政策課題研修ー「行政評価を考える」(8月3日)

会場:都市政策研究室会議室

l1.gif (7620 バイト)

b1.gif (249 バイト) 三重県の事業評価システムほか

 この日は,全国的にも注目されている三重県の事業評価システムについて,資料の読み込みを行いました。ホームページから数例の評価表をダウンロードして,合わせて評価の実際例を見て,理解を深めました。

  • 三重県の事業評価システム

  以下のとおり整理した。

1 経緯,方向

  • 「生活者起点の行政改革」=生活者の立場にたった行政を展開していく(H7さわやか運動のスタート)。
  • そのための行政改革を目指す→ H10行政システム改革

三重の国づくり宣言(新しい総合計画)―計画に基づいて個々の事業の位置付けし,見なおしを行う=事務事業評価システムであることが特徴。計画の施策体系にしたがって評価している。

  • Plan Do Seeのサイクルで管理  
  • 成果の数値化―成果志向,結果重視を目指す

2 事務事業評価のしくみ

    3種類のシートを作成する(シートは三重県HP参照)。

  • 事務事業目的評価表―事業を国づくり宣言の政策体系に明確に位置づける
  • 新規事務事業目的評価表
  • 臨時事務事業目的評価表
  • 基本事務事業目的評価表―政策目標を実現する手段として事務事業を位置づけ

アウトカム指標を毎年測定して資源配分に反映させる、及び異なる種類のアウトカムを産み出す事務事業を「成果期待度」という指標で同列に比較している点に特色がある。

具体的には,

  • 全ての事務事業について、使命、政策、施策、事務事業を体系的に整理。
  • 目的を明確化(対象、意図、結果)
  • 目的の達成度(=アウトカム)を示す成果指標を設定
  • 事務事業の成果の達成度合いとコスト(=予算+人件費)度合いを比較
  • 成果期待度とコストにより、事務事業の相対比較を行い、@重点的に資源配分するものA目的や方式を再確認し、更なる成果向上、コスト削減に努力するもの、B事務事業統廃合を行うもの、Cコスト削減し@へ資源を振り向けるもの、に4分類し、基本的な改革方向を決定。
(用語)
  • 成果期待度=成果向上余地×ウェイト
  • ウェイト=事務事業の上位施策に対する貢献度
  • 成果向上余地=(成果指標の目標値−成果指標の現状値)/成果指標の現状値

 事業をプロット図により,相対評価している(妥当性については,現時点でグループとしての評価はできないが)。また,公的関与の判断基準を設定するしているのが大きな特徴である(基準は以下のとおり)。

(公的関与の妥当性)

  • 公 共 財

 等量消費と排除不可能性の性質をもった財・サービスで,受益者が特定できず,コストに見合う料金の徴収が困難なもの,又は徴収するコストが高いので徴収することが合理的でないもの。

  • 外部(不)経済

 ある経済主体の市場での活動が,その経済取引(市場)の当事者以外の者に利益をもたらしたり(外部経済),不利益をもたらす(外部不経済)場合で,その社会的効果が市場価格に確実に反映されにくいため,公共部門が市場機構に介入し,社会的に望ましい供給がなされるよう調整する必要があるもの。

  • 独 占 性

 スケールメリットから1社が独占すれば,単位あたりの費用が低下し効率的であるが,その反面,市場における適正な価格が保 障されないため,価格について公的関与が必要なもの。

  • 市場の不完全性

 投資に必要な資金やリスクが大きく民間では負担しきれないものや,市場にかかる情報が偏在していることにより適切な選択が 行われないなど市場のメカニズムが働かないもの。

  • ナショナル(シビル)・ミニマムの確保

 県民が健康的で文化的な生活を享受するために不可欠な最低限の基準を確保しようとするもの。

  • そ の 他

  国が行う事務以外の内政に関する事務で,

*全県の区域で統一的水準を保って実施すべき規制ないし役務の展開,ないしその基準の設定にかかわる事務

*主要な市町村で実施されているが,小規模な市町村では実施することの困難な事務の補足的執行

*複数の市町村にまたがる広域事業

*市町村の能力では実施がむずかしい大規模な公共施設の設置・管理

*広域的な地域計画の企画・立案,市町村間の行政事務の連絡調整,格差の是正,技術的援助,争議の裁定にかかる事務

*その他

  • 実践「自治体政策評価」ぎょうせい(斎藤達三),「行政評価システム」 学陽書房(高寄昇三)

 上記資料について,深瀬さん,大石さんから報告がありました。
 これらの発表をもとに既存の行政評価の問題点を挙げ,8月5日に整理することとしました。

戻 る