規制緩和と報道機関

 今回は、規制緩和を強く要求しながら、自身を守る規制の維持を主張する報道機関に対する私の批判を紹介します。どうぞ、御覧下さい。
 2004年2月3日



【2003年12月23日付読売新聞「社説」より】規制改革を通して日本経済を活性化しようとする道に、依然として、多くの障害物が転がっている――。政府の総合規制改革会議が小泉首相に提出した最終答申から受ける印象だ。

読売新聞は、かつて、規制改革への大きな障害として読売新聞主筆の渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役会長が立ちはだかったことをどう考えているのだろうか。渡辺氏は、日本新聞協会会長時代、著作物再販制度の規制改革に頑強に抵抗した(下段注1、2)。読売新聞が規制改革を主張するなら、渡辺氏のかつての言動を真っ先に自己批判するべきである。

下段注1
【渡辺恒雄・日本新聞協会会長(当時)の2002年年頭挨拶から】販売面では昨年3月、10年来の課題だった新聞再販の存置が決まり、存廃問題に終止符を打ちました。しかし、再販制度の自壊へとつながりかねない憂慮すべき動きも出ています。この制度を末永く維持していくために、不当廉売など自らの基盤を崩すような行為は、厳に慎まなければなりません。

下段注2
【著作物再販制度に関する公取委決定についての渡辺恒雄・日本新聞協会会長(当時)の談話(2001年3月23日)】著作物再販をめぐる論議に終止符が打たれ、新聞再販が維持されたことは、新聞界としては、評価したい。しかし、公取委の調査で、九八%の国民が再販維持を求めていることが判明したにもかかわらず、公取委がいまなお「競争政策の観点から著作物再販は廃止すべきである」とする考え方を撤回しないのは、全く理解できない。そもそも、独禁法の中で、「合法」と認められている著作物再販について、公取委がいわゆる規制緩和策の対象にしたこと自体が間違っていたと考える。再販を廃止することが日本経済の回復につながるとは思えない。これから新聞界は、新聞のもつ文化的、公共的使命を一層追求するとともに、再販制度と読者の利益を結びつけながら、高度な戸別配達の実現と流通の正常化に努めていきたい。

【2003年12月23日付読売新聞「社説」より】政府は、最終答申を受けて、新たな推進計画を策定し、規制改革を加速していく必要がある。

先に述べたように、読売新聞も加盟する日本新聞協会や渡辺主筆は著作物再販制度の規制改革を頑強に否定している。このことをどう考えるのか。「自分たちに関わる規制は維持しろ、他業界の規制は全部取っ払え」と言わんばかりの態度では、「提言の読売」(http://info.yomiuri.co.jp/company/shimen/)の名が泣くというものだ。自分たちに関わる規制の維持を主張するなら、他業界の規制改革反対の主張も真摯に受け止め、慎重に対応するべきだ。

【2004年1月26日付中日新聞「社説」より】政府が規制の緩和・撤廃に取り組んでから、もう十年近くになる。その間、例えば航空事業では新しい会社の参入で運賃の値下げ競争が起こり、利用者利便を高めるといった成果を生んできた。

世の中には光と影がある。光の部分だけでなく、影の部分も見なければ正当な報道とは言えない。例えば、需給調整規制の廃止によって鉄道やバス路線の廃止が自由になったり、各種労働・雇用規制の緩和(労働者派遣規制や裁量労働規制の緩和等)によって労働者の権利が蔑ろ(ないがしろ)にされたりしている。

【2004年1月26日付中日新聞「社説」より】規制緩和は小泉内閣の掲げる構造改革の一つだ。だから首相が成果を誇りたい気持ちも分かる。でも十分などとは、とてもいえまい。肝心なところに邪魔な規制が残っているからだ。改革会議が一年かけて努力しながら進展の少なかった医療や農業などの分野に、である。そこに切り込んで、もっと実りのあるものにする。これからが改革の正念場だ。首相には頑張ってもらわなければならない。

進展がなかった分野が他にもある。著作物再販制度の分野だ。中日新聞はこの点について、態度を明確にするべきである。著作物再販制度の規制緩和に賛成ならば、このような社説は筋が通っているが、もし、規制緩和に反対であるなら、他業界の規制を問答無用に斬り捨てるこのような社説は筋が通らない。

【2004年1月26日付中日新聞「社説」より】答申(総合規制改革会議が2003年12月22日に発表した「規制改革の推進に関する第3次答申」のこと。中根注)では「ゼロ回答」だった株式会社による病院や農業経営。役所と関連業界が手を組み激しく抵抗し先送りされた。利用者の側に立ってではなく、規制による権益を守ろうとの立場からの反対だった。

株式会社による病院や農業経営に対する反対を一概に「規制による権益を守ろうとの立場からの反対」と切り捨てることはできない。関連業界の主張(下段注)は中日新聞も加盟する日本新聞協会が一貫して主張してきた著作物再販制度という「規制」の「緩和」への反対意見同様、十分に理のあるものであった。中日新聞は規制緩和に反対する者は「規制による権益を守ろうとしている」と認識しているようだ。それならば、まず、著作物再販制度に固執する日本新聞協会を強く批判するべきである。

下段注
日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三団体連名の反対意見
http://www.med.or.jp/nichikara/sougouki.html
http://www.med.or.jp/nichikara/keizaisi.html
全国農業会議所の反対意見
http://www.nca.or.jp/nca/yousei/siryou004.html
http://www.nca.or.jp/nca/yousei/siryou006.html
http://www.nca.or.jp/nca/yousei/siryou007.html
http://www.nca.or.jp/shinbun/20030530/syuchou030530.html

【2004年1月26日付中日新聞「社説」より】人選(総合規制改革会議の後継組織の構成員のこと。中根注)も大事だ。規制の緩和・撤廃が進んだのは宮内義彦議長ら改革会議メンバーの尽力によるところが大きい。利害関係が薄く、意欲のある人たちの参加を求めたい。

総合規制改革会議の面々が「尽力」したのは当然のことだ。委員総数15人の内、10人を経済界の人物で占めている(下段注1)ことからもわかるように、総合規制改革会議は経済界の一機関のようなものになっているからだ。経済界の利益のために、経済界の人物が「尽力」したというのが実態である。特に露骨だったのが都市再生分野と雇用・労働分野で、当該業界の要望がそっくりそのまま改革会議の答申となり、それが政府の方針にもなっている(下段注2、3)。ただ、だからと言って単純に改革会議の委員を批判することはできない。改革会議の委員が当該業界の利益につながることを主張するのは至極自然な行動であるからだ。例えば、森ビルの森稔社長が不動産業界に不利な提案をするだろうか。あるいは、ザ・アール社長の奥谷禮子(れいこ)氏が人材派遣業界に不利な提案をするだろうか。つまり、これだけの数の経済界の人物を総合規制改革会議の委員として迎え入れたことが間違っているのである。会社の代表でもあり、経済界の代表でもある人たちに公正・公平な行動を期待すること自体が無理筋なのだ。

下段注1
総合規制改革会議委員名簿(敬称略。委員は50音順)

議長 宮内義彦 オリックス取締役兼代表執行役会長
議長代理 鈴木良男 旭リサーチセンター代表取締役社長

委員 奥谷禮子 ザ・アール代表取締役社長
委員 神田秀樹 東京大学大学院法学政治学研究科教授
委員 河野栄子 リクルート代表取締役会長兼CEO
委員 佐々木かをり イー・ウーマン代表取締役社長
委員 清家篤 慶應義塾大学商学部教授
委員 高原慶一朗 ユニ・チャーム代表取締役会長
委員 八田達夫 東京大学空間情報科学研究センター教授
委員 古河潤之助 古河電気工業代表取締役会長
委員 村山利栄 ゴールドマン・サックス証券マネージング・ディレクター
委員 森稔 森ビル代表取締役社長
委員 八代尚宏 日本経済研究センター理事長
委員 安居祥策 帝人代表取締役会長
委員 米澤明憲 東京大学大学院情報理工学系研究科教授

下段注2
総合規制改革会議が2001年12月11日に小泉純一郎内閣総理大臣に提出した「規制改革の推進に関する第1次答申」 2002年3月29日に閣議決定された「規制改革推進3か年計画(改定)」
都市再生の分野においては、規制改革に加え、予算、税制を合わせた総合的な取組が極めて重要である。特に、都市の再生のためには、土地の流動化を図ることが必要であり、例えば、多様な主体の不動産証券市場への参加促進による不動産市場の活性化等、投資促進の観点から規制の見直しや、予算、税制の活用を行うべきである。 都市再生のため、土地の流動化を図る観点から、例えば、多様な主体の不動産証券市場への参加促進による不動産市場の活性化等、投資促進の観点から規制の見直しや、予算、税制の活用を行う。
現行の都市計画法(昭和43年法律第100号)に基づくマスタープランにおいては、各地方公共団体の判断で、環境負荷の軽減、防災性の向上等の各種の社会的課題を都市計画の目標として定めることができることとされているが、特に大都市地域においては、都市の将来像に関するより一層の具体的かつ明確なグランドデザインを広く国民に示す必要性が高い。

その基本は、下記のようなエリアなどにより、高度利用するべきところは積極的に高度利用を図ることができるようにするとともに、ある程度抑制するべきところは抑制できるようにすることである。

・高度利用するべきエリア:地下鉄の駅周辺などの高度利用を促進するべき地域については、安全性や都市基盤の充実を条件に、高度利用地区等を活用することにより、高い容積率を認める。

・用途を複合化するべきエリア:特別用途地区等を活用することにより、住居、オフィス、商業の複合的利用を認める。

さらに、今後大都市地域においては、下記の項目についても明確に位置付けるべきである。

・都市の骨格・中核となる都市計画道路、大規模公園、緑地等の整備目標年度

・都市の過度な外延化の防止、職住近接の実現により、良好な都市環境を形成するための、都市全体と各エリアにおける人口密度(昼夜間人口)、一人当たり都市空間(住宅・オフィススペース)等に関する数値

・ヒートアイランド現象の解消に資する、いわゆる「風の道」ともなる主要な緑地の配置の方針、確保目標
現行の都市計画法(昭和43年法律第100号)に基づくマスタープランにおいては、各地方公共団体の判断で、環境負荷の軽減、防災性の向上等の各種の社会的課題を都市計画の目標として定めることができることとされているが、特に大都市地域においては、

・高度利用するべきエリア:地下鉄の駅周辺などの高度利用を促進するべき地域については、安全性や都市基盤の充実を条件に、高度利用地区等を活用することにより、高い容積率を認める。

・用途を複合化するべきエリア:特別用途地区等を活用することにより、住居、オフィス、商業の複合的利用を認める。

などにより、高度利用するべきところは積極的に高度利用を図ることができるようにすることを基本として、都市の将来像に関するより一層の具体的かつ明確なグランドデザインを広く国民に示す必要性が高い。そのため、今後大都市地域においては、下記の項目についても明確に位置付けるよう措置する。

・都市の骨格・中核となる都市計画道路、大規模公園、緑地等の整備目標年度

・都市の過度な外延化の防止、職住近接の実現により、良好な都市環境を形成するための、都市全体と各エリアにおける人口密度(昼夜間人口)、一人当たり都市空間(住宅・オフィススペース)等に関する数値

・ヒートアイランド現象の解消に資する、いわゆる「風の道」ともなる主要な緑地の配置の方針、確保目標
新しい時代のまちづくりに対する住民の自発性と責任を醸成し、住民が地区単位等で自律的に計画づくりに参画できるようにすることが必要である。そのため、住民の意向を尊重し、これを適切に都市計画に反映させるよう、都市計画の提案に係る手続等を整備することについて、次期通常国会での法案提出を目指し、検討するべきである。

あわせて、都市計画審議会の運営について、都市計画の案の審議が円滑に進むよう、必要に応じ、開催間隔の短縮化、年間開催計画の公表、手続の短縮化等の運用改善に努めるべきである。
新しい時代のまちづくりに対する住民の自発性と責任を醸成し、住民が地区単位等で自律的に計画づくりに参画できるようにすることが必要である。そのため、住民の意向を尊重し、これを適切に都市計画に反映させるよう、都市計画の提案に係る手続等を整備することについて、第154回国会に法案を提出する。

あわせて、都市計画審議会の運営について、都市計画の案の審議が円滑に進むよう、必要に応じ、開催間隔の短縮化、年間開催計画の公表、手続の短縮化等の運用改善に努めるよう措置する。
再開発地区計画等の都市計画・建築規制において、現在、都道府県知事等に容積率規制や斜線制限の緩和等に関する幅広い裁量が認められているが、決定前にその内容を確定的に予測することは困難であり、また決定までに相当の期間を要する。このため、より効率的な事業推進のために可能な事前準備に着手できず、結果的に事業が長期化する要因となっている。民間のまちづくりの意欲を高め、投資を積極的に誘導し、良好な市街地整備を実現するために、都市計画・建築規制の運用に関する基準について、さらに客観性・明示性の高いものとするとともに、容積率規制の緩和等の都市計画等に関する問い合わせについて、都道府県知事等が一定期間内に回答するような仕組みの導入を図るべきである。 再開発地区計画等の都市計画・建築規制において、現在、都道府県等に容積率規制や斜線制限の緩和等に関する幅広い裁量が認められているが、決定前にその内容を確定的に予測することは困難であり、また決定までに相当の期間を要する。このため、より効率的な事業推進のために可能な事前準備に着手できず、結果的に事業が長期化する要因となっている。民間のまちづくりの意欲を高め、投資を積極的に誘導し、良好な市街地整備を実現するために、都市計画・建築規制の運用に関する基準について、さらに客観性・明示性の高いものとするとともに、容積率規制の緩和等の都市計画等に関する問い合わせについて、都道府県等が一定期間内に回答するような仕組みの導入を図るよう措置する。
現行の敷地単位の建築確認制度では、複数の建築物の計画、既存の建築物との整合等について総合的に審査できないため、街区・地区単位で建築規制を課し、周辺との整合を勘案して緩和や規制を柔軟に行える仕組みについて、次期通常国会での法案提出を目指し、検討するべきである。 現行の敷地単位の建築確認制度では、複数の建築物の計画、既存の建築物との整合等について総合的に審査できないため、街区・地区単位で建築規制を課し、周辺との整合を勘案して緩和や規制を柔軟に行える仕組みについて、第154回国会に法案を提出する。
建築基準法(昭和25年法律第201号)の集団規定をできるだけ仕様規定から性能規定に移行させることについて、次期通常国会での法案提出を目指し、検討するべきである。また、移行できない規定についても、その趣旨・目的の明確化や内容の簡明化に努めるべきである。例えば、道路斜線制限(道路の幅員による高さの制限)は、道路上の採光等を確保するための制限であり、天空率等を指標として定量的に説明されるものであるが、今後、簡明さの維持という点も十分に踏まえつつ、各種技術進歩を活用し、基本的指標である天空率等の考え方ができるだけ柔軟にいかされるようにするべきである。

また、同法の単体規定については、採光に関する規定の合理化について検討を行うべきである。
建築基準法(昭和25年法律第201号)の集団規定をできるだけ仕様規定から性能規定に移行させることについて、第154回国会に法案を提出する。また、移行できない規定についても、その趣旨・目的の明確化や内容の簡明化に努める。例えば、道路斜線制限(道路の幅員による高さの制限)は、道路上の採光等を確保するための制限であり、天空率等を指標として定量的に説明されるものであるが、今後、簡明さの維持という点も十分に踏まえつつ、各種技術進歩を活用し、基本的指標である天空率等の考え方ができるだけ柔軟にいかされるようにする。

また、同法の単体規定については、採光に関する規定の合理化について検討を行う。
都市計画決定権者は、用途、容積率等に係る規制について、その根拠の説明責任を果たすようにするべきである。

また、都市計画・建築規制に関する行政事件訴訟について、出訴要件の明確化の観点から、処分性、原告適格等に関する情報提供等ができるようにするべきである。
都市計画決定権者が、用途、容積率等に係る規制について、その根拠の説明責任を果たすよう措置する。

また、都市計画・建築規制に関する行政事件訴訟について、出訴要件の明確化の観点から、処分性、原告適格等に関する情報提供等ができるようにする。
市街地再開発事業の施行区域要件について、耐用年限の3分の2を経過した建築物は、耐火建築物の算定から除外されているが、地震災害に強いまちづくりを推進していく観点からも、この耐用年限の短縮化を図り、施行可能なエリアの拡大を行うべきである。 市街地再開発事業の施行区域要件について、耐用年限の3分の2を経過した建築物は、耐火建築物の算定から除外されているが、地震災害に強いまちづくりを推進していく観点からも、この耐用年限の短縮化を図り、施行可能なエリアの拡大を行う。
民間の資金やノウハウを活用し、魅力ある都市の再生や木造住宅密集地域の改善を積極的に推進するため、用地買収型である第二種市街地再開発事業の施行主体として、地方公共団体、公団等の公的主体に加え、一定要件を備えた民間主体も認めることについて、次期通常国会での法案提出を目指し、検討するべきである。 民間の資金やノウハウを活用し、魅力ある都市の再生や木造住宅密集地域の改善を積極的に推進するため、用地買収型である第二種市街地再開発事業の施行主体として、地方公共団体、公団等の公的主体に加え、一定要件を備えた民間主体も認めることについて、第154回国会に法案を提出する。
第一種市街地再開発事業の権利変換計画の認可について、事業の迅速化を図る観点から、法令等の客観的基準に違反しないと認められる場合には、都道府県知事等は速やかに認可しなければならないとする旨周知徹底するべきである。 第一種市街地再開発事業の権利変換計画の認可について、事業の迅速化を図る観点から、法令等の客観的基準に違反しないと認められる場合には、都道府県知事等は速やかに認可しなければならない旨周知徹底する。
市街地再開発事業に係る工事のために必要がある場合、施行者は土地建物等の占有者に対して明渡しを求めることができ、明渡しがなされない場合、施行者の請求により都道府県知事が行政代執行を行うことができるとされているが、行政代執行が実施されることは極めてまれである。市街地再開発事業の迅速化を図るため、施行者より請求があった場合には、都道府県知事等による行政代執行の的確な実施が確保されるよう、マニュアルの充実等運用の徹底を図るべきである。 市街地再開発事業に係る工事のために必要がある場合、施行者は土地建物等の占有者に対して明渡しを求めることができ、明渡しがなされない場合、施行者の請求により都道府県知事が行政代執行を行うことができるとされているが、行政代執行が実施されることは極めてまれである。市街地再開発事業の迅速化を図るため、施行者より請求があった場合には、都道府県知事等による行政代執行の的確な実施が確保されるよう、マニュアルの充実等運用の徹底を図る。
同一の街区内で複数の建築物を計画する場合、容積率の適切な配分変更等を円滑に行えるようにするため、一団地の総合的設計制度等を活用するほか、事業計画の変更等によって高度利用地区、再開発地区計画等の都市計画について、内容の変更が必要となった場合には、迅速な手続により行うべきである。 同一の街区内で複数の建築物を計画する場合、容積率の適切な配分変更等を円滑に行えるようにするため、一団地の総合的設計制度等を活用するほか、事業計画の変更等によって高度利用地区、再開発地区計画等の都市計画について、内容の変更が必要となった場合において、迅速な手続により行うよう措置する。
地方公共団体による要綱行政については、駐車場や住宅付置義務、負担金や施設提供義務など実質的な強制を行うようなものは、これを条例化することを原則とするとともに、その内容を法令の趣旨に照らし適正なものとするなど、ルールの明確化・客観化を図るよう要請するべきである。

また、要綱による行政は、必要最小限の期間に限ることとし、その目的・意義を一定期間ごとに再検討し、できるだけ縮小することを基本とするよう要請するべきである。
地方公共団体による要綱行政については、駐車場や住宅付置義務、負担金や施設提供義務など実質的な強制を行うようなものは、これを条例化することを原則とするとともに、その内容を法令の趣旨に照らし適正なものとするなど、ルールの明確化・客観化を図るよう要請する。

また、要綱による行政は、必要最小限の期間に限ることとし、その目的・意義を一定期間ごとに再検討し、できるだけ縮小することを基本とするよう要請する。
国際的水準の都市づくりを実現するためには、整備が進んでいない都市計画道路について、整備目標年限を定めた上で、その早期達成に努めることが重要である。そのため、公共用地取得に係る財源確保及び執行体制の強化を図るべきである。 国際的水準の都市づくりを実現するためには、整備が進んでいない都市計画道路について、整備目標年限を定めた上で、その早期達成に努めることが重要である。そのため、公共用地取得に係る財源確保及び執行体制の強化を図る。
都市計画道路等の公共事業の施行に当たっては、予算や実施体制等を総合的に勘案して適切な事業計画を定めるとともに、適切な時期に収用手続に移行することが重要である。

このため、事業者に土地収用法の事業認定等を適期に申請させるための措置について検討するとともに、事業の進行管理の適正化の観点から、適期申請に資する説明の責任を果たさせることを検討するべきである。また、都市計画事業についても、適切な時期に事業者が収用手続に移行すべきことを明確化し、一定期間内にそれを完了させるための措置について検討するべきである。
都市計画道路等の公共事業の施行に当たっては、予算や実施体制等を総合的に勘案して適切な事業計画を定めるとともに、適切な時期に収用手続に移行することが重要であるため、事業者に土地収用法の事業認定等を適期に申請させるための措置について検討するとともに、事業の進行管理の適正化の観点から、適期申請に資する説明の責任を果たさせることを検討する。また、都市計画事業についても、適切な時期に事業者が収用手続に移行すべきことを明確化し、一定期間内にそれを完了させるための措置について検討する。

下段注3
総合規制改革会議が2001年12月11日に小泉純一郎内閣総理大臣に提出した「規制改革の推進に関する第1次答申」 2002年3月29日に閣議決定された「規制改革推進3か年計画(改定)」
労働者の就業機会を拡大するためには、能力開発を促進し労働者のポテンシャルを向上させることが効果的である。今般、教育訓練給付制度については、大学・大学院等における高度な社会人向け教育訓練コースの指定拡大、職業との関連性確保等による講座の重点化等講座指定の在り方の見直しが図られたところであるが、労働市場全体のポテンシャル向上という見地からは、制度創設以来の運用実態等を踏まえ、支給対象者の範囲なども含め、教育訓練給付制度等の在り方についてさらに検討することも視野に入れる必要がある。

また、今後においても、キャリア・カウンセリングや職業能力評価制度の拡充、資金の貸付制度等の活用の促進等、個人の自発的な能力開発に対する支援を強化すべきである。
労働者の就業機会を拡大するためには、能力開発を促進し労働者のポテンシャルを向上させることが効果的である。今般、教育訓練給付制度については、大学・大学院等における高度な社会人向け教育訓練コースの指定拡大、職業との関連性確保等による講座の重点化等講座指定の在り方の見直しを図ったが、労働市場全体のポテンシャル向上という見地からは、制度創設以来の運用実態等を踏まえ、支給対象者の範囲なども含め、教育訓練給付制度等の在り方についてさらに検討する。

また、今後においても、キャリア・カウンセリングや職業能力評価制度の拡充、資金の貸付制度等の活用の促進等、個人の自発的な能力開発に対する支援を強化する。
求職者からの手数料徴収の禁止は、我が国が批准するILO第181号条約にも定められた原則であり、一面で労働者保護に資するものではあるが、無料原則を貫くことは良質な求職者向けのサービス提供を妨げる面もある。多様な求職者のニーズに合致した職業紹介サービスを事業者が幅広く提供できるよう、求職者からの手数料徴収をILO第181号条約と職業安定法(昭和22年法律第141号)に定める例外の範囲内(求職者の利益となる場合には例外を認める)において可能な限り認める方向で、年明け早々に省令改正を行うべきである。具体的には、既に手数料徴収を認められているモデル、芸能家に加え、特に、いわゆるヘッドハンティングの対象となるような求職者、例えば一定以上の収入を得られる経営管理者層・プロフェッショナル等の求職者から徴収する手数料についてはその規制を撤廃すべきである。 求職者からの手数料徴収の禁止は、我が国が批准するILO第181号条約にも定められた原則であり、一面で労働者保護に資するものではあるが、無料原則を貫くことは良質な求職者向けのサービス提供を妨げる面もある。多様な求職者のニーズに合致した職業紹介サービスを事業者が幅広く提供できるよう、求職者からの手数料徴収をILO第181号条約と職業安定法(昭和22年法律第141号)に定める例外の範囲内(求職者の利益となる場合には例外を認める)において可能な限り認める方向で、省令改正を行う。具体的には、既に手数料徴収を認めているモデル、芸能家に加え、特に、いわゆるヘッドハンティングの対象となるような求職者、例えば一定以上の収入を得られる経営管理者層・プロフェッショナル等の求職者から徴収する手数料についてはその規制を撤廃する。
求人企業から徴収する手数料は、求人企業と紹介会社との間で締結される企業間契約の問題であり、労働者保護の観点からその上限を規制すべき積極的理由はないとの意見もあり、求人企業から徴収する手数料の上限に係る現行の大臣基準の廃止も含め検討し、年明け早々に措置すべきである。

その際、トライアル雇用紹介<仮称>(トライアルの有期雇用に引き続き、求人者、求職者の合意を条件に「期間の定めのない雇用」を成立させることを予定して行われる職業紹介)が実施可能であること及びその方法について明確化を図るべきである。
求人企業から徴収する手数料は、求人企業と紹介会社との間で締結される企業間契約の問題であり、労働者保護の観点からその上限を規制すべき積極的理由はないとの意見もあり、求人企業から徴収する手数料の上限に係る現行の大臣基準の廃止も含め検討し措置する。

その際、常用目的紹介(当初の有期雇用に引き続き、求人者、求職者の合意を条件に「期間の定めのない雇用」を成立させることを目的として行われる職業紹介)が実施可能であること及びその方法について明確化を図る。
職業紹介制度については、改正職業安定法施行3年後(平成14年12月)の見直し規定にかかわらず、調査検討が開始されたところであるが、学校等以外の者の行う無料職業紹介事業の許可制については申請者の存立目的、形態、規約等から必要かつ適当であると認められる範囲の職業紹介を行うものであることを許可要件とする等、裁量行政の余地を残しているという点で問題があるとの指摘もある。許可制を届出制に改め行為規制(事後規制)に徹することも視野に入れて検討を行い、可及的速やかに法改正を行うべきである。

また、昨今の深刻な雇用情勢の下では、国・地方・民間等あらゆる機関の職業紹介能力を十分に活用する必要がある。地方公共団体が行う無料職業紹介が「事業」として行われるものでない場合には、従来からもこれを禁止せず、公共職業安定所からの求人情報の提供等の支援が行われているところであり、引き続き、地方公共団体が必要に応じて行う無料職業紹介については、より円滑にこれを行うことができるよう更なる支援の強化を図るべきである。
職業紹介制度については、改正職業安定法施行3年後(平成14年12月)の見直し規定にかかわらず、調査検討を開始したが、学校等以外の者の行う無料職業紹介事業の許可制については申請者の存立目的、形態、規約等から必要かつ適当であると認められる範囲の職業紹介を行うものであることを許可要件とする等、裁量行政の余地を残しているという点で問題があるとの指摘も踏まえ、許可制を届出制に改め行為規制(事後規制)に徹することも視野に入れて検討を行い、可及的速やかに所要の法案を国会に提出する。

また、昨今の深刻な雇用情勢の下では、国・地方・民間等あらゆる機関の職業紹介能力を十分に活用する必要がある。地方公共団体が行う無料職業紹介が「事業」として行われるものでない場合には、従来からもこれを禁止せず、公共職業安定所からの求人情報の提供等の支援を行っており、引き続き、地方公共団体が必要に応じて行う無料職業紹介については、より円滑にこれを行うことができるよう更なる支援の強化を図る。
自ら求人・求職を受理せず、求人・求職の申込みを勧誘する業務等、職業紹介事業の「付帯業務」のみを行う事業は、職業紹介事業の許可・届出を必要としないが、許可・届出を必要とする求人・求職の受理と、これを必要としない求人・求職の申込みを勧誘する業務等との境界が明確でないとの指摘もある。職業紹介事業者が許可事業所を持たない地方においてもUターンの求人開拓等を円滑に行うことができるよう「付帯業務」の定義を明確化すべきである。 自ら求人・求職を受理せず、求人・求職の申込みを勧誘する業務等、職業紹介事業の「付帯業務」のみを行う事業は、職業紹介事業の許可・届出を必要としないが、許可・届出を必要とする求人・求職の受理と、これを必要としない求人・求職の申込みを勧誘する業務等との境界が明確でないとの指摘もある。職業紹介事業者が許可事業所を持たない地方においてもUターンの求人開拓等を円滑に行うことができるよう「付帯業務」の定義を明確化する。
特定求職者雇用開発助成金を始めとする雇用関係助成金については、公共職業安定所の紹介要件を緩和し、都道府県労働局長への届出により、民間の職業紹介事業者の紹介による雇入れも支援対象とする措置が講じられたところであるが、不正防止にも留意しつつ、今後とも、要件緩和の趣旨・内容等の周知徹底を図るべきである。なお、こうした助成金の在り方そのものについても、費用対効果の観点からその見直しを検討すべきである。

また、雇用保険法(昭和49年法律第116号)に定める就職促進給付のうち再就職手当の一部及び常用就職支度金についても、不正防止等の観点から公共職業安定所の紹介が支給要件とされているが、厳しい雇用保険財政に留意しつつこれを緩和することの可能性も含め、その在り方について検討すべきである。
特定求職者雇用開発助成金を始めとする雇用関係助成金については、公共職業安定所の紹介要件を緩和し、都道府県労働局長への届出により、民間の職業紹介事業者の紹介による雇入れも支援対象とする措置を講じたが、不正防止にも留意しつつ、今後とも、要件緩和の趣旨・内容等の周知徹底を図る。なお、こうした助成金の在り方そのものについても、費用対効果の観点からその見直しを検討する。

また、雇用保険法(昭和49年法律第116号)に定める就職促進給付のうち再就職手当の一部及び常用就職支度金についても、不正防止等の観点から公共職業安定所の紹介を支給要件としているが、厳しい雇用保険財政に留意しつつこれを緩和することの可能性も含め、その在り方について検討する。
職業紹介制度全体について調査検討が開始されたことに合わせて、「規制改革推進3か年計画」に記載された下記の項目についても検討を行うべきである。

1. 職業紹介責任者の設置要件(人数)の見直し

その際、責任の所在を明確にするためにも、職務内容の見直しを前提に、1事業所につき1人とする方法も含め検討すべきである。

2. 人事異動の都度必要とされる同責任者の変更手続の簡素化

3. 講習制度について、その在り方及び講習内容の見直し
職業紹介制度全体について開始された調査検討において、下記の項目についても検討を行う。

(a) 職業紹介責任者の設置要件(人数)の見直し

その際、責任の所在を明確にするためにも、職務内容の見直しを前提に、1事業所につき1人とする方法も含め検討する。

(b) 人事異動の都度必要とされる同責任者の変更手続の簡素化

(c) 講習制度について、その在り方及び講習内容の見直し
国外にわたる職業紹介に係る許可申請要件の緩和については、相手先国の関係法令及び日本語訳の収集手続を簡素化すべきである。 国外にわたる職業紹介に係る許可申請要件の緩和については、相手先国の関係法令及び日本語訳の収集手続を簡素化する。
職業紹介制度全体の検討に合わせて、委託募集の許可制については、平成11年の法改正の施行状況、諸外国の状況等を踏まえ、許可制の在り方について検討を行うべきである。

また、その際、「規制改革推進3か年計画」で「中長期的に見直し」とされている労働者募集の規制に関する抜本的見直しについても留意すべきである。
職業紹介制度全体の検討において、委託募集の許可制については、平成11年の法改正の施行状況、諸外国の状況等を踏まえ、許可制の在り方について検討を行う。

また、その際、労働者募集の規制に関する抜本的見直しについても留意する。
本年9月に策定した改正雇用対策法に基づく「指針」においては、求人企業が募集・採用において年齢要件を課す場合にはその理由を明示することを求めており、年齢制限に関して一定の対応が図られたところである。当面は当該指針に関する指導の徹底を図るとともに、適宜指針において年齢上限の設定を認めている例外規定の妥当性についても検討すべきである。さらに、中長期的には、法律によって、例えば年齢上限の設定を行う企業に対してその理由を説明する義務を課すこと、あるいは年齢制限そのものを禁止することについてもその可能性を検討すべきである。なお、公務員については率先して年齢制限の撤廃を検討すべきである。

また、労働者派遣法(昭和60年法律第88号)は、労働者派遣の際に派遣元が派遣先に「派遣労働者の年齢及び性別」を通知しなければならないと省令で定めているが、法令遵守のため特に必要と考えられる場合にのみ通知義務を課す方向で、省令を改正することを検討すべきである。

募集・採用においては、人種・信条・社会的身分を理由とする差別禁止の法制化を検討することも必要である。労働基準法(昭和22年法律第49号)第3条は国籍・信条・社会的身分を理由とする労働条件の差別を禁止しているが、その「労働条件」には採用を含まないというのが現在の一般的な考え方である。しかしながら、男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)の強化や雇用対策法(昭和41年法律第132号)の改正等、募集・採用についても法規制の対象とする考え方が次第に広まりつつある。また、経済のグローバル化が急速に進む中、従業員の構成や人種や宗教等にとらわれないものにしていこうとする動きも見られる。人権擁護推進審議会による「人権救済制度の在り方について」の答申も、人種・信条・社会的身分などを理由とする雇用差別に対する人権救済制度の整備について言及している。こうした時代の変化をも踏まえつつ、法制度の見直しを含め、募集・採用差別をより広く制限・禁止する方向で検討を開始すべきである。
本年9月に策定した改正雇用対策法に基づく「指針」においては、求人企業が募集・採用において年齢要件を課す場合にはその理由を明示することを求めており、年齢制限に関して一定の対応を図った。当面は当該指針に関する指導の徹底を図るとともに、適宜指針において年齢上限の設定を認めている例外規定の妥当性についても検討する。さらに、中長期的には、法律によって、例えば年齢上限の設定を行う企業に対してその理由を説明する義務を課すこと、あるいは年齢制限そのものを禁止することについてもその可能性を検討する。なお、公務員については率先して年齢制限の撤廃を検討する。

また、労働者派遣法(昭和60年法律第88号)に基づき、労働者派遣の際に派遣元が派遣先に「派遣労働者の年齢及び性別」を通知しなければならないと省令で定めているが、法令遵守のため特に必要と考えられる場合にのみ通知義務を課す方向で、省令を改正することを検討する。

募集・採用においては、人種・信条・社会的身分を理由とする差別禁止の法制化を検討することも必要である。労働基準法(昭和22年法律第49号)第3条は国籍・信条・社会的身分を理由とする労働条件の差別を禁止しているが、その「労働条件」には採用を含まないというのが現在の一般的な考え方である。しかしながら、男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)の強化や雇用対策法(昭和41年法律第132号)の改正等、募集・採用についても法規制の対象とする考え方が次第に広まりつつある。また、経済のグローバル化が急速に進む中、従業員の構成や人種や宗教等にとらわれないものにしていこうとする動きも見られる。人権擁護推進審議会による「人権救済制度の在り方について」の答申も、人種・信条・社会的身分などを理由とする雇用差別に対する人権救済制度の整備について言及している。こうした時代の変化をも踏まえつつ、募集・採用差別をより広く制限・禁止する方向で法制度の整備を行う。
労働者派遣制度については、昨今の雇用情勢の急速な変化を踏まえ、労働者の働き方の選択肢を広げ、雇用機会の拡大を図る等の目的から、派遣事業許可制度の在り方、派遣期間の延長や「物の製造」の業務の派遣禁止の撤廃等を含めて、法施行3年後(平成14年12月)の見直し規定にかかわらず、労働者派遣法の見直しに向け既に開始されている調査・検討結果を踏まえ、可及的速やかに法改正を行うべきである。

派遣労働者にも、他の労働者と同様に職業選択の自由が認められるべきであり、就くことのできる職種(業務)や働くことのできる期間が制限されていることは問題があることから、対象業務や派遣期間の制限については、これを原則として撤廃することが望ましいとの考え方に留意すべきである。

なお、法改正の検討に際しては「規制改革推進3か年計画」にあるように、派遣労働者の声に留意すべきである。
労働者派遣制度については、昨今の雇用情勢の急速な変化を踏まえ、労働者の働き方の選択肢を広げ、雇用機会の拡大を図る等の目的から、派遣事業許可制度の在り方、派遣期間の延長や「物の製造」の業務の派遣禁止の撤廃等を含めて、法施行3年後(平成14年12月)の見直し規定にかかわらず、労働者派遣法の見直しに向け既に開始している調査・検討結果を踏まえ、可及的速やかに所要の法案を国会に提出する。

その際、派遣労働者にも、他の労働者と同様に職業選択の自由が認められるべきであり、就くことのできる職種(業務)や働くことのできる期間が制限されていることは問題があることから、対象業務や派遣期間の制限については、これを原則として撤廃することが望ましいとの考え方に留意する。

また、法改正の検討時には、派遣労働者の声に留意する。
本来常用雇用代替の防止を目的として派遣期間を1年に制限することに合理性はないとの指摘もあり、これを撤廃することも含め検討すべきである。その際、派遣期間の制限については、旧適用対象26業務と同様の取扱いとすべきであるとの指摘があることにも留意すべきである。

なお、今般成立した「経済社会の急速な変化に対応して行う中高年齢者の円滑な再就職の促進、雇用の機会の創出等を図るための雇用保険法等の臨時の特例措置に関する法律」は、その内容が45歳以上の中高年齢者を対象とした派遣期間の延長にとどまる限定的なものとなっているが、現下の深刻な雇用情勢にかんがみ、その確実な施行を図るべきである。
本来常用雇用代替の防止を目的として派遣期間を1年に制限することに合理性はないとの指摘もあり、これを撤廃することも含め検討する。その際、派遣期間の制限については、旧適用対象26業務と同様の取扱いとすべきであるとの指摘があることにも留意する。

なお、第153回国会で成立した「経済社会の急速な変化に対応して行う中高年齢者の円滑な再就職の促進、雇用の機会の創出等を図るための雇用保険法等の臨時の特例措置に関する法律」(平成13年法律第158号)は、その内容が45歳以上の中高年齢者を対象とした派遣期間の延長にとどまる限定的なものとなっているが、現下の深刻な雇用情勢にかんがみ、その確実な施行を図る。
派遣労働の対象となる業務については一層の拡大を図るべきであるが特に以下の点について見直しを図るべきである。

(1)物の製造
現行派遣法は、附則において、当分の間「物の製造」の業務について派遣事業を禁止しているが、製造業務の派遣事業に係る他国の状況も踏まえながら、これを解禁することも含め検討すべきである。

(2)法改正を必要としない対象業務(26業務)の拡大
現下の深刻な雇用情勢にかんがみ、上記の法改正に至るまでの緊急措置として現在3年の派遣が認められている業務(旧適用対象26業務)の範囲を拡大する等、法改正を必要としない見直しについては今年度中に検討・結論を得るべきである。その際、「規制改革推進3か年計画」が「営業や販売等、専門性の高い業務について、旧適用対象業務(いわゆる26業務)の範囲を拡大することにより3年程度の派遣を認めること」について調査・検討を求めていることにも留意しつつ、検討を行うべきである。
派遣労働の対象となる業務については一層の拡大を図るべきであるが特に以下の点について見直しを図る。

@. 物の製造
現行派遣法は、附則において、当分の間「物の製造」の業務について派遣事業を禁止しているが、製造業務の派遣事業に係る他国の状況も踏まえながら、これを解禁することも含め検討する。

A. 法改正を必要としない対象業務(26業務)の拡大
現下の深刻な雇用情勢にかんがみ、上記の法改正に至るまでの緊急措置として現在3年の派遣が認められている業務(旧適用対象26業務)の範囲を拡大する等、法改正を必要としない見直しについては今年度中に検討・結論を得る。その際、本計画において「営業や販売等、専門性の高い業務について、旧適用対象業務(いわゆる26業務)の範囲を拡大することにより3年程度の派遣を認めること」について調査・検討を行うこととしていることにも留意しつつ、検討を行う。
紹介予定派遣の円滑な運用を妨げている派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為の禁止等については、平成13年9月に求人・求職の意思等の確認と求人条件等の明示の行為が認められる期間を、派遣就業終了予定日の1週間前から2週間前に前倒しする措置等が採られたところである。

しかしながら、紹介予定派遣を通常の派遣と同様の規定で律することには限界があり、実態調査等を踏まえ、紹介予定派遣の円滑な運用を妨げている阻害要因を取り除く方向で、上記労働者派遣法の見直しと合わせて、法制度を含む現行制度の見直しを検討すべきである。
紹介予定派遣の円滑な運用を妨げている派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為の禁止等については、平成13年9月に求人・求職の意思等の確認と求人条件等の明示の行為が認められる期間を、派遣就業終了予定日の1週間前から2週間前に前倒しする措置等を採った。

しかしながら、紹介予定派遣を通常の派遣と同様の規定で律することには限界があり、実態調査等を踏まえ、紹介予定派遣の円滑な運用を妨げている阻害要因を取り除く方向で、上記労働者派遣法の見直しと合わせて、法制度を含む現行制度の見直しを検討する。
改正労働基準法は、有期労働契約の契約期間を最長3年とすることを認めたが、60歳以上の高齢者と労働契約を締結する場合を除き、高度の専門的な知識、技術又は経験を有する等の要件が課せられている。

労働契約期間の上限を現行の3年から5年に延長し、適用範囲を拡大する等の方向で、早期の法改正に向けて調査検討が開始されたところであるが、働き方の選択肢を増やし、雇用機会の拡大を図るためにも、速やかに検討を進めるべきである。

また、当面の措置として、大臣告示によって定められた専門職の範囲については、その範囲を一層拡大する方向で見直しを行うべきである。
改正労働基準法は、有期労働契約の契約期間を最長3年とする特例を認めているが、60歳以上の高齢者と労働契約を締結する場合を除き、高度の専門的な知識、技術又は経験を有する等の要件が課せられている。

労働契約期間の特例の上限を現行の3年から5年に延長し、適用範囲を拡大する等について、早期の法改正に向けて調査検討を開始したが、働き方の選択肢を増やし、雇用機会の拡大を図るためにも、速やかに検討を進める。

また、当面の措置として、大臣告示によって定められた専門職の範囲については、その範囲を一層拡大する方向で見直しを行う。
労働に対する価値観の多様化に対応して、労働者がより創造的な能力を発揮できる環境を整備する観点から、自己の裁量の下で自由に働ける裁量労働制を拡大する必要がある。

専門業務型裁量労働制については、当面の措置として、研究職、SE、放送等のプロデューサー、コピーライターなど11の対象業務に限定されているが、これを年度内に拡大すべきである。

また、企画業務型裁量労働制については、当該制度に係る改正労働基準法施行3年後(平成15年4月)の見直し規定にかかわらず、調査検討が開始されたところであるが、実態調査を踏まえ、現行規制のどこに問題があるかを明確にした上で、法令等の改正に向けて速やかに検討を進めるべきである。

なお、事業場における業務の実態については、当該事業場の労使が最も熟知していることから、将来的には、裁量労働制の対象業務の範囲についても、これら事業場における労使の自治にゆだねる等の方向で制度の見直しを図ることが適当であると考える。
労働に対する価値観の多様化に対応して、労働者がより創造的な能力を発揮できる環境を整備する観点から、裁量労働制を拡大する必要がある。

専門業務型裁量労働制については、当面の措置として、研究職、SE、放送等のプロデューサー、コピーライターなど11の対象業務に限定されているが、これを年度内に拡大する。

また、企画業務型裁量労働制については、当該制度に係る改正労働基準法施行3年後(平成15年4月)の見直し規定にかかわらず、調査検討を開始したが、実態調査を踏まえ、現行規制のどこに問題があるかを明確にした上で、法令等の改正に向けて速やかに検討を進める。

なお、将来的には、裁量労働制の対象業務の範囲についても、事業場における労使の自治にゆだねる等の方向で制度の見直しを図ることが適当であるとの考え方にも留意する。
労働基準法は労働契約の根幹を規定する基本法として、戦後50年余にわたり累次の改正を経つつ、我が国労働者の生活の安定と生活水準の維持向上を図る上で大きな役割を果たしてきたと言える。しかし冒頭に述べた経済社会の構造変化によって、雇用の在り方にも大きな変化が生じている。特に、高度の専門能力を有するホワイトカラー層などの新しい労働者像に、定型労働を行う労働者を念頭に置いた規制を一律に課すことは適切ではない。

こうした構造変化を踏まえ、新たな時代の雇用関係を規定する基本法とするために労働基準法の見直しを図っていく必要がある。

現行の裁量労働制は、みなし労働時間制を採用しており、労働時間規制の適用除外を認めたものではないが、その本質は「業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し当該業務に従事する労働者に対し具体的な指示をしないこと」にあることを踏まえると、管理監督者等と同様、時間規制の適用除外を認めることが本来の姿であると考えられる。

よって中長期的には、米国のホワイトカラーエグゼンプションの制度を参考にしつつ、裁量性の高い業務については適用除外方式を採用することを検討すべきである。なお、その際、現行の管理監督者等に対する適用除外制度の在り方についても、深夜業に関する規制の適用除外の当否を含め、併せて検討すべきである。

また、解雇について、労働基準法は予告手続等を規定しているだけで、解雇そのものは、現在のところ、いわゆる解雇権濫用法理を始めとする判例法で規制されている。しかし、解雇の有効・無効に関する労使双方の事前予測可能性を高めるためにも、解雇の基準やルールについては、これを立法で明示することを検討すべきである。なお、解雇ルール等の明示に当たっては、これが労働市場に与える影響についても留意することが適当であると考える。
労働基準法は労働契約の根幹を規定する基本法として、戦後50年余にわたり累次の改正を経つつ、我が国労働者の生活の安定と生活水準の維持向上を図る上で大きな役割を果たしてきた。しかし経済社会の構造変化によって、雇用の在り方にも大きな変化が生じている。

こうした構造変化を踏まえ、高度の専門能力を有するホワイトカラー層などの新しい労働者像にも適切に対応した、新たな時代の雇用関係を規定する基本法とするために労働基準法の見直しを検討する。

裁量労働制の本質は「業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し当該業務に従事する労働者に対し具体的な指示をしないこと」にあることから、中長期的には、米国のホワイトカラーエグゼンプションの制度を参考にしつつ、裁量性の高い業務については適用除外方式を採用することを検討する。なお、その際、現行の管理監督者等に対する適用除外制度の在り方についても、深夜業に関する規制の適用除外の当否を含め、併せて検討する。

また、解雇について、労働基準法は予告手続等を規定しているだけで、解雇そのものは、現在のところ、いわゆる解雇権濫用法理を始めとする判例法で規制されている。しかし、解雇の有効・無効に関する労使双方の事前予測可能性を高めるためにも、解雇の基準やルールについては、これを立法で明示することを検討する。



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