カンヒザクラ(ヒカンザクラ) (バラ科)





学名/Prunus campanulata Maxim.
方言名/サクラ,サクル,シワスバナ

バラ科の落葉高木。高さ10mに達する。台湾・中国南部原産。 ヒカンザクラ(緋寒桜)とも言われるが,本土のヒガンザクラ(彼岸桜)と混同されるのでカンヒザクラ(寒緋桜)という人が多い。
花は経1.3cmくらい,濃紅色(緋色),下垂して1月末から2月ごろ咲く。 名所は名護市,本部町(八重岳)。石垣市の荒川のカンヒザクラ自生地は国指定天然記念物。 日本一早く花見が始まる名護城址では,山の頂きから先に咲き,中腹,麓と咲き下る。
この現象は,倉島厚の『日和見(ひよりみ)の事典』によれば, 「春の花は暖かいほど早く咲くが,その暖かさの前に寒さを経験しないと花は咲かない。 沖縄では暖かさは十分あるので,開花には寒さの経験の方がより重要,そこで寒さを早く経験する山頂のサクラから順に咲き始める。 同じ理由で,沖縄のサクラ前線は本土とは逆に,北から南に下がって行く傾向がある」という。
庭・公園,街路樹に,樹皮は細工もの,材は彫刻・装飾用木工等に使われる。実生で容易にふやせる。やや酸性土壌を好む。

(蝌蚪)




〔作図について〕

昨年,那覇市内の具志公園でスケッチ。花は2月上旬。実は4月初め。

(渡久地 健)




沖縄の花