政策課題研修ー「行政評価を考える」ー報告事項

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b1.gif (249 バイト) メンバーからの報告(長谷部)

   ウトカム指標の問題点と指標づくり5原則(私見) 

 行政評価の指標として,アウトカム指標(成果指標)が注目されている。9月14日に,観光誘致キャンペーンを取り上げて成果指標をどうするかをグループで話し合ったとき,たちまち暗礁に乗り上げた。

 成果の要因をどのように計るのか?。キャンペーンは,即効性のある成果には結びつかない。観光客の増加量は,前後で測れるが、因果関係の科学的な実証は困難ということである。

 この事業の場合,インプット,アウトプット,アウトカムを整理すると

  • インプット=観光誘致キャンペーンでかかる経費(旅費,人件費,グッズやチラシ・パンフレットの制作費など)

  • アウトプット=キャンペーンの回数,キャンペーンを取り上げた報道、ニュースの数,直接キャンペーン会場にきた人など

  • アウトカム=キャンペーンを動機,誘因として,増加した観光客数

 しかし,観光客が札幌を選択した動機,誘因は,実際に来札した観光客にアンケート調査を行い,分析しなければ把握できない指標であり,現実的ではない。計ろうとすれば,時間,コストがかかる。行政の事業の場合,このようなケースが多いのではないか。

 個々の事業をすべて直接的な成果と因果関係を証明できる成果指標で計ろうとすれば,評価の目的のひとつである効率化の観点からかえって,マイナスになってしまう。アウトカム指標を設定するため,アウトプットから効果を結びつけて導き出すことは容易ではない。しかし,事例の観光キャンペーン事業の成果指標は,やはり札幌への観光客入り込み数とせざるを得ない。

 ただ,キャンペーンの回数,キャンペーンを取り上げた報道、ニュースの数,直接キャンペーン会場にきた人,会場でのアンケートなどのアウトプットで補強することが必要である。

 成果指標は,誰もが簡単に理解でき,客観的で目に見える効果を推測しうる指標である。こうした視点から指標設定の原則を導き出す必要がある。

 現時点の成果指標づくりの原則を仮説すると,次の5つに帰結する。 

(成果指標づくりの5原則)

  • 今あるデータ,資料で分かる範囲ではじめる

 現状のデータを加工,分析することからスタートする。データの見方は難しい。他のデータとの因果関係,分布などちょっと視点を変えれば何かが分かるに違いない。

  • 説明しなければわからない指標は不適である

     市民にとって,「行政は分かりにくいことが悪である」。

  • 指標づくりにコストをかけない

 行政改革の重要なツールとしても大きな位置を占める行政評価が,逆に支出を増やすのでは意味がない。本末転倒になってしまう。日頃から様々なデータを取っているが,指標を意識しながら進めることが大切である。

  • 上位の成果指標をアウトプットで補強する。

 因果関係が直接証明できない場合でも,上位の成果指標を使い,アウトプットなど補強する。

  • 成果指標が難しければ,CFSのアウト・プットを代用する。

 ベンチマーキングに,クリティカル・サクセス・ファクターという概念がある。中心になる成功要因とでも約すのだろうか?。成果指標についても,成果の中心になるアウトプットを代用するも必要とされよう。

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