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  行政経営品質評価ー三鷹市の事例から

 行政経営品質評価は,高知県などが先鞭をつけた取り組みであるがこのほど三鷹市の行政経営品質評価結果がアセスメント結果報告として公表された。

 行政システム全体を抜本的に見直し、市民指向の経営体制を確立する必要から、三鷹市では98年に社会経済生産性本部と共同の研究会を設置した。99年6月には、「日本経営品質賞」の考え方と審査基準を基本にし、「三鷹市行政経営品質評価基準」を作成。庁内でのレクチャーやオリエンテーションで経営品質への理解を深め、記述書を作成、外部のアセスメントを経て、2000年5月に報告書をまとめたものである。

 「三鷹市行政経営品質評価基準」は、この基準にしたがって記述することをとおして、市民が求める価値を創出し、効率性、透明性を継続的に維持、強化するための経営の考え方を理解することが可能となる。

 このシステムのメリットは、

(1)市民本位の優れた行政体質を創る=市の活動を一人よがりの評価ではなく、本当に市民の視点で行なっているか、市民の要望・期待をすばやく取り込んでいるか、他団体と比較して常に最善か、などの視点で見直すことを通して、市の組織を市民本位の優れた体質にするきっかけができる。

(2)全庁レベルの改善領域が明確になる=評価基準は、市の行政運営全般の領域を対象とすることができ、かつ具体的な活動を評価します。このため、自らが具体的に全庁レベルの強みをどのように強化し、また、どこを改善すればよいのかを明らかにすることができる。

(3)幹部の思いがどれだけ伝わっているかが検証できる=幹部が意図していることが、戦略の策定、施策の企画・実施、人材育成、市民との直接的なサービス提供などのすべての場面において浸透されているか、検証することができる。

(4)継続的な改善の仕組みができる=自己評価を行なうことにより、どこを改善することが適切かを発見することができます。改善の成果は、他の部課への取り組みの気運を高め、さらに充実した改善に結びつけることができる。

(5)現在の改善活動を包括して推進できる=現在行なっている改善の活動を止めて新たに活動するものではなく、これまでの活動を包括的に評価することができる。

 なお、評価の基本的なコンセプトは、(1)市民が評価するクオリティ (2)幹部のリーダーシップ(3)仕組みやプロセスの継続的改善 (4)人材の育成と能力開発(5)市民への迅速な対応 (6)協力協働の精神とその仕組み  (7)社会に対する責任 の7つで、評価できる点、取り組むべき課題としては次のとおりとしている。

 ○評価できる点

  • 市民本位のサービス体制(市民課総合窓口、自動交付機、接遇研修など)
  • 市民参加の徹底(市民プラン21会議、高山小建替えでのワークショップなど)
  • 市民との多様なコミュニケーション手段(論点データ集の作成など)
  • 透明性の確保の取り組み(福祉オンブズマン制度、情報公開制度など)
  • 横割り組織の活用(総合行政推進本部、特別プロジェクト推進室の設置など)

 ○取り組むべき課題

  • 総合的な「市民満足」の把握(市民満足度調査の実施など)
  • 変化やリスクに柔軟・迅速に対応できる体制(事務の簡素化など)
  • 戦略を確実に実現するための方法(目標管理制度の導入など)
  • コスト意識や競争原理の醸成(グループ制の導入など)
  • 庁内情報化の推進(庁内LANの整備、ベンチマーキングの実施など)

 今、行政評価が全国的なブームを巻き起こしている。しかし、真の目的を理解しているとは言いがたい取り組みも見られる。三鷹市の行政経営品質評価は、市民が求める価値は何かという根源的なことから行政のあり方を問い直して、行政経営の品質向上を目指すものである。今後、評価結果を活用しながら行政改革に取り組む予定だが、成果を踏まえた行政評価システムの構築がどのように進められるか期待が大きい。

 評価の仕組みや結果は次のHPに詳細に報告されている。ぜひ、参照されたい。

 三鷹市の行政経営品質評価