George Szell
西暦2000年は、ジョージ・セル没後30年であり、ソニークラシカルから没後30年記念のCDシリーズが発売された。その中の目玉が先に書いた東京ライヴである。このCDから受けた感激をきっかけにこれまで関心を持ちながらそれほど録音を保有していなかったこの指揮者のCDを財布と相談しながらできるだけ集めてみようと思い立った。
また、それに並行してYahoo!Japanの掲示板で「ジョージ・セルを語ろう」のトピ主になった。
それが縁で、セルのHPを開いている方が、ベスト10を年末に募集され、それに投票した。参加者は、30名弱だったようだが、非常によくまとめられていて参考になる。
現在、晩年のEMI録音に見られる歪みについてファンの人とメールでのやりとりもしたことがあったが、話が合わなかった。
LP
○モーツァルト 第40番、第41番
○ベートーヴェン第3番、エグモント序曲
○ベートーヴェン第4番、第8番
○ベートーヴェン第9番
○ブラームス第4番、悲劇的序曲
○ドヴォルザーク 第9番、スメタナ「モルダウ」
CD
○ベートーヴェン 交響曲第9番 フィデリオ序曲 (没後20年企画盤)
○ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番、第5番 フライシャー
○ブラームス 二重協奏曲 オイストラフ、ロストロポーヴィチ (ベートーヴェン三重協奏曲カラヤン/BPO リヒテル)
○シューベルト 交響曲第9番(EMI)
○ドヴォルザーク 交響曲第7番、第8番(CBS)
○ブラームス 交響曲第1番、大学祝典序曲
ヴェーバー オベロン序曲、モーツァルト第40番、シベリウス第2番、ベルリオーズ「ラコッツィ行進曲」
吉田秀和氏がセルを論じた「世界の指揮者」や「レコードのモーツァルト」などでまさに伝説の公演となっていた来日公演。その東京での一夜がほぼ完全な形で再現された。ソニーレコードが、セル没後30周年ということで、過去の録音を再編集などして、発売しているが、その目玉として、9/22に発売された。吉田氏の賛辞があまりにも印象的だったので、ライヴ録音が残っていないだろうかと話題を私がNIFTYのFCLAに出してからもう5年も前になるらしい。そのツリーも少しは今回の録音の発売に影響したのだろうかと想像したりする。
ところで、本題である。数あるモーツァルトの交響曲第40番の演奏の中で、特にその第一楽章の尽きせぬ微妙なニュアンスにあふれた演奏は、まさに白眉と言えるものかもしれない。東京文化会館の響きは、記憶では、比較的残響が少なく、さらさらとした音響になると思うが、そのせいももあるのだろうか、非常に音色がさわやかである。冒頭の弦の伴奏が颯爽と正確で、その上に乗るメロディーのデリケートな感触。管楽器と弦楽器のかけあいのやさしさ。一時期飽きるほど聞き、いまや凡百の演奏では満足できなくなっているが、この演奏は満足などというものではない。想像以上である。濃厚ではないが、表情が豊かである。つかのまの幸福感、さっとよぎる哀しみ、絶望、憧れ、さまざまな感情の襞が柔らかいが繊細な音色でつむぎ出される。これは、セルの心だろうか、モーツァルトの心がそのまま音となって表れたのだろうか?情緒に溺れた演奏では決してないが、まことに汲めども尽きせぬ味わいの演奏である。FCLAのメンバーが言うように、フレーズごとに細かくテンポを変え表情を変えている。それがまったくわざとらしくなく、つぼにはまっている。特に展開部で、第一主題モチーフがさまざまに処理されるところから、ためらいがあちに再現部が始まる部分!2000.10.02
○ヨハン・シュトラウスU、ヨゼフ・シュトラウス曲集
○リヒャルト・シュトラウス 「死と変容」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」「ドン・キホーテ」
○リヒャルト・シュトラウス 家庭交響曲、「ドン・ファン」、ホルン協奏曲第1番
○マーラー交響曲第10番より第1楽章、第3楽章 ウォルトン「オーケストラのためのパルティータ」 ストラヴィンスキー 組曲「火の鳥」(1919年版)
○バルトーク 管弦楽のための協奏曲、ヤナーチェク シンフォニエッタ
○コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」、プロコフィエフ「キージェ中尉」、ボロディン「ダッタン人の踊り」
○プロコフィエフ 交響曲第5番、ピアノ協奏曲第3番 グラフマン
○ヒンデミット ウェーバーの主題による交響的変容 ウォルトン ヒンデミットの主題による変奏曲、交響曲第2番
ドビュッシー「海」、シューマン交響曲第2番、ベルリオーズ ラコッツィー行進曲
ルガーノという地名は、いかにもイタリア的なので、巷間イタリアのルガーノの町でのライヴ録音というコメント多いが、このルガーノという町、実はスイスに属している。もちろんイタリア国境である。スイスでは、独仏伊にロマンス語が話されると言われているが、まさにこのルガーノこそイタリア語圏のスイスなのである。
録音はモノーラルであるが、音質は大変いい。特にシューマンの2番がライヴならではの強烈な名演奏。セルとクリーヴランド管は、まったく一糸乱れぬ演奏を繰り広げるのだが、スタジオ収録と違い、演奏の熱気が次第にあがっていくのがよく分かる。即興的な驚異的なテンポとものすごい精度の高さの両立が成し遂げられている。なお、ここに収録されていう曲目の録音日は異なるらしい。またコメントに、グルダとの共演のような記述もみられるが、もしかしたらそのような音源もあるのだろうか?
○ベートーヴェン 交響曲全集・序曲集
○ベートーヴェンコンサート(1969年ザルツブルク音楽祭) ギレリス、ヴィーンフィル
エグモント序曲、ピアノ協奏曲第3番、交響曲第5番
○ベートーヴェン 劇音楽「エグモント」全曲 ヴィーンフィル(スタジオ録音)
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