日記 2002年11月
[ばっか]
2002年11月30日(土)
愉快な宴
いつもは晩ごはんの時に缶のビールを1本だけのんでウフフと笑っている夫が「今夜はお酒をたくさんのみますよ!」とおかしな宣言をして休日の会社に出かけて行ったので妻は夜のために居酒屋で食べたことのあるメニューを必死で思い出しながら張り切ってじゃんじゃん作る。そしてテーブルに並ぶは「じゃがバタ」「コーンバタ」「しいたけバタ」他。
バタばっか。

[10枚]
2002年11月29日(金)
冬ね。冬はいいね。
夫のおつかいで郵便局。窓口で「荷物」と「300円」を出してニコニコ笑っておつりを待っている妻の目に入ったのは素敵な切手シート。丸い80円切手。こんな愉快な切手で誰かに手紙を送るのはさぞ楽しかろう。1シート購入し家に帰って誇らしげに夫に見せ、「これね、800円もしたんですよっ」と声も高らかに言うと夫はすぐさま「当たり前じゃないか」と言った。当たり前だった。

[禁じられた遊び]
2002年11月28日(木)
柿全部で500円。欲しいけど多い。
妻は静電気体質なのでいよいよ洒落にならない季節。こわい。あれはひどい。
今日は夫とぴったりくっついてお互いの服をごしごしと擦り合わせ、そのあとおそるおそるほっぺたをくっつけて静電気。パチ!「痛い!」パチ!「痛い!」
などというどこが面白いのかわからないようないまいましい遊びをやめて中止してと叫びながらも夜中までしました。明日は早く眠ろう。


[週刊歯医者日記]
2002年11月27日(水)
りんごはあまり食べません
いつまで続く歯医者通い。
今日は巷で「痛い」と噂の「神経を抜いたところに針をサーンと刺してそのままレントゲンを撮ろう」というのをやる。治療場所が「親知らず」なだけに、少しでも口を閉じると押されて針がなお奥へ刺さる。そうはさせまいと全力で口を大きく開け続けているのに案の定そのままほったらかしだ。その妻の形相たるや。かわいそうな妻のあごの骨だ。
へんな顔のまま涙目になっているとやっとやって来てレントゲンの準備をしていたお医者のおなかがのん気に「クェー」と鳴る。妻の耳の横で鳴る。そうねもうお昼だものね。

[さびれ]
2002年11月26日(火)
唐突に露天風呂
実家の母が「山の奥の『道の駅』で新鮮でおいしい野菜を安く買いたい」言っている。そんなの娘である妻だって買いたいのでふたりして出かける。そして母が言うところの「山の奥の『道の駅』」で「山本 豊さんのトマト100円」とか「辻 キミ子さんのはくさい70円」などをたくさん買う。でもいったい誰なの。
その後山奥にぽつりとある日本料理屋で昼食。お店のひとが「庭の中に露天風呂があるのでぜひ入ると良いです」と言うのでごはんを食べてから行ってみる。果たして庭の奥に簡単な囲いがあるだけの露天風呂があった。外はびしょびしょと雨。そんな日に湯につかる酔狂はなく、ただただひっそり。母と妻は喜んでこのうすらわびしい露天風呂満喫。「全裸で雨に打たれる」経験なんてなかなか出来るもんじゃない。

[共鳴している]
2002年11月25日(月)おなか大切に

寝室にて。
横になるとがぜんはりきり出す妻の胃腸。加えて夜の静寂。なんの予兆もなくわりと大きな音でおなかが「クェ」と鳴ったので慌てておなかに手を当てる。我ながらうるさい。すると横で眠っている夫のおなかが妻よりもさらに大きな音で「ナアニ?」と言った。すごいね。しゃべったよ。ひとり愉快な気分で夫のおなかをなでる真夜中。

[予定外]
2002年11月24日(日)
ともだち
「夜の散歩がてら『年賀状』を買いに行こう」と夫が言うので喜んでついて行く。しかしそんな提案をしたにも関わらず夫の財布の中には2000円しか入っておらず、そんなことを知らない妻はもちろん手ぶら。お店に着いてから発覚したその事実を前に、ふたりしてオレがオマエがと慌てふためく羽目となって結局アイスを買って帰った。それはただの散歩だった。
[時すでに]
2002年11月23日(土)
妻より背が高い。夫大興奮
夫が発する「そうですか」としか言いようがない「生活の彩りとしてのダジャレ」が最近とみに増えてきたので毎度返答に困る(ほんとうに困る)妻は「そういうのは会社で部下などに言わないほうが良いよ(困るから)」と優しくアドバイスしてみた。すると夫は「最近忙しいから会社であんまりこういうこと言う機会がなくて」としょげていた。
時すでに遅いようであった。

[∞こんなかんじのもの]
2002年11月22日(金)
頂いた「つる梅もどき」素敵。
頭の中(おでこのあたり)を「」(こんなかんじのもの)がぐるぐると回っていて、たいへん気分がよろしくない。晩ごはんのお皿を洗いながらうつうつとし、それを払拭するべく「みかんゼリー」を冷蔵庫から取り出す。鬼気迫る勢いでそれをむしゃむしゃと食べているところを夫が見つけ、「もうおなかすいたの?」とびっくりして聞いたけれども妻は「おなか!?おなかなんかすいてないよっ」とぷんぷん怒ってそのまま寝た。我ながら意味が不明だった。


[なんでも持っている]
2002年11月21日(木)
物持ちがよろしい
急に「絵心」が欲しくなった妻は夫に「『色えんぴつ』を買ってください」とお願いしてみる。すると夫は「買わなくともあります」と言って机の引出しから12色入りの「色えんぴつ」をふた箱も出してくれた。夫はなんでも持っている。まさか我が家に「色えんぴつ」がすでにあるとは(しかもふた箱も)思ってもいなかった妻なので、やや呆然としてそれを受け取り、お礼を言って「急に満たされた妻の中の物欲」を思う。そんな妻の横で夫は引き出しをさらに開け、「なんなら『クーピー』もあります」と言って18色入りと12色入りのふた箱の「クーピー」を取り出した。
本当に夫はなんでも持っている。

[とてもやりきれない]
2002年11月20日(水)
おみやげ
歯科医は治療椅子に座った妻に向かってにこやかに「今から麻酔をしても良いですか?」と聞くのだけれど、果たして妻に選択権はあるのか。あるわけがないので黙ってうなずく。覚悟を決めて目を閉じ口を開け、待っているのにいつまでたっても痛みはやってこないので目を開けると眼前に針。医者は「今まさに妻に注射針を刺さんとするポーズ」のまま看護婦さんと会話中。やめて。
さらにそのあと医者は「電気メス」という言葉を発し、妻に「心臓はだいじょうぶですか?」と加える。妻は口の中に手を入れられたまま「フガ」と抵抗するしかない。だいじょうぶじゃない。

[しっくりくる]
2002年11月19日(火)
妻作るみかんゼリー
妻の不手際のせいでホワイトソースまみれになったあわれな「なべつかみ」。水洗いしたのちに洗濯機へ。「なべつかみ」はタオルなどといっしょにぐるぐる回り、ベランダで干される。風にそよぐ「なべつかみ」。ああ洗濯日和。
そして夕方取り込むと「なべつかみ」はものすごく小さく縮んで乾いていた。てのひらにジャストにフィットだった。裏返してみても「洗濯表示」なんてなかった。
[夜中ににせもの]
2002年11月18日(月)早く寝よう

「コーヒーでもいれましょうか」と夫にたずねる午前2時。パソコンに向かっていた夫は喜んで「ぼくもちょうどそう思っていたところ!」と言う。承知。お湯を沸かしながら夫に「コーヒーは本物(豆から)が良いですかにせもの(インスタント)が良いですか」と聞くと「にせものでお願いします」と返ってきた。そうそうちょうど妻もそう思っていたところ。


[キムチ]
2002年11月17日(日)
猫背
ふとももにかゆいものがポチと出来た夫は「かゆみどめ」を塗りながら「なんでかな…キムチかな…」と言っている。夫はすべての負の要因は「キムチ」だと思っているのでおなかをこわした時も胃が痛い時も今日のようにふとももがかゆくなった時もすべて「キムチ」が悪い。夫の好物であるにも関わらず「キムチ」ちょっと不憫。
[自給自足]
2002年11月16日(土)
作りすぎ
退屈しのぎに作った「スコーン」をぱくぱくと食べたらしょっぱいものが欲しくなったので「カレー」を作って食べ、そしたらさっぱりしたいと「みかんゼリー」を作って食べてもう無限ループ。どうなるの。いつ終わるの。
[夫の願い]
2002年11月15日(金)
2秒でおわった
最近仕事が忙しい夫をねぎらうべく決意も新たに「なにか妻にして欲しいことはないですか」と聞いてみる。「肩もみ」でも「お酒をつくる」でも「コーヒーをいれる」でもなんでも良い。夫が元気になると良い。
妻がいささか前のめりで答えを待っていると夫は壁をじっと見つめてしばらく考えていたが、うんとうなずいて「じゃあそこの壁にかけてある絵をまっすぐにしてもらおうかな」と言った。振り返るとゆがんでいた。

[うしろから熱風]
2002年11月14日(木)
いっぱいいるよ
お風呂上り。タオルで髪をごしごしと拭いていたら洗面所に優しい夫がやってきて「髪を乾かしてあげようー」とドライヤーでばさばさやってくれた。夫は「熱かったらおっしゃってくださいね!」と美容師さんのようなことを言いながら妻の毛先を見て「サスーンクオリティになりますように」と祈る。残念ながらサスーンは使っていない。うっとりと目を閉じている間に乾燥終了。ふたりで仲良く眠る。
しかしなぜか前髪だけは乾かしてくれなかったので、次の朝起きたら寝ぐせで「のれん」のようになっていた。

[温存などしない]
2002年11月13日(水)
気が早いねん
「なんだか愉快」という理由で春でも夏でも正月でもクリスマスソングを歌ってウキウキしている夫なので、この時期に至ってはもう鬼の首をとったみたいにジングルベルジングルベルと言っている。夫にとって夢のようなひととき。浮かれた夫はウクレレを持ち出して「赤鼻のトナカイ」を熱唱。しかしながら間違えてつっかえつっかえだ。夫はいよいよ白熱し、「この曲が完璧にひけるようになるまでクリスマスツリーを出しませんよっ」と厳しい自己ルールまで飛び出す始末。そして繰り返される「赤鼻のトナカイ」。11月にして正直もう妻はトナカイには飽きたのだけれども、そんなこともちろん言いません。妻だから。

[ホラー]
2002年11月12日(火)
むし歯の大敵チョコレート
歯医者に行くと「今日は磨き残しがないか見てみましょうー」とか言われて赤くて苦いものを口中に塗られてたいへん。うがいをしてもしてもピンク。そのまま帰って家にいた夫に向かってニーと笑い、接吻をせまると夫はピンクの口内を見てひるんだ。が、ものすごくおそるおそる「ううー」と言いながら顔を近づけてくれた。さぞこわかったのだろうと思う。

[そうじゃない]
2002年11月11日(月)
生い茂りすぎだ
義母から大きな「さつまいも」をもらう。あまりにも大きいものだからいったい「なんグラム」なのかしらとためしに「はかり」の上に乗せてみると案の定、針はものすごい勢いで一周して唐突に止まった。うん。間違いなく重いことだけがわかった。グラムじゃない。キロだ。
この巨大「さつまいも」をどんな料理に使おうか思案。常にインターネットですべてを済まそうとしている妻なので、例に漏れず検索。パソコンの横に「さつまいも」を置き、それを眺めながらなんにも考えずにキーワードをストレートに「さつまいも 作り方」と打ちこむと「栽培方法」がたくさん出てきた。違う。そうじゃない。それは気が長すぎる。

[日一日とはなんであるのか]
2002年11月10日(日)
秋ふかい
夫婦で夕方から本格的に寝てしまい、すがすがしく目が覚めたのは午前3時。うっかり7時間も寝てしまったのでふたたび眠ることもできず、「早起き」というには早すぎ、ビールをのむには遅すぎ、おなかは減っているが今食べるごはんは「いったい『なにごはん』なのか?」と思いなにもかもを実行しにくい。ちょっとだけ途方に暮れる。せっかくなので時間をかけてごみを集め、時間をかけてコーヒーをいれ、時間をかけてお弁当をこしらえてやった余裕の朝。

[寝るなら寝ると]
2002年11月9日(土)
冬だしね
はつらつと午前9時起床。みなぎる力。ベッドに寝たまま横を見ると夫もちょうど目を開けた様子。朝のあいさつをしてから(おはようございます)「そろそろ起きましょう」と言うと夫は「うん。でも今起き方を考えているから!」とニッコリ微笑むのでなんだかよくわからないけれどもその力強さに変に納得して先に起き、服を着替えて居間でウキウキ待ってるのに待てど暮らせど夫は姿をあらわさない。余程どんな風に起きようか考えているのだろう。でもだいたい「起き方」ってなんなのよと思いながらもう午後も2時だ。

[笑う夫]
2002年11月8日(金)
作務衣着用。てしごとにっぽん。
妻の起こし方(夫をムギュとつかんだだけ)が夫にはとても愉快だったらしく、「ははははは!」と笑いながら起きて笑いながらごはんを食べ、笑いながら歯を磨いて笑いながら玄関から会社に出かけて行った。いつも「ろば」のような顔で起きてくることを思えば朝から愉快でたいへん喜ばしいことだけれども、いくらなんでも笑いすぎなので逆に心配する。
[おいしい「白くまアイス」]
2002年11月7日(木)くすりばこ

スーパーで「白くまアイス」を買おうと手に取った時にハッと「もしかして今日夫はこれを買ってきてくれるかもしれない」と突然のひらめき。でも妻は「白くまアイス」を戻したりはせずにしっかり購入。賭けには出ない主義。予想が外れても「白くまアイス」が楽しめて、当たれば「白くまアイス」はふた箱だ。倍は素敵だ。
果たして夫は「白くまアイス」をおみやげに買って帰ってきた。お礼を言って受け取り、ニヤと笑って冷凍庫を開ける。シンクロニシティもここまでくれば上等だと思う。

[目分量で]
2002年11月6日(水)
ブロッコリーのひと株挿し。性懲りもなくまた
「かぼちゃとひき肉のカレー粉煮」を作る。が。できたのは「かぼちゃとひき肉のカレー」だった。理由はわかる。カレー粉とひき肉の量が多すぎてこんなことに。
「焼魚」と「煮物」という和なかんじの夕食を想像していたのに洒落こいてカレー粉なんて使ったばっかりに並べるとただの無秩序な食卓。しかも「カレー」の下味が「だししょうゆ」だなんて前代未聞。結婚して1年半。妻はまだだめだ。目分量はだめだ。

[早起きは]
2002年11月5日(火)
アホウ
早朝。目覚まし時計より早く目が覚めた珍しい妻。とても珍しい妻。まだ暗い。横では夫がにこやかに眠っている。仰向けに寝たまま「うさこ」の目覚まし時計に手を伸ばし、耳を掴んで高々と持ち上げ、時刻を確認した直後手を滑らせて「うさこ」は落下。下にはもちろん妻の顔。夫がすやすやと眠る横で妻悶絶。朝から星を見た火曜日。

[おねいさん]
2002年11月4日(月)

夫の兄夫婦とごはんを食べに。「寒いね」などと言い合いながら歩いていると義姉はおもむろに妻のほうを向き無邪気に「ところでパソコンのキーボードの中に入った『ごま』は取れましたか」と言った。「おでん日記」で私生活まるわかりというのも困ったものだと思う瞬間。しかも日記の内容があまりにもくだらないだけに弱った。

[かみなり]
2002年11月3日(日)

夜中にどろどろと低い音がしたので最初は隣の家が「ふすま」を開け閉めしているのかしらと思っていた夫だがいくらなんでもどろどろ開け閉めしすぎなので「これは雷さんだ」と気付き興奮。部屋を暗くして妻といっしょに窓ガラスとカーテンとのわずかな隙間に立ち、「雷鑑賞」と洒落こんだのだけれども、いざ見ようとすると雷は全然光ってくれないので夫婦で夜中にそんな所に入り込んで直立不動でばかみたい。おまけにふたりの体温で窓はどんどんくもる。湿っぽい夫婦。

[いろり]
2002年11月2日(土)

昨日はごちそうを食べたので今日は胃を休めるべく「おじや」にします。妻の作る「おじや」ははっきり言っておいしい。土鍋に盛大に野菜を入れる。「ちくわ」も「わかめ」も「きのこ」も入れる。つまりあるものはなんでもかんでも入れる。秘訣。
夫と土鍋をはさんで向かい合って「木さじ」で「おじや」をすくってぞぞと食べているさまは「まんが日本昔ばなし」のようでなんとも趣き深い。興に乗って思わず「なあじいさん」と口について出そうになるも我慢。あとは「囲炉裏」でもあれば言う事はないのだけど無理なものは無理なのでカセットコンロ。

[答えは本当はない]
2002年11月1日(金)

友人夫婦と4人で食べたりのんだりする。妻は運転手なので素面。みんなもう大人なのでそれなりの確固たる「信念」のようなものを持っていて、酔いも手伝っていつのまにか大討論会に発展。酔うと喋りまくる夫とまったく負けていない友人の夫の「価値観」のぶつかり合いを素面の妻は呆然と眺め、時々ふたりを混乱させるべく口をはさみながらウーロン茶をすする。酔っ払いの話は際限と答えを持ち合わせていないので延々と続く。「酔っ払い」でない妻はうらやましくないわけがない。妻も感情にまかせてわけのわからないことを声を大にして言いたい。だってふたりともとても楽しげ。

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