オリーブオイルはヘルシーなオイルです。内臓の働きを活発にすることもわかってきました。オリーブオイルが胃壁の粘膜を守る作用があるので、胃腸が弱い人に最適です。
古くからオリーブオイルは炎症を抑える力があるため、ぬり薬として使われてきました。内臓の粘膜細胞の炎症を抑える他に、こわばった細胞の和らげ、運動を活発に促す作用もあります。このため、肝臓やすい臓の働きも活発になり、消化酵素をよりよく生産することを助けます。特に、肝臓の解毒作用を強める効果があるため、アルコールによる悪酔いすることを防いでくれます。また、オリーブオイルは腸の働きを活発にするため、便秘解消にも有効です。
オリーブオイルは酸化しにくいオイルです。オリーブオイルは、他の植物油に比べて10〜20倍という安定度を誇っています。主成分のオレイン酸が酸化されにくい特徴に加えて、精製していないバージンオイルにはビタミンなどの微量成分が豊富で、その中に抗酸化成分が含まれています。
抗酸化成分によって、老化や病気の原因にもなる活性酸素の働きも抑えることができます。そのため、オリーブオイルは、心臓病、糖尿病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防に効果があるといわれています。
オリーブオイルの成分
「オリーブオイルは健康にいい」という話をよく聞きます。
油なのになぜ?と思うところもあると思いますが、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」にその答えが隠されています。
油には脂肪酸が多く含まれています。この脂肪酸には、上で述べた「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の二つに分類でき、「飽和脂肪酸」には血液中のコレステロール値を高める作用があり、逆に「不飽和脂肪酸」には下げる作用があります。
代表的な植物油の脂肪酸特性を見てみてください。
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飽和脂肪酸 |
一価不飽和 |
多価不飽和 |
| オリーブオイル |
14.00 |
70.74 |
9.45 |
| ごま油 |
14.20 |
37.00 |
42.60 |
| コーン油 |
12.50 |
32.50 |
48.70 |
| ひまわり油 |
11.03 |
19.30 |
63.88 |
| 落花生油 |
21.00 |
40.20 |
33.00 |
| 100g当り(単位:g) 出所:五訂食品成分表2002 女子栄養大学出版部 |
オリーブオイルは「不飽和脂肪酸」の割合が高いことがわかります。「不飽和脂肪酸」には「一価不飽和脂肪酸」(オレイン酸)と「多価不飽和脂肪酸」(リノール酸やリノレン酸など)がありますが、オリーブオイルは他の植物油に比べて「一価不飽和脂肪酸」の割合が高くなっています。最近の研究では、「多価不飽和脂肪酸」は過剰に摂取すると、悪玉コレステロール(HDL)と一緒に善玉コレステロール(LDL)まで下げてしまうことがわかってきました。一方、「一価不飽和脂肪酸」は善玉コレステロールまで下げないという、健康上理想的な働きをしてくれるのです。「オリーブオイルは健康にいい」というのは、「不飽和脂肪酸」のうち「一価不飽和脂肪酸」が多いところに根拠があるのです。
オリーブオイルの微量成分
オリーブオイルは、オリーブを直接搾ったオイルで精製されているため、オリーブの果実に含まれている体に有用な成分が含まれています。
ビタミンでは、A,D,E,Kが含まれていて、特にEが豊富に含まれています。その他には、βカロチンやポリフェノールなど、各種抗酸化成分が含まれています。これらは細胞の老化防止に役立つことが知られていて、体全体を内側から若々しく保つことができるのです。
ビタミンAやEなどは油と一緒にとると吸収しやすいことが知られていますが、これらの成分がすでに溶け込んでいるため、この点にもメリットがあるといえるでしょう。
| ビタミンの種類 |
A(μg) |
E(mg) |
K(μg) |
| オリーブオイル |
180 |
7.6 |
42 |
| ごま油 |
微量 |
4.8 |
5 |
| コーン油 |
0 |
24.3 |
5 |
| ひまわり油 |
0 |
39.2 |
11 |
| 落花生油 |
0 |
6.7 |
4 |
| 出所:五訂食品成分表2002 女子栄養大学出版部 |
以上、オリーブオイルの効用について見てきましたが、体に良いといっても油は油です。エネルギーは1gあたり9.21kcalある点では、他の油と変わりはありません。直接飲むことはお勧めできません。とりすぎには十分注意しましょう。
【参考図書】
・『オリーブオイルの食卓〜オリーブオイルを上手に使いこなす』 パッチワーク通信社 1997年
・『オリーブオイルのすべてがわかる本』 奥田佳奈子 筑摩書房 2001年
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