行政評価を考えるー報告事項 11.10.19

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b1.gif (249 バイト) 報告事項(長谷部)

  第4次札幌市長期総合計画と行政評価

 

 計画と行政評価で,管理サイクル定着の好機に

 11年中に策定を予定している第4次札幌市長期総合計画。2000年から20年の札幌市の方向を定めるものである。しかし,どこの市町村でも同様であるが,長期総合計画は,個々の事業の立案にどれぐら生かされてきたのだろうか。従来は計画部門と事業部門の連携が必ずしも円滑に行われるとは言い難いのが現状であった。

 行政評価システムは,この連携の悪さを解消するツールではないだろうか。PDSA(Plan Do See Action)のマネジメントサイクルを,この計画と行政評価を通して定着させる好機といえるのではないか。

 長期総合計画は,人口,経済指標など基本的な指標は別にして,具体的な数値目標を明確にはしていない。20年間を見とおしたときに,社会の諸変化に対応して,個々の事業を組み立てていくことが必要で,現時点で具体的な個別事業を組み立てることは難しい。

 このあいまいさが,却って事業部局には幸運な点と言えよう。と言うのも,計画の目標を視野に,逆に臨機応変に計画を実現するための事業の組み立てができることになるのではないか。そうすれば,自ずと計画の理念に基づいた事業計画が導かれることになる。

 計画の体系図で,部局の役割を明確に

 行政評価表などを書く前に,まず次のような作業を行い,計画目標の具体的な体系を議論してまとめあげていく。

  • 計画は,政策,施策の体系である。事業部局は,まず5年間を見とおして,計画が目指す施策の体系を,個々の事業部局の所管分野と関連する部局の施策を含めて体系図を描く。

これにより,

*各部局の計画における役割,位置付けが明確になる。

*個々の事業の最終目標が体系図を描くことで浮き彫りになる。

*施策の体系を理解することで,個々の事業,そして施策と関連する他の施策,他部課の事業と関係,連携の必要性が理解できる。

*全体を見ながら,最終目標の成果は何か,成果指標が見えてくる。

  • 体系図を描くに当たっては部,課内で,できるだけ多くの職員が体系図づくりに参加する。

    これにより,

       *作業参加で目標が共有化される。

       *他職員の行っている仕事の内容が理解できる。

       *多様な意見を求められる。,

       *計画の大切さが理解できる。

*成果,目標の達成にどのような手段が妥当かなど管理のサイクルの一端を体験できる。

 描く体系は,普遍ではない。行政評価を実施する前段においてこのような作業を行うことで,体系図そのものを常に見なおすことになる。

【第4次札幌市長期総合計画(素案)の体系】

■基本的な方向

1 市民一人ひとりの暮らしの充実とそれを支えるまちづくり

2 環境に調和した活力と創造性に富んだまいづくり

 ◇計画目標

1 自立と支えあいの地域社会づくり 

2 質の高い暮らしを実現する生活環境の創出

3 暮らしの安全と安心の保障 

4 活力ある都市活動の維持・創出 

5 市民の創造性を伸ばす環境づくり

6 生きいきとした都市生活の実現

   ○4つの施策体系

第1節 市民〜創造性をはぐくむ

 .      施策...................事業

 政策...........施策...................事業

                施策...................事業

第2節 地域〜ともに暮らす

第3節 環境〜明日へ引き継ぐ

第4節 経済〜活力を高める

 体系図から明確なアウトカムを

 体系図を描くことで,計画と事業の関係が明確になり,事業の行き着く政策目標,それに至る施策の目標,事業の目標が明らかになる。

  事業,施策,政策の階層は,個々の事業(第1段階の成果),施策(第2段階の成果),政策(第3段階の成果)とツリーかされ,アウトカムも階層をかたちづくる。政策の階層と成果の関係は,下図のとおり。

 政策,施策,事業とブレークダウンにされる。各部局は,政策目標,施策目標,事業目標が明確になることで,何を実現すれば,上位目標が達成できるか,札幌市として何をすべきかを検討していく作業を円滑に実施することができる。

 検討があり,実施があり,常に目標が達成されたかを検証する。それが行政評価というツールでシステマチックに行われる。評価にあたっては,政策,施策,事業のブレークダウンとは逆の事業評価,施策評価,政策評価の流れになる。

 評価にあたっては,「この流れに沿えば,段階をおって成果は,高次になる」。自ずとアウトカム,成果指標の設定の方法は見えてくるのではないか。

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 成果指標は,まず上位から

 グループでの検討,ヒアリング調査を通じて成果指標を考えたとき,事業レベルから考えていたが,いずれも成果指標づくりに苦労した。これは,上記の政策の階層性を無視して,上位の目標から考えなかったためではないだろうか。政策の体系をはっきり描いた上で個々の事業の成果指標を考えて行けば,より成果の設定は容易だったと言えるのではないか。

 そう考えたとき,評価の道筋として次のとおり仮説する。

  1. 政策の階層ごとの目標を立てる。
  2. 目標からそれぞれの成果指標を設定する。
  3. 成果指標は,下位になるにつれて細分化する。
  4. 下位の事業では,あまり高次の成果指標は設定しない。
  5. 以上の点を整理して評価に臨む。

 以上,計画と行政評価を検証したが,今後は,実際の職場の中でこのような作業をどのように進めていくのか,作業を支えるシステムはどのようなものがあるか,職員の意識に根付かせる方法は?.....。などを検討していきたい。

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