Franz (Ferenc) Liszt (1811.10.12ハンガリーのライディング -1886.7.31バイロイト) 

典型的な神童。1822年からヴィーンでチェルニーにピアノを師事、サリエーリに対位法を学ぶ。1822年ベートーヴェンの前で演奏!ダグー伯爵夫人との間の子供のなかでコジマは、のちにリストの弟子ハンス・フォン・ビューローと、次にヴァーグナーと結婚。至難の新作をほとんど初見で演奏:シューマンの「謝肉祭」やグリーグのピアノ協奏曲。ピアノの可能性を発展しつくしたかのような大名人。ヴァイオリンのパガニーニと並び賞せられる。しかし、豪放華麗な演奏や多くのトランスクリプション、パラフレーズ(編曲)に見られる外面性により、しばしば辛い評価が与えられる。確かに、彼の作品で感動することは多くない、いやむしろ非常に少ない。またつまらなさを覚えることが多い。それゆえ、リストって結構面白いじゃないかと感じさせてくれたフジ子・ヘミングはそれなりに評価したい。


○管弦楽曲集 カラヤン/ベルリンフィル (DG POCG-5053 453 314-2)

☆交響詩「前奏曲」、ハンガリー狂詩曲第2番<1967>、第4番<1961>、第5番<1960>、メフィストワルツ<1971>

○管弦楽曲集 シノーポリ/ヴィーンフィル <1996> (VPO-022 DGの録音より) 

☆交響詩「前奏曲」、ハンガリー狂詩曲第2番(ドップラーによるオーケストレーション)

併録は、サンサーンス「動物の謝肉祭」ベーム/ヴィーンフィル、コンタルスキー兄弟

ハンガリー狂詩曲は、カラヤン盤と同じドップラーによるオーケストレーションのはずだが、シノーポリの解釈のためか、非常に多くのロマ(ジプシー)的な濃い表情が付けられた演奏。また楽器法も冒頭から異なるように聞こえる。

☆ピアノ協奏曲第1番、第2番

○LP リヒテル(p),コンドラシン/ロンドン交響楽団<1961> (Philips)

ラジオのクラシック音楽番組で父が懸賞に応募して当てたもの。リヒテルのむらのない間然とするところのないピアノが素晴らしい。

○ピアノ曲集 ツィメルマン (DG POCG-1467 431 780-2) <1990>

☆ピアノソナタ ロ短調、灰色の雲、夜、悲しみのゴンドラU、葬送曲

1993.07.14(水)コメント:このところ、リストのピアノソナタが著名ピアニストの間でブームであるようで、ポリーニ、ポゴレリッチ、そして以前からリストのスペシャリストであるブレンデルもあいついでレコーディングをしている。このCDは5月のツィメルマンのリサイタル(長野県岡谷市 カノラホール ショパン ピアノソナタ第3番、ドビュッシー映像、シマノフスキ?)を聞いたあと、記念にと購入したもの。パンフレットにその素晴らしさがつづられていて興味を持った。以前にFMラジオをよく聞いていたころ何回か耳にしている曲だが、今回初めてじっくり耳を傾ける。7:53あたりの右手のパッセージはすごい。しかしもっとレガートの方が快い。この曲は盛期ロマン派の産んだラプソディックかつ構成的な曲である。19:50からフガート的な部分に入る。リストの白髪の肖像が思い浮かぶ。25:00からのきらめくようなパッセージ。「灰色の雲」は本を読んでいるうちにうっかりとききのがすような静かな曲。「夜」には、ハンガリアン・ラプソディーの反響がきこえる。「悲しみのゴンドラ」はワーグナーの死と関係があるのだという。その意味で、ブルックナーの交響曲第7番の第2楽章と兄弟のような関係。ブルックナーの方が美しいが。「葬送曲」は余りに有名なショパンと比較してしまう。レチタチティーヴォ風。ショパンの英雄ポロネーズのパロディーが後半に聞こえる。

○ピアノ曲集 フジ子・ヘミング (日本VIC VICC 60123) <1999>

☆「ため息」、「ラ・カンパネラ」、「小鳥に説教するアッシジの聖フランシス」、「愛の夢第3番」、「泉のほとりで」、「ます」(シューベルト作曲、リストによるトランスクリプション)、「ハンガリー狂詩曲第2番」

NHKのドキュメンタリー番組により一躍名の売れたフジ子・ヘミングのリサイタルを妻がチケットを取っ(てしまっ)たので、いやいや聞きにいったのだが、これが結構感動的な演奏会だった。(NiftyのFCLAに紹介したところ結構反響があった。)その後、やはり妻が買い求めたのがこのCD。音楽通の多くは、数奇な運命をネタにした際物だと批判的だが、それに敢えて反論するとまずピアノの音色に魅力がある。このCDの録音がいいのかも知れないが音が混濁しない。また、指捌き的なテクニックのなさをあげつらうが、「ラ・カンパネラ」などは、腕達者のピアニストのを聞いても、演奏のアラ探し的になってしまうが、フジ子の演奏は、曲を曲として味わえる(それが曲本来のヴィルトゥオジティの発揮になってないとしても)。また、表情豊かにピアノが歌うのも悪くない。むしろこのようなレガートはなかなか聞けない。エキセントリックな売名的なエピソードを自ら語るところなど、毀誉褒貶が喧しい演奏家ではあるが、集中力のあるときの演奏は聞いて損はないように思う。

○超絶技巧練習曲集より キーシン (RCA BVCC-727 09026-68262-2) <1995>

併録 シューマン 幻想曲 ハ長調 Op.17

妻がキーシンリサイタルのとき(横浜みなとみらい 2001.4.29 バッハ=ブゾーニのトッカータ ハ長調、シューマンのピアノソナタ第1番、展覧会の絵) に購入したもの。キーシンの演奏は、真剣で誠実で衒いのない見事なものだが、特に抜けるような透明な音色といった魅力に欠ける。展覧会の絵などもグランドマナーの間然とするところのない演奏なのだが、魅了するような力に欠けるような気がする。私自身みなとみらいホールが初めてで少々集中力を欠いていたのかも知れないが、どうもベールの向こう側の演奏という感じがした。いわゆる魂の交感的な感動からは遠かった。このCD、「次第に難しくなる練習曲」という割には収録順が番号順でないのが気になる。


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