登記申請書と添付書類

 登記の申請は、法律の定める書面を提出してしなければなりません。
 書面は「申請書」と「添付書類」に大別することができますが、申請書は、申請人(登記を受けようとする者)が求める登記の内容を表示したものであって、一定の方式に適合したものである必要があります(方式に反する登記の申請をしても却下されてしまいます)。そして、添付書類は、申請書に記載された事項の適否を判断するための資料となるべきものでなければなりません。
 しかし、登記の申請書に記載すべき事項や添付書類は、各登記の種類や内容によって様々であり、一般の方には中々理解し辛いものです。
 ここでは、登記の申請に欠かすことのできない基本的な事柄や、一般の方であっても申請書を作成したり、添付書類を収集することが比較的簡単な事例と典型的な登記申請書の雛型、それぞれの添付書類を紹介しますが、具体的な申請書の記載事項や添付書類については、司法書士や不動産を管轄する法務局に事前に相談することをお勧めいたします。



不動産登記申請書(相続による所有権移転登記)




商業登記申請書(有限会社の商号の変更登記)

 申請書を作成する際の一般的注意事項
 登記申請書の大きさなどについては、法律上これを定める規定はありません。しかし、登記実務上はB4の大きさの紙に不動産登記の場合は縦書きで記載し、商業登記の場合には横書きで記載して、これを二つ折りにして添付書類と綴じ合わせるようにして申請しています。
 特に登記の申請書に記載する文字について注意を要するのは、申請年月日などの例外を除き、金銭その他の物の数量や番号を記載するには、「壱」「弐」「参」「拾」などの多角」文字を使用しなければならないとされていることです(商業登記の場合にはアラビア数字を使用できます)。また、いったん書面に記載した文字は改ざんすることはできず、取消線を引いて欄外に「○字訂正」等記入し押印する等、元の文字が見える状態にしておかねばなりません。


 申請書作成のための基礎知識
 登記申請書に記載する用語や意義、具体例はおよそ次のとおりです。
用語 意義・定義 具体例
 登記の目的  登記を求める事項 ・所有権移転
・抵当権設定 など 
 原因  登記原因が生じた法律事実又は法律行為 ・売買
・相続
・時効取得 など
 課税価格  登録免許税の額を算定する基準となる額 ・固定資産税評価額
・債権額 など
 権利者  その登記によって登記上利益を受ける者 ・売買契約の買主
・抵当権抹消登記の不動産 所有者 など
 義務者  その登記によって登記上不利益を受ける者 ・売買契約の売主
・抵当権抹消登記の抵当権者 など
 原因証書  登記すべき権利変動の原因である法律事実や法律行為の成立を明らかにする書面 ・売買契約書
・抵当権設定契約書 など
 申請書副本  原因証書が存在しない場合(ex.相続)に添付する ・登記申請書の写し
 登記済証  登記義務者がその権利の保存又は取得の際に提出した原因証書又は申請書副本で、登記所から還付を受けた書面(権利証) ※紛失の場合、保証書
 保証書  登記済証が紛失するなどして添付することができない場合に、登記義務者に人違いなきことを保証する書面 ※登記を受けたことのある成年者2人以上が2通提出
 住所証明書  登記名義を取得する者の住所を証明する書面 ・住民票
・登記簿謄本(法人) など
 相続証明書  相続を登記原因とする登記において、相続があったこと及び相続人が誰であるかを明らかにする書面 ・戸籍・除籍の謄本
・遺産分割協議書
・遺言書 など
 共同担保目録  同一の債権担保のために複数の不動産に抵当権などの担保権を設定することを公示するために添付する書面 ※登記完了後、登記簿の一部となる
 代理権限証書  代理人が登記の申請を代理する場合に、権限を明らかにするために添付する書面 ・委任状
・資格証明書(法人) など
 登記の事由  どのような理由で登記をするかを明らかにする ・商号の変更
・取締役の変更 など
 登記すべき事項  その登記の申請によって登記しようとする事項 ・年月日商号変更
・年月日取締役○×辞任 など


 登記申請書の雛型(参考)

  ・ 所有権に関する登記
  ・ 抵当権及び根抵当権に関する登記
  ・ 賃借権などの用益権に関する登記
  ・ 株式会社の登記
  ・ 有限会社の登記


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