ヴォイトレ通信

Vol.24

☆平たい「イ」を太い「イ」に!!

 「イ」は「エ」と同じように発音しづらい母音です。歌の音尻が「イ」で終わる曲などは、上手にロング・トーンが出せないとフラットしがちになりますし、母音が薄くキンキンとするだけで響きが足りない音になってしまいがちにもなります。なぜなら「イ」は「エ」よりも唇を横に引いて口の中を狭くして発声される音だからなのです。ですから、「イ」は「エ」と同様に唇を引きすぎないように気をつけて、響きを鼻腔(鼻の内側の空洞部分)で増幅させるように発声するように心がけてください。

 また「イ」の発声時の舌の位置は、くれぐれも歯の下側、下顎の中央のひだに舌の尖端が当たるようにしてください。「イ」は「エ」と同様に舌が盛り上がることによって発声される母音ですが、舌を盛り上げすぎると口の中で共鳴しづらくなるので、できるだけ舌を平らに下げることが必要となるのです。音声学では「イ」と「エ」を前舌母音と名称しています。それはこの2つの母音が前舌の形で発声される音だからなのです。

 あとは作られた音を共鳴させて発声するのですが、どの母音を発声するときも同じことで、効果的に鼻腔共鳴(鼻の内側に響かせる)を行うことが求められます。そのためにもできるだけ声を鼻腔に集めるようにしてください。上手く鼻腔共鳴ができていないときは、どこかしら体に力が入ってしまっているはずです。その原因部分をつきとめて、リラックスしてから発声することが上手く「イ」を発声するコツです。
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