◎おわりに

 男は得だ。
コンベンションの会場内をタンクトップで闊歩しても、石を投げ付けられたりしない。
サイコロをどこに置いたか忘れてもいいし、大口開けて「早く入れてぇ」と叫んでも変な誤解を招かない。
 女は得だ。
遊びたいシステムは男が選んでくれるし、女戦士をプレイヤーキャラクターに選んでも白い目で見られない。
マスターの嘘を公衆の面前で喝破しても、悪いのはいつもマスターだと思ってもらえる。

でもやっぱり、男のほうが得だ。
18禁の同人RPGを堂々と買えるから。


 男と女は違う。
どちらが良い悪いではなく、ただ違う。
RPGの世界でも常識だが、せめてゲームの中でも男女平等でありたいという強い願望がそれを否定にかかっている。
男と女は等しく扱われるべきだという社会的、ゲーム的な観点は、両者が同じであることを前提にしている。
だがその前提は、全く意味がない。
 男も女もイライラする。
この点についてだけは同じだ。
だが、そのメカニズムは全く異なる。
 男の場合、睾丸で日々作られている精液がいっぱいにたまると、攻撃的になってイライラがつのる。
セックスやマスターベーションで精液が放出されれば、このイライラは抑えられる。
だが、気分や体調によって精液が作られるスピードが上がり、時としてイライラが抑えられなくなる時もある。
RPGでそうなったら最悪だ。
男は粗暴になり、攻撃的な発言が多くなり、自分の意見が採用されないとイライラがさらに増大してストレスがたまっていく。
 女の場合はさらに面倒だ。
女の場合、月経の一週間くらい前になると月経前症候群(PMS)がやってくる。
症状は様々だ。
単なるイライラから、気分が沈み、陰鬱になり、のぼせ、ひどい時には立ち上がるだけで立ちくらみを起こしてしまうこともある。
RPGでそうなったら最悪だ。
周囲の男達は、普段とは違う女に変貌しているかも知れないプレイヤーを見ることになるかもしれない。
そして、彼女のキャラクターシートやサイコロ類は受難の時を迎えるのだ。
 こうして、イライラしている男はさらにロールプレイができなくなり、イライラしている女はさらに行動宣言に分別がなくなっていく。

イライラしている男にはマスターベーションを、
イライラしている女には静養を勧めよう。


 これまで、様々な面から男と女のRPGの違いについて紹介してきた。
男と女は体の作りから脳の作りまで、根本的に違う。
だから、RPGに対しての考え方やロールプレイの仕方についても大きく異なる。
それぞれの違いが良い、悪いということではない。
その違いを認識し、尊重し、できるところはやり、できないところは他の人に任せる。
それだけでいい。
パーティープレイはそこから始まるのだ。

男はとにかくサイコロを振ればロールプレイだと思っている。
女はとにかくおしゃべりすればロールプレイだと思っている。


 この本を書くために、様々なところで調査研究を行った。
目的を話すと、あまりいい顔はされなかったが、それでも多くの人が調査に応じてくれた。
特に伊豆の振り子氏、ニンジャ氏、蒔田鎖凪氏の3人には多大な協力を受けた。
この場を借りて感謝したい。
あと、イラストの神代蒔子氏にも多謝。



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