クルマ社会への私の怒り
〜K・Oさんのご意見〜

 今回は、私のもとに寄せられたK・Oさんの御意見を紹介します。どうぞ、御覧下さい。なお、「」内の文章がK・Oさんの御意見です。
 1999年8月4日



 「クルマ社会への私の怒り」  K・Oさんの御意見

 「歩道もガードレールもなにもない路地を、オレ様のクルマのお通りだっ!どけ!どけ!とばかりに、歩行者や自転車を隅に押しやりながら、ワガモノ顔で走るクルマ。青信号の横断歩道を、一時停止もせず強引に横切ろうとする、傲慢な右折、左折車。いつ人身事故をひき起こしても不思議のない粗暴なクルマ、マナーの悪いクルマに出会わない日は一日としてありません。」

 「果たして彼らに、自分のささいなミスや不注意で、あるいは怠慢で、いとも簡単に他人の生命を奪う、回復不能な重傷を負わせる、世にも野蛮な道具を操っている自覚はあるのでしょうか。」

 「大都市圏では交通事故、環境汚染、渋滞がクルマの3悪だと思いますが、地方都市ではそれに加え、公共交通の崩壊、クルマを前提とした土地利用による市街地の郊外への無秩序な広域化(と同時にかつての中心市街地は空洞化)の問題もあります。その結果、クルマを利用できない人々は、買い物に行くにも不自由するなど、日常生活にも大きな制約を余儀なくされるだけより深刻ですね。」

 「クルマ関係のもろもろの問題は、根本的には社会のシステムや、国や自治体の政策の問題であって、個人の心がけや生活習慣を云々してどうにかなることでないのはわかっていますが、クルマの過剰な利用がもたらす様々な社会問題に全く無自覚な人々、通勤、買い物、レジャー、果てはタバコ1箱、缶ジュース1本を買いに出かけるときまでお気楽にクルマに乗り、問題の傷口をさらに広げて何とも感じない鈍感な人々にも憤りを感じます。」

 「地方でも都市部やその周辺など、その気があれば公共交通でこと足りる環境にありながら、定期代を駐車場やガソリン代にすり替え、クルマで通勤するサラリーマン。休日クルマで街に押しかけて、道が混む、駐車場がないと文句をたれている人々。地方ではいまだ、行政に期待する街づくりの最重要項目は道路と、広い駐車場の整備と考える人々が多数派です。」

 「生ゴミから堆肥を作り、環境保全に貢献することには熱心なくせに、自転車で10分もあれば着く近所のスーパーへは、なんの疑問もなしにクルマを走らせる主婦。スポーツセンタにクルマで行き、エアロバイクやウォーキングマシンに乗り、日頃のまったく歩かない不健康な生活のツケを帳消しにしようと励む人たち。」

 「彼らがその意識と生活習慣を改めれば、クルマに関する諸問題の根本的な解決とはいかないまでも、多少は緩和できるのではと思っています。クルマの野放図な利用が、喫煙なみにカッコ悪いことになる社会が早く来て欲しい。」



 私からの論評
 
 K・Oさんの御意見には、私も同感です。

 「青信号の横断歩道を、一時停止もせず強引に横切ろうとする、傲慢な右折、左折車。」

 そうした車が本当に多いのです。私の結論を以下に示します。

 私の長年の研究により編み出された結論は、歩行者・自転車の場合、青信号の横断歩道が一番危険であるということです。信号を無視するのであれば(もちろん、信号無視を勧めるものではない)、誰もが左右に目を配り、安全に横断できることを確認します。しかし、青信号の横断歩道で安全に留意する人はあまりいません。車の方が止まるという先入観があるからです。しかし、信号を平気で無視する危険な運転者もいます。また、右折車には要注意です。スピードを上げて突っ込んでくる危険な車が多いからです。右折車は横断歩道の手前でも止まらないと思わなければ、悲劇が発生します。

 「果たして彼らに、自分のささいなミスや不注意で、あるいは怠慢で、いとも簡単に他人の生命を奪う、回復不能な重傷を負わせる、世にも野蛮な道具を操っている自覚はあるのでしょうか?」

 残念ながら、ないんですよね。国民皆免許制度のようなものはすぐに終わらせるべきですね。

 「クルマを利用できない人々は、買い物に行くにも不自由するなど、日常生活にも大きな制約を余儀なくされるだけより深刻ですね。」

 現在、バリアフリーがひとつのムーブメントになっています。私はこれを否定はしませんが、最も重要な公共交通の充実が忘れられているのは残念です。地方では、車を利用しない(できない)人に対するバリアがどんどん構築されています。

 「クルマの過剰な利用がもたらす様々な社会問題に全く無自覚な人々」「休日クルマで街に押しかけて、道が混む、駐車場がないと文句をたれている人々。」

 クルマというものは一種の麻薬ですからね。クルマの恩恵を享受すると、そこから離れられなくなってしまう。そして、クルマ以外の選択肢を否定するようになってしまいます。

 「エアロバイクやウォーキングマシンに乗り、日頃のまったく歩かない不健康な生活のツケを帳消しにしようと励む人たち。」

 クルマに乗らない生活をしていれば、さしたる運動をしなくても、運動不足にはならないはずなのですが、クルマ社会にどっぷり浸かっている人はクルマ以外の選択肢を考えませんからね。

 「彼らがその意識と生活習慣を改めれば、クルマに関する諸問題の根本的な解決とはいかないまでも、多少は緩和できるのではと思っています。クルマの野放図な利用が、喫煙なみにカッコ悪いことになる社会が早く来て欲しい。」

 確かにそうですね。クルマにしても煙草にしても、それを使う人が少し我慢してくれればいいのですが。愛煙権や愛車権を主張する人がいるから、問題がこじれてくるんですよね。灰皿と化した道路や暴走族・悪徳ドライバーの氾濫(はんらん)を直視すれば、愛煙権や愛車権を主張する段階ではないことがわかるはずなのですが。喫煙者やクルマ利用者がこそこそ恥ずかしがりがりながらそれらの行為(喫煙・車利用)をする時代になってほしいものです。



意見・提言集 自動車社会を根本的に見直す会