読書日記

一生懸命って素敵なこと (林文子著) 草思社 (2008年6月8日読む)
失礼ながらその売り方ではモノは売れません (林文子著) 亜紀書房
 NHK土曜ドラマ「トップセールス」が5月31日におわった。車のセールスマンである主人公が織り成す人生模様を毎回楽しみにして見ていた。このドラマのモデルが林文子氏だ。以前「朝日新聞」にも登場したし、ダイエーの代表取締役にも就任した。
 この人の仕事に向き合う姿勢が、全編にみなぎっている。とにかく楽天的で、一生懸命がモットーの人である。
 「ただ最後はいつも、結局人に助けられた。さまざまな困難を乗り越えて成功してきたという思いが強い。今だって苦しいことは山のようにあるが、必ず乗り越えられると信じている。過去の自分の経験の積み重ねが、私に自信や度胸を与えてくれている。誰かから請われ、望まれることに感謝し、精いっぱい応えようと努力しつづけてきた生き方に、まちがいはないと信じている。」
「なげださない」  鎌田實著 鰹W英社発行  (2008年5月6日読む)
 家内がこの間、鎌田實先生の講演を聞きに行き、その際買ってきたのが表題の書籍だ。母が5月2日に亡くなり、喪失感で一杯になっているとき、思わず手が伸びた。そこには、非常にピンチな状況にいる人たちの10話が載っていた。
 いづれも、自分のありのままの姿を、さらすことによって、さらした自分も励まされ生きる勇気がわいてくる話だ。作者の巻頭の言葉がこの本の全てを物語っている。
「ちょっとしんどいと、親がこどもをなげだし、
 子どもは老いた親をなげだし、
 メーカーも商社も信用をなげだしてしまう。
 ちょっとつらいと、勤め人は会社をなげだし、
 国のリーダーまでもが、この国をなげだした。

 困難のなか、なげださずに、ていねいに
 生き抜く人たちを書きたいと思った。
 いのちの底力を、伝えたい。」
「老いを照らす」  瀬戸内寂聴(著) 朝日新書
 この頃書店に行くと、目につくのは、定年後の生き方とか、老人について書いた本だ。
出版社も大量の団塊の世代がリタイアする時代なので、「定年」とか「老人」とかをタイトルにした本を入れ替わり立ち代り出版する。そのたびに、またかと思いながらも、ついつい買ってきてしまう。
 この本も、老いに向かっての心前や生き方について、著者の講演をもとにして書いた本だ。著者の波乱に満ちた生きようを反映して、なかなか面白く一気に読ませる。
 著者は言う。「新しいことに挑戦すること、おしゃれや恋を忘れないこと。このような気構えで生きれば、老いることは決して怖れることではありません。年をとるということは、何しろ人より経験がある、過ぎ去った日々に味わった経験を反芻して考えるだけでも、
やはり若死にした人よりは豊かな生を生きていることになります。
 老いることに誇りを持ちましょう。そうすればきっと美しく老いて死ぬことができますよ。 」(2008年2月10日)


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