【英国とぴっく】C

パブの飲み方

モンクトンクームという小さな村の,とあるパブ

 ギリスには,高速道路やいわゆるパワーセンター(ショッピングセンター)などをのぞいては,ファミレスというものが,本当に見当たりません。これは既に,イギリスではパブというものが,その役割を果たしているせいではないだろうかと思います。それに,英国人は自分のスタイルというものに,こだわりを持つ人が圧倒的に日本人よりも多いので,ファミレスのような一律同じサービスには,嗜好がなじまないのでしょう。

 それはそうと,パブとは,食事もできるし,もちろんお酒も飲める場所です。「パブリック(Public)」がその語源です。つまり,「公共の場」という意味ですが,昼はランチに,夜はお酒はもちろん,夕食も楽しめます。しかし,パブで夕食をとるというのは結構めずらしいことです。というのも,イギリス人の多くが,外で夕食をとるよりも,家でゆっくりとるほうがいいと考えているからです。その方が,安く済みますから。だから,日本人が仕事帰りに居酒屋でちょっとやるはずがはしご酒というのとは違っています。日本人が腰を据えてじっくり飲むのとは反対に,イギリスでは,ほとんどの場合,立ったまま飲みます。いすがないパブも多いのです。会話を楽しむのがパブに行く目的で,飲むのが目的ではないからでしょう。海外で泥酔している人なんて街にいないですよね。(そんなことしたら身包みはがされてしまうのが落ちでしょう。)1パイント(約350cc)のスタウト(黒ビール)をちみちみ飲みながら,話が終わると夕食に家路に向かう。家族を大事にする。話に来たのだから,その後はお互いのプライベートを尊重しようということですね。

 日本人とどちらがよい飲み方なのかは,人それぞれの嗜好で,イギリス人も一様ではないでしょうが,このようなところにもイギリス人の合理的な感性を感じます。

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