あるフランス文学者の随筆によると、大学生の眠気をさますには、授業中にときどき声を改めて、太宰治は……とか、坂口安吾の意見によると……など、授業の内容とはまったく無縁のことを大声でカマすことである、すると奇妙に学生がシャッキリとなるとのことであった。開高健「破れた繭」