事の在り方をじっくり見つめ直し、素材や料理について考えようという運動で、地産地消との共通点が見られます。日本の食料自給率はカロリーベースで40%しかなく60%を海外に依存しています、輸入食料が日本に来るまでにどれだけの輸送エネルギーを使ったか、輸入量とその距離を掛けて算出した指数をフードマイレージといいます。日本のフードマイレージは他国の3〜8倍も多く、輸送手段である飛行機や船舶の排出する二酸化炭素が地球温暖化を招くとして国際問題にもなりかねません。農地・農業人口の少ない国であるといったことや、大都会近くにはほとんど農地がないといった大問題はあるものの、食料自給率の向上や地産地消の推進など、日本の食料問題について真剣に考えることが必要となっています。

「輸入野菜」のはなし

平成5年以前の輸入野菜は業務用の冷凍・カット野菜などの加工品が中心でしたが、その後は生鮮野菜が大幅に増加し店頭に並ぶようになりました。輸入の傾向も国産品の補完的なものから、国内の生産に関係なく周年化しています。輸入量の多い野菜は、たまねぎ・かぼちゃ・ブロッコリー・ごぼう・キャベツ・しょうが・にんじん・かぶ・生しいたけなどです。このように輸入量が増加した理由には、バブル後に起こった低価格競争と国内産地の生産基盤の脆弱化が挙げられます、特に基幹的農業従事者が年1〜2%の割合で減少していることは将来への不安材料となっています。野菜は収穫してから食卓に上るまでの味の変化が大きい食品であり、収穫後の時間が経つにつれ野菜に含まれる糖が分解され甘味成分が減少します。輸入野菜のうち生鮮物は主に空輸、冷凍品は主に船便で遠隔地から低温流通で運ばれてくるため、店頭に並ぶのは収穫して時間が経ってからになります、ちなみに葱の場合には、消費者の手元に届くのは国産で1〜2日、中国産は6〜9日といわれます。アメリカ産ブロッコリーと国産ブロッコリーを比較すると、国産物は甘味成分やアスコルビン酸(ビタミンC)が20%も多いことがわかりました。また、輸入食品は「食品衛生法」に基づき、検疫所で、残留農薬や違法添加物などの検査をしますが、全部を検査するわけではありませんので、輸入野菜の残留農薬が問題になったりもしています。

「焼き魚」のはなし

日本料理のシンボルといえば「刺身」、次いで「焼き魚」となる。焼き魚は素材の持ち味を充分に活かしたシンプルな調理法であるが、直火焼きの場合は火加減が結構難しい。魚の上手な焼き方に関する諺に、「強火の遠火で炎立てず」「海背川腹」「餅は乞食に焼かせ魚は大名に焼かせろ」「表六分に裏四分」といったものがある。「強火の遠火で炎たてず」とは、強火のまま近くで焼くと、表面は焦げても内部まで火が通らない。逆に、弱火で焼くと表面がなかなか固まらず、内部のうま味が逃げだし、身も締まって、ぱさぱさとまずくなる。したがって、強火の遠火で焼きなさいという教えである。「海背川腹」とは、海の魚は背(皮)から焼き、川の魚は腹(身)から焼きなさいということであるが、「焼き魚は、盛り付けたときに表になるほうを先に焼く」というのが原則である。つまり切り身の魚は皮目を表にするのが普通なので、すべて皮から先に焼きなさいということになる。川魚も原則的には同じで、皮目が先となるが、川魚は皮の収縮力が強く、皮目を長時間焼いていると変形しやすい。したがって、まず皮目をさっと焼き、裏返して身を焼いて形を整え、そして再度皮目をきれいに焼くこととなる。このことから「川腹」と言われる。但し、熱源が上火(諺が出来た頃は上火の焼き物器などなかった)のときは、“盛り付けて裏になる側から先に焼くほうが良い”、となるので注意。「餅は・・・」「表六分・・・」は同じような意味であるが、魚は一度火にかけたらおっとりした気持ちで色よく焼き、そうたびたび返さないほうが身崩れをおこさずきれいに出来上がるという焼き方ポイントである。

「成長期の栄養」のはなし

1歳未満を乳児期、小学校入学までを幼児期、6歳〜11歳を学童期、学童期以降18歳頃までを思春期といいます。この時期は緩急の差はありますが、成長発達が盛んな時期ですので、栄養摂取の過不足に充分な配慮が必要です。学童期における栄養の誤りは成人後にまで大きく影響します、学童期後半に肥満している子供達の80%は成人後も肥満体になるという調査結果があります。また、学童期以降は、大半を学校で過ごすようになり勉強が生活の中心となりますから、身体の栄養は勿論のこと、頭の栄養についても配慮すべきです。幼児期以降は成長の度合いも食欲もかなり個人差が有り、食の細い子は必要な栄養をとるのが難しくなりますので、吸収の悪いカルシウム・鉄などは注意してとるようにします。成長期に特にしっかり摂りたい栄養素はたんぱく質・カルシウム・鉄・ビタミンですが、中でもたんぱく質は重要です。幼児期は成長発達が盛んですから、体重1kg当たりのたんぱく質は成人の約2,7倍。学童期前半は幼児期に比べ成長は緩やかですが、後半頃から急激に成長しますので、体重1kg当たりのたんぱく質は成人の約2.2倍〜2.4倍、思春期には1.3倍〜1.8倍程度のたんぱく質量となります。年齢別に見たエネルギー所要量のピークは女子12〜14歳の2300Cal、男子15歳の2750Cal、たんぱく質所要量のピークは女子12〜14歳の70g、男子12歳〜14歳の85gとなっています。

 

フリーズドライ食品」のはなし

女性の職場進出による家庭料理の崩壊、核家族化による伝統料理の消失、コンビニエンスストアーのめざましい伸展等、これらがインスタント食品の普及に大きな影響を及ぼし、インスタント食品のニーズを高めています。即席カレー、即席ラーメンに始まったインスタント食品は、品数・品質のすべての面で一段と向上し、その人気はますます高まる一方です。中でも凍結真空乾燥(食材を氷点下で凍結させ、真空中で昇華によって水分を除去する方法)を利用したフリーズドライは他の乾燥法と比較して@収縮や亀裂といった形態の変化がないA乾燥中に極端な成分変化が起こらず、色・味・栄養成分等を保持したままの乾燥品となり、復元時にその食品本来の特性が生きるB乾燥品は多孔質に仕上がるため、復元の際に水や熱湯が侵入しやすく、復元性・溶解性が非常に高いC非常に低水分まで乾燥が行われるので、相当長期の常温保存が可能であり輸送性も高い、といった優れた面があります。反対に@凍結及び乾燥工程において物理的変化が起こり、歯切れ・歯触り・喉ごしの変化を生ずるものがあるA多孔質であるため、吸湿による変質、酸化による退色などが発生することがあり、包装材料の検討、酸化防止剤の使用等の変質防止対応策が必要B機械的衝撃、振動に対してもろく壊れやすい、などの短所があります。フリーズドライ食品には、粉末みそ汁・インスタントラーメン・インスタントコーヒー・スープ・肉じゃが・五目ごはんなど数え上げたらきりがないほど多くのものがあります、今後も開発は進み、ますます市場は伸びていくものと思います。

「山芋など“かぶれる食品”」のはなし

食品によって起こるアレルギー症状には、唇や口腔粘膜の腫れや痒みといった皮膚症状、悪心・嘔吐・下痢などの消化管症状、喘息など呼吸器症状、発熱、関節炎といったものが上げられます。様々なアレルギー症状のうち、触ったものが原因で皮膚に炎症を起こす病気を接触性皮膚炎、別称「かぶれ」といいます。「かぶれ」を起こす代表的な食品には、山芋、マンゴー、アロエ、銀杏、キウイ、パイナップルなどがありますが、これらの食品に含まれる“「かぶれ」を起こす成分”には、山芋やアロエの蓚酸カルシウム、山芋の変色の原因となるポリフェノール系物質、マンゴーの果皮に含まれるウルシオール(果肉にも少量含まれます、またマンゴーはウルシ科の植物です)、銀杏の果肉に含まれるギンコール酸、キウイやパイナップルに含まれるタンパク質分解酵素等があり、これらの物質が手や頬、唇、口腔粘膜、喉に触れることで痒みを伴った赤みやブツブツができます。こういったアレルギーのある人達は、原因食品との接触を避けることが一番ですが、同じ山芋でもイチョウイモやジネンジョといった粘性の強いものを避けてナガイモにする、料理していて手が痒くなったら酢水で洗う、口の周囲についたら直ぐに拭き取るなどの対処をすればある程度防止できます。マンゴーを食べるときは口の周囲に付かないように食べる、キウイやパイナップルも同様に、また銀杏の果肉には素手で触らないようにするなどの防衛策を講じます。

「ユニバーサルデザインフード」のはなし

「ユニバーサルデザインフード」とは、ユニバーサル(普遍的、全体の)という言葉から生まれた呼称で“年齢や障害の有無にかかわらずすべての人が利用可能なようにデザインされた食べ物”という意味あいから日本介護食品協議会によってつけられました。65歳以上の人達が全人口の14%を超えた社会を高齢社会と言いますが、1994年に日本は高齢社会に突入し、2010年には高齢者の比率は21.3%にもなります。その中で、高齢者がより元気に生きていくためには、どのように食事に接していけば良いのかといったことが大きな問題となります。麻痺や骨折、歯がない、入れ歯の噛み合わせが悪いなど、何かのきっかけで食べる機能、食欲が低下することがありますが、高齢になっても必要とされる栄養素は若年層と比較して変わらないものがあり、高密度の食事が求められています。食べないことで栄養状態が悪くなり免疫力が低下する、その結果病気になる、そして寝たきりになりがちとなり、更に食欲が低下するといった悪循環が起こりかねません。それらを防ぐため、多くの人が利用できるように工夫がなされている食品がユニバーサルデザインフードであり、1容易にかめる 2歯茎でつぶせる 3舌でつぶせる 4噛まなくてよいといった4つの区分と、とろみ調整といったものに分類され販売されています。ベビーフードではありませんので、しっかりした味付け、高齢者に不足がちな栄養素が取れるなどの特徴があり、ベビーフードを代用とすることは不適切です。

「食用のカエル」

“カエルの料理”といえばフランス料理や中国料理、タイ料理などが有名です。ドイツやイタリアなどでも食用にされますが、日本では下手物料理としてのイメージが強く一部の地域で食用にされるにすぎません。フランスの食用ガエルでは、青ガエル<grenouille verte(グルヌイユ ベール)>と赤ガエル<grenouille rousse(グルヌイユ ルス)>が代表的な種類です。フランスではカエル料理は魚料理に属し、フライやクリームシチュー、スープなどに用いられています。中国では体長10cmくらいのトラフガエルを田鶏(ティエンジイ)といい、味噌炒めや唐揚げにして食用にしています。日本では大型の牛ガエルが一部で食用にされていますが、これは1919年にアメリカから移入されたものが全国に広まったものです。カエルはもっぱら腿肉が食用にされ、皮を剥いだ腿肉や、腿肉を串に刺した冷蔵品が利用されています。カエル肉には脂肪がほとんどなく、味は鶏肉のささ身に似て味が淡白であるため、油を使った料理に向いています。昔、フランスの有名料理人エスコフェがロンドンのカールトンホテルで料理長を務めていた頃、カエル料理の一品を「妖精の腿」と名づけ好評を得ましたが、客がそれをカエルと知った時は大騒ぎになったという逸話があります。イギリス人はカエルを好まず、カエルを好むフランス人を「カエルを食う人々」といってあざけっていたようです。

「漬物の種類と特徴」

漬物は、塩分や糖分の浸透圧、酢などの酸による微生物の発育抑止による食品保存法です。

漬物の元祖は塩漬けですが、酒や味噌などの調味料が作られると、それにともなって粕漬けや味噌漬け、麹漬けなどが生まれました。江戸時代になると白米が普及し、その副産物たる糠を利用した糠味噌漬けが生まれ、最近ではキムチやピクルス、マリネなどの海外の漬物も日本人の食生活に多く入り込んでいます。全国には気候風土に根ざした様々な漬物があります、昆布と干しスルメを細く切り醤油と味醂に漬けた北海道の“松前漬け”(醤油漬け)、湿度と戸外の寒さで大根が傷まないよう専用の小屋で大根を1週間燻した後に糠漬けにしたといわれる秋田の“いぶりがっこ”、日本で最初に酒造りが始まったとされる奈良県の名産漬物である“奈良漬け”(粕漬け)、聖護院カブを薄く輪切りにしたものを塩漬けしたあと砂糖・味醂などを振りかけながら漬け込んだ、京漬物の代表格である“千枚漬け”(酢漬け)、他にも、長野の“野沢菜漬け”(塩漬け)広島の“広島菜漬け”(塩漬け)、静岡の“わさび漬け”(粕漬け)など枚挙にいとまがありません。他にも“べったら漬け”(麹漬け)、“にしん漬け”(麹漬け)、“茄子の辛子漬け”(辛子漬け)、“胡瓜もろみ漬け”(もろみ漬け)などがあります。長野県木曽地方独特の酸味の強い漬物である“すんき漬け(酢茎漬け)”は塩を一切使用しないで乳酸発酵させた変り種の漬物です。ちなみに、ドイツの有名なザウアークラウトはせん切りしたキャベツを塩漬けして自然発酵させたものです。

「日本蜜蜂のハチミツと西洋蜜蜂のハチミツ」 

現在一般的に売られているハチミツは「西洋蜜蜂」のものです。明治初期まではハチミツといえば「日本蜜蜂」の蜜をさしていましたが、日本蜜蜂の4〜5倍も蜜が採れるという西洋蜜蜂が輸入されると一気に西洋蜜蜂の蜜が“日本のハチミツ”となってしまいました。また西洋蜜蜂と共に輸入された養蜂技術は、巣板一枚一枚を巣箱から引き上げることができ、遠心分離方式により貯蜜を数分で手持ちの容器に貯めることができるという画期的な採蜜方式であり、養蜂業にとってまさに打ってつけでした。一方日本蜜蜂の採蜜方式は巣ごと湯煎にかけ、中にあるハチミツ、ローヤルゼリー、花粉、蜂の子、蜜蝋もろともに粗目の網を通して容器に収めるといった荒っぽいものであるため、日本ハチミツは、西洋ハチミツとは全く違う複雑で漢方のようなクセのあるにごったハチミツ(にごり蜜と称する)となります。このにごり蜜は各種アミノ酸やたんぱく質、ビタミン、酵素を含むなど滋養豊かな蜜となりますので、滋養食としてそのまま食するのに適しています。また、日本蜜蜂のハチミツには平安時代に一部貴族が利用していたといわれる“たれ蜜”というものもあります。これは、昔、ザル等に日本蜜蜂の巣を入れ1日かけて蜜をタラタラと下の皿に落としたとされるもので透明度の高い、上品でさっぱりした味(西洋ハチミツより多少糖度が低い)のハチミツとなります、現代では40℃のサウナ状態で2〜3時間かけて蜜を集めるとのことです。いずれにしましても日本蜜蜂のハチミツは生産量が少なく貴重です。