帰 化とは

日本国民でない者が法務大臣の許可を得て日本国籍を取得することを帰化といいます。
日本の法律では日本国籍=日本国市民権(注1)ですので、帰 化することは日本国の市民権を取得することと同意義です。

帰 化のメリット・デメリット

帰化することによりその人は日本人になりますので、外国人には与えられていない法律上の権利・義務(参政権など)を得、外国人
の義務(外国人登録証の携帯など)は適用されないことになります。
また、入管法で永住者にも適用される「退去強制事由」による国外追放をされることは無くなります。
更に、日本のパスポートを取得できますので、世界の多くの国へビザ免除で旅行することが出来るなどの利点もあります。

逆に帰化した場合のデメリットとしては、日本法は二重国籍を認めておらず、帰化した場合それまでの国籍を放棄しなければならないので、
例えば韓国籍特別永住者の方が帰化した場合、帰化するまでは韓国へ行くのは自国民の帰国という形ですから簡単ですが、帰化後は韓国の査証を取得して訪問し なければならなくなる等、それまでの国籍国国民としてのメリットを失います。
また、一部のイスラム教国などでは外国に帰化した者を自国に対する裏切り者とみなし、入国拒否者リストに登載する例もあります。

帰化申請の条件    
                帰化申請は申請者の状況に応じて国籍法に より普通帰化(5条帰化)、簡易帰化(6条、7条、8条帰化)、
                大帰化(9条帰化)に分類されそれぞれの要件は以下の通りです。

                        「 5条帰化(普通帰化)」
                         
一  引き続き(注2)五年以上日本に住所(注3)を有すること。
                         二  二十歳以上で本国法によつて能力を有すること。
                         三  素行が善良(注4)であること。
                          四  自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること。
                         五  国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
                         六  日本国憲法 施行の日以後において、日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを
                                企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに
                                  加入したことがないこと。
            「6条帰化」(簡易帰化=元日本人の子等
            上記一の要件は要りません
             一  日本国民であつた者の子(養子を除く。)で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有するもの
                                  二  日本で生まれた者で引き続き三年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養
                                            父母を除く。)が日本で生まれたもの
                                  三  引き続き十年以上日本に居所を有する者
                                  「7条帰化」(簡易帰化=日本人の配偶者)
                                  普通帰化一、二の要件は不要です。
                                日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を
                                有するもの。日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年
                              以上日本に住所を有するものについても、同様。
                            「8条帰化」(簡易帰化= 日本人の子・養子、日本国籍を失った者等)
                               普通帰化一,二,四の要件は不要です。
                                     一  日本国民の子(養子を除く。)で日本に住所を有するもの
                                     二  日本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であつたもの
                                     三  日本の国籍を失つた者(日本に帰化した後日本の国籍を失つた者を除く。)で日本に住所を有するもの
                                     四  日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き三年以上日本に住所を有するもの

                            「9条帰化」(大帰化)
             
日本に特別の功労のある外国人で、国会の承認を得た者。(前例はありません)

なお、法文上にはありませんが帰化 許可に際しては日本語力を問われます。概ね小学校2年生程度の読み・書き・話しが出来ればよいとされています。


帰 化申請~許可のプロセス
帰化申請は必要書類を全て揃え、住所地を管轄する法務局で本人が出頭の上(顧客と法務局担当官の希望があれば私共行政書士が面接に同席することもありま す)申請します。順序としては概ね以下の通りとなります。

1、帰化の相談(ガイダンス)   本人が管轄の法務局に出頭し、簡単な相談票への記入をし担当官から帰化についての説明を受け
                    ます。簡単な相談票への記入をして必要書類の指示を受けます。法務局によってはここで帰化につ
                    いてのビデオを見せられることもあります。
                     なお、法務局によっては相談日予約が必要となります。

2、申請書、添付書類の用意  1、の前に殆どの書類を揃えておくべきですが、ケースバイケースで出した方が良いと指示される書類
                    も出てきますから1で指示された書類を早急にそろえましょう。

3、申請               そろえた書類を持参して帰化を申請します。この時点で、上記帰化の要件を充たしている必要があり
                   ます。法務局によっては申請日も予約が必要、でこの日に「仮インタビュー」が行われます。帰化の動機
                   や親族関係等について日本語で答えられるようにしておきましょう。
                    また、生計状況について毎月の追加書類を裁決までの間提出するように指示されますので、申請書を
                                          提出した後も書類の提出遅れ等がないようにしましょう。 

4、法務局による調査               申請者の申請が真正かどうか、素行などについて法務局が調査します。

5、面接               法務局で最後のインタビューが行われます。仮インタビュー時点で日にちを指定されることもあれば、
                                        後日面接日を指定して呼び出しされる場合もあります。動機書等を朗読させられて日本語力をテストされる
                                        場合もあります。

6、法務局から法務省への進達  これまでのプロセスで、帰化の要件を充たしていると法務局で審査が完了したなら、法務局から上
                    級庁である法務省へ進達され、裁決を受けることになります。

7、許可・官報への告示     法務大臣が申請者の帰化を許可すると官報に告示され、申請した法務局で「帰化許可書」が交付されます。

8、帰化の届出          帰化許可書を添付して管轄の市区町村役場で帰化の届出をします。戸籍が編成され、この時点で申請者
                   は日本人になります。


以上1~8までに要する期間は概ね1年~1年半かかるのが通例です。特別永住者の帰化など場合によっては半年で許可になる例もあり
ますが、2年以上審査の時間がかかる例もあります。なるべく早く許可されるためにはペーパーワークを確りとし、生活状況が安定している
ことを立証するべきでしょう。

(注1)現在、殆どの国では国籍と市民権は同義語です が、国籍があるだけでは参政権等がなく、市民権を別に規定する国もあります。
(注2)日本に住んでいた期間が連続していることが必要 で再入国許可なしで入国出国を繰り返したような場合期間の通算は出来ません、
再入国許可を得ずに出国したな場合、次の入国時から期間を計算することになります。(但し、立証書類によって連続と認められる可能性
もありますので詳しくはご相談下さい)
(注3)国籍法でいう「住所」は法務省の行政解釈では在 留資格をもって半年以上住んでいた場合に住所と認めるとしています。(これも例外
的に住所要件が認められるケースもありますから詳しくはご相談下さい)
(注4)帰化許可申請にあたっては、犯歴がないことは勿 論、納税義務を怠っていないことが必要です。


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森口行政書士事務所

                                        




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