沈黙する音楽私の愛する忘れられたロマン派  

■仕事中のバックミュージック

 仕事中にどんな曲をバックミュージックとして流したら能率が上がるか。
 推理作家としてデビューしてから、私はバロック音楽から現代音楽までいろいろ聴きこんでみたが、ようやく一つの結論に達した。といっても、仕事の合間にいいかげんな気分で考えているので、真面目なクラシック・ファンの方、怒らないでくださいね。まあ、真面目に取り合ってくれるとも思わないが。(笑)

 まず、室内楽、器楽曲、歌曲、オペラは、一つの楽器、あるいは歌が突出して聞こえ(つまり、うるさすぎて)小説のプロット作りを阻害する。はっきり言って、邪魔ということかな。
 やはり、聴くなら、交響曲ピアノ協奏曲。さまざまな楽器が音を作っていくので、耳に心地いいのだ。

 では、交響曲を作曲家別に考えてみるとどうだろう。モーツァルトは、ついつい聞きほれてしまうし、ベートーヴェンやブラームスは重々しくて、かえって仕事を妨害する。
 ブルックナーは大好きな作曲家だけれど、金管が時々仕事の邪魔をする。マーラーの交響曲は精神分裂症気味で推理小説に向いていそうに思えるが、私は真面目にプロット作りを練っているので、やはり向かないかもしれない。

 いろいろ聴いてみて、耳障りのいい音楽は、シューマンの交響曲であるという結論に達した。
 好みは人それぞれだと思うが、私の場合はシューマンを基本にして、それに近い音楽を探すようになった。その発展した形で、シューマンと同時代の忘れられたロマン派音楽を収集し、聴くようになっていったのである。
 それから何年かたつうちに、シューマンとその周辺どころか、ロマン派全体、北欧や南欧のロマン派音楽、20世紀であっても、ロマン派の香りのする音楽まで、枝は広がっていった。

 今、CDが溜まりすぎて、仕事場はたいへんなことになっているのである。
 この台詞、私のホームページの各部屋の導入の言葉と似ている(というか、まるっきり同じ)なので、お恥ずかしい(お寒い)かぎりです。(苦笑)

■忘れられた「ロマン派音楽」のランク付け■

 ただ、CDを集めて聴くだけではおもしろくない。じゃあ、いっそのこと、マイナーのロマン派音楽のランク付けをしてみようか。なんてばかなことを考え、こんなページを作ってみた。
 歴史の彼方に忘れられたということには、もちろん理由がある。曲として平凡である、優れていない、退屈だ、などなど……。
 私自身、はっきり言って、忘れられた作品群の8割は凡作だと思う。しかし、残りの2割の中に、おやっと思うほど光った作品があったりするのだ。なぜ、これは忘れられてしまったのか。そんな作品に出会った時の驚き、そして、嬉しさ。これはどんな分野にも共通するだろう。

 音楽評論家の中には、発掘することにどんな意義があるのかと真面目に論じる人がいるけれども、いいじゃないの、いい作品があれば……。
 それに、私は音楽評論家でも何でもない。素人(門外漢)という気楽な立場から、どんどん思いきって、「発掘」作業をやってみて、ランク付けをやってみようと思っている。

 そんなわけで、好きな人(物好きな人)だけ、このページを見てくれればいいと思う。

 さて、CD の時代になってから、歴史の中に埋もれた作品の発掘がさかんに行われ、録音が進んでいる。膨大なCD の中から一つ一つ紹介するのもたいへんなので、私の日記(頭蓋骨の裏側)で紹介した曲を順次、このページに移して、ランク付けをやってみようと思う。

■評価の基準■

 評価は100点満点とし、★で表わそうと思う。
 例えば、★は20点、☆は5点。つまり、★★★★★なら100点、★★★☆☆☆なら75点、★★☆なら45点。おわかりいただけましたか?

 大作曲家の作品を例にして採点してみよう。そうですね、ブルックナーあたりでどの程度の点がつくのか。ただ、私の主観が入った採点であり、人によって点数は違うはず。ついついブルックナーの中で比較してしまうので、中には点数が辛い作品もあるかもしれない。あくまでも、採点の目安として参考にしてください。

●ブルックナー(参考例)
 交響曲第00番 ★★☆☆☆(55点)
 交響曲第0番 ★★★(60点)
 交響曲第1番 ★★★☆(65点)
 交響曲第2番 ★★★☆☆☆(75点)
 交響曲第3番 ★★★★☆☆(90点)
 交響曲第4番 ★★★★☆☆(90点)
 交響曲第5番 ★★★★☆☆(90点)
 交響曲第6番 ★★★☆☆☆(75点)
 交響曲第7番 ★★★★☆☆☆(95点)
 交響曲第8番 ★★★★☆☆☆(95点)
 交響曲第9番 ★★★★★(100点)

 *ブルックナーの交響曲の中でBGM 向きなのは、2番と6番。


以下、順次紹介していきます。


Aランク(80〜100点)★★★★以上(公開中!!)

多少は甘いかもしれないが、「埋もれた逸品」クラスの作品。

Bランク(65〜80点)★★★以上(公開中!!)
まあまあの作品。「発掘」されてよかった。聴いて損はない。

Cランクの作品(50〜60点前後)★★☆☆程度
 興味があれば。マニアックな方はどうぞ。

Dランクの作品(45点以下)★★以下
 聴く必要なし。歴史の彼方に埋もれて当然の作品。


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