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4) やんばるツーリズム大学オープンカレッジ
次は,サンプル数は少ないのですが,皆さんの学びたいという意欲の傾向が読み取れるものです。
「やんばるツーリズム大学」という学ぶ機会を作りました。最初に柿(こけら)落としでオープンカレッジを開きました。
このオープンカレッジは,ワークショップに入られて事業に関われている村民の皆さん以外の方にも
知っていただくことを目的にしました。自分の地域カで今どのようなことが起こっているのかということを,
事業に関わらずとも知っていただきたかったからです。
「どうぞ全県からお集まり下さい」とオープンにして募集したところ,離島をはじめ各市町村から多くの方々がお越しになりました。
ある村は,助役さんが役場のバスに関係者の皆さん20名くらいを乗せて来られました。
また,本島の最南端の糸満市からも最北端の国頭村まで来られました。当初私が,
「全県を対象にしますので名護で開きませんか」と言いましたら,国頭村の方から
「あの物産センターでないと絶対だめです。物産センターで開けないのなら,
私はワークショップを降ります」とまで言われました(笑)。
正直なところ,国頭村では人が集まらないのではないかと心配していたのですが,何と溢れて入りきらない人が集まりました。
そもそも椅子が90席しか無かったのです。村長さんに「このホールは90名しか入らなくていいという想定で作られたのですか」
と笑い話をしておりました。そこで,役場から席を足していただいて120席を設けたのですが,
立ち見は出るは,中には予約の段階で「椅子がもうご用意できないのですが」というお話をしましたところ,
ご自身で折り畳みの椅子を持参すると言われた方もいらっしゃいました。どうにも入れませんので,
仕方なく帰られる方もいらっしゃいました。皆さん口には出されませんが,学びたいという意欲が非常におありなのだな,
と感じたプログラムでした。
それではポイントを拾ってみます。このオープンカレッジの参加者は135名で,アンケートの回収は43枚です。
サンプル数の少ない中の集計ですが,「ツーリズムに取り組んでいますか」という質問に対して,
「取り組んでいることは何もない」と答えられた方が,14名(35.9%)です。
「取り組んでいるが現在問題にぶつかっている」と答えられた方が,11名(28.2%)です。
次に「問題とは具体的にどういうことですか」という質問に対しては,多いところから申し上げます。
「事務局づくり」が6名(25.0%),「人材育成」が6名(25.0%),「ハード整備」が4名(16.7%),
「ツーリズムメニュー作成」が2名(8.3 %)という順になります。
次によく沖縄では,「インストラクターのなり手がいない」と言われていますが,
「観光ガイドをやってみたいですか」という質問に対して,「やってみたい」と答えられた方の傾向値が,
29名(74.4%)と非常に高いのです。
次に「今後このような講座があれば受講されますか」という質問に対しては,
「有料でも受講したい」と答えられた方が,32名(74.4%)もいらっしゃいました。
さらに受講料の金額まで聞いてみました。皆1,000円くらいかなと思っていたのですが,
何と5,000 円に15名(50.0%)と一番のボリュームが集まりました。
「オープンカレッジは,無料ですよ」と言って募集したのですが,
帰られる時にたくさんの皆さんから「おいくらですか」と聞かれました。
終わった後のことですが,私共の会社にも「お金を払わずに帰ったのですが」という電話が5件くらい入ってきました。
アンケートで聞いてしまったので印象付けてしまったのかもしれませんが,
関係者の間では,「よかったね」と笑いあっておりました。
5) やんばるツーリズム大学本講座
次にやんばるツーリズム大学本講座についてです。このメニューは,すべて実行委員会の皆さんが考えられました。
「こんなことをやりたい。あんなことをやりたい」とおっしゃられたことを,私の方で講師の先生をリストアップして,
皆さんと相談しながら決めていきました。
笑い話なのですが,2日目の時に熊本県小国町役場の秋吉祥志さんという方に来ていただきました。
どこの地域でもそうですが,行政と住民では必ず意見が食い違うことが出てきます。
そこで,実際に先進的にうまくいっている小国町役場の秋吉さんに来ていただいて,行政と住民の関係について,
敢えてお話していただきました。
最後は卒業式までやりました。南風原町のストレッチャー再生紙で作った卒業証書を皆さんにお渡しさせていただきましたが,
皆さんとても喜ばれて大事にして下さいました。卒業証書の授与の後で成果を語る機会を設けて,
希望者7名くらいに発表していただきましたところ,苦労した事務局の方が泣きたくなるような感動することを言って下さいました。
6) 産品開発売るしくみ
次は,国頭村の産品開発の売るしくみについてです。ここで考えましたのは,
「作り手は食品衛生法をクリアーされている方でしたらどなたでもいいですよ。
売るのはまとめて物産センターが引き受けましょう」という方式を採りました。
漁協だけが作って漁協だけが販売する,物産センターだけが作って物産センターだけが販売する,
という方法は,地域でもめる原因となります。そうではなくて,
「完全に住民参加型で作って売って,みんなで小銭を稼ごうよ」という発想で行いました。
座間味村「総合学習プログラム」 のケース
次は,「座間味村」総合学習プログラムです。参加した高校生8名と先生4名のうちの7名の方がメールで
座間味村に送ってきてくれたお礼(資料7/省略)をいただきました。私も今回非常に勉強になったのですが,
皆さん携帯電話からメールを打ってきているのです。高校生12名中,1名を除いて全員が携帯電話を持っておりました。
「人材育成」について
最後に人材育成についてです。地域でいつも皆さんに,間違えないでいただきたいという話からさせていただいています。
人材育成という話をした瞬間,プログラム作りから会話が始まってしまうのです。
そうではなくて,「どういう人たちを対象に,どのような技術を身につけてもらいたいから,
どのようなプログラムにする」という組み立てで考えていただきたいのです。総じてプログラム作りばかりが先行し,
「それでは受講するのは誰なのですか」となって,本末転倒になってしまいがちな議論が地域ではとても多いのです。
また,講演,講座をもって人材育成プログラムにされることが多いのです。
日頃の仕事なり,生活の中にその方なりの組み立てを持っておられて,
「こんなところの知識を得たいな,こんな課題解決ができればいいな,
だからこの講演に参加しよう」という方であれば,その中からご自身に役立つことをピックアップして,
知識を蓄えていかれていると思います。けれども,そういうお考えでない方がほとんどのはずなのです。
講演や講座を聞いた話はその瞬間は感動するのですが,「講演,講座は3日まで」と言われていますが,
4日以降はどうも飛んでしまいがちです。ですから,一緒に実践したり,一緒に勉強したり,
一緒にフィールドワークをしたりすると,少なくとも体で覚える部分もあって,培っていけるのです。
話をずっと聞いているばかりではなくて,必ず何らかのマニュアルや紙で残せるものを最低限用意したい,と思っております。
私はいつもマニュアルを用います。やんばるツーリズム大学の皆さんには,最初に紙がはさみ込めるファイルをお配りしました。
「お配りした資料は必ずこの中に入れて下さい」と言いますと,皆さん必ずそのファイルを小脇に抱えて登校して下さいました。
ちょっとしたことですが,このようなことも人材育成の場合には,片隅に置いておきたいなと思っております。
特に最近企業が社員の人材育成で言っているのですが,冒頭に1回やって終わりではなくて,
何カ月後,または何年後に重ねながら学習をやっていく「継続学習」が大切だと感じています。
以上でございます。ご静聴ありがとうございました。
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