Q.ストーカー規制法では、どのような行為が規制されるのですか?
A.上記で示した8類型と、これらの行為を「恋愛感情その他の行為の感情」またはその好意の感
情が相手に受け入れられなかったことから生じる「怨恨の感情」を満たそうとして行う「つきまとい
等」が今後も引き続き行われる危険性高い場合に、警察が警告、禁止命令等により規制さ
れることになります。
そして、「つきまとい等」を反復等して行う場合を特に「ストーカー行為」として、犯罪として処罰
の対象としています。
Q.警察では「好意の感情が満たされなかったことに対する怨恨の感情」を充足する目的で行わ
れたものかどうかは、どのように判断されるのですか?
A.被害者とストーカーの人間関係、例えば別れた恋人であるとか、交際を申し込まれたことが
あるというようなことから、好意の感情等があるかどうかを判断します。
ストーカーが誰か分からない場合は、好意の態様、例えば、かかってくる電話の内容、送
られてくるメールや手紙の内容から好意の感情等の有無を判断します。
なお、それでもストーカーの動機が判断できないようときには、直接ストーカー本人からその
動機を確認することになります。
Q.恋愛感情を抱かれた本人の、家族や恋人に対してストーカー行為が行われる場合は?
A.逆恨みから、相手の家族や恋人に対してストーカー行為等が行われた場合も、ストーカー
規制法の規制対象として警告したり検挙したりすることができます。
ストーカー規制法では、第二条第一項において、行為者が好意の感情等を抱いている
「特定の者」だけでなく、「特定の者」の「配偶者、直系もしくは同居の親族その他特定
の者と密接な関係を有する者」に対してストーカー行為等を行っている場合には規制の
対象とする旨規定されております。したがって家族や恋人も「社会生活において密接な
関係を有する者」(密接関係者)として保護の対象となります。また、友人や学校の教師
職場の上司等も該当する場合があります。
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Q.つきまとい等とは、どんなものですか?
A.つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場
所の付近において見張りをし、又は住居等に押しかけること(第1号)。
つきまとい、待ち伏せ、進路立ちふさがりについては場所の限定はありませんが、見張り、押し掛
けについては、相手方の住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所において行われる
必要があります。
「通常所在する場所」 → 所在することが予定されている場所(例:行き付けの飲食店)
「住居等に押し掛ける」→ 社会通念上容認されない態様の訪問、勝手に出向く等
その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと(第2号)
相手方が帰宅した直後に「おかえりなさい」と電話したり、「○○のとき、××だったね」とメールを
送ったり、実際に監視してなければ知り得ないような事項を告げること。
「告げる」 → 口頭、文書、電子メールも含まれます。
「知り得る状態に置く」 → 直接伝えるのではなく、伝わる状態におくこと(例:相手の車にメモ
を置いたり、よくみる掲示板に書き込みしたりする行為)
面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること(第3項)。
要求の手段は、口頭、文書、対面、電話、メール、手紙の別は問いません。
著しく粗野又は乱暴な言動をすること(第4号)。
特定の個人に対して、場所柄をわきまえない、それ相当の礼儀を守らない不躾な言動うち、その
程度の高いもの、又は不当に荒々しい言動をいうこと。
電話をかけても何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファク
シミリ装置を用いて送信すること(第5号)。
「連続して」 → 1日1回の電話を繰り返したとしても、「連続」には当たらない。
汚物、動物の死体その他著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得
る状態に置くこと(第6号)。
例:精液のついたティッシュをポストに入れる。鳥の死骸を送りつける。
その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと(第7号)。
公然と行われることは必要はなく、特定の者に対して行われることで足りる。
その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態におき、又はその性的羞恥心を
害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと(第8号)。
望んでいないのに性的に恥ずかしいと思う気持ちを起させて精神の平穏を害すること。
「わいせつ」にまでいたらないものも含まれます。また頒布することや公然と行うことは必要と
されず、特定の者に対して行われることが対象となります。
Q.ストーカー行為とは、どのようなものですか?
A.同一の者に対し、「つきまとい等」を反復してすることをいいます。
ただし、ストーカー規制法第2条第1号から第4号の行為に関しては、身体の安全、住居等の平穏
若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により「つき
まとい等」が反復して同一の者に対して為された場合に限り、「ストーカー行為」が成立します。
「ストーカー行為」は処罰の対象となっており、親告罪です。
Q.申出を行えば、必ず「警告」が行われるのですか?
A.申出を受理した警察本部長等は、まず最初に当該申出に係るストーカー規制法第3条違反の行
為が行われたかどうかを判断します。第3条に違反する行為とは、単に第2条第1各号に掲げら
れているつきまとい等が行われているだけでは足りず、申し出た被害者が、その行為によって不
安を覚えている場合に限られます。
例えば、「元交際相手が、執拗に自宅に押し掛けてくる為、眠ることができない」や「外で待ち伏せ
されているかもしれないと思うと、恐くて外に出られない」等の申出
次に、「当該行為をした者が、更に反復して当該行為をするおそれがあるか否か」について判断
がされます。
被害を受けている者が実際に不安を覚えているかどうかを確認しなければならないため、申出を
行う者は、被害者本人が望ましいのですが、民法の一般原則が適用されることから、親権者や
弁護士等が代理人として申出を行うことも可能です。
Q.警察本部長等の援助とは?
A.ストーカー規制法第7条第1項において、ストーカー行為等による被害者保護のため、被害者に
配慮した対応が確実にとられるよう、ストーカー行為等の被害を防止するために自ら対処しようと
している被害者からの申出に応じて、警察本部長等が自衛措置の教示等の援助を行う責務が
あると規定しています。
申出が相当であれば、警察は自衛措置の教示、防犯ブザー等、被害の防止に資する物品の
教示又は貸出し、被害防止交渉の場所として警察施設の利用、被害防止交渉に関する助
言、必要な事項の連絡等の援助を実施しています。
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