|
|
|
| アルツハイマー病・認知症(痴呆症) 吉岡 充 | |
![]() |
心の準備 |
| もし家族が認知症になったら、私はたぶん何もできないような気がしていた。日々、おたおたハラハラと過ごすのではないか、と。しかし、80才が近づいているわが両親は、ボケてはいないものの、老いは明らかだ。体にはガタがきている、足は弱る、気もふさぐ、日常のことが少しずつ不自由になっている。介護は、もう目前に迫っている、と思う。 ともあれ1冊、老親のこれからを考えるために本を買おう、と本書を買った。認知症のことは知りたかったが、だからといって、あまり深刻なのは、いまはまだいいい、という思いもあった。 この本は、初めからではなくても、気になったところから読めるのが便利だった。認知症の人への対処法は、考えていたのとはずいぶん違った。親の混乱と一緒にならない、いちいち驚かない、介護は淡々と行なうのが年寄りにとってもいい、というところが、とくに心に残った。 認知症には、薬やリハビリテーションがあることも知ったし、老いの心理、トイレ・食事・入浴のコツ、改正介護保健法のポイントも分かりやすくまとめられている。ともかく「老親と付きあう」ための情報が、この1冊でほぼわかるのだ。たとえ認知症ではなくても、親との接し方など、準備ができる。 いま介護をしている方はもちろん、私のような、「これから」を考えている人にも、ぴったりな入門書だった。 |
|
| アルツハイマー病・認知症(痴呆症) 吉岡 充 | |
| 記憶が消えていく―アルツハイマー病患者が自ら語る 一関 開治 | |
![]() |
切なく、しかし暖かい本 |
| アルツハイマーの本は、これまで介護する人が書いた本はたくさんあったが、患者自身が心情を吐露したものは初めてではないだろうか。そういう意味で、大変興味深く読むことができた。53歳で記憶がなくなっていくことの恐怖。ある意味、癌よりも恐い病気かもしれない。アルツハイマーになった本人しかわからない恐怖、無念、哀切・・・。そして周りの暖かい愛を再確認していく様子が伝わってきて、涙なくしては読めない一冊だった。久々「買ってよかった」と思える本だった。 | |
| 記憶が消えていく―アルツハイマー病患者が自ら語る 一関 開治 | |
| アルツハイマー―その生涯とアルツハイマー病発見の軌跡 コンラート マウラー 他 | |
![]() |
興味深い一冊 |
| 本書はアルツハイマー痴呆症の言葉の由来となった 19世紀の医師の伝記であり、アウグステDといわれる 有名な女性との一連のやりとりも詳細に収録されている。 この本を読んで思うのは、アルツハイマーは医学の大変革期に 何より、それまで人間扱いされていなかった精神を病んだ人たちのため、環境改善に全力を尽くすアルツハイマーの姿に感銘を受けた。 いうなれば医学に人間性を取り戻した人物の一代記といえるのかも |
|
| アルツハイマー―その生涯とアルツハイマー病発見の軌跡 コンラート マウラー 他 | |
| 痴呆の謎を解く―アルツハイマー病遺伝子の発見 ルドルフ・E. タンジ 他 | |
![]() |
楽しみながらアルツハイマー病を知る |
| 監修者のあとがきによると、本書は科学ジャーナリストのパーソン氏が研究者のタンジ氏をインタビューして書かれたもののようだ。
そのため、病因遺伝子発見の最前線のエピソードが次々に出てきて息をつかせない。しかもタンジ氏は研究者としてトップレベルの業績を上げているとともに、ロックバンドのメンバーでもあったと言うだけに個性的であり、人間味に溢れている。そのことが数多くのエピソードをなお興味深いものにしている。 更に本書の長所はアルツハイマー病研究の最前線の知識が分かりやすく書かれていることだ。本書によって読者は、どのようにすればアルツハイマー病にかかることを、少しでも遅らせることができるかを知ることができる。 |
|
| 痴呆の謎を解く―アルツハイマー病遺伝子の発見 ルドルフ・E. タンジ 他 | |
| 痴呆の人の思い、家族の思い 呆け老人をかかえる家族の会 他 | |
![]() |
エピソードのひとつひとつが戦いです |
| かつて介護施設に勤めておりました。 痴呆(認知症という名称に変わりましたが)の方とも 関わらせていただきました。 同じように生きている人間でありながら、同じ日本人でありながら 行き違うこともたびたびでした。 それは、痴呆患者を抱える家族の方に対してであったり、 痴呆の方とのことであったり。 そのたびに、戸惑ったり、家に帰って泣いたこともあります。 毎日が、戦いでした。 患者やその家族だけが抱えられる問題ではない、と思います。 周囲の方の協力もあってこそ乗り越えられることもあります。 私は、ぜひ痴呆を知らない人にも読んでいただきたい。 そして、少しでも現実を知って欲しい、と願っています。 |
|
| 痴呆の人の思い、家族の思い 呆け老人をかかえる家族の会 他 | |
| 100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち デヴィッド スノウドン 他 | |
![]() |
あたたかな研究紹介書 |
| そろそろ「老化」が気になりだすと読みたくなるようなタイトルですが、「研究の進め方、ありかた」を書いた本でもあり、「修道院という世界」をのぞかせてくれる本でもあり、「人との接し方」を考えさせる書でもあります。
アルツハイマーの研究のために、なぜ「修道女」を対象集団に選んだのか。アルツハイマーの疫学、分子生物学的研究の解説から、こんな食事や生活がよい、と実際的な知識もたくさん盛り込まれていますが、なによりも、全体を通じて感じられる著者の真摯な態度、修道女たちのやさしさが、この本を、よりよく年をとるには「明るく、前向き」が大事、と語りかける温かいものにしています。原題のAging with Graceにもそんな温かさを感じました。 研究の途上、彼女たちとの交流の中で著者が教えられたこと。例えば、「「学歴が高いほど長生き」とのデータを説明すると、低学歴の人々は動揺するしかない。」という、研究成果の発表とそれを聞く被験者の心の問題。テストの際に「「・・できますか?」は良くない。「・・してみてください」と言う方がよい。プライドや恥ずかしさから、「できない」とは認めたくないものなのだから。」という配慮の必要性。こういった事は病気や障害の告知に際しても、いえ、日常の会話でも忘れてないでいたいことなのではないか、と気づかせてもくれました。 この本は、ある福祉系の大学で、神経生理学の講義推薦図書にもなっているそうです。病気や障害のある人に接する人に、その研究をする人にも目を通して欲しい本です。 |
|
| 100歳の美しい脳―アルツハイマー病解明に手をさしのべた修道女たち デヴィッド スノウドン 他 | |
|
||||||||||||