総合TOP>古代史雑談「時には古代の話を」>史跡館>ちょっと意外な古代史スポット>
兵庫県宝塚市にある中山寺の観音さんは、安産祈願で非常に有名なお寺です。我が家の二人の子どもの時にもお世話になりましたし、上の子の最初の七五三もここでした。
連日、参詣者でにぎわう中山さんですが、ここにも古代史スポットがあります。
この寺が聖徳太子開基と伝えられていること、ではありません。
寺の敷地の一角(正面に向かって左方向)に、「中山さんの石の唐櫃(からと)」の名で古くから親しまれてきた石むろがあり、中には大きな石櫃があって、閻魔王の法印をおさめた櫃とも伝えられているそうです。
勘のいい方はお分かりのように、これは後期古墳の石室と石棺です。『宝塚市史』によれば、「白鳥塚古墳」と呼ばれ、恐らくは円墳。石室全長15.2m、玄室の高さが6mといいますからなかなか立派なものです(サイズが分かるように家族を立たせました)。
石棺は家型石棺で、蓋は1.9×1.15×0.5m、身は1.8×1.07×0.96m。こちらも立派なものです。材質の凝灰岩と製作手法から、この石棺は600年前後に播磨地方で作られ、運ばれて来た可能性が極めて高いそうです。
去年(98年)に、ここでニフティのミニオフをした時には、「誰の墓だろう?」と大いに盛り上がり、私は物部守屋説を勝手に主張しました。いかがでしょう?
また、境内の参道のかたわらに「安産の手水鉢」と呼ばれている石槽がありますが、これも舟形石棺の身部です。1.91×0.82(中央)×0.46m、年代は5世紀末と推定されています。
ただ、実際に見た感じでは非常に小さく感じました。子ども用ではないかという意見もありました。それにしても、パイプが痛々しい(笑)。
かなりたくさんの方が中山さんを訪れると思いますが、ここをご存知の方は少ないでしょう。皆さんもぜひ立ち寄ってください。これだけの大きさの横穴式古墳はなかなか見られませんよ。
