ブルックナー Anton Bruckner (1824-1896)
熱心な聞き手ではなくコレクションも少ない。実演は10年以上前に今は名前の聞こえないスイトナーがNHK交響楽団と8番をやったのを聞いたことがあるだけ。だがこれでブルックナーの魅力に気がついたのは確か。ただし、スケルツォやフィナーレがどの曲のものかすぐには分からない程度。また朝比奈隆やヴァントなどの世評の高いブルックナー指揮者の演奏をろくに聞いたことがない。朝比奈の演奏はテレビなどで聞いたが、あまり好みではない。またヴァントは晩年やけに神格化されてしまい、それに対する反撥から少々距離を置いていた。そろそろ聴いてみてもいいかと思っている。
☆交響曲第3番 ニ短調「ヴァーグナー」(ノヴァーク版)
○ベーム/ヴィーンフィル (POCL-9429) 1970年録音
第4番と同時期の録音。ベームはこれらのほかに、第7番と第8番をVPOと録音し、DGから発売されたが、あまり評判にならなかった。これは、第4番より優れた演奏と評者によっては評価が高いもの。第2楽章のテーマがシューマンのトロイメライを連想させる。ヴァーグナーの作品の引用とヴァーグナーへの献呈によってヴァーグナー交響曲と呼ばれるらしいが、引用についてはよくわからない。
☆交響曲第4番 「ロマンティック」
LP ○ベーム/ヴィーンフィル (ノヴァーク版とされている)1973年録音
ブルックナーとの出会いの曲。当時レコード芸術主催のレコードアカデミー賞を受賞するなど名盤の誉れ高く、ブルックナー入門のため2枚組みの高価なLP(確か4000円くらいした)を清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入。しばらく馴染めなかったが、いつ頃からか、第1楽章から親しめるようになった。
○ベーム/ヴィーンフィル (上記LPと同じ録音) 1973年録音 LONDON POCL-5040
(2005.03.03購入 中古価格250円)
LPの方が、音色がつややかで静謐な音響だったように記憶する。記憶の美化作用だろうか?演奏は確かにこの演奏だ。
○ハイティンク/ヴィーンフィル CD 1985年録音 (1878/1880年版) VPO-025 300円(税抜き) 2003.10.11購入
フィリップス原盤。ハイティンクは世評はあまり高いとは言えない指揮者だが、別のところでも書いたように、堅実で衒いのない音楽を作る人だと思う。中野雄氏の著書の裏話で「フィリップスの録音陣のおかげでずいぶん得をしている」というようなことを書いてあったが、天才的な人ではないとしてもヨーロッパ音楽の本流ではあると思う。
ハイティンク盤は、ppを抑制して演奏しているので、おおらかさには欠けるが、響きは美しく、歌にも躍動にも欠けていない。
☆交響曲第5番 変ロ長調
○シューリヒト/ヴィーンフィル (435 332-2) 1963年録音 モノーラル
ヴィーンフィルの100周年記念盤らしい。長野の中古CD屋でみつけて購入。わざわざ外盤を購入した人がなぜ手放したのか?
ブルックナー初心者には、第5番が最も難しいと言われているが、その通りかも知れない。何回か聞いたが、メロディーも構成も記憶できない。
☆交響曲第6番 イ長調
○スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送交響楽団 (BVCE-9710) 1997年録音
ショスタコの5番で親しんだMr.Sが近年全集録音したものの一つ。音が大変透明。
☆交響曲第7番 ホ長調
○ジュリーニ/ヴィーンフィル (F35G 20139) 1986年録音
しなやかな演奏。ブルックナーの交響曲のなかで一番メロディー的な魅力が多い7番だが、それを歌心に溢れたジュリーニの指揮ということで実際非常に滑らかで雄大な演奏になっている。
☆交響曲第8番 ハ短調
○ヨッフム/シュターツカペレドレスデン (TOCE-7014) 1976年録音
ドレスデンのオーケストラを賞賛する人が結構いるが、これまであまり満足したことがない。このCDもそう。有名なペーター・ダムのホルンもあまり上手に聞こえない。伝統のアンサンブル、音色といっても。細部に拘泥しないヨッフムの指揮のせいだろうか?むしろ下手な部類に聞こえてしまうのは自分とこの楽団の相性のせいだろうか?その後、ザンデルリングのブラームスを聞いて、この楽団の真価を再確認した。
実演では、1980年代末?にスイトナー指揮NHK交響楽団をNHKホールで聞いた。その体験によってブルックナーの音楽に親しめるようになった。フィナーレが凄かった。一度身を浸してみることだ。
☆交響曲第9番 ニ短調
○ショルティ/シカゴ響 (F00L-23118) 1985年録音
鋭角なショルティの指揮姿を思い起こさせるような角張った演奏。確かレコ芸で小石忠男氏が絶賛していたと思う。だが、まだまだ難曲。
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