海外緊急車フォト・アルバム

Photos of actual emergency cars in Europe





 ヨーロッパ緊急車の活動中の姿をご堪能ください

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ミニカーとして、カラフルなペイントやマーキングをまとって製品化されている海外の緊急車輌も、なかなか実際の活動の姿を目にする機会は少ないものです。海外に実際に出かけたとしても、(タクシーや路面電車ぐらいならともかくとして)、緊急車輌をカメラに収めることのできる機会はなかなか訪れるものではありません。

海外では、消防・警察・救急など、緊急車輌関係の書籍が数多く出版されていますし、また現在ではネット上にたくさんの画像を見出すことはできます。しかしこれらは著作権や、人物が写り込んでいる場合には肖像権などの問題があって、そうそう勝手に拝借して画像掲載するというわけにもいかないのです。

ところが、私が実車の画像に興味示したのがきっかけで、定期的に画像が送られて来るようになりました。1人は長年ミニカーの交換を続けているベルント・アーノルト、もう1人は「ポリス・パッチ」のコレクターを探しているゲオルク・グルーバーです。全くの偶然で2人ともオーストリア・チロル州、インスブルック市の住人で、ゲオルクは警察官です。もちろん2人は彼の地での面識は無いはずです。お互い知らずにすれ違っている可能性はあるかもしれませんが。

ベルントの写真は彼自ら撮影したもので、普段の生活環境の中で「たまたま」通ったり、駐車していた車輌をカメラに収めており、やはりその地に住んでいる人でなければ撮ることのできない臨場感と自然さを持っています。
一方ゲオルクの送って来た写真は、警察官仲間の撮ったものや、一部は広報写真などから転用されているものもあるような気がしますが、Web上に載せてかまわない、ということでした。

まあ、警察の方がいい、と言うのですから、お言葉に甘えることにし、これまで「海外コレクター便り」や「Siku図鑑」のページに掲載していた画像も含めて、独立したページを作ってみることにしました。(2010/5/15)



 Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria is providing a lot of diecast cars to me with trading to diecasts under Japanese brands while 6 years since 2004.He has also sent me some wonderful photos about actual vehicles of Police, Fire and Red Cross in Innsbruck.

Georg Gruber is a police officer in Innsbruck/Tirol, Austria also. He is collecting patches for police, prison guards and staff of customs. He is looking for collectors of these kind of patches and would like to make trades internationally.Unfortunately I can not find good collector for making trade with him but he has sent a lot of photos about Austrian, Italian and Maltese police cars. It seems that he got some of them from his friend as Italian police officer.

Usually we can see these kind of vehicles in diecasts from firms in Europe, but can not see actual cars in action. So they are very interested and inspired for Japanese diecast collectors. Especially emergency doctor cars and EMS command cars are not operated in Japan.

Many tanks for your sending very clear photos, Berndt and Georg, Hope to enjoy reports as follows.



 Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, O"sterreich versorgt mir viele Modellautos mit Handel zu Modellen unter japanischer Marke wa"hrend 6 Jahre seit 2004. Er hat auch mir einige wunderbaren Fotos abour eigentliche Fahrzeuge der Polizei, Feuerwehr und Rotes Kreuz in Innsbruck geschickt.

Georg Gruber ist ein Polizist in Innsbruck/Tirol, O"sterreich. Er sammelt Abzeichen fu"r Polizei, Gefa"ngnis/Kerkermeister und Zollaufsehr. Er sucht Sammler dieser Abzeichen und Polizeikappe will Handel international machen. Leider kann ich guten Sammler dem zum Machen von Handel mit ihm nicht finden aber er hat viele Bilder um o"sterreicher, Italiener und Maltesische Polizeiautos geschickt. Es scheint, dass er ihnen aus seinem Freund als italienischer Polizist erhalten hat.

Natu"rlich wir ko"nnen diese Fahrzeuge in Modellautos von Firmen in Europa sehen, aber nicht
ko"nnen eigentliche Autos in Handlung sehen. Ich glaube, dass sie sich sehr interessant und begeistert fu"r japanische Sammler des Modellsautos. Besonders Notarztwagen und Einsatzleitwagen des Roten Kreuzes sind nicht bedient in Japan.

Berndt und Georg, vielen Dank fu"r Ihren Schicken sehr klare Fotos.
Ich Hoffe, dass Sie Berichte folgendermassen geniessen!



 トヨタ・ランドクルーザー/オーストリア消防




オーストリアのベルント・アーノルトから送られて来たのは、今回は40系トヨタ・ランドクルーザーの消防
車。旧タイプのランドクルーザーが消防ミッションで使われているのを見たのは彼も初めて、ということです。

ところがブルー地のライセンスプレートを付けていて、これはディーラー用のものなのだそうです。
それで彼が推測するには、既に現役は引退した車両で、払い下げられた後に個人所有になっているのではないか、ということでした。

「Freiwillige Feuerwehr Tobadill」のマーキングが側面にされていて、オーストリア・チロル地方西部の
「トーバディル」という自治体の、志願消防隊(フライヴィリーゲ・フォイエルヴェーア=消防団)の所属
だったようです。

市販車ボディではなく、非常にしっかりした消防用のボディが架装されていて、ブルーの回転灯が前後に合計4個、助手席側に定番のスポットランプ、後部には資器材収納庫も設けられています。

後ドアに書かれている「LF-A」は車両種別で、「Lo"schfahrzeug mit Allrad」(レーシュ・ファールツォイ
ク・ミット・アールラート)の略です。「全輪駆動(アールラート)の消防車両」という意味です。

まるでメルセデスのゲレンデ・ヴァーゲンのようです。
(2014/4/13)







 インスブルック市内の車両たち



オーストリアのベルント・アーノルトから送られて来たのは、今回はオーストリア・インスプルック市内の車両3題。

ひとつめは、VW-T5系のバン(カステンヴァーゲン)で、オーストリア赤十字の車両ですが、救急車ではなく、ホームケアを必要としている人のところに食事を届ける宅配車だということです。
これを「Essen auf Ra"der」(エッセン・アウフ・レーダー/meals on wheels)と言うそうです。
「エッセン」は食事・フード、アタマが小文字だと「食べる」という動詞になります。「Ra"der」は単数は「Rad」(ラート)で「ホイル」のことです。「ホイルに乗つて来る食事」、です。

車体に表示しているロゴマークなどは、地域の赤十字によって違うようですが、どうも委託事業者などではなくて、各地域の赤十字自体がやっているサービスのようです。

日本的な常識では、赤十字は救急医療、血液輸送、災害派遣など、緊急性を要する局面にしか登場しない印象があるので、こういった赤十字の関与の仕方や社会福祉の考え方の違いというか、行き届き方には、やはり目をみはるものがあります。




理由はわかりませんが、3台でものものしい隊列を組んで走行するVW-T5の警察車両。
バンではないミニ・バスで、人員輸送車でしょう。3台とも警戒灯を点灯中のようです。

普段は気が付きませんが、フロントグリルのVWエンブレムの左右に、青色の警戒灯が2つ埋め込まれていることがわかります。

日本の警察は部隊の移動にバスを多用しますが、小規模・近距離の部隊移動であれば、これぐらいの大きさの車両を使うのかもしれません。




やはりVW-T5系の警察車両ですが、ハイルーフのボディを載せています。屋根上にアンテナが見えます。まるでモデルカーのようです。

こうして見ると、赤のストライプ(オーストリアのナショナルカラー)がとてもアクセントになっていて、シンプルですがいいデザインです。
ヨーロッパでは、公共のサービスであっても、きちんと考えられたデザイン・システムが導入されるので、各車両やユニフォームなどがちゃんとコーディネートされます。
(2013/12/15)






 イタリア・パトバの自動車博物館



オーストリアのベルント・アーノルトは、休日を利用して、イタリア・パドバにある「Auto d´Epoca」
を訪問。

クラシック〜ヴィンテージカーの、イタリアにおける最大級の保有と展示を誇ります。
もちろん展示は緊急車両、またイタリア車に限定されるわけではなく、自動車史〜モータースポーツまでの全般にわたります。
ホームページでは、「ヨーロッパで最大級の展示」(the International Exhibition with the biggest selection of vintage motoring in Europe)をうたっています。
http://www.automotodepoca.com/




ベルントが送って来たのは、ランドローバーの古い消防車、そしてアルファ75の「unmarked police」。
「unmarked police」は、何もマーキングがされていない、つまり覆面パトカーということですが、イタリアのポリツィア・カラーである鮮やかなブルーに塗られ、屋根上灯も付けています。これで果たして「覆面」という用途に適しているのか、どういう使い方をされるのか、興味のあるところです。

「Auto d´Epoca」の館内外の画像を見ていると、来場者も多いようで、ごく普通の人たちが、古いクルマと、それらが作って来たクルマ文化を楽しんでいる様子がうかがわれ、活気が感じられます。

日本でも、トヨタ博物館や、ホンダコレクションホールなど、施設面での整備は進んで来ていますが、まだまだ「一部のマニア」のためのものと思われているのが残念な気がします。
(2013/11/17)






 イタリア財務警察  アルファ156


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


オーストリアのアーノルト・ベルントから今回送られて来た画像は2点。

1台は、彼がイタリアに行った時に撮影して来た、という車両で、イタリア財務警察 (Guardia di Finanza)の、アルファ156.

財務警察は経済財務省に所属し、警察権を持って、経済犯罪、脱税、知的財産権事案、組織犯罪、税関任務、密輸、麻薬取引、不法移民事案などまで扱います。

1774年10月5日にサルデーニャ王国で設立された国境警備部隊が前身となっているため、現在でも国境警備隊・沿岸警備隊としての側面も持った準軍事組織で、約80機の航空機と300隻以上の船舶を保有します。

アルファ156も伊達に装備された単なる公用車ではなく、追跡任務などを考慮しての装備でしょう。
交通警察ではありませんから、イタリアに行った時に、こんな車両に追いかけられないようにしたいものです。



 オーストリア赤十字 フォード・レンジャー(欧州向け)



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


もう1台は、オーストリア赤十字の、フォードのピックアップトラック。

グリルの形を頼りに、画像検索をして、車種を特定しようとしたのですが、どうもよくわからないのですね。それで、ベルント本人に聞いたところ、フォード・レンジャーのヨーロッパ向けモデル、新型ではなく、年式としては以前のものだろう、ということでした。

ドイツの検索エンジンで、画像検索したところ、確かに、2002年式ぐらいのレンジャーが、グリル、燈火類、前バンパーなど、全く同じカタチをしていました。

基本はピックアップ・トラックで、オーストリア赤十字の車両は、荷台にハードトップを載せています。

屋根上灯のところに「シュヴァーツ」(Schwaz)と書いてありますが、チロル州の真ん中より少し東に位置する郡(Bezirk/行政管区)の名前です。郡庁所在地も同じ名前の「シュヴァーツ市」です。
ナンバープレートも、シュバーツ・ナンバーを付けています。

シュヴァーツの南はイタリアのボルツァーノ自治県(旧南チロル)に接しているので、彼はイタリアに行く
時にシュバーツを通ったために撮影できた写真かもしれません。

ヨーロッパは、言語も、民族も入り組んでいるので、「ここは、ムカシはオレの領土だった」なんていうことは言わずに、みんな暮らしています。(2013/8/4)






 ディー・ヨハニッター  VWゴルフ



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


オーストリアのアーノルト・ベルントから今回送られて来た画像は、ヨハネ騎士団事故救助会(Die Johanniter-Unfall-Hilfe/JUH)の車両で、車種は6代目VW-ゴルフの4ドア。

患者搬送車やドクターカーではなく、連絡業務などに使われる車両のようで、屋根上灯もなく、かなり地味なマーキングです。

オーストリアにおけるヨハニッターの歴史は意外に新しく、1974年にウィーンで設立されました。
オーストリア赤十字/アルバイター・ザマリター・ブント・オーストリア/マルテザー・ヒルフス・ディーンストとともに、オーストリアでの救命救急サービスを担う4大組織のひとつです。
(2013/6/16)




 オーストリア警察・シュコダ・オクタビア



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


オーストリアのアーノルト・ベルントからの今回の画像は、シュコダ・オクタビアの上方からのベスト・ショット。ステーションワゴン・タイプである「RS」の、2009年ぐらいの年式でしょうか。

おそらくはインスブルック市内で、路面には雪が残り、車体下半分はスノータイヤが巻き上げた土埃で汚れているのがわかります。

同じ車種を、アウトバーン・ポリツァイ(高速道路警察隊)の車両としている画像資料もありましたが、上の画像の車両については、特にこれを特定できるマーキングなどは何もないようです。
ナンバーブレートの「BP」は、ブンデス・ポリツァイ(オーストリア連邦警察)を示しているので、特にステーションを特定することはできません。

シュコダも、かなり色々な国で警察車両として使われていることが知れます。
はたしてSikuも、シュコダのミニカーを作るでしょうか。  

屋根上の厚みのないバーランプが、Sikuやマッチボックスのミニカーが付けているものとほとんど同じで、案外正確に再現されたものであることにあることに驚きます。(2013/2/17)







 イタリア・ヴェローナの緊急車両

オーストリアのアーノルト・ベルントは、今回はイタリアのヴェローナに旅行。

言うまでもなく、「ロミオとジュリエット」のお話の舞台になった街ですが、街の中心部には古代ローマ時代の円形競技場跡(アレーナ・ディ・ヴェローナ)があり、どうやらここでの野外コンサートがお目当てだったようです。州は「ヴェネト」、県の名も「ヴェローナ」です。

ちなみに、オーストリアのインスブルックまでの距離を測ってみたところ、地図上の直線距離で約215kmぐらいでした。もちろん、実際には山間部を抜けて行く感じのようなので、実走距離はもっとあると思います。東京から浜松までが250〜260kmぐらいのようなので、それぐらい、またはそれよりも近いぐらいでしょうか。

我々が東京から名古屋に行くよりも、彼が「イタリア」に行く方が近い、ということになります。
日本人は「海外旅行」という言葉を使いますが、それは外国に行くのに「必ず海を渡らなければならない」ということがあるからで、ヨーロッパではそれは国外(アウス・ラント)ではあっても、「海外」ではないということをあらためて思い知らされます。

ヴェローナの緊急車両の写真を何点か撮ることができたのはラッキー、でも小スケールダイキャストの発見はなかったそうです。(今回の更新で同時にご紹介しているイタリア「グロボ」のモデルは、別の機会に買って来てくれたものです。)



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

「シュコダ・シュパーブ(Skoda Superb)ワゴン」の「POLIZIA」仕様。

今回は写真からの車種特定がむずかしいと思ったのか、写真と一緒に車種を書いて送って来てくれました。これには、私がインスブルック消防の「ハーフリンガー」と「ピンツガウアー」を間違えて書いた、ということもあります。
イタリア車から推測して行っても「シュコダ」という車名は思い当たらなかったでしょう。

スカイブルーの塗装をする「POLIZIA」は国家警察 (Polizia di Stato) で、内務省所属の文民組織、人員は約10万人。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

同じくPOLIZIA・国家警察所属車両で、手前が「フィアット・ブラボ」、後ろはランドローバー・ディスカバリー。
屋根上灯を前寄りに1つ、後ろ寄りに2つ載せています。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

「ルノー・マスター」の救急車。
明らかに患者搬送車ですが、赤十字(クローチェ・ロッサ・イタリアーナ)ではなく、「クローチェ・ヴェルデ」(緑十字)の所属車両です。

「クローチェ・ヴェルデ」はいわゆるNPO法人で、非営利の任意団体です。
イタリア全体としての連合組織(ASSOCIAZIONE NAZIONALE CROCE VERDE ITALIA ONLUS)があります。
最後の「ONLUS」は、「Organizzazione Non Lucrativa di Utilita Sociale」の略で、財務省所管の認定非営利法人であることを示します。

社会扶助のためのボランティア活動のほか、応急医療処置/高齢者のためのケア・支援などの業務を行っています。ドイツでのマルテザーやヨハニッターの役割に似ていると言えるでしょう。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

同じく、クローチェ・ヴェルデの運用するスーパー・アンビュランス

ベルント本人が気になって車種を調べてくれたところ、Web上に同じ車両を前方から撮影した写真を発見。ドイツ製 MAN LE 14.225、ヴェローナのクローチェ・ヴェルデ、移動支援サービス・ユニット(Croce Verde Verona/Unita mobile di assistenza)の所属車両。ボディ側面にもはっきり「VERONA」の文字が見えます。

実際の出場中というより、訓練中でしょうか。
古い街並みとのコントラストが強烈で、福祉や医療の体制はぬかりなく近代化されていることを知らされます。
(2012/11/3)



 ドイツ・ローゼンハイム市内に駐車するドクターカー

オーストリアのベルントは、クルマでドイツ・バイエルン州側に越境ドライブ。

「そう言えば、オーストリア以外ではフランスやギリシアの緊急車両ばかりで、ドイツの車両の写真を送っていなかった」 ことにふと気が付き、この1枚を送って来ました。

背景に「ローゼンハイマー・ヘルプスト・フェスト」(ローゼンハイムのオータム・フェスティバル)の立て看板が写っていて、オーバー・バイエルン、ローゼンハイム市で撮影されました。彼はこのフェスタを目当てに観光に行ったようです。オータム・フェスティバルはミュンヘンが有名ですが、ローゼンハイムのものはミュンヘンより規模が小さい、ということでした。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


車両はミュンヘン・ナンバー(M記号)を付けています。
ノートアールツト(医師緊急派遣車)ですが、車種はBMW・5シリーズのツーリング・ワゴンでしょうか。

何だかいつの間にか、この種の車両のマーキングのデザインがひどく現代的なものになってしまっていて、Sikuのミニカーがどんどん斬新なペイントになっていく理由がわかるような気がします。
壁にキリスト降誕の絵が描かれた地方都市とのコントラストが美しい1枚になりました。


トミカ・リミテッド・ヴィンテージからVW-ゴルフ(第1弾は2ドア)が発売になったので、こちらからはこれを送るのですが、彼はこのモデルを待望しているそうです。(2012/9/16)




 ニースで撮影されたフランスの緊急車両

オーストリアのベルントは、休暇旅行でニースに行き、そのお土産としてフランス国内でノレブの「ファイブ・パック」を買い、フランス緊急車両の写真をたくさん撮って来ました。

「Nice」は英語・仏語では「ニース」ですが、プロバンス語ではニッサ「Nissa」になり、そのせいかどうかわかりませんが、イタリア語・ドイツ語では「Nizza」(ニッツァ)になります。

それで最初「Nizza」に行く、というので、ニースとは別のところだと思っていました。
以下、ノレブのモデルが身近に感じることうけあいの、実写スナップです。(2012/8/18)



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ルノー・トラフィックU (フランス国家警察・新塗装)

国家憲兵のダークブルーのカラーでノレブの「ファイブ・パック」に入っていたのと同じ、ルノー・トラフィックU。フランス国家警察(ポリス・ナシヨナル)の新塗装です。

一時は、フランス国家警察の旧塗装/新塗装の違いがわからず、パリ警視庁とそれ以外の地域の違いか、などとも思っていたのですが、パリの車両にも両方の塗装が併存しているようで、順次この新塗装に切り替えられていく、ということなのだと思います。

屋根上灯は大きなバーランプではなく、小さな青のドーム・ライトを前に1つ、後ろに2つ付けています。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ルノー・トラフィックU (フランス国家憲兵)

ルノー・トラフィックの、ジャンダルムリー車。
ノレブのファイブ・パックに入っているものと、そのものスバリの塗装で、車体後部の赤/白の警戒色塗装もそのままです。
こうして見ると、ノレブは必ずしもいい加減なバリエーション・モデルを作っているわけではなく、車種選択やマーキングを含めて、実車取材しているものがあることが知れます。

もちろん、全てがそうとは言い切れませんし、マジョレットのモデルに関してはかなり怪しいものが多いです。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ルノー・トラフィックU (救急車)

同じくルノー・トラフィックの救急車。
こちらは、青のバーランプを載せています。

「ambulances-alpazur」という民間の患者搬送サービス会社の車両で、ホームページを見ると、ルノー・トラフィックとメルセデス・ヴィトを計4台保有しているとのこと。搬送は有料で、健康保険の資格証明が要る、と書いています。車両マーキングのデザインは、なかなか垢抜けています。

http://www.ambulances-alpazur.com



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

VW-T5(救急車)

VW-T5の救急車で、これも「Ambulances Baie d'Azur」という、ニースの民間搬送サービス会社の車両。前に青のバーランプ、後ろに小さなドームランプを1つ載せています。

ノレブのモデルを見ると、青の「スター・オブ・ライフ」マークだけで、文字表記などを省略しているのではないかと疑いたくなるものがありますが、この通り実車も極めてシンプルです。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

プジョー308(フランス地方警察)

プジョー308、フランス地方警察(ポリス・ミュニシパル)の所属車。
車体後部からのショットですが、プジョーのエンブレムと「308」の形式が読み取れるので助かりました。

依然として、地方警察/国家警察/国家憲兵の車両がこうやって混在する状況は複雑です。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ルノー・マスター(フランス消防)

後部からのショットですが、サイドモールが前輪タイアハウスの前で切れているので、2010年以降の第3世代の「マスター」でしょう。

マーキングは、ノレブのファイブパックで「プジョー・ボクサー」が付けていたのと同じ、「vehicule secours et d'assistance aux victimes」で、事故救援車です。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ヤマハ FJR1300・ポリスバイク(フランス国家警察)

お気づきのように、「POLICE」の文字の前についているのは「ヤマハ」のシンボルマーク。
「FJR1300」が、フランス国家警察で使われているのです。

フランス国家警察の新塗装は、4輪と2輪で、しっかりと統一がはかられています。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ヤマハ FJR1300・ポリスバイク(フランス国家警察)

フランス国家警察のポリスバイクの、駐車中の列線。
どうやら、何かのイベントかお祭りの規制のために待機しているようです。

車種は同じ「ヤマハFJR1300」のようですが、一部に旧塗装のものが混じっています。




 インスブルック市内・「緊急車両とふれあうイベント」

オーストリアからの新着画像は、インスプルック市の中心部で、緊急サービス諸機関が行った、プレゼンテーション・イベントで撮影されたもの。

市民たちが、緊急サービスや緊急車両に直接にふれあう機会が意識的に設けられていること、単なる機能的な「装備」として見るたけでなく、緊急車両を保存したり、愛好したりする文化があることに、あらためて驚きます。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリア警察塗装、BMWのポリス・バイク。
日本でも、子供が白バイにまたがることのできるイベントは、あるようですね。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


Siku などがモデル化していてお馴染みの、メルセデス・ベンツのニュー・シュプリンター。
ディー・ヨハニッター(ヨハネ騎士修道会事故救助団・JUH)の所属車両です。

「Behindertenfahrdienst Krankentrasport」の文字が車体側面後部にあり、障がいのある人を搬送するための患者搬送車のようです。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリア国産の、「シュタイア・プフ・ハーフリンガー」(Steyr-Puch Haflinger)の消防仕様。
ドアの文字は、「フォイエルヴェーア・デア・シュタット・インスブルック」(インスブルック市消防)のようです。

兄弟車の「ピンツガウアー」とともに、オーストリア国防軍の4×4野戦機動車として、偵察・連絡、人員輸送や衛生隊の車両などとして使われましたが、その機動力を活かして、消防/マウンテン・レスキュー/郵便など、民間でも活躍しました。

1970年代の車両で、前バンパーには、「消防オールドタイマー・クラブ」のマーキングがあり、市の消防隊か、市内のどこかの志願消防団、あるいは個人が所有・保存しているのでしょう。

ドイツでも、旧東ドイツ地域の消防車両が、愛好家のクラブによって保存されていたりします。
ナンバーが付いているので、ここまで自走して来ているのでしょう。
古い緊急車両が保存・公開される環境としては、うらやましい限りです。(2012/7/16)




 オーストリア警察・BMW X5

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


今回オーストリアから送られて来たのは、オーストリア警察の、シルバーにブルー/赤のストライプのカラーに身を包んだ「BMW X5」。
ただしオーストリア警察で運用されているのはあまり見かけない車種であるとのこと。

VIPの先導・警護などの目的で使われているのではないか、とのコメントでした。
屋根上灯が、ブルーではなく白に見えるところが、ちょっと不思議な感じがします。写真の光線の加減だけではない思うのですが。

Sikuは「BMW X5」の金型を持っているので(今回SIKUのページで更新した「ADAC」カーと同じ金型)、オーストリア警察塗装の製品の可能性をインスパイアしてもらうために、写真をSiku社に送ってみようか、と書いて来ています。

オーストリア仕様では、「O"AMTC」(ドイツのADACに相当)のパンネンヒルフェ(故障救援車)が既にBMW X5で作られているので(#1432)、ポリスも実現に期待をしましょう。 (2012/6/16)



 ポリスカーも、たまには故障する

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

今回オーストリアから送られて来たのは、何とも愛すべき光景。
何らかの理由で自走できなくなってしまったポリスカーを「人力」で押している3人の警察官の画像でした。車種はVWのトゥーランでしょうか。

「polizei.gv.at」のドメインを持つアカウントから、友人のベルント経由で転送されて来たもので、画像に付けられている名前が「Autoschieberbande」(アウト・シーベル・バンデ)、つまり「クルマを(Auto)」「押している(shieber)」「仲間たち(bande/単数)」ということで、写真も警察官が撮ったものかもしれません。ドイツ語は、こんなふうにコトバをどんどん、くっつけて新しい名詞にしていくことがあるのですが、どこまでくっつけて良いものなのか、いまひとつ我々にはわからないのです。

ガソリン車であれ、ハイブリッドであれ、電気自動車であれ、燃料電池車であれ、壊れれば結局は押さざるを得ない、ということを思い起こした方が良さそうです。(2012/3/17)



 北チロル・東チロルはオーストリア、南チロルはイタリア…

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリアから送られて来た車輌に書かれているのは、今回もイタリア語。
しかし良く見ると、イタリア語とドイツ語の両方が書かれています。
今回はイタリア旅行でのスナップではなく、3枚ともインスブルックで撮影されたもののようです。

以前にも書きましたが、北チロル(Nordtirol)と東チロル(Osttirol)はオーストリアのチロル州に、「チロル地方のうち」残る地域は1918年からイタリアに帰属しているのです。

イタリア側の地域のうち、南チロル(Su"dtirol)はボルツァーノ自治県、トレンティーノはトレント自治県として、それぞれ独立の県となっており、この2県を合わせてトレンティーノ=アルト・アディジェ特別自治州を構成します。

屋根に近いところにイタリア語で「ALTO ADIGE」と書かれているのが「南チロル」のことで、ドイツ語では「ズィード・ティロール」です。「ブルネック」(Bruneck)というのが都市名で、イタリア語では「ブルーニコ」(Brunico)。南チロルの東側に位置する街です。

「CANI DA SOCCORSO」、ドイツ語で「Rettungshundestaffel」(レットゥングス・フンデ・シュタッフェル)は、「ドッグ・レスキュー」「救助犬」ユニットの意味です。「フンデ」は「フント」(犬)の複数で、「ダックスフント」の「フント」です。

「犬を救助する」のではなくて、「犬を使って人を救助する」ための組織です。セントバーナード犬が雪崩れに埋もれてしまった人を探し出したり、ケガ人を載せた橇を引いたりしている映像をご覧になったことがあるでしょう。イタリアからやって来た車輌らしく、車種はフィアットのドゥカト(DUCATO)です。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

こちらは、オーストリア警察のカラーを身にまとった、最新のVW-T6。オーストリア警察の所属車。
カステン・ヴァーゲン(バン)ではなく、ミニバスの後部窓を塞いだものでしょうか。
ハイルーフ化されているので、事故処理車かもしれません。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

これもオーストリア警察の所属になる、ホンダの2輪。
マフラーのかなり持ち上がった姿は特徴的なので色々探したのですが、結局私の力では車種特定はできませんでした。
なんとも格好のいい姿です。 (2011/10/16)



 イタリア・「ガルダ湖」周辺の緊急車輌

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリアのベルントは、今度は週末の3日間を使って、イタリアのガルダ湖に行って来たということです。
地図でみると、インスブルックから1本、ミュンヘンに行くのと同じぐらいの距離の見えるので、(メールには書いて来ていませんでしたが)、たぶんクルマでの移動なのでしょう。

ガルダ湖(イタリア語で「Lago di Garda」、ドイツ語で「Gardasee」、英語で「Lake Garda」)は、イタリアで最も面積の広い湖だそうです。

上の画像のブルーグレーの車輌は、「Guardia di Finanza」(グァルディア・ディ・フィナンツァ)、つまり英訳すると「フィナンシャル・ガード」のフィアット・ブラボ(Fiat BRAVO)。

「Guardia di Finanza」は経済・財務省の所管する法執行機関で、カラビニエリ(Carabinieri)と同じく、イタリア国軍の中の1機関です。金融犯罪と密輸に対処することが主任務で、麻薬取引を取締まるためのイタリアにおける主要な機関として進化してきました。イタリア領海のパトロールのために、600隻の船舶と100機以上の航空機を持っているということです。麻薬・密輸取締りの「水際警備」ということで、船舶を保有するに至ったのでしょうか。経済・財務省が所管するのは、おそらく関税などとの関係からなのでしょう。
経済・財務省が所管しながら、「国軍の一部」であるというのは、何とも複雑な警察組織ではあります。
海上の不振船舶に対する警察権や発砲の権限などとも関係しているのではないでしょうか。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

こちらは、のどかな風景の中にパークする、VW・T-5の救急車の列線。

側面に書いてあるイタリア語の「croce bianca alto garda」は、英訳すると、「white cross on top garda」になります。イタリア語の「alto」は、「高い」だけでなく「北部の」という意味があるようで、大きなガルダ湖地域の最も北の方の、ということでしょう。
「クローチェ・ビアンカ」(白十字)というのは、イタリア赤十字(クローチェ・ロッサ・イタリアーナ)とは別系統のボランタリー救助団のようです。

窓ガラスの上のマーキング「convenzionato trentino emergenza」は、これも英訳すると「Emergency agreement Trentino」、トレンティーノ地方の協定による救急連合、というような感じに読めます。

トレンティーノというのは、アルト・アディジェ州のトレント自治県の地方名(トレンティーノ地方)で、トレンティーノ=アルト・アディジェ州を略して言うこともあるそうです。

したがって、「トレンティーノ広域救急」「北ガルダ白十字救助団」とでも訳しておきます。
アンビュランス・コールの電話番号が「118」であることがわかります。

イタリア語は、文字の綴りを見ると、何となく意味を推測できるものがあるものの、母音で終わる発音が独特ですね。イタリアのホテルで、部屋にフルーツのサービスがあったものの、ナイフが無いのでルームサービスに言ったら、「チンクエ、チンクエ!」と繰り返すのです。「チンクエ」とは数字の「5」のことで、「自分はイタリア語しか話さないから、5番を回してフロントを呼んで、言ってくれ」という意味なのです。以来、「チンクエ」だけは決して忘れません。(2011/8/14)



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria




 珍しい、ギリシャの地方警察とコーストガードの車両

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリアのベルントは、本格的な夏を前にして、ギリシャのイオス島に休暇旅行をしたとのことで、
珍しいギリシャの緊急車の写真2点を送って来ました。どこへ行くにしても、ヨーロッパ域内の移動ですむのですから、羨ましいことです。

車種はニッサン・エクストレイル、初代・T30系のようです。
ギリシャにも国家警察(ジャンダルムリー)があるようですが、ドア・サイドのエンブレムが違うので、地方警察の所属車と思われます。イオス島は「キクラデス諸島」の中の島で、地方行政区分では「南エーゲ」に属しているようです。



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

2枚目はコースト・ガードの所属車で、車種はニッサン・テラノ。
周辺はエーゲ海ですから、「コースト・ガード」が重要な役割を担う、というのはうなずけます。
日本の海保でも、特殊救難隊や機動防除隊など、車両を保有していますが、人員や資器材を運搬するための特殊な車両が多いようです。

キリシャの緊急車両のミニカーというのは、およそ探すのはむずかしいようで、ベルントもイオス島でダイキャストを捜索したものの、緊急車に限らず 「本当に何もなかった」 そうで、ただし空港の売店でわずかにホットホィールが置かれていたそうです。ただし「ギリシャ版ホットホィール」であるはずがなく、今回のギリシャ旅行での珍しいミニカーの発掘は「おあずけ」だったようです。ホットホィールは実際どこにでも置かれている、ということでした。

私は「POLFI-TOYS」という、「MADE IN GREECE」の、小スケールのタクシーのモデルを1台だけ持っています。(2011/7/17)



 ランドローバー60周年での赤十字への寄贈車両

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリア・インスブルックのベルントから届いた、オーストリア赤十字所属の新着1台です。

車種はランドローバー・ディスカバリーで、ナンバープレートに大文字の「S」を記しており、インスブルック市内ではなくザルツブルクの登録車だったそうです。インスプルックはチロル州の州都ですが、ザルツブルクは隣のザルツブルク州の州都です。

屋根上にバーランプを載せていないことが気になり、どういう目的の車両かを調べたところが、意外なことがわかったそうです。

ランドローバーは2008年に、1948年の初代ランドローバーの生産開始から60周年を迎えました。その記念事業の一環として、60台のランドローバーを国際赤十字に寄贈。2008年7月にバッキンガム宮殿で開かれた園遊会で、英国赤十字の総裁であるチャールズ皇太子に公式に手渡しました。

そう言えば「クイーン」という映画の中で、エリザベスU世はレンジローバーを自分で運転して遠乗りに出るのですが、渡河中にムリをしてプロペラシャフトを追ってしまうというシーンがありました。そして大戦中は車両の整備をしていた、と言うのですが、そのことを思い出させる話です。

寄贈された60台のランドローバーの内訳は、ディフェンダー/ディスカバリー/フリーランダーで、英国赤十字だけでなく、国際赤十字の各国支部に配分され、どうやらそのうちの9台がオーストリアに配属されたということのようです。

ザルツブルク赤十字では、この車両を血液の輸送その他の任務に使用しているとのことでした。


今度、NHKの「世界ふれあい街歩き」という番組で、「インスブルック」篇をやるのですね。
この番組は実際にその街を歩いているのと同じ印象を持てるので、私自身は楽しみにしているのですが、たぶん録画のDVDを送っても、オーストリアでは見ることができないのだろうな、と思うと大変に残念です。(2011/6/19)


 インスブルックからの新着3題

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリア・インスブルックのベルントから届いた、オーストリア赤十字所属の新着2台です。

1台目は、最新のフォルクスワーゲン・T6(トランスポルター・テー・ゼクス)で、既にT6は市販もされているようです。
全体のプロポーションは、T5とそれほど大きく変わっていない感じですが、グリル周りの印象がいっそうスポーティになりました。救急車としてはハイルーフ化されています。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

チロルの「シュヴァッツ」(Schwaz)という街の所属車(O"sterreichishes Rotes Kreuz Bezirik Schwaz)です。古い銀山があることで有名な街であるとのこと。

救急隊のサイトを見ると、救急隊メンバーの参加するイベント予定が詳細に告知されています。それもスポーツセンターでの「ハンマーゲーム」や「料理と小動物ショー」といったもので、大変にほほえましい印象を受けます。
http://www.roteskreuz-schwaz.at/cms/rkschwaz/index.php

ブリスター・サイズのSikuの救急車は、ノーマル仕様を色替えして救急車やポリスバンにすることがほとんどですが、ハイルーフ化された救急車専用の金型も見たくなります。いずれ1/87サイズのモデルなどが出て来ることでしょう。(リーツェやAWMが、T5やシャランのオーストリア赤十字仕様のモデルを作っています。)


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

もう1台はシュコダ・ファビアで、屋根上に警告灯を載せていないことから、赤十字の管理業務に使われている車両だろう、とのことでした。

シュコダは1991年にVWの傘下に入っており、VWにとって東欧での拠点確保に貢献しています。
この2代目ファビア(5ドア・ハッチバック)は、フォルクスワーゲン・ポロやアウディ・A1とプラットフォームを共有しています。

ピラーがブラックで処理されており、オーストリア赤十字の赤いダブル・ストライプが良く似合っています。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

次はドクター・ヘリで、めったに写真には撮れない被写体ながら、急に発生したメディカル・エマージェ
ンシーで職場の近くに着陸して来たのだそうです。山あいの斜面に着陸しています。

機種はユーロコプター・EC 135のようです。Sikuがブリスター版の小さなモデル(#0856)と、大きなサ
イズのモデル(#2539)で再現しているのと同じ機種です。1/87サイズのセットに入っているものは、
EC145で、尾翼の形状が違う別の機種です。

おそらく携帯カメラで撮られたと思われ、残念ながらマーキングの類が判別できませんが、警察/消防/赤十字/自動車連盟のものではなく、民間の医療サービス機関のもののようです。

Sikuなどがモデル化しているのは、ヨーロッパの人たちにとっては極めて身近な題材であることがわかります。 それにしても、何と良い環境にある職場なのでしょう。 (2011/5/15)


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria



 アンビュランス・タクシー(オペル・ヴィヴァーロ)

オーストリア・インスブルックから、ちょっと面白い車両の画像が届きました。

クルマはオペルのパネルバンであるヴィヴァーロ(Vivaro )をハイルーフにしたもののようです。
ルノーとの共同開発車で、ルノーでは「トラフィック」、イギリスでは「ボクゾール・ヴィヴァーロ」、
ルノーと提携関係にある日産もスペインの「ニッサン・モトール・イベリカ」で「プリマスター」(Primaster)として生産しています。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

インスブルック市は1964年と1976年に冬季オリンピックを開催したほどのウィンタースポーツの街ですが、もしスキー客が怪我などをして自力で帰ることができなくなったような場合、病院での治療の後に、ヨーロッパのどの地域であっても搬送して送り届けるサービスがあるのだそうです。

このサービスは「メディ・カー」(medi-car)という民間の会社が行っており、この会社のサービスには、これ以外にも以下のようなものがあります。
http://www.medi-car.at/de/node/1
http://www.medi-car.at/de/node/12

-ヨーロッパ全土で資格認定された患者搬送サーピス
-医師同乗・患者搬送サービス
-オーストリア国内および国外での、病院間患者移送サービス  
-飛行機で搬送されて来る患者の受け取り・搬送サービス
-空港までの患者搬送サービス
-「medi-car」社所属の救急救命士同乗による、搬送フライト
-患者搬送タクシー
-自家用車代行輸送

ただし最後の「自家用車代行輸送」は、ドイツ語の「Lotsendienste - Pkw-U"berstellungen」を、たぶんこういうことだろうと考えて意訳したものです。「lotsen」という動詞には、「水先案内をする」「誘導する」という意味の他に、「引っ張っていく」という意味があるので、「乗用車(Pkw)を引き渡す(u"berstellen)ために引っ張っていく(lotsen)サービス(dienst)」は、つまり「自家用車代行輸送」ではないかと思うからです。英語サイト上の「Driver-guide services」は、「水先案内をする」「誘導する」意味を直訳してしまっているために、何のことだかわからなくなっています。「medi-car」社が観光ガイドやナビゲーション・サービスはしないでしょう。

救急医療は地域密着による体制確立を原点としていて、したがって各地域ごとに救急隊や救急病院、それをつなぐ形でのドクターヘリなどの体制が作られているわけですが、人々の移動範囲が拡大するにつれて、地域の救急医療体制の中では対応し切れないケースが出て来ることは容易に想像できます。
特にヨーロッパ各国間の国境が低くなりEUとしての一体化が進むと、人々は常時国境を超えて移動しているわけですから、救急医療の側もそれに対応して、クルマや飛行機を駆使した国際間の患者搬送を求められていくことになります。市の消防隊などの自治体の救急隊は国境の壁を容易に超えることはできませんが、民間の会社であれば自由にサービス構築ができるというわけです。


「スキー客が怪我などをして自力で帰ることができなくなった場合、ヨーロッパのどこにでも送り届けるサービス」というのは、「患者搬送タクシー」(Krankentaxi/ambulance taxi)を意味していると思うのですが、このサービスは当然有料なんでしょうね、という点を画像を送ってくれたオーストリア人コレクターに聞いてみました。

彼の答えは、通常の健康保険では、この種のサービスの料金はカバーできないだろう。ただし休暇を楽しんでいるスキー客であれば、ADAC(ドイツ自動車連盟・日本のJAFに相当する組織)の発行する旅行保険を購入することができるので、その場合は「medi-car」によるサービスや、山岳部でヘリコプターに救助された際の費用などもカバーすることができるだろう、というものでした。

オーストリア人のクルマがイタリアなどの越境先でで故障し、修理の見込みがないような場合は、O"AMTC(オーストリア自動車連盟)がオーストリア国内に連れ帰る、ドイツ人の場合にはADACがドイツに連れ帰るのだそうです。自分がメンバーシップを持っている組織が救援に来てくれるのですから、極めて合理的で顧客本位の考え方だと言えるでしょう。「ここはイタリアなのだから」という理屈で「イタリア自動車連盟」の救援車を呼び、イタリア語に苦労する必要はないわけです。

ちなみに、ADACとO"AMTCはヘリコプターおよびプライベート・ジェットも保有しているので、「medi-car」のサービス中に出て来る「空港」とか「飛行機」は、ADAC/O"AMTCの持っている機材による場合もあるのでしょう。

「medi-car」のサイトには、「ADAC」のマーキングを施した、Miesen製のメルセデスのアンビュランス群が写っていますが、全て「medi-car」の車両で、オーストリア(インスブルック・ラント=IL)のナンバーを付けています。おそらく「medi-car」は「ADAC」と業務提携をしており、ドイツ人/ADAC会員のドライバーが怪我や病気をしたような場合には、これらの車両でドイツに搬送するのではないか、というのが彼のコメントでした。
http://www.medi-car.at/de/node/10

実際、インスブルック在住の彼は休暇でミュンヘンからメールをして来ていて(フリー・マーケットにダンディのモデルが出ているが大変高価だとのこと)、いずれもクルマで簡単に国境を行き来してしまうヨーロッパならではの「進んだ」サービスと言えるでしょう。
「他国」が陸地でつながっている「国境」というものを持たない現代の日本人には実感の無いことですが、ヨーロッパではこんな変化が起きているのです。 (2011/3/13)


 チロル山岳パトロール(ニッサン・パトロール)

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

オーストリアから、チロル山岳パトロールで使用されている、「ニッサン・パトロール」の写真が送られて来ました。
ヨーロッパ向け「パトロール」として販売されている、Y61型系の「サファリ」でしょうか。

国内では「パトロール」の名称を持っているクルマは1980年まで生産された60型系が最後ということになりますが、海外向けには、日産車体が製造、日産自動車が販売していた「サファリ」が2007年6月で国内販売を終了して以降も、「パトロール」の名で生産・輸出が続いているようです。
日産は、今年2月にアラブ首長国連邦のアブダビで新型「パトロール」を発表しています。


チロル山岳パトロールは、ドイツ語で、「チロラー・ベルクヴァハト(Tiroler Bergwacht)」、インスブルックに本部を持つ公益法人で、そのメンバーは、地域行政の補助機関としての監督業務を行います。

その業務の幅は広く、山岳救助サービス(マウンテン・レスキュー)、国立公園の保護、地域の環境の保全と廃棄物の管理、動物の保護、キャンプの監督、山小屋や別荘への犯罪に対するパトロールなどにまで及び、パトロール犬チームも持っています。(2010/12/5)


 オーストリア赤十字・インスブルック

オーストリアのアーノルト・ベルント、実は甥っ子がオーストリア赤十字・インスブルックのパラメディックとして勤務しているとのこと。
このたび甥っ子はめでたく結婚し、教会での挙式の後に、仲間の救急隊4台による祝福を受けたということです。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


集まっ来た車両はVW-T5ベースのもので、ボディ架装は、アンブランツ・モビーレ社(Ambulanz Mobile GmbH & Co. KG)。所在地はザクセン・アンハルト州(オーストリアではなくドイツ)、マクデブルクに近い都市シェーネベック。

1991年に6名で創業した会社で、1993年にキールのヨハニッター救助団の車両を受注して以来、メルセデス・ベンツ、VWベースの患者搬送車、ドクターカーなどを手がけている専業メーカーです。

携帯電話内蔵カメラなので、ちょっと画像が悪くて失礼、とのことでした。(2010/10/3)



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria



 ポルトガル・リスボンの緊急車両

オーストリアのアーノルト・ベルントは、夏休みを利用してリスボンに旅行。
スペイン〜ポルトガル周遊とかではなく、「リスボン」に的を絞ったプランに、「旅行慣れ」したヨーロッパ人感覚が偲ばれます。同じヨーロッパでも、ドイツ語圏から見ると、ポルトガル/スペインはかなりエキゾチックに感じるのではないかと思われます。

緊急車実車の写真を何点か送って来てくれていますが、旅行の最中に活動中の緊急車を撮影するというのもなかなか大変なことなので、あらためて感謝を表明したいと思います。

ところで、例の中国での事件で思い知らされるように、海外では軍事施設周辺などに撮影制限区域が設けられている場合があるので、カメラを向ける時には気をつけてください。ただしパトカーにカメラを向ける場合、ダメならダメで、すぐに制止されるとは思いますが…。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

最初はリスボン市内のポリスカー。

車種は、シュコダ・オクタビアでしょう。
ポルトガルで何故チェコ製シュコダかと思いますが、シュコダ社は現在はVWグループの傘下となっていて、オクタビアは1996年の初代、2004年以降の2代目ともにVWゴルフ、アウディA3、セアト・レオンとプラットフォームを共有しています。(スペインのセアトもVW傘下にあります。)
VWオート・ヨーロッパ社は、ポルトガル国内で10万台規模の自動車生産を行っています。

ポルトガルにもいくつかの警察組織がありますが、この車両は内務省所管の国家警察(Policia de Seguranca Publica/PSP/Public Security Police)の所属車です。車両のボディにも書かれているWebのURLは、www.psp.pt



Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

この他にもリスボン地域の自治体警察(Policia Municipal/Lisbon Municipal Police)、共和国警護隊(Guarda Nacional Republicana/GNR/National Republican Guard・GNR)、裁判所警護隊(Policia Judiciaria /judiciary police portugal)、陸軍憲兵( Policia do Exercito/PE/Portuguese Army Police)などの組織があり、使用車両はシュコダ、VW、それに日本車も含まれるようです。

概ねヨーロッパでは、アメリカのような自治体警察主導(市町村と州)ではなく、自治体警察と国家警察の両方の傘がかかっているのですね。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

リスボン市域の自治体警察(Policia Municipal/Lisbon Municipal Police)の車両。
トヨタ車ですが、欧州向け「ハイエース」、日本名「グランビア」とのことです。
(inomamo さま・車名ご教授、ありがとうございました。)


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

メルセデス・ベンツ・シュプリンターのハイルーフ救急車。最新のものではなく、2005年式ぐらいの「Sprinter 311 」と呼ばれる型式ではないでしょうか。

マーキングにある「transporte de doentes」は「transport of patients」、スバリ「患者搬送車」(Krankentransportwagen)の意味ですが、わざわざそう明記してあるということは、医師同乗車ないし医師派遣車が別に存在するということかもしれません。

「bombeiros voluntarios de mafra」は、「firemen volunteer of mafra」の意味で、「マフラ市志願消防団」ということになります。職業公務員による消防局ではなく、消防団の所属、ドイツ流に言えば「Freiwillige Feuerwehr Mafra」ということになります。
「bombeiros」(複数。単数はbombeiro)は、もともとは消防士のことですが、アルゼンチン製「MUKY」のファイアチーフに書いてあったスペイン語と同じ綴り。ポリスカーの「POLICIA」も、ポルトガル語とスペイン語は同じ綴りです。

マフラはポルトガル西海岸リスボン県(リスボン都市圏)の都市で、首都リスボンの北西28km。
ユネスコの世界遺産の暫定リストに登録されている「マフラ宮殿とマフラ修道院、王家の狩猟公園」がある町ですが、高速道路の完成後は、リスボンへの通勤者が増えているとのこと。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

こちらは、同じ「BOMBEIROS」でも、志願消防団ではなく、正規消防隊の所属のようで、車種も2006年以降の新型(第2世代)シュプリンターです。青帯の中に書かれている「ALGES」が地区名のようです。
(2010/10/3)





 インスブルック市消防

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

アーノルト・ベルントからの新着画像は、消防車輌です(2010年4月撮影)。
特に状況の説明はありませんでしたが、大きな火災ではなかったようで、ちょっとした「ボヤ」騒ぎか、高層階からの患者さん搬出作業だったのではないかと考えています。

消防の標準車と梯子車、消防およびオーストリア赤十字の初動指揮車が各1台ずつ、さらに標準車の後ろにもう1台患者搬送車か何かが来ているようです。

梯子車はおそらく、メルセデス・ベンツ・エコニーク(Mercedes Benz Econic)の車台に、イベコ・マギルース(Iveco Magirus)の梯子を架装した「DLK 23-12」でしょうか。「DL」はドレー・ライター(Drehleiter/梯子車)の略で、「K」は梯子先端に付いている救助・作業用バスケット(レットゥングス・コルプ/Rettungskorb/Stehend-zwangsgesteuertem Rettungs und Arbeitkorb)を意味します。
「23-12」は、梯子の全長が23m、旋回半径が12mであることを表示しています。ダイムラーはあくまで車台メーカーなので、消防車としての艤装をイベコ・マギルースが行っているのです。他にメッツ社の艤装したものなどもあります。

後続の標準車は、スカニアP300系の「TLFA 3000」系統の車輌でしょうか。「TLF」は「タンク・レーシュ・ファールツォイク」(Tank Lo"schfahrzeig/水槽つきポンプ車)、末尾のAは全輪駆動(アール・ラート・アントリープ/Allradantrieb)の略で、「3000」は水槽タンクの容量です。水利確保しない状態で3000リットルの放水が出来ます。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

梯子車は実際に5階まで梯子を伸ばしました。
消火隊員が放水の準備をする様子が無いなど、どうも消火活動の緊迫感が感じられないことから、自力で階段を降りられなくなった患者さんを5階から搬送しようとしているのかもしれません。古い建物では、ストレッチャーを使って階段を昇降できないような場合が発生すると考えられるからです。容態によっては無理な姿勢をさせられないことがありますので、昇降式の救助かご(レットゥングス・コルプ)が威力を発揮するでしょう。

ヘルパなどが熱心に消防車のモデルを作り続ける気持ちがわかるような気がします。鉄道模型のレイアウトでは、HOスケールの消防車にブルーの点滅燈を仕込むようなことも行われます。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

このページ一番上のタイトル写真と同一の車輌で、三菱パジェロのロングボディのようです。

消防の初動車(アインザッツ・ライトゥング)で、最初に現場に駆けつけて、必要な部隊や車輌・資器材の判断や手配をします。「アインザッツ」は「出動」、「ライトゥング」は「指揮・管理」の意味です。ボディ後側面に書かれている「ELF」が「アインザッツ・ライト・ファールツォイク」(Einsatzleitfahrzeug/「ファールツォイク」は車輌の意味)の表示です。
「ELW」(アインザッツ・ライト・ヴァーゲン)という言い方もあり、小型の指揮官車(コマンド・ヴァーゲン)から、かなり大型の移動指揮所のようなものまでを含みます。

各国ともに最近の車輌では、「消防=全面赤」というイメージが崩れて来ており、この車輌でも白の面積が大きくなっています。ボンネット上に描かれているシンボルマークは、インスブルック市の市章です。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

これは別の機会に撮られた写真で、同じ三菱パジェロのショート・ポディ。
同じくインスブルック市消防局の指揮車ですが、おそらく塗装デザインがロング・ボディの白基調のものより古いのではないでしょうか。

ドア側面には、市章デザインをはさんで「ベルーフス・フォイエルベーア・インスブルック」(Berufsfeuerwehr Innsbruck)とあるようです。「ベルーフス」というのは、ボランティアの消防団ではなく、職業消防士の正規組織であることを意味します。ホイルアーチにかかる形で、白いストライプが入っています。

インスブルックには、市内に正規消防隊、インスブルック空港に事業所消防隊(ベトリープス・フォイエルヴェーア・フルークハーフェン/Betriebsfeuerwehr Flughafen)があります。事業所消防隊は、空港や化学工場などの事業所(会社)で組織される部隊です。一方で地域消防団(義勇消防隊)を「フライヴィリーゲ・フォイエルヴェーア」(Freiwillige Feuerwehr)と言い、インスブッルク市に10隊があります。「フライヴィリヒ」は「自発的な」、「フライヴィリーゲ」は「志願兵」という意味です。


 オーストリア赤十字

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

上の消防部隊到着現場に一緒に来ていた、オーストリア赤十字の初動車。ボディ側面に「アインザッツ・ライトゥング」の表記があります。したがって、ドクターカー(ノート・アールツト)ではありません。

救急医療を担う赤十字部隊に「初動車」がある、というのが興味深い仕組みです。初動車が駆けつけ、ドクターが必要か、患者搬送車が必要か、次のアクションのための判断・指揮をするということなのでしょう。消防の梯子車を要請したのもこの車輌の指揮官かもしれません。

マツダのエンブレムを付けていますが、面目無いことに日本車の車種判断は苦手です。2代目プレマシーでしょうか?


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

消防隊現場とは別の日に写されたもので、こちらは医師緊急派遣用のドクターカー(ノート・アールツト)。車種はボルボのXC90のようです。

ボンネット上に、はっきりと「エースターライヒシェス・ローテス・クロイツ・ティロル」(オーストリア赤十字・チロル州)の文字が読めます。下は同一車輌の別アングルの写真。

ナンバープレートはEU全体で概ね標準化されていますが、アタマの2文字がドイツと同様に登録地を表しています。この場合は「IL」なのでインスブルック・ラント。州都としての市域を除くインスブルック市周辺に当てられた行政区分です。

インスプルック市内の登録の場合はチロル州の州都なので「I」だけの表記になります。9つある州都での登録車輌は1文字です。上でご紹介した消防/赤十字の初動車はインスブルック市の「I」ナンバーを付けています。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

これも日本車で、「ホンダ CR-V」(RE-3/4系)のようです。

「ノート・アールツト」の表示がないので、ドクターカーではなく初動車でしょうか。
側面は文字が小さくて判読しにくいのですが、これも「インスブルック・ラント(Innsbruck-Land)」とあるようです(2009年12月撮影)。


Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

ヴァッテンス市赤十字のトラック。ヴァッテンスというのは、インスブルック・ラント内の町の名前です。

車種は、VW-T4 のプリッチェン・ヴァーゲン(Pritschenwagen)のようです。
1996年から2003年まで生産されたクルマで、最新のT5ではありません。T4はフロントのウインカーのレンズがオレンジ色ですが、T5では透明になるので、良い識別ポイントになります。

VWのトラックにも、赤十字がトラックを運用している姿にも、日本ではあまり馴染みがなく、新鮮に映ります。


 オーストリア警察

Photo Courtesy of Berndt Arnold in Innsbruck/Tirol, Austria

メルセデス・ベンツのシュプリンターで、Sikuが「2313」番でモデル化しているミニバスではなく、カステンヴァーゲン・タイプのバン・ボディのようで、事故処理車でしょうか。
側面の緊急コール用電話番号が「133」番になっているのがわかります。赤十字は「144」番です。



Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

ここからは、ゲオルク・グルーバーからの提供画像になります。
さすがに現職の警察官の名前と顔をネット上に公開するのははばかられるので、どれがゲオルクかは内緒にしておくことにします。

しかし海外の警察官・警察車輌は、どうしてこう格好いいのでしょうね。
車輌はVW・トゥーラン(Touran)TDI でしょうか。

オーストリア警察は、2005年7月1日から、警察官のユニフォーム/警察車輌の塗装/警察署の看板サイン類などを一新したのですが、全体にダークブルーのシンボルカラーと赤のアクセントカラーで統一されています。車輌では基調色としてシルバーが採用されました。

ユニフォームや車輌などのデザインをそれぞれバラバラに考えないところと、「変える時には一気に変える」という思い切りの良さが、こういったセンスの良さを引き出しているのでしょう。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

こちらはフォード・フォーカスでしょうか。
一般車輌のナンバープレートはアタマの2文字、ないし1文字は登録地を表しますが、実は警察車輌は特別で、「BP」は地域ではなく、「ブンデス・ポリツァイ」(Bundespolizei/連邦警察)を表しています。

この他、救急車は「RD」(レットゥングス・ディーンスト/Rettungsdienst)、路線バスは「LO」(リーニエン・オムニブス/Linienomnibus) 、タクシーは「TX」などを使います。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

「Siku」がオーストリア市場向けに作ったミニカーとほぼ「まんま」の状態のポルシェ。
ポルシェのパトカーのミニカーには単なる色替えバリエーション・モデルもたくさん作られていますが、オーストリア警察がポルシェを実際に運用しているのが確認していただけるでしょう。



Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

EU共通ナンバープレートのアップがご覧いただけます。ナンバーの標準化は1998年からですが、ドイツなど一部の国ではそれ以前から試行的に導入されていたところもありました。

「A」の文字が「オーストリア/Austria」を表します。ただし「オーストリア」はドイツ語では「エースターライヒ」(O"sterreich)です。日本ではヨーロッパの「オーストリア」とオセアニアの「オーストラリア」があまりに混同されるということで、オーストリア政府が自国のことを「オーストリー」と呼んで欲しい、という異例の申し入れをしています。したがって、「オーストリー」という表記はこの申し入れを受け入れたものです。

ところで、このクルマのためにわざわざ 「911」 のナンバーを獲ったようですね。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

どうも広報写真的なたたずまいを持っているので、写っているのは警察官ではなくてモデルさんかもしれません。
気候を考慮した襟の処理、極めて機能的なオートマチック拳銃用のホルスターと大きなポケット、オーストリアのナショナル・カラーの肩章などが目を引きます。拳銃はオーストリア国産のグロック17(Glock 17/9mm×19パラベラム弾)でしょうか。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

2005年7月1日塗装デザイン変更以前の、連邦警察(ブンデス・ポリツァイ)の旧塗装車輌。
ナンバープレートもEU標準化以前のものを付けています。

高度が高いのか、山にかかる雲が印象的です。実はヨーロッパという土地は、あまり真っ青に晴れているよりも、少し曇っているぐらいの方が似合う土地だと、私は思っています。
ヨーロッパの空気感の写っている1枚です。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

現在は連邦警察に組織上も統合されてしまった、「ジャンダルメリー」の旧塗装車。3代目ゴルフでしょうか。
ナンバプレートの「BG」は「Gendarmerie」を表します。これもEU標準化以前のプレートです。
運転席と後席の間にネットがあるのが確認できます。

「ジャンダルメリー」は、「地方警察」と訳されていましたが、市・郡などの独立した警察部隊を持っていない地域をカバーする、という趣旨だったようです。ドイツ語では「Gen」の文字並びで「ジャン」という音は出て来ないので、フランスの「ジャンダルムリー」から来た言葉でしょう。フランス語では「e」は「ウ」なので「ムリー」、ドイツ語圏では「メリー」と言っているようです。
オーストリアで地方の「おまわりさん」を「ジャンダルム」と言うこともあったようです。

現在では「ジャンダルメリー」制度は廃止され、オーストリア連邦警察は、9つの州警察/83の郡地域警察/27の市警察の体制になっています。


 イタリア警察

Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

日本でも話題になった、ランボルギーニ・ガヤルドの「スーパー・パトカー」。
ホットホィールが、「Speed Machines」というシリーズ中の1台として、このガヤルド・パトカーを作りました。

これもオーストリアのゲオルク・グルーバーの提供写真です。さすがに彼自身が撮影した写真とは思えないのですが、イタリアの警察官仲間から提供を受けたものとのことで、「ウェブサイトに載せてくれてかまわない」ということでした。

「Siku」のイタリア市場向けミニカーを入手した時にも書きましたが、現在オーストリアに帰属しているのは「北チロル」と「東チロル」であり、「南チロル」(ドイツ語では「ズィート・ティロール」、イタリアではボルツァーノ自治県)は1918年以来イタリアに帰属しているというのですね。それでチロルの住人にとってはイタリア側に越境するのはそれほど大変なことではないらしいのです。そういう事情もあって、イタリアに「警察官仲間」がいるということなのでしょうか。

ランボルギーニ社撮影の画像なども含まれるている感じですが、はっきりと広報用写真とわかるようなスタジオ撮りされたものを除いて、何点か掲載することにします。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

2004年12月、イタリア国家警察(Polizia di Stato)が、その前身である治安維持部隊設立から数えて152周年を迎えることを記念して、ランボルギーニ社と第三者機関から2台のランボルギーニ・ガヤルドが寄贈されました。そしてさらに2008年になって、それらの代替車両としてランボルギーニ社から、最新モデルであるガヤルドLP560-4が贈られました。

最新のLP560-4は、どうもヘッドランプ形状が違うようなので、この写真は2004年に寄贈された最初の2台なのではないでしょうか。
2004年5月14〜16日にイタリア警察152周年記念式典に、ローマのポポロ広場で寄贈され、交通警察(Polizia Stradale)によって、Salerno-Reggio Calabria ハイウェイで使用されたということです。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

走行中の3枚は、いずれもナンバープレートを付けていないので、ランボルギーニのテストコースかどうこで撮影されたものではないでしょうか。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

2009年11月29日の夜、イタリア・クレモナ市でガヤルド・パトカーの1台が全損事故を起こしたということです。
その日の業務を終えて署に帰ろうとしていたところ、ガソリン・スタンドから出てきた車を避けようとして、停車中のメルセデスベンツAクラスに衝突した、ということでした。

実はこの事故の模様の画像も5枚ほど送られて来たのですが、周囲にいた複数の野次馬が携帯カメラで撮った画像をネットにアップしたようで、YouTube では動画まで見ることができます。なのでここでは割愛させていただきました。やはり事故車よりは元気に活躍中の雄姿をご覧いただきたいと思いますので…。


 マルタ共和国警察

Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

マルタ共和国のポリスカーで、オーストリア連邦警察でも使われていたフォード・フォーカス、そのうち最上級グレードの「GHIA」ではないでしょうか。

撮影者はゲオルク・グルーバー本人、または「イタリアの警察官仲間」がマルタを旅行中に撮ったものではないかと考えています。実はデジカメからダイレクトに取り出したデータは解像度が高いので、それとわかってしまうのですね。

マルタは、地中海のイタリアの長靴の先にある島国ですが、EUとともにイギリス連邦にも所属しています。イギリスふうのチェッカーと、マルタ語の「PULIZIJA」の綴りが珍しいデザインです。


Photo Courtesy of Georg Gruber in Innsbruck/Tirol, Austria

アイスランドの火山噴火の影響で、飛行機が飛べなかった間に国際航空貨物が各国で滞留しているそうです。ヨーロッパ向け、ヨーロッパからの荷物には未だ遅れが出ているようで、「ネットオークションの出品者は落札者から荷物の遅れを理由としたキャンセルがあった場合には受け入れるように」、というメールが来ていました。

一方、円高・ユーロ安でヨーロッパからユーロ支払いのモデルを買うのには良いのですが、世界経済は連関しているので、こればかりはただ喜んでいるわけにもいかないのです。
もはや世界は意外なほどに小さく、かつ「つながっている」ということを感じずにはいられません。




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