update: H13.04.17

ちょっと異様な栽培環境・・・ヲヒヲヒ
書きかけの部分が残ってますが、すみませんm(__)m。


はじめに

 蘭栽培と言えるものをギフト株から始める方も多いのでは無いでしょうか。花の終わったギフト株を育てて、花を咲かせて喜んでいるうちはまだ良いのですが、素質(と言うのだろうか??)のあるかたは、たいていそれでは済みません。蘭の本を買い漁り、守備範囲を広げているうちに、一度は自分の栽培環境がパンクする憂き目に遭遇する訳です。ここで、栽培環境を広げる事の出来る人は、ある意味で幸福です。しかし、そうも出来ない人は、自分の守備範囲を限り、余計な株は自分のエリアに持ち込まないようにするという、無駄な努力を始めます。たいてい、この頃には、最初に育てていたギフト株は見放されています。見放されても、元気にしている事もありますけどね、蘭の場合。このあたりが、蘭キチへの道を歩む人にとっては、重要な分岐点となります。原種を追求する人、特定の特徴を持つ交配種にのめり込む人、東洋蘭や野生ランにとりつかれる人・・・。原種にこだわる人は、交配種や個体名の入っていない株を嫌がるようになりますが、そのような株は自ずと値段も高くなるわけで、やたら値段の手頃な苗ばかりが増えたりする訳です。苗とて、最初は場所を取りませんが、大きくなればそれなりに場所を取るのですが、不思議と、すべての苗が大きくなってくれる訳では無いので助かったりする訳ですね(^^;)。

 私の場合、集合住宅住まいですので、この分岐点に到達したときには、場所の加減もあって、出来るだけ小型種を選ぼうとしていました。となると、自然とプレウロサロイドの系統が多くなるのですが、この系統、困った事に美しく魅力的な種に限って、夏暑がるという問題点がありました。最初はマスデバリアを育てる為に、気化冷却による冷却を行いました。マスデバリアも交配種などなら、耐暑性もありますので、この方法で夏を越える事は可能のようです。マスデバリアは常に濡れている環境を好みますが、葉の厚い系統はある程度の乾燥に耐えますし、そのぐらいの方が耐暑性が高まるようです。具体的には、カトレアを育てる程度まで水やりを控えて、株を休眠させてしまう訳です。でも、休眠に失敗していると、葉っぱが元気でも夏の間に根だけが腐って、秋になって成長を再開する段になって初めて、一気に葉っぱが落ちる事になります。成功か失敗かは、秋になってみないと分からないという点は、ちょっと困りものなのですよね。

 ま、それでも、マスデバリアの交配種をちょぼちょぼ咲かせているうちは良かったのです。「いつかは、コクシネアを育てるんだ」なんて、いつ実現するとも判らぬ夢は抱いていたのですが、栽培環境も整わないまま、当時はまだ高価なMasd.coccineaなんてとても買う勇気は無かったのです。でも、世の中には、とんでも無く親切な方はいるもので、「ぢゃあ、やってみない」ぬわぁんて言われて、コクシネアを含む、クールタイプのマスデの分け株をわんさと頂いてしまったのです。この頃は、まだ冬だったので良かったんですが、そのうち否が応でも夏はやってくるのです。そこで、考えに考えたあげく、作り上げた環境が、現在の異様な栽培環境の始まりという訳です。

1号機プロトタイプ、作成開始

 私も、最初は気化冷却を試みようとしたのですが、基本的に、夏の間に株を保つ為の非常手段と考える方が良さそうで、私の技術では株を良好に保ちつつ夏を越えさせる事は出来ませんでした。そこで、冷房機を用いた冷却を考え始めました。

 冷房機を用いて株を冷やす事を考えた場合、集合住宅に住む私は、まず部屋を冷やして、その中で栽培することを考えました。マスデバリア、プレウロの類は、生存には強光を必要としない事が多く、蛍光灯下での栽培が可能なものが多い為です。(しかし、花芽が付くかどうかは別問題である)。まず、単純に6畳の寝室部屋を冷やして、その中にビニールケースをセットし、蛍光灯を組み込んでみました。しかし、蛍光灯の発熱が大きいため、ビニールケースの中は冷えず、当然湿度も低くなります。そこで、冷房機の送風口からビニールケースへ直接冷たい空気が流れるように、ビニールで作ったダクトを連結し、蛍光灯下には、安価なプラスチック製の衣装ケースをセット。湿度保持の為に衣装ケース内に水を満たし、底面フィルター方式の水中ポンプで水を循環させました。水は、湿度を上げると同じに、温度変化に対する緩衝作用も期待することが出来るのです。

 これで、真夏でも22度〜28度の環境を得ることが出来ましたが、湿度を50%以上に保つ事は意外と困難でした。タイマーをセットして、定期的に雨が降るようにセットしたこともありましたが、これはあまり良い結果を生みませんでした。水は株や鉢の汚れによって急速に汚れ、蛍光灯で照らされているため、藻の発生が誘発されます。さらには、一度、ダニなどが発生すると、全部の鉢にダニを均等に分配するような結果となります。毎日、流水がかかるので、コンポストの腐敗は起こりにくい印象があり、株の成長もそう悪くは無かったのですが、病気の伝播の可能性を加味して考えると、あまりにリスクのほうが大きい方法と思われました。循環させている水ではなければ良いのかも知れませんが、それはとても屋内で作れるシステムではありません。

 超音波加湿器は、湿度を上げるための有効な手段であるのですが、使う水が汚れていたり細菌が増殖したものであれば、蘭にも人にも悪影響を及ぼしますから、R/Oで濾過した水を使用していました。効率良く稼動させる為には複雑なタイマー制御が必要ですが、コントロールする手段があれば有用な湿度コントロール法となるでしょう。しかし、室内で使うのであれば、蘭に良好な湿度は建物には良くないという事も考慮する必要があるでしょう。

1号機、稼動・・・だが

 最終的には、水中ポンプで循環させた水を張った衣装ケースの上に、蛍光灯をセットしたビニールケースの中で育てる方法に落ち着きました。なお、冷房機からの空気をビニールケースの中に導く際には、かならず空気の通り道を確保する必要があります。空気の抜けるところが無いと、ビニールケースにいくら冷たい空気を送り込んでも、効率よく冷えてはくれません。冷気を入れるダクトと対側に排気できるスペースを設けましょう。

 しかし、この方法には色んな問題点がありました。1部屋を完全に冷房してしまうと言っても、蘭の為に1部屋明渡す事ができるほど、私は裕福でも、太っ腹でもありません。その部屋が無ければ、寝る場所を失ってしまう私は、やむなく、毎日、蘭と添い寝をする羽目に陥ってしまいました。熱帯夜の続く夏は快適で良いのですが、時としてヒトには寒すぎる事もあります。蘭の為に暑い最中に布団に包まって寝ているキチガイがいると、某ネットで誹謗中傷されたのは、この私です(しかし、私は野鳥も大好きである)。そして当然の事ですが、部屋の湿度があがるため、冬は露結しやすく、壁紙などの傷みに気をつける必要があります。決して万人向けの方法とは言えない・・・というか、私以外に誰もやらない方法だと思います。しかし、幸か不幸か、何年かこの方法で栽培してきたが、ある年から蘭栽培を1年間出来ない状況に追い込まれた為に、このシステムは解体されることとなりました。

もうひとつのシステム

 上記のシステムとは別に、店などに置かれている清涼飲料水用のちいさな冷却機を手に入れる機会がありました(感謝>哲さん)。むしろ、このような装置の方が万人向けと思われます。システムをそのまま使うという手もあるのですが、私は次に述べるような改造を施しました。まず、内部に蛍光灯を設置しました。もちろん、発熱の多い安定器は外に置きます。また、本体のサーモスタットは無効とし、新たに逆サーモスタットをセットし、本体をコントロールするようにしました。冷却が始まると、冷えた部分の露結が始まります。これは、内部の空気の乾燥の原因にもなると考え、冷却機が動いているときには、冷却部に強い風が当たるように設置したファンを作働させるようにしました。これにより、冷却時の急激な湿度の低下は抑制され、当然、これは内部の空気を動かす為、蘭にも良い影響を与えると思われました。ただ、これでも湿度が不足すると思われる場合には、プラケースにいれたまま、冷却ケースに入れておく事もありました。あとは、ファンの風の当たる部位に、熱帯魚用に使われる安価な活性炭を敷き詰めて置きました。ケース内に臭いがこもる事は無かったので、ある程度の空気清浄効果もあったのでは無いかと、私は考えています。このシステムだと、温度変化をつけることは出来ないのですが、確実に摂氏20度の環境を作ることが出来ました。ディサの苗の生育には、かなりの威力を発揮してくれたのでは無いかと思っています。しかし、このシステムも蘭を栽培できなくなってしまった為に、粗大ゴミとして役所の回収システムに依頼し破棄されました。

ここまでの試行錯誤の反省点

 これまでのシステムの問題点として、どうしても、日照不足になっていたのでは無いかと言う反省があります。蛍光灯下で栽培が可能と言われている、Masdevallia やDen. cuthbertsonii ですが、株を維持することは出来ると言う程度で、それでも花を咲かせてくれる種類は限られていたように感じています。また、蛍光灯直下なら5000Lx程度の光量を確保することは可能でも、すべての株に必要な光量を確保できるほど蛍光灯を増設すれば、それに伴う熱量も増加します。

 そして、湿度ももう少し高くした方が良いのではと思いました。冷房機から出てくる乾燥した空気を、鉢の数cm下に張った水の影響で加湿しようとしても、コンスタントに50%以上の湿度は保てません。きっと、日中の湿度は少しぐらい低くても、夕方から朝にかけての温度を下げ湿度を100%に持って行ければ、自然環境に近づける事が出来るのでは無いかという考えもあったのですが、現実化出来ませんでした。湿度を上げるには、やはり、閉鎖空間の方が都合が良いようです。

そして、2号機作成へ・・・

 1年余の空白期間を経て、再度、クールシステムを立ち上げる必要が生じてしまいました。光量不足と湿度不足という問題点を解決すべく、熱帯魚に使用していた120X45X45cmのアクリル水槽の使用を用い、窓際でのセットアップを考えました。さらに、補光の為にHIDランプを使用、光源から50cmの地点で5000Lx程度の光量を確保します。冷却には熱帯魚や水草用の水冷機を使用し、外気温30度で、ケース内21度(夜)〜28度(昼)、湿度60〜80%を確保出来ています。2号機プロトタイプ

2号機改へのバージョンアップ

 実は、2号機で育てていたカスバは昇天してしまいました。考えてみると、暑い日には28度近くまで温度が上がってしまっていたのです。HIDランプの熱を抑えきれなかったのが敗因と思われ、この年は少々改良を加えました。まず、HIDランプに小型ガラス水槽を使ってカバーをします。HIDランプの熱はケース内部には直接作用しません。それと、レイシーの水冷機ですが、カバーをとりはずしました。放熱効率を上げる事で、水冷効果を増強しようという訳です。夏の最中になると、どうなるかは分かりませんが、目下のところ18度〜23度のレンジで納まってくれています。超音波加湿器のモジュールは、今年は止める事にしました。水が綺麗になっていないと、かえって霧が植物に有害になると考えたからです。循環させている水を完璧に綺麗に保つ事は不可能と思われました。
 今年からは、このシステムに加えて、Amieleが使用されます。こちらのシステムの詳細は、冷房ボックス「Amiele」の使用レポート−立ち上げ編を参照してください。


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気化冷却

 気化冷却という手段は、水が蒸発するときの気化熱で対象物を冷やす手段の総称で、正直な所、夏の湿度の高い日本では、あまり有用な方法ではありません。暑くとも湿度の低い外国などでは、バッド&ファン方式などの気化冷却を用いたクーラーがよく売られおり、10度ぐらいは十分下げる事が可能なのだそうです。日本では、冷風扇とか冷風鉢などと言われるものが、主にシプリペディラム(アツモリソウの類)を育てる事を目的として作られてはいますが、価格が高価ということもあり、私は現物を見たことがありません。

 私が行った方法は、もっと単純で廉価な方法で、大きめの鉢受けなどの底の浅い容器に水を張り、その中に、空の素焼きの植木鉢を逆さに置き、その上に同じ大きさの素焼き鉢に植えた植物を置くという方法です。そこにファンで風を送ります。下の植木鉢に出来るだけ風を当たるように工夫できれば、なお良いみたいで、下の植木鉢が、張ってある水を吸い、風に当たることにより水を蒸散させ温度が下がるという原理です。もちろん、上の植木鉢や植物にも通風は必要なので、風が当たることは問題無いのですが、気化蒸散させるための強い風を直接、植物の鉢に当てると、種類によっては、乾きすぎて困る事もあるので、注意が必要です。

 蘭の沼への誘いにリンクを張っているHPで、酒中仙さんと言う方が、冷風箱という気化冷却の原理で冷やす箱を作って、Den.cuthbertsoniiの夏越えに成功されていたとおもいますので、興味のある方はどうぞ覗いてみて下さい。

 でも、クール種でも、すでに生育の良い耐暑性のある交配種のマスデなどでしたら、この方法で夏を乗り切れる可能性もあるのですが、一週間どころか、下手すると1ヶ月以上熱帯夜の続く可能性のある関東あたりの平地の夏では、まず効果を期待できないと思った方が良いかも知れません。

ファン

 風を送るファンですが、園芸用に売られているものは高価で、多くの場所で使うためには、それなりの出費が必要となります。東京の秋葉原や大阪の日本橋などのジャンク屋さんには、100V交流で使用できるファンが一つ1000円以下で売られています。私は、これを良く利用しています。ジャンク品なので、一度回してみて引っかかる所が無いか確認して購入します。100V用と200V用がありますが、200V用を100Vで使用すると風が弱いので、植物のひしめき合った狭いケース内で使用する場合には、こちらの方が良いこともありますので、目的に合わせて選んで下さい。電源コードや電源プラグ、必要ならスイッチなども、必要なら合わせて購入しておいて下さい。電源端子を見つけ、電気を流して回転することを確認します。ショートさせたり、感電しないように気を付けて下さい。その後、その端子とコードをはんだ付けします。はんだ付けした部分は、露出させておくと、水やりなどで水がかかった場合危ないので、確実に絶縁させて置いて下さい。私は、シリコンゴムで包埋してしまうことにしています。そして、使っているうちに、故障したり、異音が出てきたばあいには、潔く捨ててしまいましょう(^^;)。でも、このような方法は、失敗したり、事故が起こっても、誰も責任は持ってくれませんので、あくまで自己責任の上で行って下さいね。

蛍光灯

まだ、書いてません(^^;)


From : 2000.7 >>

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