横須賀総合司法書士事務所     俺様嗜好弐〇〇四  


司法書士というオシゴト。  Last update  2004/03/23

司法書士(シホウショシ)という仕事は何となく名前は知っていても、どんな仕事なのかよく分からない。
なんとなく法律に関係してそうだけど、何を相談してもらえるのか分からない。
一体どんな仕事なんだい?という事をよく聞かれます。

しかし、説明してもイマイチよく分かってもらえません。
そこで司法書士という仕事に関すること、日々感じた事、登記や法律に関するよもやま話などを、
気の向くままに書いてみることにしました。

難しい表現はできるだけ避けて・・・というより難しい表現はもともとできない性分なのですが、
勢い余って
ぶっちゃけすぎた表現もあるやもしれません。これはマズイと感じた場合はご指摘ください。
また分かりやすさを重視し、あくまで一般的な話をしているので多少の例外については触れていません。
細かくツッコミを入れないようにお願いします。(→業界関係者の方々)


  

 

 

●何をするひとなのか?

●そもそも登記ってなに?

●どのような登記がある?

●登記の内容はどうやって知るのか?

●自分でも登記申請ができるのか?

●どれくらい費用がかかるものなの?

●こんなときには司法書士

相続・遺言

売買・贈与

会社設立(1円会社)

役員の変更

●こんなときにも司法書士

少額訴訟・調停 裁判手続

クレサラ・債務整理・自己破産

 

 

 

● 司法書士とは何をするひとなのか?

おおまかに、次のようになります。

 ■ 登記又は供託に関する手続について代理すること。
 ■ 
裁判所、検察庁又は法務局に提出する書類の作成。とりあえず大きく分けて
「法務局に出す
登記などに関する書類」と「裁判所に出す裁判手続などに関する書類
を作る事ができるのが司法書士ということが出来ると思います。

実際の業務としてとりわけ比重が大きいのが、登記に関する手続の代行でしょう。

 

 ●そもそも登記ってなに?

 家を建てて、誰かが住み始めれば「表札」を入口付近につけるもの。誰かが商売を始めて店や事務所を開けば目立つところに「看板」を立てるもの。しかし表札や看板があるから、必ずしもその表札に名前が書かれてる人がその家の持ち主だとは限りません。例えば、実はその人は家を借りているだけで、正式な持ち主(所有権者)が他に居るのかもしれません。それならば、この家の持ち主は誰なのか?

 また「株式会社○○」が本当に実在する会社なのか?名刺に書いてある代表取締役の肩書きは本当なのか?それを確かめるにはどうしたら良いのか?

そこで必要とされるのが「登記」という制度なのです。

 例えば「不動産の所有権に関する登記」ならば、土地や建物(=不動産)を売ったり買ったりしたときに
「この不動産の持ち主は私ですよ」と国の機関である法務局に届出をすること。それが登記手続です。登記をしておけば、法律上も権利を主張することができます。いわば自分の権利に国からお墨付きをして貰うことで「この建物は自分のモノだ!」と、他者に対抗することができるのです。

 また有限会社・株式会社などは、登記という形で
届出をする義務があり、また登記をしなければ会社としてのその存在を法律上認めてもらえません。登記をしている会社でなければ、会社名義で不動産等を所有することも出来ません。

 

●どのような登記がある?

 大きく分けて、土地・建物等に関する「不動産登記」と会社法人に関する「商業登記」とがあります。また不動産登記にも登記にも多くの種類があり、大きく分けて表示の登記と保存の登記、移転の登記、抵当権などの設定登記が主なものとしてあります。少しだけ、簡単に説明すると・・・

表示登記

 これは、主に新しく建物を建てたときなどに「どこどこに二階建ての床面積100uの建物が建ってますよ」という事実を届出するというものです。この届出は実は司法書士は申請する事が出来ません。これは土地家屋調査士というまた別の資格を持った専門家が、実際に建物を見て、測量などの調査をした上で届出をします。

 これはあくまで不動産そのものに関する事実だけの届出なので、
今現在もそのひとが持ち主かどうかは、表示登記をしただけでは他者に対抗できません

( ※ 表示登記をしたときにはその当時の持ち主の名前も表示登記事項として記録はされます。保存登記

移転登記

設定登記

商業登記

 

 ●登記の内容はどうやって知るのか?

 あなたの本籍はどこか、住所はどこにあるのか、それを証明するための記録として戸籍や住民票があります。これは市役所などで取り寄せをすることでその内容を知ることができます。

 

 それと同様に土地建物や会社の記録はどこにあるのか。登記手続きをすると「どこどこの土地・建物は誰々のもの」という記録が法務局に残ります。これを目に見える形で表したものがいわゆる登記簿です。(現在は登記簿謄本のかわりに登記事項証明書と呼ばれています)

 

 いま住んでいる家が、実際は誰のものなのか?それが知りたければ住んでいる家の管轄の法務局に行けば、用紙が置いてありますので、そこに土地建物の所在を書いて受付に出せば誰でも証明書を取る事ができます。

費用は不動産1つにつき約1000円です。とりあえず誰のものかだけでもある程度分かれば良いのならば、登記事項要約書1通500円で取る事もできます。これは今現在効力がある部分だけが載っています。但し役所等に提出をするための証明書としては使えません

 

 実は、住民票などと異なり、登記簿の内容は全国のどこのもの、誰のものであっても本人以外の者が見ることができます。結構プライバシーに関わる事も載っているので、場合によってはちょっと見られると困るのでは?と個人的に思う事もありますが、制度上は問題ない事になっています。

 

 例えば、登記簿謄本を見ると以前の持ち主も全部記載がされ、不動産を担保に銀行などからお金を借りて、抵当権が登記されていれば、その旨が登記簿に記載されているので、その不動産の持ち主がいくら銀行などから借金してるかが推測できます。最悪の場合、持ち主が破産でもすると、その旨も登記簿に載ってしまう事も・・・(結構ひどい話?)

 

 

●自分でも登記申請ができるのか?

 もちろん自分で申請することはできます。もともと、制度上は大前提として当事者が申請するべきものとされています。実際に本人だけで申請をしているケースも結構あります。ただ、当事者本人だけで申請するのは、あまりにも面倒なので、司法書士が代理申請をしているのです。

 どのように面倒か、思いつくままにあげると、

 ■ 法務局に提出する書面(=申請書)の書式が複雑

 ■ 間違いに対する訂正も厳しい。一文字でも間違っていれば訂正。間違ったままで登記が終わってしまいそれを後で訂正しようとしてもさらに訂正手続費用を支払わなければならない事も

 ■ 一緒に提出する書類(=添付書類)として住民票や印鑑証明書、権利証など多くの書類を揃える必要がある。

 ■ そのケースごとに全く異なる申請書を数種類作らなければならないこともある。 ■ 申請書を提出する法務局は全国にありますが、届出はその不動産(商業登記なら会社の本店)があるところの法務局に提出する必要があります。また申請書は現在郵送では受け付けて貰えません。例えばいま沖縄に住んでる人が北海道の家を売って、その名義を変える手続を自分でやるとなると・・・想像しただけでも大変なことです。

 ■ さらに面倒なことに、一度届出をしただけでは手続は終わらず、登記が完了した書類をもう一度届出したところに取りに行かなければなりません。後日郵送もして貰えません。(登記事項証明書は郵送可能です)

 以上のように、持ち主が変わりましたよと書いた紙ぺら一枚出せばハイ完了という訳にはいかないのが登記手続きの面倒なところ。まぁ、土地とか建物というものは、大抵は大きな金額のものなので、簡単な手続で勝手に届出がされてしまうのも問題があるので、ある程度形式が厳しいのも仕方の無いところでありますが。

 かくして、普通なら一生に一度か二度くらいしかやらない手続のために、面倒な手続を勉強して書類を調べて自分で2日も平日に休みを入れて(法務局は土日は休み、お昼も休み)登記申請書を出しに行って・・・なんてことをやってたらラチがあかないし、万が一それが間違ってたらシャレにならない。じゃあ専門家に頼んじゃおうか・・・というわけで、司法書士事務所に申請書の作成の依頼が来る、ということなのです。

 

 

●どれくらい費用がかかるものなの?

 あるとき「司法書士に頼めば金が掛かる。名義を変えるのに20万円かかると言われた。そんなら自分でやったほうがいいじゃないか!」と文句を言われた事があります。

 確かに登記手続きにはある程度の費用がかかります。しかし費用は登録免許税であることがほとんどです。20万円が全部司法書士への報酬になることはありません。例えばこのケースでも、土地と建物を売買することにより誰かに名義を移す場合にその価格が合計1500万円の場合、その登録免許税はその1%の15万円となります。その他には提出のための交通費などの諸費用を含めて、司法書士の報酬は4〜5万円程度だと思います。ただ、話を始めに聞いたときには表面化しなかった問題が後日見つかって、これを登記手続上で処理しなければならないため、当初の予定より時間と費用が掛かってしまうという事も時にはあります。