「幻想/現想/幻葬


長い間 眠っていた想いが 夢の中で目覚めた
忘れていたはずの痛みを伴い
君の幻が 僕の心に楔を打ちつける

同じ道を歩いていた時でさえ お互い気付かずに
ただ馴れ合いを楽しんでいただけだった

すれ違った言葉も 残された想いも
あの日分かれた人生の岐路に消えていったはずなのに

時が経てば忘れるなんて きっとそれは嘘で
知らなければ忘れていられたなんて きっとそれも言い訳で
あの時のまま 綺麗な想い出にできずに焼きついている

すれ違った時間も 交叉した想いも
移りゆく時の流れの中 新たな想いに書き換わったはずだったのに

何気ない時間を過ごした僕と君の中に
少しだけ残ったものと 数多くの消えていったもの
そして 告げずに終えた想いと言葉

決して交わること無かった螺旋の階段は
ずっと昔にそれぞれ 遠く違う場所へと昇っていて
ただ僕だけが その時落とした何かを悔やんでいるだけ

僕はまだ幻に取り憑かれ 君の陽炎(ゆめ)を見ている


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