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2009.11.22
フリーメーソンは、作者のムーアが好きそうな世界を操る存在ですが、本作では、集団がメインの陰謀ではなく、ガル博士個人が勝手に殺して終わりなので、物語は一本調子に進みます。一方、警察にも影響力がある秘密結社を使えば何でも出来るわけで、謎解きの意外性も無し。
ストーリー展開より、傲慢さと誠実さとが入り交じった会話を馬車の馭者ネトリーと交わす(第4章)で、叡智を求める魔術師ノリが、朝松健「逆宇宙レイザース」の巨勢玄応をちょっと連想させる、ガル博士のキャラのほうが魅力的。
絵は、馬車や石造りの建物の緻密さは、英国産らしいところでしょうか。アラーキー写真のような娼婦の裸体や、パラパラマンガのような殺人シーン(第10章)の機械的なコマ割など、コマ割や効果線でシーンの意味を示す日本マンガ文法と違いすぎて、マンガと思って読むと、疲れるところもありますが。小説の挿絵が続くようなものと思って読むべきものなのでしょう。
巻末の「各章の註解」は、他のムーア作品の邦訳にあったような訳注ではなく、作者自身による各シーンを入れた意図を延々と説明しています。切り裂きジャックについての虚実の混在を語る文章は、本編以上に魅力的ですが、ちょっと説明し過ぎで、物語を自由に読む邪魔にも思えます。依拠した各参考文献との違いを示すのは、切り裂きジャックものというジャンルに仁義を切る為に、やむを得ないのかなぁ。このジャンルを、島田荘司「切り裂きジャック・百年の孤独」位しか読んだことがないのですが、同作も、確か、本作と同じように、時代を超えたものに繋げていたので、このジャンル特有のルールがあるのかも。
2009.11.14
声担当の花澤香菜が歌った、化物語「なでこスネイク」編(Blu-Ray予約してしまった)の主題歌「恋愛サーキュレーション」での歌声を気に入って購入。該当ゲームはプレイしていないし、アニメ版「ゼノグラシア」にも未登場なので、「水谷絵理」のキャラは未知。収録のミニドラマで、語尾が疑問系の不思議ちゃんキャラ(?)ということを把握したくらい。
シンバルズ"午前8時の脱走計画"風の速めエレポ「プリコグ」や、フルートやジャズ風ドラムを散りばめた萌えラウンジ「クロスワード」では、幼い声質の囁きが、心地良いです。
反面、80年代風シンセドラムロールが印象的な「魔法をかけて!」や、「“HELLO!!”」といった、景気良く盛り上げるアイドル定番っぽい曲になると、声質だけで押すのは厳しく、声量不足が、露わになってしまっています。とはいえ、ゲーム内課題曲(?)でも有る以上、「歌が上手い」設定キャラの引き立て役となるのも、キャラソン的に正しいのかも。
2009.11.04
エンディングで踊り指示が出る、イベント的な映画で、変身や必殺技(バンク?書き直し?)シーン入りの、1時間15分に、世界設定、敵、劇場版新コスチュームお披露目まで加わる盛り沢山な展開。ですが、主人公ピーチ/桃園ラブだけが物語に関わり、他メンバーはサイコロバトルのシーンでお当番があるだけ、という、メリハリ有る造りにしているので、パワーアップ劇場版にありがちな、色々やり過ぎて駆け足になる愚から、うまく逃れています。
バトル自体は、ロボットのおもちゃがらみで、板野サーカスがあったのと、先日観た作品と同様、胡散臭い敵側キャラの銀河万丈には、思わず笑いました。が、最後の敵が雲霞のような集合体CGで、VS劇場版の天使羽コスチュームとの戦いなのは、細田守監督のモチーフと思ってた(「ぼくらのウォーゲーム!」、「ワンピース」、「サマーウォーズ」と、集合体な敵と戦ってたので)ので、ちょっと意外でした。とはいえ、単に、「無数」の何かが、最強の表現として、今時の納得感を得易いモチーフなのかも、と納得。
本筋は、勝って解決の明快バトルでなく、敵の悲しい過去話。それも、トイ・ストーリー2を思い起こすような、捨てられた玩具の悲哀なので、中盤は重苦しげ(本来の視聴者層=幼児には、当事者意識を持てない話な気が…)。ただ、ラストで救いがありますし、それも、外付け奇跡の力だけでなく、主人公の努力により得た救いなので、後味は非常に良く。
2009.10.31 ワーナーマイカル新百合ヶ丘にて鑑賞。
2009.11.03
ダンサー・オーディションや、コンサート内で使用する映像(スリラー3Dとか)の紹介もありますが、中心は、ライブ自体のリハーサル。
記録映像(と、冒頭にテロップが出ます。法螺かもしれませんが。)のことですが、ぶつ切りの舞台裏を、ぶつ切りで出すDVD映像特典レベルだったら、2時間は辛いですね、と思っていましたが、ちゃんと、ラジオ・エディット・バージョン程度には、曲として纏まり有りますので、問題無し。もっとも、ライブ用アレンジやブレイクの長さを決めたりする初期段階の映像も多いですので、歌は一部飛ばしたり、絶唱も無い、本人曰く「ウォームアップ」。7月にBS-Hiで放送した、「マイケル・ジャクソン 〜デビュー30周年コンサート」で見せたような気迫が無いのは、いかにもリハーサルといったところ。
開催しなかったコンサートという夢の残骸、ではあります。が…、本作中の曲では、ソロ曲より、巨大なジャクソン5ロゴをバックに、腕をくるくる回しながら歌う「I Wan't You Back - 帰ってほしいの」が、一番好きなわたしにさえも、本作使用曲入りソロ・ベスト盤「THIS IS IT」を買わせてしまうぐらいの迫力は、当然ありました。
2009.10.31 ワーナーマイカル新百合ヶ丘にて鑑賞。
2009.11.02
トニー・アレンは、スタタン、スタタンという音を響かせる、いつもの手数の多いドラム。その上に、効果音っぽく、色々な楽器の音が乗る、という構成で、テクノ〜環境音楽系の人が、トニーを使った感じで、ダブ入りだったトニー作「N.E.P.A.」を連想。
ファンク味が無いですが、「ラゴス・シェイク」と違って、トニーのリズムを破壊することなく、音を載せていますので、ドラムの魅力は健在なのが良いです。クレジットにあるMini-Koto(確かに琴の音)や、フィフス・ディメンション的無人格なコーラスとか、色々な物が、雑然と並ぶ音像の中を、ポリリズミックなドラムの音が響いていく、ラストの大作「Three Continents」が、聴き易さで、印象に残りました。
2009.11.01
まめに伏線回収するコン・ゲームものですが、ここまで、偶然と行動原理目茶苦茶な変人を連発しますと、何が起こっても驚けず。台詞の掛け合いもスムーズで読ませるのですが、スムーズ過ぎて、まるで、各キャラ同じOperatingSystem上で動いているような/小説ではなくて、キャラという小説手法を使った(ライトノベル後書き的)フリートークを読んでいるような感じが否めず。メタな言及(318頁)もあって、ちょっと、アニメ「生徒会の一存」の閉塞感(面白くはあるのですが)を連想してしまいました。