ヨーロッパの3インチモデル

HO to 3-inch toy cars from Europe






もうずいぶん長い間「ミニカー」に接して来ていますが、やはり「ミニカー」は、かなり「様変わり」したと思います。その特徴を3つあげるとすると、

 @小スケールモデルの隆盛
 Aスケールの多様化
 B1/43サイズの「模型」化

ということになるのではないかと思います。そしてこの3つは決してバラバラの現象ではなくて、相互に関連していると思っています。


かつて、ダイキャスト「ミニカー」は、1/43サイズ(1/40〜1/50ぐらい)が普通で、したがって1/43のことを「標準スケール」と呼んだりする慣例が生まれました。Oゲージ鉄道模型のアクセサリーに由来しているとか、そういうことはさて置くとしても、要はこの程度の大きさがないと、かつてはそのクルマらしさを表現するたげの加工技術が無かったからだ、と私は考えています。1960年代には既に小スケールの大御所である「マッチボックス」がありましたが、当時は「正当なモデルカーと言うよりは、玩具に近いもの」だと言われていました。

しかし、70年代になると、ホットホィールがアメリカで、トミカが日本でヒットし、「1/43」クラスと小スケール(1/64サイズと呼ばれるもの)との関係は完全に逆転しました。世のお母さんたちにとって、「ミニカー」と言えば小スケールを意味するようになったのです。小スケール・モデルは安価に、大量に、量販店をはじめとしてどこにでも流通するようになりましたから、「1/43」サイズの玩具としての競争力が全く急速に失われていったのです。
ホットホィールが導入した「スピードホイル」という考え方を、「それが装備されていなければ売れない」とばかりに、マッチボックス・スーパーファストのみならず、ディンキーやコーギーをはじめとする各社が1/43サイズのモデルにまで導入したからたまりません。今度は1/43サイズのモデルが中途半端に「玩具」化し、コレクターからも嫌われるようになったのです。

現在の1/43モデルの「模型化」の発端はここにあります。スピードホイルのマーケットだけに媚びた量産メーカーの姿勢に業を煮やしたコレクターは、「ホワイトメタル」「レジン」などの精密モデルに興味を示すようになり、この方向を持ちつつ、中国生産による画期的なコストダウンを実現したのが「ミニチャンプス」だった、というわけなのです。1/43ミニカーは、プラスチック製のバックミラーやワイパーを付けてプラケースにネジどめされるようになり、「精密モデル化」と「ダイキャストの重量感」をいっそう強調させるために、「1/18」といった大スケール・モデルが登場して現在に至っています。





現在、仏・ノレブのサイトを見ると、「ノレブ・コレクション」の中に「1/12」「1/18」「1/24」「1/43」「HO」の各スケール、その他に「ミニ・ジェット」と呼ばれる小スケールのシリーズ、「ジェット・カー」と言う、1/43廉価版のシリーズ、「CIJ」復刻シリーズ、「スポットオン」復刻シリーズがあります。(「HO」スケールが、廉価版レンジではなく、「スケールモデル」のカテゴリーに入っていることに注目。)

子供向け玩具の市場から、コレクター向けまでを全方位でカバーしようとする体制であり、これは全く大変なことです。かつて「子供向けのオモチャを、たまたま集めている大人がいる」ということで成立していた業界が、2つ、3つのマーケットに分化してしまったと言っていいでしょう。したがっって資金力・企画力、国外の協力工場に対するコーディネート力を要し、大きな資本力の下でのグループ化の体制がほぼ固まりました。





私が気がかりに思っているのは、色々なスケールや、色々なジャンルの間の「互換性」がなくなって来ているのではないか、という点です。
かつて、1/43主体のメーカーが小スケールのシリーズを持っていたのは、「子供の時には安価な小スケールのミニカーで遊んでもらい、それを卒業したらより本格的な1/43モデルを集めてもらう」といった思惑がはたらいていたためなのです。小スケールの対象層を、より低い年齢に設定していた形跡もあります。

しかし今日のマーケットでは、「小スケールを卒業したら1/43に」「いつかは究極の1/18に」といった、メーカーにとっての「成長モデル」は描きにくい環境になっていると、私は思います。
それぞれのスケールを好む人たちが求めているものが、相互に違ってしまっていると考えられるためです。
小スケールのコレクターは、コレクションを「集合」と考える傾向が強く、ひとつひとつの個体の価値よりも、例えば「15種類のバリエーションやシリーズ全部を集める」ことにモチベーションを持つのに対して、1/43・1/18・1/12とスケールが大きくなっていくにつれて、モデル単体の完成度に対する要求が大きく、厳しくなっていくと思われるからです。

もうひとつの懸念、それは「模型化」の方向を選択した1/43サイズのモデルが極度に壊れやすく、もはや「手にとって愛でる」ことすらできなくなっているという点です。プラケースに固定されていることが前提になっており、素材/塗装/パーツの接着強度など、10年後にどこまで現状を保っているか、についての不安もあります。





「小スケール」と言えば、マッチボックス/ホットホィール/マジョレット/トミカ が代名詞ですが、最近海外から送られて来る交換荷物の中には、「ノレブ」など、著名ブランドによるものも目立つようになりました。
これらの小スケールモデルには、「3インチ・サイズ・ミニカー」(約75mm)という名前もつきました。「1/64サイズ」と言われて来たシリーズの中で、正確に1/64統一スケールを採用しているのはごく限られたブランドだけですから、このネーミングは非常に適切だと言えるでしょう。

そこに感じられるのは、「手にとって、遊んでも壊れないミニカー」「たとえ小粒で安価でも、大人やクルマ好きがコレクションしても楽しめるエスプリを持ったミニカー」ということです。
これらは、「ミニカーの原点」として、とても大切なことだと考えています。どんなに「精密」でも、「エンスージアストがニヤリと笑う」エスプリを失ってしまっては、それはもはや「ミニカー」ではありません。
それに、世界経済の不安が語られる時期に、1台5000円も7000円もするモデルカーが、そうそう売れるものでもないのではないでしょうか。

ヨーロッパのメーカーがこだわりを見せる、ちょっとした「エスプリ」のある「3インチ・モデル」に、ミニカーの今後の可能性を感じる、と言ったら少々大袈裟でしょうか。(2011/10/16)






 ディッキー

前回は、フランスの小スケール・モデルの代表的ブランド「マジョレット」が、ドイツのズィンバ・ディッキー・グループの傘下となったことを書いたのですが、今回はそもそもの「ズィンバ・ディッキー・グループ」について、もう少し
ふれてみたいと思います。

ズィンバ・ディッキー・グループの歴史は、1982年にフリッツ・ズィーバー(Fritz Sieber)が、ズィンバ・トイ(Simba Toys company)を創業したことに始まります。創業時のメンバーは、フリッツの息子のミヒァエルと、5人の従業員だけでした。それが、次々とトイ・ブランドを糾合しながら成長し、現在では従業員3700名、ドイツのフュルトゥを本社とし、フランスのラバン、そして香港に事業所を置く、世界最大級の玩具メーカーとなりました。

「ディッキー」(Dickie Toys)ブランドは、ズィンバ創業から11年経った1993年に獲得したブランドであり、経営統合によって獲得した初の社外ブランドでもありました。したがって他に多くのブランドを傘下に加えた現在でも、「ズィンバ・ディッキー」というようにグループ名に「ディッキー」の名が残されているのです。






「ディッキー」の現在の商品ラインは、RCカー、建設車、緊急車・建設車などのアクション・トイで、クルマを主体とした「乗り物」玩具に特化したブランドになっています。「全ての年代向けのクルマの玩具の製造・販売」(Dickie Spielzeug (1993 erworben): Produktion und Vertrieb von Fahrzeugen aller Art)というのがブランド定義のようです。「ディッキー」は、カバのブランド・シンボルマークを使っています。「Dickie」というのは、独・英ともにそのものズバリの語が無いようなので、個人名かと推測していますが、ドイツ語の「Dicke」(ディッケ・太った人)を連想することが、このマークと関係があるのかもしれません。

ズィンバ・ディッキー・グループのサイト上には、「ディッキー」の歴史はもはや記されてはいないのでその出自は良くわからないのですが、おそらく1993年の経営統合以前から、「クルマのオモチャ」を特徴としたブランドだったと想像されます。その意味では、ズィンバにとってのディッキーの取得は、その後の「シュコー」「マジョレット」などのモデルカー・ブランド取得のさきがけとなった出来事だったとも言えるでしょう。

同じグループ内でも、「シュコー」は、コレクター向けを基本とした「スケール・モデルカー」というジャンルを確立していますから、「ディッキー」が扱うのは、同じクルマのオモチャでも走りや動きを楽しむことのできる「トイ・カー」という棲み分けになっています。
一方で「ズィンバ」ブランドの方は、女の子向け玩具、乳幼児向け玩具、知育玩具といった内容になっています。


今回ご紹介するのは、「スピード・チャンプス」というシリーズ名を与えられた、1/64・3インチサイズのダイキャストカーで、以前に一度「海外コレクター便り」でご紹介したのと同じものです。「ズィンバ・ディッキー」にとっては、シュコーのラインよりはスケール性が低く、アクション・トイというカテゴリーからははずれるという、丁度「ディッキー」のアクション玩具と「シュコー・ジュニアライン」の中間のような性格の商品です。

そして同じグループ傘下にある「マジョレット」と完全に重複する分野になってしまっていて、「マジョレット」ブランドの取得後は、こうしたダイキャスト・カーを「ディッキー」ブランドで販売する意味がなくなってしまっているようにも見えます。もし、意味があるとすれば、ドイツの子供たちや両親たちにとっては「ディッキー」の名前に、より親しみがあるという場合でしょうか。

ちなみに、「ズィンバ・ディッキー」は、「マジョレット」とともに「ソリド」も取得していますが、ズィンバのサイト上には現在「ソリド」のブランド・ページは存在していません。


ボルボXC60 (ドイツ警察)

3台入りのギフトセットは、全てボルボのXC60で、ドイツ仕様のポリツァイ/消防/ドクターカーになっています。
3台パックという製品形態が最近のマジョレットと非常に良く似ています。

ただし、パッケージの出所表示は、ドイツ・フュルトゥの「DICKIE SPIELZEUG GmbH & Co. KG」になっており、マジョレットの製造主体である「Smoby Toys S.A.S.」(フランス/ラヴァン・レ・サン・クロード)とは、同じグループ傘下とは言え、基本的には別会社であることがわかります。

まずはポリスですが、マジョレットのセットにあった国籍不明の「ポルシェ996」とは違って、青灯を載せ、「ポリツァイ」と書いた、ドイツ警察純正の仕様になっています。やはり、とりあえずはドイツ国内市場を意識したものでしょうか。(もちろん中国製です。)


ボルボXC60 (ドイツ消防)

2台目は消防司令車で、これも「フォイエルヴェーア」と書き、通報電話番号(ノートルーフ)は「112」になっているドイツ版。

マジョレットも「ボルボXC60」のモデルを作っていますが、こちらは1/43サイズで、マジョレットが3インチ・サイズで作っているのは「XC90」のようです。ディッキーのボルボがオリジナル企画か、どこかの金型を転用したものかは確認できていません。マジョレットはタイのマジョレット・タイランド製、これらのディッキーは中国製ですから、少なくとも同一の協力工場から出荷されている、といったことはないはずです。


ボルボXC60 (ドイツ・ドクターカー)

3台目は黄色のドクターカーで、「ノートアールツト」とプリントしたドイツ語版。
ただしこれなら、オーストリア/スイスでも通用しそうです。

とは言え、「スピード・チャンプス」というシリーズのネーミングが、何かとってもドイツ的でないのですね。
こういうネーミングをするということは、やはり海外市場を意識した商品なのでしょうか。アメリカ市場ではなくて、旧東欧圏の子供たち向け、という感じかもしれません。

「スピード・チャンプス」のシリーズは、他にもヘリコプターの入った「ポリス・セット」などが出ているようです。また「ディッキー・ダイキャスト」というシリーズで、トレーラー・トラック、1/18スケールの2輪モデルなども作られています。やはりコレクターズ・アイテムではなく、少し年齢の低い層を含めた、「どんどん遊んでもらいたい」トイ・カーということになるでしょうか。


ボルボXC60 (イタリア国家憲兵・カラビニエリ)

イタリアの国家憲兵(カラビニエリ)仕様で、オーストリア人コレクターがクルマでイタリア側に越境した際に見つけて買って来てくれたもの。高価なものでなくても、こういうものは手に入りにくいので嬉しいです。

金型は同じボルボXC60ですが、窓ガラスパーツは不透明黒になっていることをいぷかしんでいたところ、裏板に電池スペースがあり、ボタンを押すと屋根上の青灯が点滅することがわかりました。

壊れてはいないはずですが、サウンド機能は持っておらず、ライト点滅だけのようです。クルマのアクション・トイを得意分野として来た「ディッキー」が作る商品としては、むしろ本領発揮というところでしょうか。
ボルボ・ロゴタイプの使用許諾権を示すタグが結び付けられていました。こういう手法はあまり見たことがないので、新鮮にうつります。

ちなみに下は、左が電池ボックスの無い通常版、右が電池ボックスのある点滅版の裏板比較です。
貼ってあるシールはたぶん「2010年9月期」「2009年9月期」で、生産年次を示すものと推測しています。





前回の「Siku」(左)、「マジョレット」(中央)比較に、「ディッキー」(右)参入。
「マジョレット」と「ディッキー」は、「ズィンバ・ディッキー・グループ」連合軍であり、「Siku」はこの両方を相手として戦わなければならないわけです。オーストリアでは、この3ブランドとも購入可能だということです。

ただし、「マジョレット」と「ディッキー」は、同じグループ内での競合関係になってしまうこともあり得るわけで、ドイツ圏とフランス圏で地域を棲み分けながら「ディッキー」と「マジョレット」がともに存続していくか、「マジョレット」に一本化されていくか、興味のあるところです。



ちなみに、マジョレットの創業者であるエミール・ヴェロンと、ノレブの創業者であるジョセフ・ヴェロンは実の兄弟で、「Norev」は「Veron」の綴りを逆にしたものです。
ノレブのサイトには、「1946年にヴェロン兄弟(複数形)によって創業」(1946 NOREV TOYS was created by the VERON brothers, the name being an anagram of their surname) と書かれていますので、エミールもノレブ創業には加わっていた可能性もあります。困難になったマジョレットの経営を助けたのは、結局創業者が兄弟関係にある「ノレブ」ではなくて、ドイツの「ズィンバ・ディッキー」だったということになり、このあたりの背景はどういうことだったのでしょうね。

ノレブは、書店売りの雑誌付きミニカーや、CIJ/スポットオンなどの復刻ミニカーを出し、「マジョレット」ではなくてむしろ「シュコー」(ズィンバ・ディッキー・グループ)と競合するブランドになっていることは、ご存知の通りです。
(2012/2/19)





 マジョレット


日本でも著名なブランドである「マジョレット」は、1961年にエミール・ヴェロンが鉄道模型の会社である「レイル・ルート」社として創業。1964年に初の自動車モデルを発表し、1967年に社名を「マジョレット」に変更。まもなく、フランスで最大のモデルカー・メーカーとなりました。

当初は生産拠点はフランスのみでしたが、後にポルトガルでも生産されるようになりました。
日本でも、80年代の前半ぐらいまでは、「カバヤ」との提携品ではない、マジョレットとしてのカタログ・モデルが売られていて、裏板には「made in France」の文字が誇らしげに刻印されていたものです。
ただし1987には生産拠点はタイのナバナコーン工業団地に移されて、それ以来「made in France」のモールドは消滅して、現在に至ります。

1980年に「ソリド」を買収。ソリドは戦前からのメーカーでしたから、老舗ブランドが小スケール・量産品メーカーであるマジョレットの傘下となったことに、コレクターは大きな衝撃を受けたものです。
日本のコレクターにとっては「チープ・モデル」の印象の強い「マジョレット」が、フランスやヨーロッパでは大きなマーケットを支えており、「ヴィンテージカーの高品質モデル」がコンセプトだった「ソリド」製品が「思うように売れない」ということが明らかになったからです。

ところが欧州市場で強力な影響力を持ったマジョレットの経営も磐石とは言えず、2003年には、マジョレットとソリドは低年齢向け玩具のメーカーである「Smoby」と提携して、「スモビー・マジョレット」社となりました。
しかし経営状態の根本的な改善には至らず、2008年にはフランスの投資会社である「MI29」に買収されることになり、最終的には2010年にドイツ・フュルトゥに本拠を置く「ズィンバ・ディッキー・グループ」が経営権を取得しました。

これによって、「ズィンバ・ディッキー」は、「シュコー」「ソリド」「マジョレット」という、ダイキャストカーにおける著名3ブランドを保有することになったのです。
日本では「マジョレット」は、カバヤ食品との提携により「菓子付きミニカー」として食品売り場で売られており、そのために欧州版の供給は基本的に無いため、「ズィンバ・ディッキー」によるマジョレットの取得はあまり知られていないと思われます。

マジョレットは、「大量生産・大量消費」されていると考えられ、海外のネットオークション(米・英・仏・独)にも、古い絶版品を除いては、あまり出て来ません。




ズィンバ・ディッキー」になって以降の、「マジョレット」のファイブ・パック(Majorette 5 piece set)を見てみることにしましょう。
マジョレットでは、「ファイブ・パック」という名称こそ使われてはいませんが、マテルが「ホットホィール」で最初に、そして現在では「マッチボックス」でも使っている手法をそのまま導入していることがわかります。

箱の裏面には、なんと26か国語での注意表記があり、製造は「マジョレット・タイランド」、そして欧州各国を初め、アラブ首長国連邦(UAE)、チリなどでの各国でのディストリビューター(販売会社)の現地法人の社名が並びます。ドイツは「ディッキー・シュピールツォイク」(シュピールツォイクは玩具の意味)、フランスは「スモビー・トイズ」、スペインは「マジョレット・トイズ・イベリア」、イギリスは「ズィンバ・スモビー・トイズUK」といった具合です。「ズィンバ・ディッキー」「マジョレット・スモビー」の系列の持つ全ての販路を活用して、各国で売ろうとしていることがうかがえます。

このことに、ミニカーメーカーにとっての競争環境の大変化は象徴的に読み取ることができるでしょう。
もはやフランスのメーカーにとってのマーケットはフランス国内だけではなく、フランス国内にSikuやマッチボックスが入って来ることを防戦する、といったレベルの戦いですらなくなってしまったことがわかります。

共通市場化されたEU圏をはじめ、自由経済化された旧東欧圏、そして新興国などで、その都度Sikuやマテルと戦わなければならなくなったということです。「ズィンバ・ディッキー」はその点で早くからグループ連合体となり、各国市場での販路と世界市場発想を持っていたことでのアドバンテージがあり、マジョレットやソリドには、「生産を海外に移す」「積極的に輸出を考える」という以上の、製品の開発・企画段階からのグローバル発想が希薄だった、ということになるのではないかと思います。(2012/1/15)


プジョー307

プジョー307のポリスで、スケールは1/58
フランス国家警察の旧塗装。

ボンネット開閉アクションを持ちますが、その代わりウインド・パーツは真っ黒の不透明パーツで、インテリアが省略されています。
コスト政策の一環なのでしょうが、他ブランドではトラックなどでシートがオミットされることはありますが、乗用車ではちょっと考えられない処理。

プジョー307の実車の販売は2001年から2008年で、2008年に後継の「308」(ノレブ・ミニジェットがポリスカーを作っています)の登場によって欧州での販売は終了していますから、「ズィンバ・ディッキー」以降の新しい金型ではないことになります。
   



ポルシェ996

ポルシェ996のハイウェイ・ポリスで、スケールは1/57

明らかにドイツやポーランドなどのポリスカーを意識した塗装で、マジョレットとしては新鮮さを感じます。
ただし「POLICE」という英語表記をし、赤い屋根上灯を載せ(ドイツなら青)、ボンネットに「星」マークのエンブレムを付けているところが、世界市場対応を反映しています。
(ドイツで語は「POLIZEI」、ポーランドで語は「POLICJA」の表記になります。)
   



シボレー・インパラ

シボレー・インパラのアメリカン・ポリスで、スケール表示は1/69
だいぶん古い金型で、ポリスカーとしても数種のカラーがあり、タクシーにもなりました。
日本版で赤灯・白黒塗装の「警視庁」パトカーが作られているのはご存知の通りです。

ニューヨーク市警の旧塗装風のこのカラーも、以前に作られているのでいわばリバイバルですが、ホイルが変わりました。
このファイブパックのモデルは、全て同じ5本スポークの新しいホイルを付けているのですが、大径と小径があり、このインパラについては大径を付けたために車高が妙に上がってしまいました。
ポルシェと同じ小径の方を付ければ良いものを、と思ってしまいます。
   



ルノー・セニックU

ルノー・セニックUのポリスで、スケールは1/58
フランス国家警察の旧塗装。

私の独断に寄れば、このセットの5台中で最も良質で、フランスのエスプリを残しているモデルだと思います。
新しいホイルも、この金型には合っているようです。

実車のセニックでは2代目は2003年から2009年の生産で、既に2009年5月に3代目にモデルチェンジしています。実車では側面のピラーが黒で、ガラス面に沈んで目立たないのですが、ミニカーではピラーに黒塗装ができないために、妙にゴツゴツした感じになってしまっているのが難点でしょうか。
   



フォード・エコノライン

フォード・エコノラインのポリスバンで、スケールは1/63

以前はおとなしい救急車塗装で出ていた古い金型ですが、塗装が一新されたこと、ホイルが新しくなったことで、印象は随分変わりました。
   




ファイブパックの中で最も上質か、と思われる「ルノー・セニックU」(右)を、ノレブ(ルノー・トイズ)の「ルノー・ラグーナ」(左)と比較してみます。

両車ともリアゲートの開閉アクションを持つなど全体の仕上がりは、マジョレットも遜色ないか、と思わせるのですが、ホイルの処理、ヘッドランプに透明プラを嵌め込んでいる点などで、やはりノレブの方がポイントが高そうです。(マジョレットのヘッドランプは銀塗装。)

こうなると、「マジョレット」「ノレブ」の価格差、車種選択の上での重複度、両社の販売チャネルの違いなどまでが問われてくることになります。




マジョレットのプジョー307(左)と、ノレブ・ミニジェットのプジョー308(右)。

マジョレットにインテリアが入っていないのは論外としても、側面のピラーの黒塗装、ヘッドランプ、グリル、ドアミラー、ホイル、「プジョー」エンブレムをはじめとするプリントの再現度などで、ノレブにはだいぶん水をあけられています。




マジョレットの996(右)と、Siku最新のケイマンS(左)のポルシェ対決。

マジョレットは、Sikuをかなり意識している、と思ってしまうのは私だけでしょうか。
塗装の綺麗さ、シルエット、細部の彫刻処理などで、Sikuは「スケールモデル」と呼べる格調を持っていると思いますが、マジョレットは何となく「塗装で化けた」感じを受けてしまいます。

「Sikuふうのモデルをもっとお安く!」 というところにコンセプトがあると言ったら、意地悪でしょうか。
少なくともオーストリアでは、「Siku」「マジョレット」の両方が売られているようです。




同じマジョレットのインパラ、それも同色の新・旧のホイル比較。
比べてみるまではわかりませんでしたが、以前はダイキャストだったグリル兼用の裏板は、新しい製品(右)ではプラスチック化されています。

こうしてみると、やはりこのクラスの小スケール・モデルにとってはホイルというのはとても大事で、このインパラに関してはホイルの選択を完全に誤っていると言っていいでしょう。

ホットホィールであれば前輪を小径に、後輪を大径にしたり、車高を低くして「ローライダー」化したりするでしょうか、そもそもそういうことが似合う金型とも思えません。

経営権の帰属が変わったことを示すために、意地になってホイルを変えているように見えてしまいます。




フォード・エコノライン、マジョレット旧版の救急車(左)と新版のポリス・バン(右)のホイル比較。
これなら、新ホイルの方がいいでしょうか。

とは言え、ホイルが「マッチボックス/ホットホィール化」しただけとも言え、ノレブの3インチ・シリーズはこの路線を採っていないことがわかります。




2台ともマジョレットのフォード・エコノライン。
少し前の救急車のホイル違い(左)と、新しい消防車版(右)。

消防車の方は、ホイルが大径の5本スポークになっているので、「ズィンパ・ディッキー」以降のものであることがわかりますが、マーキングが「BOMBEROS」になっており、スペイン(語圏)向けのモデルです。




マジョレットのフォード・エコノライン(右)とSikuのメルセデス・シュプリンター(左)の比較。
やはりひとつの製品にどれぐらいのパーツ数・工程数を割くかで、モデルとしてのデキは一見してわかるぐらいに違って来るのですが、おそらくマジョレットは、「Sikuよりもノレブよりも安い」という価格政策を採り続けるのでしょう。

コストは価格に反映してくると考えると、マジョレットは「いかにコストをかけずに、同じような仕上がりに見せるか」という戦略を採っているように見えます。

さて、古い金型の色やホイルを替えて来るのはいいとして、競争の激しいこのスケールで、これからどんな新金型製品が作られていくかで、「ズィンパ・ディッキー」グループの一員となった「マジョレット」の真価が問われることになりそうです。






 ノレブ・ミニ・ジェット


ノレブにとっての小スケール・モデルの歴史は以外に古く、1975年にシュコーの800番台シリーズの金型を入手し
た時であるとされます。(Tales of Toy Cars, mini jet by Norev, http://www.breithaupts.com/totc376.htm)

ただし以前に調べたところではシュコーの倒産は1976年で、上記サイトでは、「1976年に追加の金型を選んだ」と
いう記述があるので、シュコーが最終的な破綻以前に、財務状況を少しでも好転させるために、一部の金型をノレ
ブに譲渡した可能性も考えられます。いずれにしても、シュコーの1/66シリーズの金型の全てをノレブが引き取っ
たわけではなく、「セレクト」が加えられたようです。
ドクター・エドワード・フォースによる「Classic Miniature Vehicles MADE IN FRANCE With Price Guide and
Variations List」(Shiffer Publishing, Ltd. 1991)の201-207ページにリストがありますが、やはりシトロエン/ルノ
ー/プジョー/シムカ/マトラ/マセラティというよりに、ドイツ車だけでなく仏・伊車などに重点を置いたラインアッ
プだったことがわかります。これらのモデルには400番台の品番が付けられました。

そして、80年代には、シュコー金型から離れた、ノレブ・オリジナルの小スケール・モデルが800番台の品番で作ら
れるようになりました。当初はシュコーと同じ1/66サイズでしたが、最近のモデルはもっと大きめの1/55〜1/60ぐ
らいのサイズを採用しています。これはドイツ製「Siku」などのサイズを意識したものではないでしょうか。
子供たちやお母さんたちにアピールする上では、「大きくて立派に見え、おトク感がある」のは大切なことだからで
す。
概ね「マジョレット」と同じぐらいの価格帯で売られているようで、こうなると、マジョレットの新しいモデルと比較をし
てみたくなって来ます。

現在ミニジェットには、「レギュラー」「ショールーム」「レトロ」「レーシング」「GT-iチューナーズ」「ドリフト・ショップ」
「エマージェンシー」「コンストラクション」「ファーマー」「シルバージェット(クロームメッキやメタリック塗装のモデ
ル)」の多彩なカテゴリーがあります。



ノレブ・ミニ・ジェット(ノレブ・エマージェンシー)/ ルノー・マスターU (救急車)

実車は1997〜2010年生産の、2代目ルノー・マスター。
ミニカーの裏板には「2003」の年式表示があります。裏板には「Renault Toys」のモールドもあります。

ミニカーはプラ製のリアゲートが開閉可能という凝ったツクリですが、中を覗くと、側面窓の塞がれたバン・ボディにもかかわらず、ミニバスと共用の3列シートが入っているのはご愛嬌です。

ルノー・マスターをベースとする救急車の実車としては、ハイルーフ化されていたり、側面に窓が残されていたり、専用のメディカル・キャビンを載せていたりと様々ですが、こういったバン型ボディをそのまま使っているような例もあるようです。

車体後部に牽引フック付き。



ノレブ・ミニ・ジェット(ノレブ・エマージェンシー)/シトロエンC5 ツアラー(救急隊人員輸送車)

ヘッドランプ下端に特徴的な段差のある、2007年以降の2代目モデルの「ツアラー」(ステーション・ワゴン)のようです。

青の「スター・オブ・ライフ」を付けているので、メディカル用途の設定ですが、ミニカーの室内は担架を収容する設備にはなっていませんから、「AMBULANCE」の文字をプリントしていないのは、良識ある配慮でしょうか。



ノレブ・ミニ・ジェット(ノレブ・エマージェンシー)/ シトロエン C4 (フランス国家憲兵)

シトロエン C4のジャンダルムリー(フランス国家憲兵)仕様。

実車は2004〜2008年生産の、初代サルーン・初期型のようです。
実車は2009年2月にマイナーチェンジ、2010年6月にフルチェンジを受けています。発売時期等は未確認ですが、フルチェンジ後に、ポリスカー用として「お下がり」になった金型かもしれません。

このモデルには、裏板に「Renault Toys」のモールドがありません。



ノレブ・ミニ・ジェット(ノレブ・エマージェンシー)/ プジョー308・5ドアHB 
(フランス国家警察・新塗装)

「ミニ・ジェット」中で緊急車を集めた「ノレブ・エマージェンシー」というシリーズのもの。

プジョー308は、2007年導入の現行車(2011年10月現在)で、ミニカーは5ドア・ハッチバック。
実車の全長は4290mm、ミニカー全長は約75mmなので、約1/57スケールということになります。

クリアパーツの嵌め込みによるヘッドランプ、5本スポークのホイル、綺麗にプリントされたプジョー・エンブレムなど、かつての1/43クラスのモデルが実現していなかったクォリティを持っています。
現在の小スケールモデルの仕様としては、こけらは「当然」になっているのでせすが、これでは中途半端な1/43モデルの存在意義が希薄になるのは、ムリからぬところでしょう。

塗装はフランス国家警察(ポリス・ナシヨナル・ドゥ・フランス)のもので、新しく変えられた新塗装のようです。
内務省の管轄下で、主に人口1万人以上の大都市圏における警察業務を所管します。



ノレブ・ミニ・ジェット(ノレブ・エマージェンシー)/ ルノー・カングーU・2007 (フランス国家憲兵)

実車は2007年から生産されている「カングーU」で、これも2011年10月現在の現行車。
「コンパクト」カテゴリーに属する、小型フルゴネットです。

実はルノー(実車メーカー)は、スマートフォン用のアプリを車種ごとにたくさん配信していて、ギョーカイで結構話題になっているのです。「カングー」のアプリもあり、ボディカラーのバリエーション表示/コンセプト動画/ゲーム/ディーラー検索などたくさんの機能を持っています。(もちろん日本語。)

このカングーのモデルは裏板に「ルノー・トイズ」のモールドを持っており、ルノー・ディーラー向けのものと共用になっているようです。後部に牽引用フック付き。裏板もダイキャスト。

マーキングはジャンダルムリー(フランス国家憲兵)のもので、国家警察や地方警察のポリスカー塗装が一新されて来ている中で、ジャンダルムリーのダークブルー塗装は変わっていないようです。




ノレブ・ミニ・ジェット(日本輸入版)/ ルノー・クリオV・3ドアHB・2007 (フランス地方警察)
3代目「クリオ」の5ドア車(2007年式)で、このモデルも裏板に「ルノー・トイズ」のロゴを持っています。

日本輸入版で、完全な日本語パッケージに入っており、東京・足立区の「イワヤ」という会社が発売元になっています。この会社は、「スーパーサウンド」という、エンジン音の出るモデルカーのラインアップを持っています。

クリオの実車は日本名が「ルーテシア」になっているはずで、欧州車の場合、こういう問題も発生します。

マーキングは「ポリス・ミュニシパル」で、地方自治体の設置する地方警察のもの。






 ルノー・トイズ

「ルノー・トイズ」(フランス語では「ジュエ・ルノー」)の歴史は古く、戦前の1934にまで遡ります。ルノーやシトロエンがクルマの玩具を販売して、当時「自動車」の主たるユーザーであった富裕層の子供たちに、自社ブランドの「刷り込み」をしようとしたのがはじまりです。

実車ディーラーでの販売のためのものですが、ディーラー販売モデルとなると、つい1/43サイズか、それ以上の大きさの「模型」性の強いモデルカーが主体になりがちであるのに対して、こういった小スケール・モデルを供給するところに、「新しさ」を感じます。それだけ、「3インチモデル」のクォリティが上がった、ということの証明でもあるのでしょう。

「子供を連れてディーラーに来てもらう」ということは、ディーラー側にとっても結構重要な点で、「自分が乗っているのと同じクルマのミニカーを買う」「ディーラーに行くごとにコレクションを増やす」「特に点検・車検などの用事もないのに、子供のミニカー目当てにディーラーに行く」といったことにでもなれば、なかなかの誘客素材になるというわけなのです。

ブランドは「ノレブ」ではなく「ルノートイズ」ですが、パッケージ裏面やミニカーの裏板にも明確に「ノレブ」の表示が入ります。
ミニカタログが入れられており、交通標識付きのセット、ルノー旧車のシリーズなど多彩な展開です。こういうものが入っていると、また次の週にディーラーに行くことになりかねません…。
(ノレブ「ミニ・ジェット」シリーズにはミニ・カタログは入っていないようです。)


ヨーロッパでは、ノレブ・3インチは、マジョレットより若干高価とのこと

実は、このページでご紹介しているモデルの多くは、オーストリアの交換相手から送られて来ているのですが、オーストリアでは、(彼の知る限り)ノレブ・3インチのシリーズはトイ・ショップ(模型店も含む意味です)では売られていないということです。

ただしオーストリアでも、ルノー・ディーラーでは「ルノー・トイズ」が売られており、ルノー・ブランドとしての付加価値料が発生して1台5〜7ユーロぐらい。「ルノー・トイズ」以外の「ミニジェット」のモデルは彼がフランスに行った際に現地で買ったもので、だいたい1台5ユーロぐらいだった、ということです。つまり、「ルノー・トイズ」の方が若干高め、ということになるでしょうか。ルーマニア車である「ダチア・ロガン」も、オーストリア国内のルノー・ディーラーで購入したということです。

マジョレットやSikuのオーストリアでの価格は、大体1.99〜4.5ユーロぐらい。彼自身の意見では、ノレブ・3インチは、「マジョレット」よりも高いディテールを持っていると思う、ということでした。

マジョレットはオーストリアでも売られているため、フランス緊急車仕様のモデルを今度送ってもらうことになりました。(日本国内ではカバヤのキャンディ・トイ仕様になってしまうためです。)
こちらからは、日本語パッケージ入りの「ノレブ・ミニジェット」を送ることになっています。


ルノー・トイズ/ ルノー・エスパスW (救急隊人員輸送車)

2003年以降の4代目エスパス。

ミニカーは、民間型そのままの7席シートの室内に、屋根上灯ごとサンルーフ開閉というアクションを持っており、「アンビュランス」とは言えないない内容ですが、このサイズでサンルーフ・開閉(エスパス)、ハッチバック開閉(クリオ・エステート)、リアゲート開閉(マスター)と、アクション機構を盛り込んでいることに関心します。

「Espace」は「エスパセ」と読みたくなりますが、フランス語の「e」は「エ」でなくて「ウ」なので、アクセント記号が無い限り、語尾の「ce」が「ス」になります。

牽引フック付き。



ルノー・トイズ/ ルノー・クリオV・エステート (消防司令車)

クリオV・エステートのファイア・チーフ・カー。
2007年9月のフランクフルト・モーターショーで発表された、3代目クリオのワゴン・バージョン。

2007年春のジュネープ・ショーでは3ドア・ワゴンのコンセプトとして発表されたものの、量産仕様ではより現実的な5ドア・ワゴンになった、という経緯を持っています。

ただし日本市場では、2006年7月に「Honda Cars」に統合以降も「クリオ」の商標を Honda が持っているため、日本名は「ルーテシア」とされました。

ハッチバック開閉・牽引フック付き。



ルノー・トイズ/ ルノー・トゥインゴT (ポリス)

ルノーのコンパクト、実車は1992年〜2007年生産の初代トゥインゴ。

通常とはクルマの向きが逆になってパッケージに入れられている、と思いきや、ボディ右サイドの「POLICIA」の文字を見せているのですね。反対側は「POLICE」になっています。

「POLICIA」というつづりを使うのは、スペイン語/ポルトガル語/アルバニア語など。
それで、結論から言うと、面目ないことにどこの国のポリスカーか、特定できていないのですね。
どなたか、ご存知の方がありましたら、ご教示ください。

しかし、ダチア・ロガンはルーマニアでの生産車ですから、ルーマニア警察でもよろしいのですが、「ルノー・トイズ」が突然、ポルトガルやアルバニア警察仕様のモデルを出すとも考えにくいのですね。
ミニ・カタログにも載っているのですが、何の説明もありません。

カラーリングの感じが、フランス・ジャンダルムリーに非常に似ているということもあり、案外フランス国内のポリスカーで、バイヨンヌなど、スペイン国境に近く、スペイン語併記の必要のある地域のものかもしれない、と考えています。

裏板には車名がなく、ON・OFFスイッチがあって、何と屋根上灯点灯・ピープー音吹鳴のアクションが付いています。おそらくこれも、フルチェンジ後に「お下がり」になった旧モデルの金型を活用した商品なのでしょう。



ルノー・トイズ/ ルノー・ラグナV・5ドアHB・2007 (フランス国家警察・旧塗装)

2007年式のルノー・ラグナVの5ドアHB車。ミドル・サイズ車です。
言うまでもないことですが、「ルノー・トイズ」ですから、ルノー車以外のモデルは無いわけです。

マーキングはフランス国家警察のもので、パリ警視庁(首都警察)も「自治体警察」ではなく、フランス国家警察(ポリス・ナシヨナル)の内部に置かれており、フランス内務大臣直轄のパリ警視総監が指揮を執ります。

フランス国家警察とパリ警視庁の車輌は、付けているエンブレムの違いだけで、基本的な塗装は同じもののように見えます。ミニカーではエンブレムをプリントしていません。

パリ警視庁のポリスカーはかつては白/黒塗装でしたが、その面影は全くなくなってしまいました。



ルノー・トイズ/ ルノー・メガーヌV・5ドアHB・2008 (フランス国家憲兵)

2008年式のルノー・メガーヌVの5ドアHB車。 2008年に発表・発売された3代目メガーヌ。
マーキングはジャンダルムリー(フランス国家警察)。

実車の全長は4295mm、ミニカーはこれも牽引フックを除いて75mmなので、1/57スケールという数字になりました。



ルノー・トイズ/ ダチア・ロガンMCV・2006 (ルーマニア警察)

ダチア(Dacia) は、ルノーが1998年に傘下に収めたルーマニアの自動車製造会社。
「ロガン」はルノーの世界戦略車で、低価格の前輪駆動 (FF) 小型車として1999年に開発を開始し、2004年からヨーロッパで発売されました。

「ロガンMCV」は2006年に追加されたモデルで、ミニカーも2006年式をうたっています。

パッケージに「ルノー・トイズ」の記載はありませんが、中にはミニ・カタログが同梱されており、「ルノー・トイズ」として売られているものでしょう。ルノー工場で作られた分の実車は「ルノー」ブランドで売られているとのことですが、ミニカーの裏板は明確に「DACIA」になっています。

マーキングはルーマニア警察のもの。ルノー・ディラーとしては、自社の世界戦略をアピールすることにもなるわけですが、ディーラー・モデルとしては妙にマニアックです…。





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