日記 2003年6月
[おやすみ前]
2003年6月30日(月)
すももの季節だ
夕食後。夫が「ろば」のような顔になっている。眠いのだ。ならば眠れば良いものをこのままなにも楽しまずに眠ったら損だと思っているのか根性で目を開けようとするので「ろば」のような顔に。椅子に腰かけたまま後ろにある「ウクレレ」に手を伸ばしてポロリポロリと奏でてみたりしている。そんな顔までして「ウクレレ」を弾きたそうにも見えない。それから「じぶんの足の裏には睡眠スイッチがある」と信じている夫はソファに移動。「足揉み機」に足を乗せ「さあ。そろそろ眠る準備をしよう!」と言った。そんなことしなくても。妻には準備万端に見える。

[身にまとう]
2003年6月29日(日)
お目当てのものは見つかった様子
夫が「すいかのにおいのする香水が欲しい」と言っている。妻は例によってパソコンで「すいか におい 香水」と打ち込んではりきって検索してみたのだけれど、「このにおい香水ならつけやすいかも?」といったようなどうも要領を得ないサイトばかり出てきた。「すいか」ですらない。名詞ですら。…実際に嗅いでみないとわからないよね。と言いつつ香水を売っているお店に行く。
デートスポットにあるそのお店は休日ということもあってとても混んでいた。夫と妻もそこへ入りこんで吟味。しかし妻が「これはどうですか」と差し出す香水は夫の求める「すいかのにおい」とはことごとく違うらしく、却下の嵐。妻用無しだ。しだいに鼻もぐわぐわしてきたので妻はそっとお店を離れて遠くから見学。ぼんやり見ているとお店の中ではみんながみんな突っ立って脱脂綿が詰められた小瓶に鼻を近づけて次から次へと嗅いでいる。真剣に。無言で。選び方が服や靴とちがって客観的に見てわりと不思議な光景。

[こんぶの話]
2003年6月28日(土)
寝てる話ばっかり
朝。横で寝ている夫が突然「ねえ。こんぶ好き?」と言った。妻も眠っていたのだけれど、とりあえずそれに返事(わりと苦手なほうかな)をした。すると夫は「じゃあ『こんぶ飴』は?」とか「『都こんぶ』もだめなの?」とか「ぼくは『こぶ茶』がだめなんだ」等を続けざまに発言。妻もそれらの発言に相応しい受け答えをした。ような気がした。
それからしばらくして目が覚め、考えてみると先ほどの「こんぶにまつわる話」がすべて「気がした」だけで、実は全部妻の夢だったのではないかと思い、同じく起きたばかりの夫に「妻にこんぶのこと聞いた?」と聞いてみた。夫は少し考えてから「あっ。なんとなく覚えてる」と言った。夢ではなかったのだ。
互いが寝ぼけているにも関わらず会話が成り立ったのは初めてだった。ただなぜ話題が「こんぶ」だったのかは夫にもわからないようだった。

[蹴っ飛ばす]
2003年6月27日(金)
「ほぼ日公式ラーメン」を食べた
暑がりの夫が眠っているうちに熱気のこもった布団を妻のほうに蹴っ飛ばすので妻はいつのまにか二重になった布団で眠る羽目になる。重い。そして暑い。そろそろ夏用の「かけ布団」にするべきかいやしかし梅雨が明けるまで待つべきか。わりとくだらなくも重要なことを考え続けている今日このごろ。まだ早いようなそうでもないような。
今日も例によって妻のほうに蹴っ飛ばされた布団を、妻も反撃的に夫のほうに無意識に蹴っ飛ばしてしまったらしく、ふたりの間には布団で隔たりができていたのであった。夜明けにふと目を覚ましてその「布団山脈」と「なにもかけずにベッドの両端で眠る夫(と妻)」を発見した妻は夜中の「寝ながらの布団の押しつけ合い」の攻防を想像し、いいかげん夏用の布団にすることを決意。

[ふつう]
2003年6月26日(木)
「骨犬」はこのあと友人にもらわれていった
深夜。夫とコンビニへ。主婦といえばやはり「スーパー」なので普段コンビニに用事はあまりない。コンビニはちょっと楽しい。結局妻は夫と愉快に見てまわれるところならばなんでも良い。どこでも良い。
お菓子コーナーで「アルプスの少女ハイジ」のおもちゃ付きお菓子発見。箱を見ると良く出来た「ハイジフィギュア」の写真が。「フィギュア」は5種類あってなにが入っているのかはわからない。夫が「ぼくは『ハイジ』が良いな」と言ったので妻は「『おんじ』が欲しいです」と希望を言い、箱をことことと振って「案外『ヨーゼフ(犬)』かもね」とか「『クララ』かもよ」とかウフフと言い合いながら買って帰ってさっそく開けてみると「ペーター」が出てきた。夫婦どちらの希望とも違い、あげく「ヨーゼフ(犬)」でも「クララ」でもなかった。5種類しかないのに。嬉しくも悲しくもなかったので正直リアクションに困った。ふたりで「わあ…」と言っておわり。「ペーター」とは妻たちの中でそういう位置に居るのだった。

[見習いさん]
2003年6月25日(水)
おいしいパニーニ
美容院へ行く。本日は「見習いさん」が居て、ベテラン美容師さんが妻の髪をくるくると器用に巻いていくさまを背後にはりついて熱心に観察していた。たまに手伝ったりもしている。
誰でも最初は初心者。妻の頭を使ってぞんぶんに経験を積めばよろしい。と大きな心でもって雑誌を読んでいた妻なのだけれども、しかしいくら「見習いさん」だからって妻の髪を巻くたびに「あ?」とか「あーあ…」とかぶつぶつ言って首をかしげるのはなしだと思う。不安だ。そして「見習いさん」の巻いた部分を見て「なにこれ?」と言うベテラン美容師さんもベテラン美容師さんだ。妻のうしろでいったいなにが起こっているというのか。「なにこれ?」ってなんだ。どうすんだ。

[真逆]
2003年6月24日(火)
「うり」ばっかり
なにかの拍子に夫と「マッサージ合戦」始まる。揉みつ揉まれつの応酬。「肩」だったり「腰」だったり。揉むアイテムも「手」だったり「かかと」だったり試行錯誤。夫が妻をうつぶせにして妻のおしりをマッサージしながら「これは揉みがいがあります」と無邪気に言った。そうか。そんなに大きいですか。軽くショック。そのあと寝室でもそもそとパジャマに着替えていると妻のパンツ姿を見た夫が「あっおしりが小さくなっているよ!」とマッサージのおかげのように言った。そんなわけはなかった。

[無情]
2003年6月23日(月)
きゅうりに素敵な模様の「す」が。素敵じゃない。
時計がわりに夫がつけた朝のテレビで「今日の占い」だかを見る。「占いカウントダウン」と銘打っているにも関わらず第1位から順に紹介されており、それはダウンではなく「カウントアップ」しているではないの。なぜなの。などと思いながら見る。
夫の「てんびん座」はまんなかのへんで紹介されたが妻の「かに座」はいつまでたってもお呼びかからず。案の定最後の「本日一番悪い運勢」だった。女性アナウンサーは「今日の『かに座』はわりとろくでもないですよ!ごめんなさい!」みたいなことを明るく朗らかに告げていた。朝からなんてひどい。しかし救いはあるもので、「今日のラッキーアイテム」は「B型の異性」と言っていた。偶然にも夫は妻にとって「B型の異性」なので、「占い」にかこつけて「どうか今日は会社を休んで妻といっしょに遊びましょう」と誘ってみたが夫は「ハハハハ」と笑って会社に出かけて行った。無情だ。

[イエイ]
2003年6月22日(日)
きのこブロコリカレー
夫がソファで眠っている。妻は夫を起こさぬようにつとめる。ゆっくりとひっそりと行動。一度眠った夫はおそらくフライパンを床に転がしたって起きないのだけれどもそれでも。
そんな時に急に妻の携帯電話が鳴る。慌てて着信音を止めてからそっと夫を見ると、眠ったままの夫の手がぴくりと動き、ゆっくりと親指が立てられちょうど「イエイ」の格好でしばらく止まり、そしてまた親指はゆっくりと倒れていった。起こして聞いてみると夫は覚えていないようだった。あの「イエイ」はいったいなんだったのか。

[ひとのふり見る]
2003年6月21日(土)
ナビスコリッツ
夫と電車に乗る。妻が30分以上電車に乗ったのはいつぶりだろうと考えてみるとなんと去年の秋以来なのであった。6月末にして今年初。出不精にもほどがある。そんなわけで久しぶりなものだから同じ車両に乗り合わせたひとびとを人間観察。じつにいろんなひとがいる。
向かいの席で仏頂面で居眠りをしていたおじさんの寝顔がゆっくりと笑顔になっていく瞬間を夫が目撃したり。膝丈のスカートでだらしなく足を広げて座るのはいかがなものか。とか、妙齢の女性が駅のホームで立って「ゲームボーイ」で遊んでいる姿はあまり美しくない。だとか。ともかく妻はその日多くのことを学んだ。

[がんばって使う]
2003年6月20日(金)
流行に乗り遅れ切った自作リメイクスカート。長くて引きずる。でも着る。
うっかり安物の「トイレットペーパー」を買ってしまったのでそれ以来夫婦で後悔しきり。「なんでこんな肌ざわりか」「いくらなんでも」とか。しかもたくさん入っていたのでなかなかなくならない。「今度は良い『トイレットペーパー』を買おうね。お金ならいくらでも出すよ」と最近口癖のように言う夫をなぐさめるべく、「妻はがんばって早く今の『トイレットペーパー』を使い切るようにします」と言ってしまった。夫は妻の肩をがっとつかんで「頼んだよ」と言った。ということで妻は妙なことをがんばる羽目になった。

[ナゴム]
2003年6月19日(木)
なんか「マイナスイオン」が出る草らしいよ。もらったよ。
朝。妻生理痛ゆえ、お弁当を根性でこしらえたあとベッドの上で痛みが和らぐ土下座の格好をしたまま夫をお見送り。いってらっしゃいませ。
夫は仕事中、たまに会社の外に出てビルの下にあるベンチに腰かけて休憩をする。その際に妻にメールをくれるのだ。今日のメールは「外国のひとが向かいのベンチで本を読んでいるよ。でも頭の上に葉っぱが乗ってるからたぬきかも」だった。それはもうまさに「たぬき」に間違いなく、妻はこぎれいな都会のビル街のベンチで頭に葉を乗せ外国のひとに化けて読書する「たぬき」を想像した。なごんだ。

[無意味に有意義]
2003年6月18日(水)
ザ・直線縫い
「なにか有意義なことがしたい欲」大爆発。
ものすごい勢いで部屋じゅうに掃除機をかけたあと、ミシンを引っ張り出してきて余り布を使ってものすごい勢いでもって小さな「お買い物用バッグ」を作る。掃除機をかけたあとに糸くずを部屋じゅうに散らかしてどうする。有意義なように見えてすごい無駄。
取っ手をちくちくと乱暴に縫いつけながら「ははあこれは生理がくるね」と予想。妻はなぜか生理前になると無意味に有意義なことがしたくなるのだった。そして「お買い物バッグ」が完成したとたんに生理がやってきた。妻の「女性ホルモン」はとてもわかりやすい。

[たまごかけごはん]
2003年6月17日(火)
朝顔の芽が出ました
妻は「たまごかけごはん」が大好きなので、冷蔵庫に「たまご」がある日のごはんの消費量たるやものすごい。普段の倍。
「たまご」が大好きなのにコレステロール過多を気にしてあまり「たまご」を摂取できないかわいそうな夫なので、我が家に「たまご」があることは滅多にない。しかし今日はあった。
そしてその夜「たまご」とはなんら関係のない夕食をとっていた夫がお茶碗を差し出して「おかわり」と言った。しかし炊飯器にはごはんはなかった。妻がお昼に全部「たまごかけごはん」にして食べたからだった。

[無駄遣いじゃない]
2003年6月16日(月)
猿たたずむ
妻が短い髪にパーマをかけたのははるか遠く2月の話。
妻の新しい髪型を会うたびにみんなが誉めてくれたので「エヘ」とか「ウフ」とか言って照れているうちにもう6月も半ば。4ヶ月も経てば髪も伸び、パーマネントウエーブもたいへんなことに。
けれども「今月は無駄遣いをしません月間」にしてしまったせいでどうにも美容院に行くのをためらってしまい、じぶんで勝手に作った取り決めに縛られる日々。来月。来月はきっと。
しかしながら。「無駄遣い」よりも「ゆうひが丘の総理大臣」みたいになってしまった妻の髪を鏡で再確認して苦悩する毎日のほうがはるかに無駄なような気がしてきた月曜日。

[メロディ]
2003年6月15日(日)
光の射す方へのびる。だから毎日回す。
耳で聴いただけで多重和音の「携帯電話着信メロディ」を完璧に作れるという特技を持っている夫が今日はなにを思ったか突然「いまいちな作品のあと、微妙な間隔で上がっていく『欽ちゃんの仮装大賞』の右端のパネルの音」を作り出した。いったい今なぜそれなのか。だいたいそんな「着信メロディ」をいつ使うのか。あふれる才能を「欽ちゃん」に奪われて良いのか。
そんなことを思いながら妻はテーブルの向こうで「ピプ ポ ポ ポ プピ」と「微妙な間隔」を再現している夫を見ていた。しばらく真剣に作っていた夫だけれど、製作途中でいきなり持っていた携帯電話を投げ出して「もう飽きたからやめます」と言った。それはとても良い選択をしたと妻は思った。貴重な休日を有益に過ごそうと思うのならばなおさらだ。とも思った。

[不測の事態]
2003年6月14日(土)
増えてるし
夫と「ファミリーコンピューター」で遊ぶ。あるのは古いゲームばかり。妻は愚鈍で敏捷性に欠けているので「スーパーマリオ」をやれば敵になにもされていないにも関わらず無意味にジャンプ。そしてそのまま穴に落ちて終了。「テニス」をやればサーブ空振り。敵のスマッシュに体当たり。良いことなし。10分でコントローラーを放り出す。だめだ。妻はやはり「ゲーム」には向いていないのだ。とことん。
仕方ないので夫のプレイを見学。夫は飛行機でばんばん敵を撃ち落す「シューティングゲーム」をやっていた。クリアするごとに増えていく敵の数。おまけに敵は爆弾のようなものをほうぼうに散らすのだ。それに当たるとゲームオーバー。夫の操作する飛行機は器用にそれらを縫うように避けてなおかつ敵を倒した挙句、有益な「なんとかポイント」まで取っている。画面いっぱいに敵と爆弾と「なんとかポイント」とが。
妻は「不測の事態」にめっぽう弱い。突然とんでもないところからなにかがじぶんめがけて飛んで来たり目の前のものが予測できない動きをするともうだめだ。腰が抜けて終わりだ。「ゲーム」の画面を見ているだけなのに逃げ出したくなってきた。
夫の横でギャーとかヒイとか叫びながら(うるさい上に邪魔)、妻が「サザエさん」が好きなのはきっと「サザエさん」には「不測の事態」が起こらないからなのだなあと他人事のように思った。

[なんの骨]
2003年6月13日(金)
舌がぺロと出ているのが購入の決め手だそうだ
「かわいいもの」が好きな夫が仕事帰りに10センチにも満たないもも色の四角い犬を買ってきた。
リズムを教えると犬は覚えて持っている骨(骨!)でもって床をとことこと叩き、そのリズムをまねしてくれるというしろもの。他にきいろい猿(手にはバナナを持っている)や、青いくま(手にはスプーン)がいて、夫はどれを連れて帰ろうかお店で30分も悩んでいたらしい。それをかわいらしいと取るか。不気味だと取るかは愛情次第。妻はもちろん前者だ。
それから夫婦は机をこつこつとリズミカルに叩き。そして犬にリズムを復唱させては喜び。というのを夜中まで繰り返したのでした。

[金なら1枚銀なら5枚]
2003年6月12日(木)
へんな写真…
夫が10年も前に引き当てたという「金のエンゼル」がどこからか出て来て、それをもらった妻。「森永チョコボール」のくちばしの部分。
幼少の頃夢にまで見た「金のエンゼル」。「おもちゃの缶詰」がもれなくもらえる「金のエンゼル」。妻は初めて見る「金のエンゼル」に興奮し「本当に当たるものなんだねえ」と感心してお財布に入れた。「金のエンゼル」を手に入れたことで満足してそのまま放置。わりと無欲。一向に「おもちゃの缶詰」と交換しようとしない妻に業を煮やした友人が妻の「金のエンゼル」を奪い、森永に送りつけたのは先月のこと。たぶん彼女は「おもちゃの缶詰」の中身が見たかったのだと思う。
そして送られてきた「おもちゃの缶詰」のその中身は。太陽の形をしたプラスチック板にアルミが貼りつけられているだけの「太陽ミラー」(銀色の面に太陽の光を当てて壁などに反射させてね!)だとか、昔良く見た定規のような「キョロちゃんお絵かきプレート」(いろんなキョロちゃんを描いてね!)だとかだった。あんまりだ。
半ばぼうぜんとしていると人生前向きな夫が「お絵かきプレート」を手に取り「すごいね。これがあれば『クエッ』って何回でも何回でも書けるんだよ」と言った。本当だね。すごいね。
夢のままで終わらせたほうが良かった。

[穴だらけ]
2003年6月11日(水)
100グラム130円だった。ぴかぴか!
朝起きたらごはんが炊けていなかったので本日の「お弁当」はなし。しかも夫が出社するまでにそんなに時間もない。食パンを焼く時間さえも危うい。寝起きでぼさぼさの妻の脳フル稼働。慌てて冷蔵庫に半分残っていた「カマンベールチーズ」をもちもちと切り、クラッカーに乗せて夫に朝ごはんをこしらえる。あとはコーヒーとヨーグルト。夫は「すごいお金持ちの朝食みたいだね」とチーズを乗せたクラッカーを嬉々として食べてくれた。が、たぶんお「すごい金持ちの家」にはぼさぼさの妻はいないはずだ。お米もちゃんと炊けているはずだ。

[変わらないもの]
2003年6月10日(火)
「あひる」と「白鳥」と「ヌートリア」も見た
母とふたり、古い知人の葬儀へ。帰りに20年前に我々一家が暮らしていた「飛行場のある街」を散策。住んでいた場所周辺はものの見事に変わっていて、ぐるぐると歩いてこのへんだと当たりをつけたものの。なんだここは?住所は確かにここなのに。道すら移動している始末。道は動かないだろう普通。20年経てば道も動くしひとも死ぬ。20年とはそんな長さ。懐かしさもわかぬ。
少しだけがっかりして車を停めてあるところまで母ととぼとぼと帰る道すがら、20年前と寸分違わぬ場所にあって今なお営業中のぼろぼろの「たこ焼き屋さん」を見つけふたりして狂喜乱舞。若き日の父が夜遅い帰宅の際はいつもこのお店の「たこ焼き」をおみやげに帰って来たものだった。懐かしさのあまり購入。さっそく近くのベンチに腰かけて食べる。薄緑の紙で包まれた「たこ焼き」のふたを開けると、焼いてからずいぶんと時間の経ったそれはもはや球状ではなくぺちゃんこで、互いがくっつきもっつきしていてしわしわで、すでに「青のりのかかった小麦粉かなにか」だった。少なくとも「たこ焼き」ではなかった。そうそうそうだった。昔もそうだった。家からすぐの場所にあるにも関わらず、店の怠慢で「焼きたて」を食べたことなどなかった。いつも。食べてみると、昔となにひとつ変わらない味だった。つまりものすごくまずかったのだ。それがなんとも嬉しかった。

[妻のばか]
2003年6月9日(月)
寝ても寝ても
夫から「今から帰ります」とお電話。妻はいつもその連絡があってから晩ごはんをこしらえるので笑顔で「気をつけてー」と言って電話を切り、冷凍してあった「塩さば」を流しの横にこんと置いて、それからなぜか居間のソファで寝てしまった。週末にたくさん眠ったのに。今日もお昼寝をしたのに。お米すら炊かずに。
1時間後、帰ってみれば台所に解凍しけかけの「塩さば」しかない状態を目撃して驚愕した夫に起こされて妻は反射的に飛び起き、半分寝たまま「ごめんなさいごめんなさい」と謝りながらソファからごろごろと転げ落ちてそのまま床に突っ伏して土下座。

[打ち間違い]
2003年6月8日(日)
お好み焼きをたべた
ぼんやりとインターネットに興じる日曜の夜。いろんなサイトを眺め、最後に辿りついたのは「インターネットオークション」のページ。手当たり次第に単語を入力し検索(たとえば『腹筋マシーン』とか)。そのものの相場を知って楽しんだりする。
しかし何個目かで思いつく単語もなくなり、苦し紛れに「うさこ」グッズの相場でも見てみようと「ミッフィー」と打ち込んだつもりが間違えて「ミッフー」となり、勢いで検索ボタンを押してしまった妻。「ミッフー」てなんだ。もう一回戻って検索しなおさねば。と思ったがしかし「ミッフー」はあった。「ミッフーちゃんの長袖カットソー♪」だった。まさかヒットするとは思わなかったので唖然。

[じょうず]
2003年6月7日(土)
主婦だのに
フライパンで餃子をジューと焼いている時に足りないものに気付いた妻。夫に近所のスーパーまで買いに行ってもらう。ついでに明日の朝の牛乳とパンもお願いします。優しい夫は「よしきた」と行って出て行って、「ただいま」と言って帰って来て妻にレシートと買い物袋をくれた。どうもありがとう。
ひと段落ついてからレシートをよく見ると、夫はちゃんとその日の「お買い得品」を買っていた。夫は妻よりも買い物上手だった。負けた。

[今日はなんの日]
2003年6月6日(金)
「これうちの父さんに似てる」と夫に言われたのでお花をさしてみた
最近語呂合わせの「なんとかの日」というのが増えているせいだかなんだかわからないけれども、本日「6月6日」というのが「なにかあった日ではなかろうか」と午前中からずっともやもやと考えている妻です。
「7月10日」は「納豆の日」だし「11月22日」は「良い夫婦の日」だ。きっと「6月9日」は「ロックの日」なのだろうなあと本題からどんどんずれていく。でも「6月6日」は必ずなにかあったはずなのだ。
そんな時に仕事中の夫からメールが。
「今日は6月6日だよ。『UFO』が落ちてくるよ」
と書いてあった。そうか。「ユーフォー」があっち向いてこっち向いて落っこちる日だ。なんかすっきりした。ナイスタイミングだった。

[スイッチ]
2003年6月5日(木)
義母にもらった「カワック」さん
夫はソファの下に置いてある「足もみ機」に足を乗せた途端に寝てしまう。熟睡まで2分もかからない。せっかく眠るのならソファに横になって眠れば良いのに「足もみ」もしたいものだからソファに腰かけた状態のままずるずるとななめに。ほっておくとその格好のまま3時間くらい寝かけないので、「足もみ機」のタイマーが切れる15分後に、へんな首の角度で寝ている夫を一瞬だけ起こしてソファにまっすぐに横たわらせるのは最近の妻の役目。
今まで一度だって「足もみ機」を使用している15分の間に寝なかったことはないので夫は「ぼくの足の裏には電源が切れるスイッチがあるんだよ」と言っている。そんな素敵なスイッチ。妻だって欲しいよ。

[押す]
2003年6月4日(水)
良い仕事しますよ
妻は夏が本当に苦手なのでこれからの時期をはつらつと過ごすべく最近「健康」に凝っている。実行するより先に熱心に調べに調べて知識だけ増やし、それだけで健康になった気持ちになるのは相変わらずだけれども。
そんなこんなで「つぼ押しさん」を買った妻。これがたいへん素晴らしい。軽く押すだけで妻の良い部分をギューと刺激してくれる。これで健康はもらったも同然だ。さっそく夫に報告。「これすごく良いよ」と「つぼ押しさん」を見せると夫はまず「ほう。顔が良いね」と言い、さらに妻が「しかも100円だったのです」と自慢すると夫は「へえ!」と感心し、「じゃああと5個くらい買おう」と言った。妻は「千手観音」ではないのでそんなにいっぺんにつぼは押せない。妻はびっくりして「…5個もどうするの」と聞いてみた。すると夫は真顔で「この顔がいっぱい並んだらかわいいじゃないか」と言ったのだった。実は妻よりも夫のほうが「かわいいもの」が好きだ。

[嬉しかった]
2003年6月3日(火)
たねも喜んでいるよ
昨日友人から突然「明日あなたの家に行くから」と連絡が。彼女とはいつも外で遊んでいるので我が家に来るのは久しぶり。しかもえらく急だ。
彼女は昼前にやってきて、玄関で京都銘菓の「生おたべ(わらび餅仕立て)」を妻に手渡し「おみやげ」と言ったあと、ついでのように「これは『たねさん(ハムスター)』に」とお花をくれた。妻はお礼を言って「かつてたねさんの居た場所」に花を供え、ふたりでお香を焚いて手を合わせた。
それから妻と友人は長時間居間でさまざまなお茶を合計2リットルばかりのみながらいろんな話をした。とても楽しい1日だった。
そしてずいぶん後で気がついたのだけれども、今日の彼女の本当の目的は「たねさんへのお悔やみ」と「たねさんをなくした妻を励ます」だったのだ。日差しのきつい中を歩いて。1時間も電車に揺られて。
そんな彼女のさりげない優しさと、今の今までてっきりただ純粋に「生おたべ(わらび餅仕立て)」を届にきてくれたのだと思っていた妻のばかさかげんに泣けた。

[うさこちゃん]
2003年6月2日(月)
どれだけ伸びるんだ
寝室には「うさこ」の目覚まし時計があって、セットした時間になると「朝ですよ〜!良い子はひとりで起きられるんですって!」と舌足らずなこどもの声が鳴り響く。結婚前に勢いで買ったは良いが、ただでさえ眠い上に決して「起きてください」とは言わないその遠まわしな「うさこ」の物言いに妻は憤慨。今では「誰が起きてやるものか」とすら思ってしまい、逆効果も良いところだ。目覚まし時計なのに。
本日も彼女の声を聞きたくない一心で目覚ましが鳴った瞬間にバム!と止め、眉根を寄せて惰眠を続行。すると夫がむっくりと起きて妻が放り出した「うさこ」を妻の耳のそばに持ってきてスイッチを入れた。その時夫は「うさこ」のうしろにあるスピーカーを手でじょうずにふさいで操作し、「朝です   って!」と鳴らした。ちょっと面白かったので起きることにした。

[ジャー]
2003年6月1日(日)
夜涼み湯上りコーヒー牛乳
近くに大きなお風呂屋さんが出来たので夫と行く。混雑を避けて夜遅くに行ったのだけれどもそれでも若いひとがいっぱい。
妻は失礼にならない程度にそこらじゅうにいるはだかの女性をこっそりと観察。老いも若きも、女性には見るところがたくさんある。鎖骨とか胸とかおなかとかおしりとか下着とか。みんななかなか素敵だった。
しかし脱衣所にて、「ホック」の部分を先に留め、そのあとで肩の「ストラップ」を腕に通すという若い女性の「ブラジャー」の装着方法を見てしまい動揺。しかも稲妻のような早さだった。果たしてあれは正しいのか。妻は逆だ。実にいろんなひとがいる。あまり見ることができないものをたくさん見れて楽しかった。しかし夫は男性のはだかでは楽しめなかったようだった。夫も女湯を見ることができれば良いのにと思った。

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